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SH-03CとインターナビをCobaltBlueでBluetooth接続

 2010/12/23のエントリー「SH-03CとインターナビをBluetooth接続」で、SH-03C(LYNX 3D)ではBluetoothのをプロファイルのうち「DUN(Dial-up Networking Profile)」がサポートされていないため、インターナビVICS接続等のインターナビデータ通信ができない旨を記した。
 さらに、ソフトウェアでDUNサービスを実現する「PdaNet」というアプリを試してみてもSH-03Cではエラーが発生して接続できないこと。さらには、そもそもの「spモードご利用規則」の中でテザリング行為を禁止しており、この行為は規則違反になると思われることを指摘した。

 この状況は2011/05/29現在も変わっていない。
 ドコモは2011年夏モデルとして発表されたスマートフォンの一部機種からWi-Fiテザリングをサポートすることになり、spモードご利用規則のうち「別途当社が指定する方法」でのテザリングが禁止事項から除外されたが、Bluetoothについては解放が見送られたままだ。さらにやっかいなのは、Wi-Fiテザリングによる通信には別料金が請求されることになり、こっそり行うBluetoothのDUN接続の罪悪感がより一層増してしまった。

 以下に、「CobaltBlue」というアプリを利用して、SH-03CとインターナビをBluetooth接続しインターナビデータ通信を行ってみたことについて記載するが、現状ではどうみても、spモードご利用規則の禁止行為に該当すると私は判断する。このエントリーを基に実施した行為について発生する責任やその結果についての保証は一切負いかねる。以上、念のため記しておく。


CobaltBlue(正式版)


 「CobaltBlue」は、JavaでBluetoothのDUNをエミューションしてテザリングを行うアプリである。機能制限のあるTrail版と、有償の正式版が公開されている。root権限の取得等安全ではない操作は不要であるし、PdaNetではエラーが発生して動作しなかったSH-03Cでも正しく動作するのが嬉しい。開発者様のご努力に感謝したい。
 なお、Trial版の機能制限は、アプリ1起動ごとの接続回数が2回、最大接続時間が20分、広告表示などで、インストールして、動作を検証する分には支障は無い。絶妙の機能制限だ。

【2011/5/31追記】
 CobaltBlueは、その後、価格改定が行われている。購入の際は、Androidマーケットで価格をご確認いただきたい。

【2011/6/15追記】
 2011/6/13に、Androidマーケットでの公開が停止された模様。 → 作者様の当該ツイート

【2011/6/27追記】
  作者様のWebサイトにおいて再公開された。

【2011/8/10追記】
  Androidマーケットにおいて、2011/8/1からCobaltBlue2が公開された。

 使い方は簡単だ。
 インストール後、アプリを起動すると、BluetoothをONにしてよいかどうかの確認画面が出るので「OK」をタップする。この画面は、事前にBluethoothをオンにしている場合には表示されない。
 そして、「Start」をタップすれば、カーナビからの接続要求を待機する状態になる。

アプリケーションがBluetoothをONにする許可をリクエストしています。許可しますか? Startをタップして接続待機


 CobaltBlueが接続待機状態でインターナビからの接続要求があると、自動的にダイアルアップ接続が起動され、接続確立時にはステータスバーに「Connected」の表示が数秒間表示される。

接続完了で「Connected」が表示


 そして、何事もなかったようにインターナビデータ通信が開始される。通信速度はやや遅いかもしれないが、通信量のさほど多くないインターナビでは支障のないレベルだ。通信が完了すれば、正常に切断される。
 繋がってしまえば、なんてことはない。インターナビVICSの交通情報やインターナビウェザーでは正常に情報を取得できた。一方で、自分自身は未検証だが、CDのタイトルや曲名の情報を取得するCDDBへのアクセスは出来ないという情報もあるが、これはどうやらCobaltBlueの問題ではないようだ。

 現時点のスマートフォンにおけるWi-Fiテザリングは、設定画面からテザリング機能をONにして「これからテザリング機能を利用します」と明確に宣言させることで、それ以降のパケット通信をすべて、テザリング機能を利用した通信と見なして課金する方式で実現されている。ただ、この方式をBluetooth接続したカーナビでのインターネット接続に準用することは難しい。カーナビにおける通信は、通信時間が短時間でパケット量も少ない上、さらに数分の時間間隔を空けて通信を繰り返すという、特殊な形態の接続を要求するからだ。
 こうした状況を鑑みてか、ここのところ、専用の通信モジュールを搭載またはオプションで用意するという動きが広がりつつある。通信料金は、各社とも1か月当たり1,000円~2,000円程度で、私的には許容範囲だ。

 カーナビとスマートフォンのBluetooth DUN接続の課題は、サービス面を含めたスマートフォン側での解決がされるものと思っていたが、今後は、スマートフォンでの利用は諦め、専用通信モジュールでの対応に移行していくのかも知れない。

【参考】その後の紆余曲折について

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