MF文庫Jのラノベ、『ノーブルリージュ!』(丘野塔也先生/mana原作、TAMAMI先生著、兎塚エイジ先生イラスト)が発売中です。
本作は、通常版とは別にキネティックノベルゲームのDVDーROM付き特装版が発売されていることでも話題ですね。
キネノベの内容は、1巻に収録された第1話に続く、第2話に当たる部分がまるっと収録されているのですが、大手情報サイト様によると、既にアニメショップでも品薄になっているらしいという噂なのでお急ぎを。
先に言ってしまうと、この作品は2話までまとめて読んだほうが大いに盛り上がるので、特装版マジオススメ!
※第2話まで含めた書き方になるので、ネタバレ率は高めかもです。
出来れば、読了後にお読み頂けると幸いかと。
これも自分のつぶやきですが、
1話読了後:あら・・・メインヒロインなのにDQNなの・・・。
2話読了後:シャルロッテさんまじかっけェ!レディ・シャルロッテとその名誉ある騎士に栄光あれ!
ぐらい評価上がりまくった件。
特装版の表紙は、メインヒロインであるシャルロッテのおすわりバージョン。
貴族のお嬢様然とした表情がいかにも高貴な感じの彼女。
表紙のイメージに惹かれて購入をキメた!という方も多いのではないかと。
お話的には、主人公である借金取り立て人のラングが、その取立て先である没落貴族の屋敷に赴いて、現当主であるシャルロッテと出会い、ふたりして事件に巻き込まれるボーイ・ミーツ・ガール展開です。
筋金入りの超箱入りお嬢様であるシャルロッテは、世間の常識を全く知らず、日常生活も召使いたちに手助けさせて当然という生活を送っていたわけですが、いくら志が高いといえど、お家の家計は火の車。
天涯孤独の身となった彼女から、どうにかして莫大な借金を取り立てようか算段するラングですが、持ち前の正義感と、貴族としての務めを果たすべく、町で起こっている事件に首を突っ込もうとするシャルロッテに振り回されるハメに。
また、今でこそしがない取り立て人であるラングですが、昔は人々の力になれる様な錬金術師になるべく修行をしていた過去を持っていたり、数奇な運命に翻弄されて軍属となっていたこともあったり…といった過去の回想シーンが話の合間に挿入され、一体彼の身に何が起こったのか?と、上手く物語に引き込む演出がなされています。
ぶっちゃけ、第1話を読み始めた当初は、シャルロッテのあまりのDQNっぷりに驚かされてしまい、メインである彼女とのエピソードよりも、ラングの過去のエピソードの方に興味が湧いてしまうぐらいだった件。
あまりにあんまりに思えたので、Twitterでポロッと書きこんでしまいましたが、『人の話を聞かず、反省の色が全く無い、見た目と金髪が綺麗だけど、常に自分のことは棚上げの、劇場版じゃないジャイアン』ぐらいの自己中キャラというイメージでした。
ラング視点でお話が進んでいくので、彼に向かってボロクソに言いまくっている様子を見てポカーンとしてしまったというか、感情移入している分、自分が馬鹿にされている様でぐぬぬ…となってしまったというかw
恥ずかしさの裏返しといった、ツンデレとしての可愛らしさが見え隠れするタイプの暴言ではなく、家系から受け継いだ貴族としてのあるべき姿を鵜呑みにして貫こうとする、しかも自分ではなく家来の者にそれをさせるというだけ始末が悪いなと。
可愛いイラストだし、エロ系イベントもあるのですが、予想以上にラブコメ要素は少なめで驚かされました。
ラングとの出会いで考えを改めたり、成長したりといった部分が少なかったのが、個人的にヒロインとしてマイナスかな~と思ってしまったのは事実。
しかし、第2話をプレイし始め、どんな窮地に陥っても自身の信念を揺らがさず、毅然とした態度を貫くシャルロッテの描写が描かれる事で、何事にも流されない彼女の心の強さが明確になり、それこそがラングがかつて持ち得なかった唯一のものだったのだ!という風に話が繋がって来たのはお見事でした。
さすがにちょっとあり得んだろう!レベルの無知っぷりには引きましたが、シャルロッテは既に自分の為すべき姿を体現していたわけで、即断即決も真の意味では考え無しではなかったと考えるべきだったんでしょうね。
まさにタイトルの『ノーブルリージュ!』を地で行っていたわけでw
戦争によって心に大きなトラウマを負ってしまったラングは、仕方ないとは言え、流されるまま生きることしか出来なかったわけですから、シャルロッテの生き様に一気に惹かれてしまうのはある意味当然かと。
ラブイチャ云々というより、生き方そのものに憧れ、自身も再びその様な生き方を志すことが出来るのではないか?という希望と、人間としての誇りや尊厳を取り戻すラングと、献身的な彼のサポートを受け、共に轡を並べることを認めるシャルロッテの関係は、単なる主従の枠を超えた強い絆を感じさせてくれたのでグッと来ました。
それを彩る、クライマックスシーンのエフェクトの数々がまた美麗で、キネノベの面目躍如といったところかと。
数えてみたところ、CG27枚+差分と、BGMの鑑賞モードも付いていますし、コンフィグ関連も充実。
セーブは5ヶ所ですが、読み終えたチャプターの冒頭から読み始めることが出来ますし、OP&EDには歌付きムービーもあり。
インストール後はディスクレスで遊べるのも好印象でした。
第1話で仄めかされた謎が、第2話で早々に明らかにされる部分が多かったり、ゲストヒロインぐらいの扱いかなと思っていた女の子キャラ達が続けて登場&キャッキャウフフイベントありだったりと、ここまで合わせてが世界観設定と物語の方向性を示すお披露目回だったんだな~という印象です。
借金設定や、ラングの体の秘密については、今後当分はいろいろと枷になってくるのかなと思っていましたが、早くも次の展開へと進んで盛り上げていってくれそうなので楽しみ。
ただ、表現的に戦場での生き死にの陰惨さや、とあるキャラの重すぎる(いや、ぼやかせて書いてるけど、そのお人形って明らかにアッチ系ですよね?的な意味で)過去についての描写など、過激すぎる部分があるのでご注意を。
リアル感にゾクゾクしたので個人的にはアリなのですが、ラブコメ色に期待している方には刺激が強いかなと。
金髪お嬢属性スキーとして兎塚先生のシャルロッテのイラストがツボったのと、『キネノベがオマケで付くラノベ』という試み自体に惹かれて購入した本作ですが、良い意味で予想を裏切られながら楽しむことが出来たので良かったです。
次巻にも特装版が出るなら、そちらを買いたいなと思います。
結構大きなプロジェクトだと思うので、なかなか難しいとは思いますが、今後もこういったキネノベ付きラノベ企画が増えると良いですね。
ちなみに、梱包がちょっと変わったスタイルなので、これから開封される方は、まずは外側のビニールを完全に剥いてしまってから、紙の部分の構造をよく確認後、丁寧に取り出されることを推奨。
自分は折り代部分が破れてしまって涙目だったので、皆さんは綺麗に保存してくださいねw
気になった方は、是非、チェックなさってみてくださいませ。
『ノーブルリージュ!』第2弾デモムービー
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本作は、通常版とは別にキネティックノベルゲームのDVDーROM付き特装版が発売されていることでも話題ですね。
キネノベの内容は、1巻に収録された第1話に続く、第2話に当たる部分がまるっと収録されているのですが、大手情報サイト様によると、既にアニメショップでも品薄になっているらしいという噂なのでお急ぎを。
先に言ってしまうと、この作品は2話までまとめて読んだほうが大いに盛り上がるので、特装版マジオススメ!
※第2話まで含めた書き方になるので、ネタバレ率は高めかもです。
出来れば、読了後にお読み頂けると幸いかと。
これも自分のつぶやきですが、
1話読了後:あら・・・メインヒロインなのにDQNなの・・・。
2話読了後:シャルロッテさんまじかっけェ!レディ・シャルロッテとその名誉ある騎士に栄光あれ!
ぐらい評価上がりまくった件。
特装版の表紙は、メインヒロインであるシャルロッテのおすわりバージョン。
貴族のお嬢様然とした表情がいかにも高貴な感じの彼女。
表紙のイメージに惹かれて購入をキメた!という方も多いのではないかと。
お話的には、主人公である借金取り立て人のラングが、その取立て先である没落貴族の屋敷に赴いて、現当主であるシャルロッテと出会い、ふたりして事件に巻き込まれるボーイ・ミーツ・ガール展開です。
筋金入りの超箱入りお嬢様であるシャルロッテは、世間の常識を全く知らず、日常生活も召使いたちに手助けさせて当然という生活を送っていたわけですが、いくら志が高いといえど、お家の家計は火の車。
天涯孤独の身となった彼女から、どうにかして莫大な借金を取り立てようか算段するラングですが、持ち前の正義感と、貴族としての務めを果たすべく、町で起こっている事件に首を突っ込もうとするシャルロッテに振り回されるハメに。
また、今でこそしがない取り立て人であるラングですが、昔は人々の力になれる様な錬金術師になるべく修行をしていた過去を持っていたり、数奇な運命に翻弄されて軍属となっていたこともあったり…といった過去の回想シーンが話の合間に挿入され、一体彼の身に何が起こったのか?と、上手く物語に引き込む演出がなされています。
ぶっちゃけ、第1話を読み始めた当初は、シャルロッテのあまりのDQNっぷりに驚かされてしまい、メインである彼女とのエピソードよりも、ラングの過去のエピソードの方に興味が湧いてしまうぐらいだった件。
あまりにあんまりに思えたので、Twitterでポロッと書きこんでしまいましたが、『人の話を聞かず、反省の色が全く無い、見た目と金髪が綺麗だけど、常に自分のことは棚上げの、劇場版じゃないジャイアン』ぐらいの自己中キャラというイメージでした。
ラング視点でお話が進んでいくので、彼に向かってボロクソに言いまくっている様子を見てポカーンとしてしまったというか、感情移入している分、自分が馬鹿にされている様でぐぬぬ…となってしまったというかw
恥ずかしさの裏返しといった、ツンデレとしての可愛らしさが見え隠れするタイプの暴言ではなく、家系から受け継いだ貴族としてのあるべき姿を鵜呑みにして貫こうとする、しかも自分ではなく家来の者にそれをさせるというだけ始末が悪いなと。
可愛いイラストだし、エロ系イベントもあるのですが、予想以上にラブコメ要素は少なめで驚かされました。
ラングとの出会いで考えを改めたり、成長したりといった部分が少なかったのが、個人的にヒロインとしてマイナスかな~と思ってしまったのは事実。
しかし、第2話をプレイし始め、どんな窮地に陥っても自身の信念を揺らがさず、毅然とした態度を貫くシャルロッテの描写が描かれる事で、何事にも流されない彼女の心の強さが明確になり、それこそがラングがかつて持ち得なかった唯一のものだったのだ!という風に話が繋がって来たのはお見事でした。
さすがにちょっとあり得んだろう!レベルの無知っぷりには引きましたが、シャルロッテは既に自分の為すべき姿を体現していたわけで、即断即決も真の意味では考え無しではなかったと考えるべきだったんでしょうね。
まさにタイトルの『ノーブルリージュ!』を地で行っていたわけでw
戦争によって心に大きなトラウマを負ってしまったラングは、仕方ないとは言え、流されるまま生きることしか出来なかったわけですから、シャルロッテの生き様に一気に惹かれてしまうのはある意味当然かと。
ラブイチャ云々というより、生き方そのものに憧れ、自身も再びその様な生き方を志すことが出来るのではないか?という希望と、人間としての誇りや尊厳を取り戻すラングと、献身的な彼のサポートを受け、共に轡を並べることを認めるシャルロッテの関係は、単なる主従の枠を超えた強い絆を感じさせてくれたのでグッと来ました。
それを彩る、クライマックスシーンのエフェクトの数々がまた美麗で、キネノベの面目躍如といったところかと。
数えてみたところ、CG27枚+差分と、BGMの鑑賞モードも付いていますし、コンフィグ関連も充実。
セーブは5ヶ所ですが、読み終えたチャプターの冒頭から読み始めることが出来ますし、OP&EDには歌付きムービーもあり。
インストール後はディスクレスで遊べるのも好印象でした。
第1話で仄めかされた謎が、第2話で早々に明らかにされる部分が多かったり、ゲストヒロインぐらいの扱いかなと思っていた女の子キャラ達が続けて登場&キャッキャウフフイベントありだったりと、ここまで合わせてが世界観設定と物語の方向性を示すお披露目回だったんだな~という印象です。
借金設定や、ラングの体の秘密については、今後当分はいろいろと枷になってくるのかなと思っていましたが、早くも次の展開へと進んで盛り上げていってくれそうなので楽しみ。
ただ、表現的に戦場での生き死にの陰惨さや、とあるキャラの重すぎる(いや、ぼやかせて書いてるけど、そのお人形って明らかにアッチ系ですよね?的な意味で)過去についての描写など、過激すぎる部分があるのでご注意を。
リアル感にゾクゾクしたので個人的にはアリなのですが、ラブコメ色に期待している方には刺激が強いかなと。
金髪お嬢属性スキーとして兎塚先生のシャルロッテのイラストがツボったのと、『キネノベがオマケで付くラノベ』という試み自体に惹かれて購入した本作ですが、良い意味で予想を裏切られながら楽しむことが出来たので良かったです。
次巻にも特装版が出るなら、そちらを買いたいなと思います。
結構大きなプロジェクトだと思うので、なかなか難しいとは思いますが、今後もこういったキネノベ付きラノベ企画が増えると良いですね。
ちなみに、梱包がちょっと変わったスタイルなので、これから開封される方は、まずは外側のビニールを完全に剥いてしまってから、紙の部分の構造をよく確認後、丁寧に取り出されることを推奨。
自分は折り代部分が破れてしまって涙目だったので、皆さんは綺麗に保存してくださいねw
気になった方は、是非、チェックなさってみてくださいませ。
『ノーブルリージュ!』第2弾デモムービー
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