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マグダラで眠れの感想レビュー(ライトノベル)

2012年07月11日 19時06分38秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『マグダラで眠れ』(支倉凍砂先生原作、鍋島テツヒロ先生イラスト)が発売中です。
狼と香辛料シリーズの原作者である支倉先生の新シリーズということで心待ちにされていた方も多いのではないでしょうか?
表紙は、メインヒロインのウル・フェネシス。
真っ白な髪と修道女服がとても清楚な印象ですね。

お話的には、『騎士団』お抱えの錬金術師である主人公・クースラと相棒のウェランドが、とある工房での研究を引き継ぐことに。
前任者が謎の死を遂げているといういわくつきの館で待っていたのは、信じる神は同じながら政治的な立場で敵対する『教会』から派遣された監視役の少女、ウルで…という展開です。

狼と香辛料シリーズのロレンスとホロの関係とは全く逆で、世間知らずなくせに見栄っ張りなウルに対してクースラが錬金術や世間の常識を教えたり、からかったりするという関係になっているのが新鮮に感じられました。
命の危険を顧みず、錬金術を極めることを優先するクースラと、純真無垢なウルでは、人生経験の深さに差がありすぎるのも当然で、会話のイニシアチブは終始クースラが握ることに。
自分も、穢れを知らない女の子に、手取り足取り色々と教えてあげたいでござる♪(;゜∀゜)=3ハァハァ

自分たちの研究をつつがなく進めるためには、監視役である彼女を上手く手懐けつつ、教会を出し抜く必要があるわけですが、あまりにも世間知らずで無防備なウルの様子に、ある種の保護欲をかきたてられるクースラの気持ちはわからなくも無いですね。
というか、ウルの子どもが背伸びをしている感が微笑ましくて(・∀・)ニヤニヤせざるを得ないw
普通のボーイ・ミーツ・ガールもののように、とにかくラブ寄せ!という展開ではなく、ふたりがそれぞれに抱える問題と、追い求める夢=マグダラについて理解しあっていくうちに、雪が深々と降り積もるようにゆっくりと信頼関係が醸成されていく流れは、とても感動的で説得力が高かったです。

目玉である錬金術のシーンでは、魔法的な異能の力で云々、というのではなく、地道に素材や錬成方法に改良を加えつつ、より良い結果を得られるように試行錯誤を繰り返す様子が丁寧に描かれていて、とてもリアルに感じられました。
現代化学的な知識と重なってくるところもありますが、まだ劇中の時代では解明されていない、新しい冶金技術を解明すべく奔走するクースラ&ウェランドの、生粋の錬金術師魂がカッコ良かったです。
これは良い悪友コンビ♪

全体的には、商売と錬金術というジャンルや、キャラの特徴的な部分の違いで『狼と香辛料』シリーズとの差別化も上手く図られているなぁ…という印象だったのですが、だからこそ、クライマックスで描かれたイラスト付き重要イベントには、良い意味で『くっそ、やられたw』と思わされた私が通りますよっとw

まだまだ導入部分なだけに、今回は顔見せのみ、といった感じのキャラもいましたが、クースラとウルの出会いから運命共同体となるまでの掘り下げと、今後の方向性については十分に舵取りがなされましたし、様々な駆け引きの果てに明かされる驚きの新事実!!という見せ場の配し方も絶妙で、早くも良シリーズになってくれそうで楽しみです。


気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。

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