JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ろくでもない輩の思い込み

2010年09月15日 | j-l

昨日今日といっきに秋がやって来たような感じです。
「一年中こんなんだったらいいのに」
本当はそれじゃあ困っちゃいますけどね。

「たまに他人様の車に乗ると面白い」というお話しは以前もしたかと思いますが、昨日もたまたまEさんの車に乗る機会がありまして、

♪ 春休みのロッカー室に
  忘れたものを取りに行った
  ひっそりとした長い廊下を
  歩いていたら泣きたくなった ・・・・・♪

エンジンをかけた瞬間、そこそこの音量で荒井由美の歌が聞こえてきました。
いやね、ユーミンが嫌いなわけじゃないんですよ、嫌いなわけじゃないんですが、50過ぎのオヤジが独り、車中でユーミンを聴いている姿がふと頭に浮かんできて、顔には出しませんでしたけど心の中で「ククク」と笑ってしまったのです。すいません。

「へぇ、Eさんはユーミンなんか聴くんだねぇ」
「いやぁ、昔ねぇ・・・あはは、スイッチきっときゃよかったなぁ」
と、止めようとするので
「いやいや、イイじゃないですかユーミン、聴きましょうよ。ところでこれってアルバム?」

私が何故そんなことを訊いたのか、それは「最後の春休み」が入っているアルバムといえば「OLIVE」、私の思い出の曲の一つ「稲妻の少女」も入っているはずだからです。(アンタもユーミン聴いてたんジャン。笑)

3年以上前にこのログ「私だけの歌連想ゲーム」でさわりだけお話ししたことがあったのですが、勤めだして間もない頃だったでしょうか、とある女性と短いお付き合いをしたことがありました。
当時、私は学生時代からお付き合いをしている女性がおりまして・・・・有り体に言えば、浮気だったんでありますが・・・・・もちろん、嘘をついてお付き合いしたわけじゃないですよ、私に彼女がいることを承知の上で・・・・何を言っても男の言い訳ですかね。(笑)
ともかく、その瀬戸内海のとある島出身のMMちゃんは、じつに控えめで優しい乙女チックな可愛い女性でありました。(以降、私はその近辺出身の女性に悪い人はいないという信念を持っています。笑)

当時、保育士を夢見て上京した彼女は、学校は出たものの勤める幼稚園が見つからず別の仕事についていました。
上京のさいには、
「お前みたいな田舎娘が、都会なんぞでやっていけるわけがない。けっきょくろくでもない輩に泣かされて終わりなんて事になるから、上京は諦めろ」
と反対され、半ば家出のごとく出てきたんだそうです。(「そのろくでもない輩とはお前のことだ!」まぁまぁ)
もちろん、その頃は両親ともに彼女の都会暮らしを許し、外国航路の船乗りであったお父様と横浜に寄港するたびに食事に行くのが楽しみだったようです。

そんな家出のごとく出てきたという過去もあってか、彼女の生活はじつに質素で、六畳一間のアパートへ行くと、テレビなんぞはもちろんありません。あるのは小さな一台のラジカセ、そこから流れてくるのは「もう伸びかけてんじゃねぇ」ってくらい聴き込んだ荒井由美のカセットテープの音でした。そして、その中でも「稲妻の少女」は、彼女が最も好きな曲だったのです。

「♪She's a lightning lightning Lightning Bolt. She's a lightning lightning Lightning Bolt.・・・・・♪」
「なんだぁ、バブさんもユーミン好きなんじゃないですかぁ?」
Eさん、ほんとうに笑ったりしてごめんなさい。

それにしても、あの頃まだ保育士への夢を諦めてはいなかったMMちゃん、その後どんな人生を歩んでいるんでしょうか?
少なくとも「ろくでもない輩」との関係はすぐに断ち切ったわけですから、きっと待望の保育士になって、大好きな子供たちに囲まれながら・・・・いや、素敵な人と巡り逢って、彼女が保育士よりも望んでいた素晴らしい家庭を築いていることでしょうね。


海辺のカップルが羨ましいぞ!(笑)

さて、今日の一枚は、クリフォード・ジョーダンです。
以前も言ったでしょうか?私はバフォバフォのシカゴテナーが嫌いじゃありません。(回りくどい)
ジョーダンは、同じシカゴ出身のジョニー・グリフィンのような、強引さというかなぁ、グイグイと感情をむき出すといった部分には欠けるのですが、そのぶん郷愁というか、出身がシカゴでもない私なのに懐かしさというか、そういったものを感じたりします。(これを「無愛想」と評した方もいますけど)

このアルバムも、そのあたりの魅力がじゅうぶんに感じ取れる一枚だと思います。そんでもってシダー・ウォルトン、イイですねぇ、私はこのピアニストをそうとうかってます。
シダーとジョーダンの組み合わせは「SPECTRUM」なんかもありますけど、私はマッチしているように思うんですよねぇ。

ともかく、名盤とは言わずとも私は好きなアルバムです。

シカゴ出身のテナーマンと瀬戸内の島出身の女の子にハズレはない・・・・私の勝手な思い込みです。(笑)

BEARCAT / CLIFFORD JORDAN
1961年12月28日録音
CLIFFORD JORDAN(ts) CEDAR WALTON(p) TEDDY SMITH(b) J.C.MOSES (ds)

1.BEARCAT
2.DEAR OLD CHICAGO
3.HOW MIDDLE OF THE BLOCK
4.YOU BETTER LEAVE IT ALONE
5.MALICE TOWARDS NONE
6.OUT-HOUSE



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