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薔薇のマリア18巻の感想レビュー(ライトノベル)

2013年04月03日 18時44分43秒 | ライトノベル・小説
角川スニーカー文庫のラノベ、『薔薇のマリア18.光の中できみが笑う今は遠くて』(十文字青先生原作、BUNBUN先生イラスト)が発売中です。
表紙はマリアローズを中心に、ZOOの面々プラスαのシリアスな雰囲気。
ああ、ここに園長たるトマトクンが居てくれたなら(´;ω;`)ブワッと、胸にこみ上げてくるものがありますね。
というか、サブタイトルを深読みしてどうにも不吉な気持ちのまま読み進めていたのですが、ここで言う“きみ”が誰を指すのか考えてみるのも一興かと。

お話的には、満身創痍を通り越して瀕死の重傷を追ったトマトクンの命を救うべく、彼の過去と密接な関係を持つ異界の最深部“獄の獄(ジェイルネイル)”を捜索する一行に、地上とは比べ物にならない危険が次々と襲い掛かってくる!という緊迫展開です。

一家の大黒柱として、戦力的にも精神的にも皆の拠り所であったトマトクンですが、今まで少しずつ匂わされていた彼の秘密が、遂に明かされる!というのが大きな見所かと。
1巻から引っ張ってきた部分でもありますし、シリーズ全体でも超重要な内容自体も勿論のこと、彼が何者であったかに関わらず、救う手立てがあるのなら何としてでも救いだす!という意志が既に固まっているマリアローズ達の絆の深さが胸熱でした。

議論するまでもなく、そうするのが当然!とばかりの一枚岩っぷりですが、現実では中々ここまでの団結力にはお目にかかれないわけで、ここまで培われてきた信頼関係があればこそ、と言えるでしょうね。
むしろ、加入初期から細かい詮索は無しでマリア達を受け入れてきたトマトクンの懐の深さを考えれば、こうなるのは自然の流れだったかもしれませんね。
有能なリーダーの元で、各人が実力以上の力を発揮できるという事はよくありますが、そんなリーダーの指示が仰げない時にどう行動できるかで、その集団の地力が見えてくる、という事も言えるかもしれません。
その意味では、ZOOというクランは正に理想形ではないかと。

もっとも、トマトクンを助けるために頑張らないと!と気合を入れなおしても、マリア個人の戦闘力が飛躍的にアップするような都合の良い展開にはならないのも事実。
自分の実力を一番良くわかっているマリアが、心理的なプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、自分とは段違いの実力者である仲間達の力を最大限に引き出すべく、状況に適した指示を出していこうと必死になる姿は、泥臭くも尊く、美しかったです。
マリアの胸中で様々な葛藤が起こっているのを感じながら、その指示を速やかに遂行するべく立ちまわる仲間達…これこそが、最近のZOOの必勝パターンなわけで、トマトクンがマリアに期待し、マリア自身がそうなりたいと願った役目がしっかりと果たされていて良かったと思います。
たとえ判断が裏目に出てしまった時にも、マリアを詰ったりせず、気を取り直して次の行動へと動き出す一行ですが、トマトクンの生死が掛かっているというクラン最大の危機にそう出来るのは、並大抵の精神力ではなかったですね。

悩んだり、後悔したりする時間さえも惜しいという逼迫した状況、全く土地勘が無いどころか、文字通りこの世のものではない劣悪な環境、彼らの事情などお構いなしに襲い掛かってくる異貌の者どもと、正に人外魔境な獄の獄が(((((((( ;゜Д゜))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブルでした。
シリーズでも馴染み深い贄の園とも関連していて、こりゃあひょっとすると…と思っていたことが現実に起こったりという意味でも、とても見応えのある展開だったと思います。
また、獄の獄が地獄絵図なのはある意味予想通りなのですが、地上も悪魔や邪龍の台頭でハルマゲドン的な状況に傾いて行くのが怖かったですね。
限りなく絶望に近付いていく人類の状況ではありながらも、その中で新たな境地に至る戦士達の姿が描かれているのがまた、“漢”らしくてカッコ良かったです。
命自体は常に戦場で懸け続けている彼らですが、世界の行く末を賭けて!というのはもちろん、何のために戦うのか?を己自身に問いかける&見出していく描写が秀逸で、それぞれが更に一皮むけた感じがしました。
イラスト関係も男性多めで、イケメン、イケオヤジ、イケ魚人、イケ死神とよりどりみどりでテンション上がりますのう(;゜∀゜)=3ムッハー

…と、色々書いて来ましたが、実はまだまだ序の口で、ラストのさあ、いよいよ…!!となってからのあれやこれやが感無量すぎて脳汁出まくりでした。
マリアのとった行動然り、色んな意味で限界突破なサフィニアやユリカ&トワニングの黄金師弟コンビ然り、なんかもう、見所しか無い状態!で大満足でござるw
一言で言うなら、『ここまで読んできて良かった!と思える1冊』でした。

十文字先生のTwitterによると、次巻は意外と早い時期に発売されそうな予感で楽しみ♪
今回離れ離れになった人達との再会や、ラブコメ関係の進展を含め、最終決戦を前に色々と風呂敷がたたまれていくのに期待しております。



気になった方は、是非、チェックなさってみてくださいませ。


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