JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

じっくり拝聴は続く

2008年09月30日 | g-i

なんだかハッキリしない天気が続き、そろそろ太陽の顔を拝みたい気分です。

え~~昨日に引き続きまして一人っきりの『東京JAZZ』感想会を続けさせていただきます。

3日目ラストのミシェル・カミロ・トリオからでしたよね。
ラテン・ジャズの雄、ミシェル・カミロ・・・・・・・・
ごめんなさい、私のいつも聴いているジャズの範囲に彼が侵入してきたことは、今まで一度もありませんでした。(笑)
たしか以前チック・コリアの「SPAIN」をギターとのディオでやっていた演奏を耳にしたことはあったように思うのですが、これもかなり曖昧で、私がある年代を境に新譜をいかに聴かなくなってしまったかという恥をさらすような話でもあります。
ただ、今回そういった意味で、新鮮な耳で彼のピアノを聴いたことは、素直に感想を書けるという事でもあり・・・・・そのあたりをご理解の上、お聞き下さい。

今回、私はこの演奏を「放送当日、ダビング時、そしてもう一度」といった感じで、計3回聴き直しました。
それは何故か?
放送当日の演奏にはそれほど引っ掛かるところがなかったのですが、ダビング時に聴くと妙に耳に残ってしまって、もう一度聴いてみよう、つまり「聴くたびに響が増す。スルメイカ」みたいな・・・・私にはそんな演奏だったのです。

まるで叩きつけるようなピアノを弾くかと思えばとてもメロディアスで、静かなソロで始まった「SPIRIT OF THE MOMENT」なんか、途中の「ダッダッダ(イメージですよイメージ)」で「おっ来たなぁ」と思わせといて、またサーっと引いて、徐々に盛り上がっていって、今度はベースソロ、その後のドラムとの掛け合い・・・・・いやぁ、やられました。
そんでもって「GIANT STEPS」でしょ、出だしのあのソロはなんざんしょって感じですよねぇ。
最後の「TEQUILA」は、まさにラテン・ジャズの雄たらんところなんでしょうが、残念、我が家に冷えたテキーラはありませんでした。
ともかく、私はミシェル・カミロのアルバムを必ず買います!(笑)

ほらね、何故3日目最後のミシェル・カミロ・トリオの感想を今日に延ばしたか分かったでしょ、これだけでもえらい長文になってしまうからです。

4日目、5日目の感想はどうしようかなぁ・・・・・・
すいません。今日はここで時間切れとさせていただきます。4日目、5日目に関しては、以降『おまけ』で小出しにしていこうと思います。
最後に一つだけ、今回の『東京JAZZ』をもしもう一度その場で聴けるとしたら、私は真っ先に8月30日の夜の部に飛んでいくでしょう。
上原ひろみ、リシャール・ガリアーノ、そしてミシェル・カミロ、お腹いっぱいの大満足だろうなぁ・・・・

さて、今日の一枚は、レッド・ガーランドです。
一瞬、ウエス・モンゴメリーの「TEQUILA」も考えたのですが、やっぱどうしてもストリングスってぇのがねぇ。
「じゃあ」ってんで「コンガが入ってガレスピーのマンテカなんかやってると、それっぽ~~い」なんて選んだのがこれでして・・・その時点で、ラテン・ジャズを分かっていない私です。(笑)
しかも「MANTECA」以外、全くそれっぽくない一枚を選ぶあたりも、私らしいっちゃらしいでしょ。

ガーランド、ポール・チェンバース、アート・テイラーという、おなじみのトリオ(コンガは入ってますけど)のアルバムとしては、私は聴く頻度が少ないアルバムかもしれません。
どうも「MANTECA」以外にコンガを入れる意味がよく分からないアルバムなんですよねぇ・・・・・
とはいえ、このトリオの演奏で悪かろうはずもなく、全体にサラ~っと流してしまう感はありますが、楽しめる一枚であると思います。(出だしの「マンティ~カァ~~~!」がどうかというコメントは控えさせていただきます。笑)

MANTECA / RED GARLAND
1958年4月11日録音
RED GARLAND(p) PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR(ds) RAY BARRETTO(cnga)

1 MANTECA 
2 S'WONDERFUL 
3 LADY BE GOOD 
4 EXACTLY LIKE YOU 
5 MORT'S REPORT


じっくり拝聴

2008年09月29日 | j-l

またしても台風が微妙な動きを見せております。これまでに日本に上陸した台風が無いこと自体、今年は少々気象状況がおかしいんだそうですが、台湾のような大きな被害が日本では起きないことを祈りましょう。

さぁ、昨日半日を費やし『東京JAZZ』のオンエアーを全て拝聴いたしました。お約束通り感想などを一つ
えっ?誰もあんたの感想なんて聞きたかぁないって?まぁそうおっしゃらずに。

まず、初日
FRENCH JAZZ QUARTER ALL STARSの演奏が一曲だけというのは少々NHKに不満を持ちました。(笑)
なにしろ私など普段ほとんど聴かない面子だけに、もう少し個々の演奏をじっくり聴いてみたかった感があります。

続いて日野皓正クインテット
私としては根本的に『毛嫌い』『食わず嫌い』のところがある日野テル、じっくり聴いたのは何年ぶりだったでしょうか?昔に比べ音そのものはずいぶん丸くなったように思うのですが、いかがでしょ?私はその丸みが嫌いじゃないんですねぇ、あの場にいてどうかと訊かれればなんとも言えませんけど、自宅で聴いている分にはそこそこ楽しめた演奏でした。



管無しのロン・カター・カルテット
ロン・カーターの姿勢の良さは変わってませんねぇ(笑)その姿勢の良さがカルテット全体に現れているような、それがロン・カーターの良さなんでしょうけど、私的にはもう少しヤンチャな部分があっても良いかなぁと思ってしまいます。
驚いたのは、日野皓正クインテットと比べてベース音がこれほどまでに違うものかということでしょうか。ここはやはり「ロン・カーターに一票」みたいなね。(笑)

初日最後は、デヴィッド・サンボーンのクインテット
正直に言いましょう。私としてはデヴィッド・サンボーンに過大な期待は全く持っていませんでした。
ほんと、たんに好みなんですよ。好みとして彼のサックスの音を私は良しとしません。それは今回聴いても変わりませんでした。ファンの方、申し訳ありません。

次は二日目ですか。
まずはJammin' Zeb
男性4人のコーラスは心地よいですねぇ、女性が入ったコーラスより私は好きかもしれません。まっこの程度で(だって、こちらもオンエアーは一曲だけなんですもん)

上原ひろみ & 熊谷和徳
ピアノとタップの共演・・・・・どうなんでしょ?
互いに刺激し合い盛り上がっていくさまは魅力的ではありましたが、翌日のHIROMI’S SONICBLOOMの上原ひろみとこちら、どっちを聴きに行くと訊かれれば、正直「HIROMI’S SONICBLOOMを聴きに行きたい」と私は答えると思います。

ザ・グレイト・ジャズ・トリオ by ハンク・ジョーンズ
ハンク・ジョーンズもやはり年齢には勝てないように感じてしまい、私の興味はもっぱらジョージ・ムラーツに向かってしまいました。
好きですねぇムラーツ、メロディアスで繊細で、技術的なことはよく分かりませんが、ロン・カーターと比べても、私的には「ムラーツに一票」です。(笑)

二日目最後は、ハンク・ジョーンズ & ロン・カーター with NHK交響楽団
・・・・・・・う~~ん、これってNHKのごり押し?少々企画に無理があるんじゃないでしょうか?
ごめんなさい、全く魅力を感じませんでした。

いやぁ、やっときました三日目。
私としては、この日が今回のハイライトでしたねぇ

HIROMI’S SONICBLOOM
今「上原ひろみをどう思うか」と訊かれても、私はそれほど聴き込んでもいないし、なんとも答えられませんが、彼女の演奏には『華』というか、上原ひろみスタイルといったもの、つまり個性を多いに感じます。これは私の知る範囲での日本人ピアニストには最も欠ける点なのではないでしょうか。(しいて秋吉敏子を除いては)
それ故、悪い意味ではなく、好みもハッキリするピアニストにこれからもなっていくのだろうと思いますし、私的にはひじょうに魅力的です。
「SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE」でも「上を向いて歩こう」でも、彼女のソロに唸ってしまいましたが、これはこの編成、スタイルが私好みかどうかとは別問題ですよ。(笑)



リシャール・ガリアーノ & ザ・タンガリア・カルテット フューチャー 寺井尚子
これは文句なし、私にとって今回のベスト(う~~ん、ミシェル・カミロも良かったからなぁ・・・・)ですね。
私の体質に最も合った演奏なんだと思います。ガリアーノのソロを挟んだ全6曲堪能しました。特にソロの「ARIA - LIBERTANGO」は・・・・この話はこの前もしましたね。ともかく「もっと小さな会場でこの演奏を聴けたら、最高だろうなぁ」なんて、つくづく思った演奏でした。
えっ?寺井尚子はどうだったかって?
これは私が昔から思っていることなのですが「弓弾きの弦楽器はずるい」ということ。ウッドベースにしてもバイオリンにしても、あるいはセロにしてもビオラにしても、弓弾きされるとスーって心が持って行かれる気分になるんです。
ですから、金鳥の夏の寺井尚子云々の前に弓弾きのバイオリンにスーっと・・・・冷静な判断を失います。(そうじゃなくても普段から冷静な判断は出来ないんですけどね)

おっと、このまま最終日まで語っていると、とんでもない長文になってしまいますね。三日目最後のミシェル・カミロ・トリオ、これも私好みの演奏であったのですが、ここからは「次回へ続く」ということで、本日は終了といたしましょう。

さて、今日の一枚は、歳を感じずにすんだ頃のハンク・ジョーンズです。
「PORGY AND BESS」を選んだのには、ハンクのこれとジョージ・ムラーツの「PORGY & BESS」を聴き比べたらどうなんだろう?という単純な思いつきです。
かたやカルテット、かたやディオと編成も違うし、曲目も4曲しか重なりませんから、聴き比べには若干無理があるかもしれませんけどね。

ジョーンズ兄弟の長男坊ハンクは、多くの傑作にサイドメンとして登場するわりには、リーダー作というとバーンってものが無い人でもあります。
それは、次男のように大所帯で手腕を振るうタイプでもなく、末っ子のようなヤンチャぶりもない、いかにも長男らしい人柄が演奏に出ているからかもしれません。

ではこのアルバムではどうか?
どうしても耳はケニー・バレルのギターと末っ子のドラムに行ってしまう感はぬぐえません。でもね、それは私がちょくちょく口にする「個性がない」とは、まるで違う理由だと思います。
それじゃあハンクの個性は何か、崩れがない安定性なんじゃないでしょうか。
ここでも、彼の個性は変わらず、手堅いベーシスト、ミルト・ヒントンとともに、しっかりとバレルと弟を支えています。
とんでもない名盤とは言いがたいかもしれませんが、「ハンクに駄盤無し」これが彼の最大の個性です。

PORGY AND BESS / HANK JONES
1958年録音
HANK JONES(p) KENNY BURREL(g) MILT HINTON(b) ELVIN JONES(ds)

1.SUMMERTIME
2.THERE'S A BOAT DAT'S LEAVIN' FOR NEW YORK
3.MY MAN'S GONE NOW
4.WOMAN IS A SOMETIME THING
5.BESS, YOU IS MY WOMAN
6.IT AIN'T NECESSARILY
7.I GOT PLENTY O 'NUTTIN'
8.OH, ICAN'T SIT DOWN
9.BESS, OH WHERE'S MY BESS
10.I AIN'T GOT NO SHAME


映画に習った音楽

2008年09月28日 | j-l

なんざんしょ、急に涼しくなったというより、今朝なんか寒くて目が覚めるというほど気温が一気に下がって、体調管理に注意しなければいけない季節ですね。
とか言いつつ、一昨日はまたしても午前3時まで酒をあおり馬鹿騒ぎをしてきてしまいました。これじゃ体調管理もヘッタクレもあったもんじゃありませんよね。
「いや、これが『バブ流元気の素』だから」(笑)

ポール・ニューマンがお亡くなりになりました。享年83才、私にとって思い出深い名優がまた一人逝ってしまったことはじつに残念であり、寂しいものです。

ポール・ニューマンといえば以前このブログでも「ハスラー」の話を取り上げたことがありましたが、「明日に向かって撃て」「スティング」「評決」ヒッチコックの「引き裂かれたカーテン」なんかも思い出します。
「第二のマーロン・ブランド」何て言われて、アクターズ・スクールの同期、マーロン・ブランドやジェームス・ディーンからは大きく出遅れた苦労人。でもそのディーンの死が映画界に彼を引き戻す事になるんですから不思議な因縁ですよねぇ・・・・・
あっ、説明足らずでしたね、すでに大スターになっていたブランド、ディーンと比べ、ニューマンは、ブランドに似ていたこと、そして作品に恵まれなかったことで、一時映画界を離れ、舞台やテレビを中心に仕事をしていたのであります。
そんな時、ディーンが急死。すでに主演が決まっていた「傷だらけの栄光」の監督ロバート・ワイズは困っちゃって
「う~~~ん、どうすんべぇ」
そこで代役に指名したのが、舞台やテレビで実績を上げつつあったニューマンだったわけです。

「傷だらけの栄光」は実際のプロボクサー、ロッキー・グラジアーノの自伝的小説を原作に、アメリカ版「あしたのジョー」みたいな映画でしたが、きっちりと役作りをしたニューマンは「ほんとにボクシングやってたんじゃないの?」っていうようで、カッコイイだよねぇこれがまた。(笑)
ともかく、実質ここから映画俳優ポール・ニューマンは新たなスタートをきったというわけです。この時すでに30才を過ぎてたんですから遅咲きですよね。

話は大きく飛びますが、
私がジャズの一つの源流でもあるラグタイムを、始めて意識して聴いたのは、「スティング」だったんじゃないでしょうか。公開が1973年ですから、ちょうど私がジャズ喫茶に通い始めた頃だったと思います。
『ラグタイム王』と呼ばれたスコット・ジュプリンのあの「THE ENTERTAINER」(マービン・ハムリッシュのピアノでしたが)、どうにも耳に残って、当時の「バブ鼻歌ベスト3」にランクインしていたくらいでした。(笑)


なんとドーナツ盤が残ってました
たぶん映画館で見てすぐに買ったんだと思います。

あの頃はどうにも頭でっかちになりたがる頃で「ラグタイムとはなんぞや」と、いろいろ調べた覚えがあります。だけど、現代のように「ネットでちょちょ」ってわけにもいかず、音源だって田舎のレコード店じゃそれらしいものも見つかりませんから、(通っていたジャズ喫茶にもさすがにラグタイムはねぇ)ほとんど本に頼るのみ、あはは、薄っぺらな知識でしたねぇ。それでも
「あれ?そういえば、初期のジャズはトランペットが花形でしょ、ピアノがマーチングバンドにあるわけないし、いつから主流にのし上がったんだぁ????」
みたいに興味はどんどん拡がっていったように思います。

フレッチャー・ヘンダーソンもデューク・エリントンもカウント・ベーシーも、もともとはストライド・ピアニスト、大好きなセロニアス・モンクもストライド・ピアノに大きく影響を受けています。ストライド・ピアノの基をたどれば、東海岸全体に拡がったラグタイム人気が影響を及ぼし、ラッキー・ロバーツやジェイムズ・P・ジョンソン、ユービー・ブレイクらによってラグタイムが変化したものだと考えれば、いかにラグタイムが即興性がない、西洋音楽に近いといっても、ジャズピアノの大きな素因であることに間違いはないわけで・・・・・・
あれ?べつにラグタイムとジャズについて語ろうという事じゃなかったような?????

ともかく、ラグタイムという音楽を私の耳に届けてくれたのは、ポール・ニューマン主演の「スティング」であったことは間違いありません。
今日は一日『東京JAZZ』で終わってしまいましたが、今度の休みには「スティング」を久しぶりに見直してみようかなんて思っています。
あらためて、ポール・ニューマンのご冥福をお祈りいたします。

さて、今日の一枚は、そのストライド・ピアノを聴こうってんで、ジェイムズ・P・ジョンソンのベスト盤です。(というかこれしか持ってないんですけどね。笑)
今更これを聴いて踊りだす人もいないかもしれませんけど、自然と体が動き出すのは間違いないと思います。
説明やなんやかやは言わずもがな。たまには、こんなんを聴くのも良いですよね。

FATHER OF THE STRIDE PIANO
1921年~1939年録音
JAMES P. JOHNSON(p)

1.IF DREAMS COME TRUE
2.FASCINATION
3.LONESOME REVERIE
4.THE MULE WALK
5.BLUEBERRY RHYME
6.SNOWY MORNING BLUES
7.ALL THAT I HAD IS GONE
8.HOW COULD I BEE BLUE ?
9.SWINGIN' AT THE LIDO
10.HAVIN' A BALL
11.HUNGRY BLUES
12.OLD-FASHIONED LOVE
13.MEMORIES OF YOU
14.WORRIED AND LONESOME BLUES
15.WEEPING BLUES
16.CAROLINA SHOUT

おまけ、
今日は日曜日『料理当番、本日の一品』です。

久しぶりに煮魚、マコガレイです。煮魚が苦手な母もそこそこ食べていましたので、美味しかったんだと思いますよ。(笑)

こちらは、庭のオオバの実をいただいて茄子の味噌炒りを作りました。


文字を打つ機械、心打つ機械

2008年09月26日 | g-i

雨模様の今日は『ワープロの日』なんだそうで、
なになに?
「1978(昭和53)年、東芝が世界初の日本語ワープロを発売。値段は630万円だった。」
ろっろ680万!!!!!ほら今の貨幣価値とも違いますからね、その時代に630万円とはビックリでありますが、それでも『日本語ワープロ』はじつに画期的な物だったのですよ。

歳を明かすようで何ですが、1978年といえば、私が大学の文連情宣室というサークル長屋の一画で『和文タイプライター』を打っている頃であります。
あははは、『和文タイプライター』って知ってます?あのね、タイプライターといってあの洋画でよく見る「パチパチパチ」っていうアレを頭に浮かべちゃダメですよ。活字箱に沢山の活字が並んでて、丸いとっての付いた・・・う~~ん、何て言ったらいいかなぁ・・・レバーみたいなものを目的の文字上に持っていって、活字をつまみ上げてバチンと用紙に打ち付けるという、馴れても誰かの話している言葉をリアルタイムに打てるなんて代物じゃなかったんです。


こんなのこんなの

もちろん、私がワープロに始めて触ったのも、一般に普及したのも、もっとずっと後なんですけど、キーボードで日本語を打てて、さらに漢字に自動変換してくれる・・・いやぁ画期的でしたねぇ(思い出に浸ってます。笑)
 
『和文タイプライター』はともかく、あの『英文タイプライター』をカッコ良く打つタイトスカート姿の秘書・・・・なかなか魅力的でしたよねぇ
「なんだ、おまえは『熟女』好きの『コスプレ』好きの変態野郎か!」
って、だから、違いますって(笑)
でも、「秘書=タイプライター=タイトスカート」みたいなイメージは私の中で確立しているのは確かですね。(笑)

話は大きく変わりますが、タイプライターといえば、またまた『東京JAZZ』なんですねぇ・・・・へへへへへへ、『東京JAZZ』とタイプライター、何のことだかちっとも分からないでしょ。

一昨日のBSハイビジョン『東京JAZZ』の放送で、リシャール・ガリアーノの演奏をやっていたじゃないですか。ボタン式アコーディオン、クロマティック・アコーディオンっていうんですか、あれを使ってたでしょ。
ほら、タイプライターっぽいじゃありませんか。
ボタンキーそのものもそうなんですが、ボタンと弁をつないでいるシャフトっていうんですか、あのへんの感じがまさにタイプライターって・・・思いません?

この手の演奏には、どうにも私ゃぁ弱いわけでして、いえいえ、弱いといっても「苦手だ」「嫌いだ」ってんでなく・・・・へんに肌に合っちゃうんだと思います。
「ARIA」と「LIBERTANGO」のメドレー・ソロが終わったところで、大拍手をしてしまいました。(笑)
タンゴのリズムとメロディーって、何ていうかなぁ・・・
そう、例えば、大好きなコルトレーンの音楽が絵画だとすれば、タンゴは映画?ドラマ?一曲の中に一つのストーリーが全て収めてあるようなそんな魅力を感じるのです。
「バンドネオンもいいけど、クロマティック・アコーディオンも良いもんだなぁ」なんて、ちょっとリシャール・ガリアーノにやられてしまいました。(笑)

とは言ってもやっぱり好きなのは、アストル・ピアソラ。きっと今度の日曜日は『東京JAZZ』の放送分全てをDVDにおとしながら一日中観てるのでしょうが、夜には1984年のモントリオールでのピアソラを聴きながら、酒を飲んでるに違いありません。

ともかく、文字を打つ機械と私の心を打つ機械がどことなく似てるっていうのが面白くて、『ワープロの日』に始まったお話は、やはり『しょもないバカ話』に終わってしまいました。(笑)

さて、今日の一枚は、ステファン・グラッペリです。
いやね、そのリシャール・ガリアーノと寺井尚子がいっしょにやってたじゃないですか、そんでもって
「あれ?ジャズ・バイオリンの演奏って、何か持ってたっけ?」
とふと思ったわけで、

じつはこのアルバム、今年の5月頃購入したCDでして、「きっかけは~~~」ブログ仲間のmonakaさんの記事でした。
ピアノがミッシエル・ペトルチアーニで、ベースがこれまた今回の『東京JAZZ』がらみのジョージ・ムラーツでしょ、(もちろん買ったときには『東京JAZZ』は関係なかったのですが)
何処かで過去の人的感覚を持っていたグラッペリとこれらのミュージシャンがどう絡んでいるのか、聴いてみたかったんです。

ペトルチアーニのピアノが幾分おとなしめに聞こえますが、粘っこいグラッペリをよくよく理解して合わせている感じがします。これは敬意の現れでもあるのでしょうか。
全体に歌心が溢れていて、小粋な一枚に仕上がっていると思います。あいかわらずジョージ・ムラーツのベースも良いですしね。

とても良いアルバムを紹介していただいたとmonakaさんには感謝をしております。

FLAMINGO / STEPHANE GRAPPELLI & MICHEL PETRUCCIANI
Flamingo/Stéphane Grappelli & Michel Petrucciani
1995年6月15-17日録音
STEPHANE GRAPPELLI(vi) MICHEL PETRUCCIANI(p) GEORGE MRAZ(b) ROY HAYNES(ds)

1.THESE FOOLISH THINGS
2.LITTEL PEACE IN C FOR U
3.FLAMINGO
4.SWEET GEORGIA BROWN
5.I CAN'T GET STARTED
6.I GOT RHYTHM
7.I LOVE NEW YORK IN JUNE
8.MISTY
9.I REMEMBER APRIL
10.LOVER MAN
11.THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
12.VALSE DU PASSE


釣られる馬鹿にはなるまいぞ

2008年09月25日 | d-f

どんよりとした重た~~い空、昨日の「秋晴れ!!」は何処に行ってしまったのでしょう。それでも、変わりやすい天候は高気圧が移動性になってきた証、これからは一雨ごとに秋が深まっていくのでしょうね。

麻生新政権が発足しました。前内閣が約二ヵ月の寿命でしたが、今回はそれより長いのか短いのか、なんだかもうどうでもいいって感じがしてしまいます。(本当はそれじゃいけないんでしょうけどね)
小学校の頃、父に「大臣の名前ぐらいは覚えておくもんだ」てなこと言われ、それでも覚えないと「学校行ってるんだから、文部大臣と大蔵大臣と外務大臣だけでも覚えとけ!」なんて、わけの分からないことを言われたことを思い出します。今の子にそんなこと言ったら大変ですね、だって大人だって覚えきれないほどちょくちょくかわるんですから。


タンポポの綿毛がマウスの脇に・・・
こんな所に飛んできてもしょうがないだろうにねぇ

いつもならどんなに大きな鯛を出そうとも、贅沢にもひと箸、ふた箸、箸をつけて、「美味じゃ」てんでおやめになるお殿様。その日に限って
「美味であるぞ。かわりをもて」
普段は食べないんですから、そりゃ一匹しか用意しておりません。
困った御付の三太夫、ハッと気付いたように
「殿、庭の泉水がわきに植えましたる桜、満開でございます。美しゅうございますなぁ」
「ほう、さようか」
と、お殿様が庭を見てる間に、ささっと鯛をひっくり返しました。
「殿」
「ん、なんじゃ」
「持参いたしましてございます」
「おお、早かったのう」
満足そうに箸を付けるお殿様、ところがまたしても、
「ん、まことに美味である。かわりをもて」
これにはいかに三太夫とてなすすべなく、
「裏っ返しも出来ないし・・・・・・・」
もじもじしている三太夫を見てお殿様、
「どうした三太夫、かわりをもて。三太夫、これ、三太夫? ・・・もう一度桜を見ようか?」

新閣僚の顔ぶれは、昨日までの鯛が、ただ裏返しにされて膳にのった印象だ。3年前の選挙で選ばれた与党だから古さも隠せない。もう一度民意の海を泳いで釣られなくては、少なくとも新鮮な鯛には変われまい・・・・

今日の朝日新聞『天声人語』の一節でありますが、落語『桜鯛』を引き合いに出してのお話、「もう一度民意の海を泳いで釣られなくては」とは、上手いことおっしゃいます。
あえてもう一歩突っ込んで言わせていただければ、今までは甘い餌に釣られていたのは我々有権者でありまして、この餌がまた、甘いどころか完全な疑似餌だったりするわけで、「こやつら、疑似餌に大騒ぎして、馬鹿な雑魚どもよのう」
なんて殿様にやられっぱなしなんですから、今度行われるであろう「釣り大会」では、本来釣るのは我々で、きゃつらが釣られる魚であることを充分に思い知っていただく必要があると思います。

自民でも民主でも何でもいいから、ともかく、「釣り大会」の餌ばっかり考えてないで、「釣られるために何をすべきか」よくよく考え行動して欲しいものですね。

さて、今日の一枚は、ケニー・ドリューです。
といっても、ニール・ペデルセンを聴きたくなって引っ張り出した一枚です。
何故かって?そりゃあ「東京JAZZ」の放送を見たからでしょう。
えっ?「東京JAZZ」にペデルセンは出てないだろうって?
そのとおり!?(笑)

じつはね、ロン・カーターとジョージ・ムラーツのベースを聴いていて、無性にメロディアスなウッド・ベースが聴きたくなったのであります。
そういった意味でも、以前紹介した「DUO」よりもさらにペデルセンが全面に押し出されている今日のアルバムは、うってつけの一枚ではないかなんて思いましてね。

いいですねぇ、ペデルセンのメロディアスなベース・・・・・
でも、今日聴くのはA面だけ、明日B面を聴こうと思っています。
というのは、私にとってこの二人のディオは半面を聴くくらいがちょうど良いのであります。そして、たまに聴くのが良いのであります。(笑)

おそらくの話ですが、AB面をぶっ続けで一週間に3回聴いたら、私はこのアルバムを嫌いになるかもしれません。きっとつまらなくなってしまいます。
それは、二人のやり取りが繊細だから?巧みだから?滑らかすぎるから?

きっと、3ヶ月後くらいに「DUO」を聴いて、またその3ヶ月後ぐらいに「DUO LIVE IN CONCERT」を聴いて・・・・・・・
私にとってこの二人のディオは、そんなペースで聴いていく、大好きな演奏なのです。

DUO 2 / KENNY DREW
1994年2月11,12日
KENNY DREW(p) NIELS-HENNING φRSTED PEDERSEN(b)

1.JEG GIK MIG OVER S OG LAND
2.LARGO
3.MY LITTLE SUEDE SHOES
4.TRUBBEL
5.BLUESOLOGY
6.VIKING'S BLUES
9.CHILD IS BORN
10.IT MIGHT AS WELL BE SPRING
11.MY SHINING HOUR


さびバブ

2008年09月23日 | m-o

彼岸の中日、秋分の日の午前中は青空に恵まれ、墓参りには絶好の日和でした。
春の彼岸と違い、秋の彼岸は何となく心落ち着くというか、大人の感じがするのは、これから訪れるであろう季節が予感させるものなのでしょうか?


空の写真を撮ったら、偶然トンボが写り込みました。
さぁ、そのトンボはどれでしょう?
正解者にはバブの熱い抱擁をプレゼント!(笑)

灯を消して 虫に聞き入る気落ちかな 心うつろに昨日今日
寝られぬ秋のいく夜さに 忘れもやらぬさび鮎の味

『さび鮎』というのは、いわゆる『落ち鮎』というヤツで、春の『若鮎』とは違い、卵でいっぱいになったお腹のあたりの色が茶色っぽい色になる、これを鉄の錆びた色にたとえての呼び名だそうであります。
この小唄が男性志向とするなら、『鮎』というのは女性のことでありましょうね。しかも『さび鮎』となればチャラチャラした若いおねぇちゃんじゃなくて、しっとりと落ち着いた大人の女性を連想させます。
生命力に満ち溢れた春の勢いもそれはそれで良いものですが、成熟を迎えた秋の落ち着きが・・・やっぱ、ええんじゃないでしょうか。あはは、これも歳のせいかな?

おっと、ここまで読んで、「あれ?バブは熟女好きか?」なんて、勘違いしないでくださいよ。
「あたしゃ少女以外ならそこそこ大丈夫、間口が広いんです。」
って、そうじゃなくて、秋の魅力は『熟』という一文字に隠されていると言いたいわけですよ。
つまり、春にはまだまだ若造だった様々なものが、一夏の経験を経て『熟』す。もちろんそこには春のような血気盛んさはなくとも、一皮むけた落ち着きがあって、それがまさにそれぞれの『熟』の姿であるというか・・・・・・
そう、それぞれっていうのが肝心なんですよ。春にはみんな同じような姿だったのが、経験の差で様々な味になる、姿になる、『熟』の魅力は個性なのかもしれませんね。

春は意気盛んに川を上っていった『若鮎』、それが様々な経験をして『さび鮎』となり川を下って行く、きっとそれぞれの個性の出た深い味になってるんでしょうねぇ・・・・いやぁ味わいたい。
えっ?私が言うとどうしても女性がらみの話に聞こえてしまうって?
失礼な!
「しかたないわよ、そう思われるような行動をづっとしてきたんだから、身から出た錆なの。まっそれもあんたのある意味『熟』個性なんじゃないの、すでに『熟』なんて通り越して『熟熟のグッチャグチャのシッワシワ』になっちゃってるけどね。」
「え~~~~~ん」

墓参りから帰ると、みんなはお昼に『おはぎ』を食べると言います。
「『饅頭怖い』じゃないけど『おはぎ怖い』の私はどうしたらいいの?」
「弁当でも買ってくれば」

何で休日の昼食までコンビニ弁当を食べなきゃいけないんでしょ?
えっこれも「身から出た錆」
これじぁまるで『さび鮎』ならぬ『さびバブ』だぁ
お後がよろしいようで(笑)

さて、今日の一枚は、オリバー・ネルソンです。
ネルソンというと、どうしてもアレンジャーのイメージが先走るのは、おそらくは私だけではないと思います。
それは何故か?以前も言ったかと思いますが今日のテーマでもある『個性』が、プレーヤーのネルソンよりアレンジャーのネルソンの方に際だっていたからだと、私は思っています。そして、もう一つ「THE BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH」があまりにインパクトが強すぎて、他を薄れさせたということもあるでしょう。
過去にも「SCREAMIN' THE BLUES」 「TAKIN' CARE OF BUSINESS」といったリーダー盤を紹介しましたが、たしかに印象は薄いですもんね。「SCREAMIN' THE BLUES」なんかドルフィーが参加しているから買ったみたなところがありますもん。(「MARCH ON, MARCH ON」のドルフィーのソロ、これがまたいいんですよねぇ)

今日のアルバムは、おそらくは初リーダー盤なのかな?強力なサイドメンを従えての一枚ということになります。
何度も言いますが、ここでも私はネルソンのプレーヤーとしての確実な『個性』を感じ取ることはできません。だけど、けして不快な一枚でもないんですねぇ(笑)
特にメロディアスに奏でる「WHAT'S NEW」なんて、ちょっとウットリ?
さらに、オリジナル4曲にはネルソンの作曲力の素晴らしさを納得させるものがあると思いますし、そのブルース感覚は「なるほどネルソン」と感心もします。(どうしてもこっち方面の才がやっぱり際立つのかなぁ?)

けなしているんだか褒めているんだか分かりませんが、サイドメンからいっても手持ち盤にされて損はない一枚だと私は思いますよ。

MEET OLIVER NELSON
1959年10月30日録音
OLIVER NELSON(ts) KENNY DORHAM(tp) RAY BRYANT(p) WENDELL MARSHALL(b) ARTHUR TAYLOR(ds)

1.JAMS AND JELLIES
2.PASSION FLOWER
3.DON'T STAND UP
4.OSTINATO
5.WHAT'S NEW
6.BOOZE BLUES BABY

おまけ、
今年もやはり聴きに行けなかった「東京JAZZ」昨晩からBSハイビジョンで抜粋ではありますが放送が始まりました。
先ほどまで、録画しておいた昨夜分を拝聴。
日野輝正の演奏に(じつは苦手なんですが)「あれ?けっこういいジャン」なんて思ったら、その後のロン・カーターに「あれ?やっぱこっちの方がいい」とか、思いたいほうだい。リスナーの気楽さですね。(笑)
ともかく、4夜連続の放送を楽しみに、最後は私なりの感想を書いてみようかと思っています。


ぽんぽこぽんのぽん

2008年09月22日 | m-o

朝日新聞日曜版の『be』を読んでいたら、以前も紹介したシリーズ記事「日曜何とか学」での話題が取り上げられていました。
「永田町にも仲間がおってさ」題名が洒落ておりますが(笑)

そういえば「都内で野生の狸が増えている」的なことをよく聞きますよね。記事によれば、第一に野犬や野良犬の減少で天敵がいなくなったこと、第二に雑食性の狸にとって都心はいわばグルメスポットとなっている、この二つが大きな要因なんだそうで、過去にあった都会烏の増加やネズミの異常繁殖等々と類似する点が多いようです。
宮崎アニメ『平成狸ぽんぽこ』に描かれていた狸たちがそうであったように、シティー派狸はしたたかに生き延びている、いやそれどころか、シティーライフを満喫しているのかもしれません。

 ♪ 証 証 証城寺 証城寺の庭は
   ツ ツ 月夜だ みんな出て 来い来い来い
   おいらの友達ァ ぽんぽこ ぽんの ぽん

   負けるな 負けるな 和尚さんに 負けるな
   来い 来い 来い 来い 来い 来い
   みんな出て 来い来い来い ♪

といえばどうしてもこの野口雨情の童謡「証城寺の狸囃子」が頭に浮かんでくるのは、年代のせい????そんなこたぁありませんよねぇ、みなさんもそうでしょ?
年代で言わせてもらえば、あたしなんざぁ

 ♪ しょ しょ (ピー)女じゃない 処(ピー)じゃない証拠には
 ツ ツ (ピー)のものが 三ヶ月もナイナイナイ・・・・・♪

「おいおい、それは違うだろ」
失礼しました。こんな春歌も頭に浮かんでは来るのですが、そうじゃなくて
小さいときに、ペギー葉山が司会か何かで子供向けにやっていたNHKの歌番組で聴いた同曲や、クレージー・キャッツの同曲なんかを思い出します。
おっともう一つ、これは年代的には私よりずいぶん前になるのでしょうけど、アーサー・キットの「Sho-jo-ji」も何故か耳に残っています。
 ♪ チキリキ チッチ チッチッチー ・・・・・♪
「そりぁどう考えても中国だって」っていうイントロで始まるあれです。

あれ?アーサー・キットを知らないって方いらっしゃいます?
ほら、最近の映画にもちょい役で出てたりしますし、私的にはナット・キング・コールの「セント・ルイス・ブルース」っていう映画(これはとんでもなく古いですが)、あのアーサー・キットがすぐ目に浮かびます。(腰クネクネの「ウシュクダラ」もいいけど・・ンンンン)

ん?何の話でしたっけ?(話が飛ぶのは、毎度のことですね)
そうそう、
私的には「シティー派狸が爆発的に繁殖して、今度は駆除騒ぎ」なんていう事にならないよう祈るばかりです。増えすぎたニホンカモシカのように、奈良の鹿のように・・・・・全て原因は人間ですものねぇ、「『狸汁』にして喰っちめぇばいいや」ってなもんじゃありませんよ。
おっと、ちなみに同記事によりますと『狸汁』に使われる肉は、一般に狸ではなくアナグマのものだそうですからお間違えの無いように。

さて、今日の一枚は、久々のボーカルものアニタ・オディです。
私は二枚しか持っていなかったアニタ、こりゃイカンとこのアルバムを仕入れたのは、彼女が亡くなって半年後くらいだったでしょうか、やっぱり彼女の声は魅力的ですね。

「暑さ寒さも彼岸まで」
彼岸を迎えていよいよ秋も深まってこようかというこの時期「初秋(EARLY AUTUMN)」なんてピッタリの選曲じゃありやせんか。(笑)
「しっとりとろり」と歌ってるわりにはいやらしさがなくて、「私でも食べられる大人のスイーツ」みたいな。いいですねぇ、男も女もしつこいのは嫌われるから・・・・(あんたもね。)

名バンドの代表曲を集めたこのアルバム、入手後は気に入ってしょっちゅう聴いている一枚になりました。

ANITA SINGS THE WINNERS / ANITA O'DAY
1958年4月2,3日録音
ANITA O'DAY(vo)
MARTY PAICH Orchestra[1~6] RUSS GARCIA Orchestra[7~12]

1.TAKE THE A TRAIN
2.TENDERLY
3.NIGHT IN TUNISIA
4.FOUR
5.EARLY AUTUMN
6.FOUR BROTHERS
7.SING SING SING
8.MY FUNNY VALENTINE
9.FRENESI
10.BODY AND SOUL
11.WHAT'S YOUR STORY MORNING GLORY
12.PEANUT VENDOR


忘れてるよ、権利の重さ

2008年09月21日 | s-u

雨粒が落ちてこないのが不思議なようなどんよりとした曇り空、
「せっかくの日曜日なのに・・・・」
「まったく、よく言うね、な~~んもしないだれかさんには天気なんて関係ないでしょ」
「ははぁ~~~~」

いえいえ、なんにもしないわけじゃありませんよ。今日は大切な市議会議員選の選挙日、このところ散歩をサボリがちでしたので、一人回り道をしながら小学校に設けられた選挙会場へ歩いて行ってきました。

話は昨晩のこと、土曜日はいつものようにMさんのお店の手伝いです。すると、先日も紹介した中国からの留学生Yさんが
「バブさん、明日は、せっ?せつ?せ・せ・せ・・・・」
「うん?何????あっ、彼岸の入り?でも明日は秋分の日じゃないし???」
「違います。え~~と」
とメモに文字を書き始めました。
 『選挙』
「あ~あ、選挙ね」
「そう、選挙です。バブさん選挙行くんですか?」
「行くよ」
「いいですね、私も行ってみたいです。」
私は、一瞬大きな勘違いをするところでした。


今日の新聞には、こんな記事も載っていましたけど

私は、日本国内で外国人の選挙権がないという、それに対する「行ってみたい」だと最初は思ったのです。
・・・・・でもすぐに気付きました。そうでした、彼女の母国は中国、つまり、そもそも『選挙権』が彼女には無いのであります。

一瞬「はっ!」としました。日本人なら20才を過ぎればよほどのことがないかぎりは手にすることの出来る『選挙権』。あたりまえすぎてその権利の重さと、ありがたさをいつの間にか忘れていたような・・・・「目から鱗」でした。
そうですよね、「どうせ選挙行ったって、何にも変わんないし、分かんないし」なんて言ったら、バチが当たるのかもしれません。

そんなことを思いながら、ゆっくり歩いて投票所に向かうと、なんだかとても新鮮な気持ちになりました。
国政選挙も近いし、何かを気付かせてくれたYさんには感謝をしなければいけませんね。

本日は日曜日、先週は姉夫婦との大騒ぎで写真を撮るのも忘れておりましたが、今週は撮りましたよ『料理当番、本日の一品』です。

え~~、「ホワイトシチューもどき」でありまして、ホワイトソース作りからやったんですけど、どうもその手間を分かってもらえないというのが、この手の料理の寂しさですよね。(笑)
頭に来るのは「このロールサンド、なかなか美味しいよ」って、褒めるんだったらメインを褒めろってぇの!

さて、今日の一枚は、ジーン・シールマンス(?)あはは、ベルギー出身のギターリストであり、ハーモニカ奏者でもあるトゥーツ・シールマンスです。(レコードにはしっかりJEAN THIELEMANSとクレジットが入っています。)

選挙から帰って昼食を済ませ、午後からは夕食準備の時間までノンビリゆっくりと読書&リスニング。久しぶりにマイルスの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」でコルトレーンの音を聴いたら「OLE」が聴きたくなり、続けて「BLUE TRAIN」を聴いたらケニー・ドリューが聴きたくなり「DARK BEAUTY」、ついでにエバンスも聴こうと「AFFINITY」、「ならばドリューとトゥーツのあのアルバムだ」とこの一枚も持ち出したというわけです。

ハーモニカでジャズをやれば、それがジャズ・ハーモニカとなるんでしょうが、他にハーモニカでジャズって?????? レス・トンプソン、トミー・モーガン・・・???????
やっぱり私の頭の中には、このトゥーツしか浮かんできません。もちろんブルース・ハーブなら何人か頭には浮かんでくるんですがね。ジャズ・ハーモニカ奏者っていうと・・・トゥーツだけですよねぇ?????

このアルバムではギターも弾いているのですが、やっぱり私が好きなのはハーモニカです。特に「DON'T BLAME ME」がいいなぁ、この色香はハーモニカでしか出せないように思えます。
ただし、私的には「飽きやすい」という難点があります。ですから、こうしてたま~~に聴くのがいいんですよねぇ。ってそう思うのは私だけかな?

MAN BITES HARMONICA / TOOTS THIELEMANS
JEAN THIELEMANS(TOOTS THIELEMANS)(hm,g) PEPPER ADAMS(bs) KENNY DREW(p) WILBUR WARE(b) ART TAYLOR(ds)

1.EAST OF THE SUN
2.DON'T BLAME ME
3.18TH CENTURY BALLROOM
4.SOUL STATION
5.FUNDAMENTAL FREQUENCY
6.STRUTTING WITH SOME BARBECUE
7.IMAGINATION
8.ISN'T IT ROMANTIC

おまけ、
今、母が大拍手、二階にまで聞こえてきました。
何事かと思えば、野球です、ジャイアンツです。
ブログ仲間のウフフマンさんには大変申し訳ないのですが、なんと10連勝で阪神と同率首位で並んだのであります。
ここ3日間、テレビの前にへばり付いていた母の喜びようといったら・・・・・・

さぁ、優勝は、阪神なんでしょうか?ジャイアンツなのでしょうか?
阪神頑張れ!ジャイアンツ頑張れ! ウフフマンさんも我が母も、応援頑張れ!
2チームが最終戦まで優勝争いをしてくれれば、母もしばらく元気に過ごせるような気がします。


さすがにもういいや

2008年09月19日 | d-f



秋刀魚と書いてさんまと読むようになったのは大正の頃より。
魚体が狭く長いことから 直魚(せまな)が変化してさんまになった。

毎年この季節になるとついつい秋刀魚の話題を取り上げてしまう私、しかたありません、だって否応なしに秋刀魚の顔を見る機会が一気に増えてしまうのですから。
「調理方法に工夫を凝らし、あれやこれやと目先を変える、そうでもしなけりゃ顔を見るのも嫌になる」
たしか、昨年だったでしょうか「秋刀魚は安くて旨いんだから、工夫してどんどん食べましょうよ」てなことをここでも書いた覚えがあります。
し・か・し、日曜日に刺身を食べ、昨晩は煮つけ、考えてみれば先週も2回は秋刀魚を食べてるんじゃないかって状態になると、これはもう調理法だの工夫だのって問題じゃなくなりますね。(笑)
「しかたないでしょ、今、秋刀魚は一本70円しないんだよ。あんたの稼ぎで食べられるのも、ある意味秋刀魚様のおかげなんだからね」
はいはい、漁師が泣いている姿がちと気にはなりますけど。

秋刀魚の偉いところは、そう例えば「どんな高級魚だってこれだけ続いたら、秋刀魚以上に飽きることになるんじゃないか」と思わせるほど、安くて味が良いというところですよね。
まぁ、これは「女房にもさも似たり」的発想ではありますが、毎日目の前にアンジェリーナ・ジョリーが立ってるなんてぇことはあり得ないし、もしも立っていたとしてもどう扱って良いものやら分からなくなってしまうみたいな・・・・・いやいや、もちろん旦那にも言えるわけですけど。
でもね、女房だって旦那だって、いかに鼻につくほど顔つき合わせても、やっぱり味は忘れない、ほんと秋刀魚のようなものだとは、みなさんもそう思うでしょ?(笑)

「秋刀魚ごときあぶらの強い魚をお食べになっては、殿の体に触ります。」
てんで、皮を剥ぎ、内臓はもとより、小骨までもご丁寧にとっちゃって、さらにこれを蒸し、脂抜きして裏ごしし、団子に丸めて吸い物に
「殿、ご所望の秋刀魚にございます。」
「なっなんと、これが秋刀魚か?!」
と殿はガッカリ。
「この秋刀魚はいずれからのものじゃ?」
「はは、日本橋の魚河岸より取り寄せましたもので」
「ああ~それがいかんのじゃ、やっぱり秋刀魚は目黒に限る」

ご存じ落語『目黒のさんま』の落ちでありますが、今年も私が秋刀魚刺しを食べた日曜日、14日に、「目黒さんま祭」が行われたとのこと、1トン、5千匹の秋刀魚の塩焼きが無料で振る舞われたそうです。(ちなみに気仙沼で水揚げされた秋刀魚)
仕掛け人は落語好きの看板業者、松井敏郎さん。運営参加者はボランティアどころか、一人3千円の出資までして行われているイベントなんだとか、まさに洒落の分かる人達なのですね。

そういえば、脂ののりすぎた魚は昔は敬遠され、戻り秋刀魚なんざぁ下魚の代表みたいなものだったんでしょ、鮪のトロだって捨ててたってくらいですもんね。
それがあ~た、今じゃ鮪に続けとばかり、ほとんど口にしなかった欧米人にまでも売れ始めているっていいますから、
「おい、今年の秋刀魚は一本千円だってよ、一本70円以下なんてぇあの頃が懐かしいなぁ・・・・・・あ~あ、たまには秋刀魚をたらふく喰いてぇ」
なんて日が来るやもしれません。
くわばらくわばら、飽きたなんて文句を言ってる場合じゃないかもしれませんね。
でも、
「さすがに今週は、秋刀魚はもういいなぁ」(笑)

さて、今日の一枚は、フランク・フォスターです。
フォスターというと、ベイシー楽団の人気者といった印象が強いプレイヤーではありますが、私にはエルビン・ジョーンズ・カルテットでの彼が印象に残ります(「HEAVY SOUNDS」あたり)。残念ながら一年違いでサド・メルでの彼を生で聴くことは出来ませんでしたしね。
なかにはテナー・プレーヤーより「SHINY STOCKINGS」を始めとする作編曲者としてのイメージが強いという方も多いかもしれませんね。

今日の一枚は、ベイシー楽団にいながらバップの良さを充分に消化している、そんなプレヤーとしての彼を楽しめる一枚だと思いますし、作編曲者としての彼の才能も、バランスの取れたアルバムを作り上げているという点で、よく分かる一枚ではないでしょうか。
目立たない一枚ですが、面子から敬遠してはもったいないアルバムだと私は思います。
本日はCDでの紹介です。

FEARLESS / FRANK FOSTER
1965年12月2日録音
FRANK FOSTER(ts) VIRGIL JONES(tp) ALBERT DAILEY(p) BOB CUNNINGHAM(b) ALAN DAWSON(ds)

1.RAUNCHY RITA
2.JANIE HUK
3.THINGAROO
4.BABY ANN
5.JITTERBUG WALTZ
6.DISAPPROACHMENT

おまけ、
なんと太田農水大臣が辞任だそうで、どっちにしてもあと一週間ほどで新内閣が発足かという時期に、やっぱり一週間で総理をお辞めになる方に辞表を提出とは、落語にもないような笑い話で、ヘソが茶を沸かすとはまさにこのことと思うのは私だけでしょうか?
今朝ほどの総裁候補のお話など聞くに、補正予算を話し合うふりをしてからの解散が妥当というお考えの方がほとんどのようで、そんな中、『事故米問題』だけでなく、『事務所問題』も抱える大臣が邪魔になったということなんでしょうかねぇ?
いずれにしても、彼らに見えているのは選挙だけ、不幸なのは我々庶民ですか?


こりゃ非難囂々だな(笑)

2008年09月18日 | m-o

台風が不気味な動きで日本列島を席捲しつつあるようで、大きな災害が起きないことを願うばかりです。

それとは全く違う話で恐縮ですが『タバコ1箱千円でも税収増』との記事をご覧になりました?

なになに、
「厚生労働省の研究班(主任研究者=高橋裕子・奈良女子大教授)は、現行価格(300円)で据え置く場合よりも増収との予測を発表。」
ようは、禁煙を目指しても再喫煙する事例が多く完全喫煙は難しい、それを試算すると増収になるってんですが、
ちょっと待てよ、こんな試算を基に真面目に一箱千円なんて考えるバカはいないでしょうねぇ???????
まっ、真意は「千円、千円」と騒いでおいて「400円や500円なら、千円よりマシだろ」てな話にもっていきたいのでしょうが

そもそも、こんな試算をしだしたのは、禁煙気運の盛り上がりから喫煙者の減少が続き、タバコの税収が年々落ちていることに発端を成すわけで、「増収分を社会保障費に充てよう」なんてぇのは立前にすぎないと私は思っているのですが違いますかね?

「いや、喫煙は本人の健康被害は基より、周りに及ぼす健康被害も多大、しかるに税金で貢献するのは喫煙者の義務?」

そこまで言うなら、いっそのこと煙草を違法薬物扱いにしてはいかがでしょう?
北原白秋や太宰治なら、それでも地下に暗躍するヤミ煙草を買い求めるかもしれませんけど、少なくとも我々庶民はよほどのことがないかぎり法を犯してまで喫煙に走るとも思えません。
「いやいや、そうすると煙草農家も困るし、アメリカとの貿易摩擦も再発、なにより税収が無くなるのは困る」

タバコには、明治9年、時の政府が「煙草税則」を決めて以来、税金がかかっているのがあたりまえ、本当の意味で何のための税金なのかなんて真剣に考えた事など無いんじゃないでしょうか?

嗜好品、贅沢品だから?
ならば、「宝石カラット累進課税」とか「ブランド品特別消費税」てなものだってあったって良いんじゃないですかねぇ
えっ?他人に迷惑はかけていないって?
ならば、あのどうしようもない香水の香りを振りまいている方はどうなんでしょ?
自分じゃ気に入っている香りなのかもしれませんが、あたしゃ迷惑ですね。
香水着けなくて死ぬこたぁないでしょうから、「香水税」良いんじゃないですか?
え~とそれから、
「公共交通密度非累進課税」なんてぇのはどうでしょ?
便利な公共交通を最も利用できる(しているじゃないですよ)地域に住む人が、赤字で路線を減らさずには運営できない地方の赤字分を、その税収で負担するなんてぇの?????

あはははは、こりゃ非難囂々ですね。

ともかく、喫煙者としては、どうせ福祉なんて言ったって、何に使われるんだか本当のところ分からない税金の増税など、納得できるわけがありません。
「千円よりは400円や500円の方がまだ良いだろ」
って、ふざけんじゃありませんよ!!(怒ってます・・・・笑)

さて、今日の一枚は、ジャッキー・マクリーンです。
先日、「ハード・バップからの脱却という時代の流れの中で、ある種素直にそれを受け入れられないミュージシャンは数多くいました。」なんて話を、ドナルド・バードの「BYRD IN FLIGHT」のときにしましたが、同じブルーノートでも、マクリーンのようにある一つの方向性を見出したミュージシャンもいました。

「ジャズに大きな変化が訪れている。ファンであってもなくても、リスナーは心開いて聴くべきだろう。心の潜望鏡で、一歩先へと踏み出している開拓者たちを眺める必要がある。開拓者とはモンク、コルトレーン、ミンガス、セシル・テーラー、ケニー・ドーハム、ソニー・ロリンズ、マイルス、オーネット、そしてもちろん、デューク・エリントンのような人たちだ。」

マクリーンは1960年代前期から中期にかけて、間違いなくその一歩を踏み出そうとしていたのだと思います。(ここがドナルド・バードとは、ちと違ったんですね)
「LET FREEDOM RING」のライナーノーツに寄せられた前文の言葉で、そんなアグレッシブ・マクリーンのスタートを宣言したのでした。

そこで、今日のアルバムですが、若手で固めた「ONE STEP BEYOND」で、トニー・ウィリアムスなんかに若干あてられた風があったのが、このアルバムでは当時無名だった新人のエネルギーをみごとに活用していると感じます。
「当時無名だった」ここが大切ですよね(笑)後にストラタ・イースト・レーベルの創始者であり、MUSIC INC.で活躍するチャールズ・トリヴァーの参加は、このアルバムの最大の注目点でもあります。

ともかく、全体からあふれ出る息吹はまさにアグレッシブで、情熱が伝わってくるアルバムだと思います。

余談ですが、いかにアグレッシブで情熱溢れる演奏であっても、全てに受け入れられたかといえばさにあらず、同メンバーでクラブに出演していたときに客に殴られた、なんて事もあったようですし、この二ヶ月後に来日した際も、「半年ぐらい日本に住んでみたいんだが、仕事を世話してくれないか」とか「ジャズ・クラブの出演料はいくらぐらいなんだ」なんて、真面目に言っていたようですから、本国ではかなり空回りしていた部分もあったのだと思います。

ACTION / JACKIE McLEAN
1964年9月16日録音
JACKIE McLEAN(as) CHARLES TOLLIVER(tp) BOBBY HUTCHERSON(vib) CECIL McBEE(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.ACTION
2.PLIGHT
3.WRONG HANDLE
4.I HEAR A RHAPSODY
5.HOOTNAN