かくして、フリット・アスノは人類の救世主となり、地球と火星に平和が訪れましたエンドでした。
結末自体は予定調和でしたが、キオではなくフリットの功績というまとめ方になったのは大いに不満の残るところかと。
というか、個人ではなくガンダムが救世主になるんじゃなかったのかのう…。
何の不満もなく最終回面白かった！AGE全体が面白かった！という人にとっては水を差すような記事になりそうなので、あしからずご了承下さい。
結局、フリットにしてもイゼルカント様にしても、自分の考えを最善として独善的に行動し続ける＆自陣を戦争へと導き続けてきたわけで、それぞれの指導者としてのスタンスを貫いた事自体はわからなくもないものの、決して褒められるべき存在ではなかったと思います。
特に、地球側はフリット以外で復讐に燃えるパイロットなり世間の様子なりが描かれたわけでもなく、ヴェイガンが火星の人間であるという事実が明らかになっても和平派が存在する兆候すら見えないので、対岸の火事のような状況だったような。
正当防衛を通り越して過剰防衛になっているフリットをキオが頑張って止めました！→フリットは元々は優しい人だったのでそれを受け入れ、火星の人々を救いました！というお伽噺のようなオチは、キオの具体的な活躍の成果ではなく、幻想のユリンの許しを得て唐突に目覚めたという印象が強く、説得力は無かったと思います。
あのままミサイルを撃っても地球の救世主にはなれていたと思いますし、相手のコロニーにミサイルを突きつけた状態で手を取り合ってくれ！とか、それ単なる脅しですやん…。
逆シャアのラスト部分の様な雰囲気で盛り上げようという演出意図はわかりますが、ヴェイガンギアと合体したシドを多数のMSで囲んでフルボッコにするシーンは単なるイジメにしか見え無い気がしますし、バーストモードの超速で突っ込んでいって生身のパイロットだけ救出してくるとか、物理的に不可能なことを何の理由もなくやってしまうのはいかがなものかと。
100－37年という年月に渡る戦いは、フリットの一声だけで協力できるような生ぬるい確執であったはずがないと思うのですが。
MSのバトルシーンかっけー、久々のユリンかわええ～！というのは良かったと思いますが、アニメの最終回なので作画に力が入るのはある程度織り込み済み、歴代ガンダムの最終回と比べてここが突出しているといった類のものでは無かったと思います。
以下、納得行かなかった点諸々。
艦長はセリックが死んでも特に成長した様子は伺えず、海賊船のブリッジを意味もなく乗っ取った上に何の適切な指示もしないとはこれ如何に？
長年操船を担当してきたはずの腕利き達に、初めてこの船に乗った軍のクルーが勝てる根拠が全く無く、無意味なシーンだったと思います。
敵側の信玄みたいな司令官にしても、今回のヴェイガンギア暴走＆セカンドムーン巻き添えの元凶なわけですし、フリットを倒す為の切り札を使って自滅した挙句、その後始末をフリットに託すとか、虫が良すぎて流石に失笑レベルだと思います。
色々責任を取るべきだと思いますが、戦後処理の詳細は一切不明ですし、ヴェイガンギアの中の人が勝手に暴走＆色々データをいじってビームを撃とうとしていたという方向でも良かった気が。
というか、イゼルカント様のクローンだったのにほとんどうめき声しかなかったですし、シドの人工知能がラスボスでも良かったような。
久しぶりに大活躍かと思われたAGEシステムでしたが、せっかくの新武器バズーカが大して活躍する様子もなく大破された意味とは一体…。
それこそ、最終話専用ウェアが出てきて無双！ぐらいのケレン味があっても良かったとは思いますが。
あと、今更ですがウェンディが見事に空気ヒロインのまま終わってしまったのは残念でした。
完全にルゥに美味しいところを持っていかれたわけですし、キャラとしての存在価値が奪われてしまうのは可哀想過ぎるかと。
戦後にキオと結婚式をしたよ！ぐらいの描写があっても良かったのにｗ
以下、全体をまとめる感じで。
ひょっとしたら上方修正展開あるかも？と思いながらここまで見続けてきたAGEですが、ゼハートメイン回で一旦持ち直した以外は終盤のバトル作画以外で見るべき部分もなく、人気の高そうなキャラの死亡退場に加えて、ゼハート以外の実力あるライバルキャラは皆無と、盛り上がりそうな要素を尽く潰していくスタイルなので、ガンダムファンに受け入れられなかったのは仕方ないと思います。
オマージュというより単なる劣化コピーが散見されるいくつかの演出部分については、ファンサービスのはずがむしろ失望と怒りを買うという悪循環でしたし、AGEならではの要素を盛り込みながら昇華しようとする気概も感じられず、「おまえらこういうの好きだろ？」と押し付けがましく見せられている感じで気分の良いものではありませんでした。
この辺りは、歴代シリーズを神聖視するあまりハードルが異常に上げられている部分もありますが、ガンダムファンとしてガンダム最新作に期待するのは当然だと思いますし、そもそもガンダムでなければ文句を言いながらも最後まで見るということはしないと思います。
もちろん、作品を見たからなんでも悪し様に言って良いというものではありませんし、感情的にネガティブな感想を書いたことも多かったのは自省すべきところでもあるのですが、それでもガンダムシリーズとして維持されるべきクオリティが保たれていたとはあまり思えませんでした。
もちろん、世間の悪評によるプレッシャーがある中で、声優さんや、現場のスタッフさんがモチベーションを保ちながら力を尽くされていたことは評価すべきだと思いますし、ゲームの制作ありきでシナリオの変更も早い段階から不可能だったわけですから、不可抗力な部分が多かったのも事実でしょうね。
ガンダムシリーズならとりあえず大丈夫、という神話が事実上崩壊してしまったのは、ファンにとっても、メーカーにとっても予想外の事態だったのではないかと。
いつも通りのガンダムが見たかったファンに対して、いつもとは違う新たなファン層を確保するというコンセプトで動いていた首脳陣、という時点ですれ違いが生まれてしまうのはある意味必然的でしたし、低年齢層の興味も引けず、従来ファンの支持も得られずという結果になってしまったのは残念でした。
戦犯は、招聘・起用されたスタッフさん達ではなく、このコンセプトで行こうと決めた首脳陣の方々かと。
新規ファンを獲得するだけなら、ガンプラビルダーズをシリーズ化するなり、傑作選を地上波で放送するなりといった手も使えたと思いますし。
折角の三世代設定でしたが、分割クールにしてファンの声を取り入れるわけでもなく、別世代の登場キャラが多数絡むわけでもなく、単純に作品内での消費期限を早めただけに終わってしまったのも勿体ないですね。
どうせなら、ひとつの世代に絞って、地球視点→ヴェイガン視点→共闘でシドを倒す、みたいな展開のほうが盛り上がったかも。
この辺りは、放映前の製作段階で予見できるものではなく、現状を見てから好き放題に言っているだけなのでアレですが。
結論としては、単体のアニメとして面白かったかどうかは既に問題ではなく、ガンダム作品としては黒歴史であったというのが個人的な見解です。
頑張ってココが良かった！というポイントを見つけることは出来ると思いますが、普通に見ていて十分に面白いと思えるガンダム作品は過去にたくさん出ているわけですし、本作ならではの面白さはここだ！というのが最後まで無かったのが（いや、フリットの偏屈ぶりをTwitterの実況でツッコミ合うといった副次的な面白さはありましたが、それは方向性が違うので。）大きなマイナスだったかと。
後々再評価されることもあるかも知れませんが、今の段階で「結局視聴者に何を見せ、どんなメッセージを伝えたかったのか。」ということが曖昧なので、その可能性は薄そうに感じます。
ただ、本作を低く評価したからといって、それが即、ガンダムシリーズ全体を嫌う理由にはならないと思います。
むしろ、本作の反省点をフィードバックした上で、より面白く、「ガンダムらしい」次回作を作って頂けることに期待したいですね。
新規のファン層を開拓することも重要だと思いますが、現在のファンをこれからもずっとガンダムファンで居続けさせてくれるような新シリーズを作ることこそがより急務であり、多くのファンが望むことなのではないでしょうか？
最終回なのに長々と酷評メインになってしまいましたが、ここまで読み続けていただいた読者の皆様と、トラバ他でお世話になったブロガーの皆様には感謝とリスペクトを。
約1年もの間、ありがとうございました。
次のガンダムシリーズの放映の際に再びお目にかかれれば、こんなに嬉しいことはない！ですね♪
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というか、個人ではなくガンダムが救世主になるんじゃなかったのかのう…。
何の不満もなく最終回面白かった！AGE全体が面白かった！という人にとっては水を差すような記事になりそうなので、あしからずご了承下さい。
結局、フリットにしてもイゼルカント様にしても、自分の考えを最善として独善的に行動し続ける＆自陣を戦争へと導き続けてきたわけで、それぞれの指導者としてのスタンスを貫いた事自体はわからなくもないものの、決して褒められるべき存在ではなかったと思います。
特に、地球側はフリット以外で復讐に燃えるパイロットなり世間の様子なりが描かれたわけでもなく、ヴェイガンが火星の人間であるという事実が明らかになっても和平派が存在する兆候すら見えないので、対岸の火事のような状況だったような。
正当防衛を通り越して過剰防衛になっているフリットをキオが頑張って止めました！→フリットは元々は優しい人だったのでそれを受け入れ、火星の人々を救いました！というお伽噺のようなオチは、キオの具体的な活躍の成果ではなく、幻想のユリンの許しを得て唐突に目覚めたという印象が強く、説得力は無かったと思います。
あのままミサイルを撃っても地球の救世主にはなれていたと思いますし、相手のコロニーにミサイルを突きつけた状態で手を取り合ってくれ！とか、それ単なる脅しですやん…。
逆シャアのラスト部分の様な雰囲気で盛り上げようという演出意図はわかりますが、ヴェイガンギアと合体したシドを多数のMSで囲んでフルボッコにするシーンは単なるイジメにしか見え無い気がしますし、バーストモードの超速で突っ込んでいって生身のパイロットだけ救出してくるとか、物理的に不可能なことを何の理由もなくやってしまうのはいかがなものかと。
100－37年という年月に渡る戦いは、フリットの一声だけで協力できるような生ぬるい確執であったはずがないと思うのですが。
MSのバトルシーンかっけー、久々のユリンかわええ～！というのは良かったと思いますが、アニメの最終回なので作画に力が入るのはある程度織り込み済み、歴代ガンダムの最終回と比べてここが突出しているといった類のものでは無かったと思います。
以下、納得行かなかった点諸々。
艦長はセリックが死んでも特に成長した様子は伺えず、海賊船のブリッジを意味もなく乗っ取った上に何の適切な指示もしないとはこれ如何に？
長年操船を担当してきたはずの腕利き達に、初めてこの船に乗った軍のクルーが勝てる根拠が全く無く、無意味なシーンだったと思います。
敵側の信玄みたいな司令官にしても、今回のヴェイガンギア暴走＆セカンドムーン巻き添えの元凶なわけですし、フリットを倒す為の切り札を使って自滅した挙句、その後始末をフリットに託すとか、虫が良すぎて流石に失笑レベルだと思います。
色々責任を取るべきだと思いますが、戦後処理の詳細は一切不明ですし、ヴェイガンギアの中の人が勝手に暴走＆色々データをいじってビームを撃とうとしていたという方向でも良かった気が。
というか、イゼルカント様のクローンだったのにほとんどうめき声しかなかったですし、シドの人工知能がラスボスでも良かったような。
久しぶりに大活躍かと思われたAGEシステムでしたが、せっかくの新武器バズーカが大して活躍する様子もなく大破された意味とは一体…。
それこそ、最終話専用ウェアが出てきて無双！ぐらいのケレン味があっても良かったとは思いますが。
あと、今更ですがウェンディが見事に空気ヒロインのまま終わってしまったのは残念でした。
完全にルゥに美味しいところを持っていかれたわけですし、キャラとしての存在価値が奪われてしまうのは可哀想過ぎるかと。
戦後にキオと結婚式をしたよ！ぐらいの描写があっても良かったのにｗ
以下、全体をまとめる感じで。
ひょっとしたら上方修正展開あるかも？と思いながらここまで見続けてきたAGEですが、ゼハートメイン回で一旦持ち直した以外は終盤のバトル作画以外で見るべき部分もなく、人気の高そうなキャラの死亡退場に加えて、ゼハート以外の実力あるライバルキャラは皆無と、盛り上がりそうな要素を尽く潰していくスタイルなので、ガンダムファンに受け入れられなかったのは仕方ないと思います。
オマージュというより単なる劣化コピーが散見されるいくつかの演出部分については、ファンサービスのはずがむしろ失望と怒りを買うという悪循環でしたし、AGEならではの要素を盛り込みながら昇華しようとする気概も感じられず、「おまえらこういうの好きだろ？」と押し付けがましく見せられている感じで気分の良いものではありませんでした。
この辺りは、歴代シリーズを神聖視するあまりハードルが異常に上げられている部分もありますが、ガンダムファンとしてガンダム最新作に期待するのは当然だと思いますし、そもそもガンダムでなければ文句を言いながらも最後まで見るということはしないと思います。
もちろん、作品を見たからなんでも悪し様に言って良いというものではありませんし、感情的にネガティブな感想を書いたことも多かったのは自省すべきところでもあるのですが、それでもガンダムシリーズとして維持されるべきクオリティが保たれていたとはあまり思えませんでした。
もちろん、世間の悪評によるプレッシャーがある中で、声優さんや、現場のスタッフさんがモチベーションを保ちながら力を尽くされていたことは評価すべきだと思いますし、ゲームの制作ありきでシナリオの変更も早い段階から不可能だったわけですから、不可抗力な部分が多かったのも事実でしょうね。
ガンダムシリーズならとりあえず大丈夫、という神話が事実上崩壊してしまったのは、ファンにとっても、メーカーにとっても予想外の事態だったのではないかと。
いつも通りのガンダムが見たかったファンに対して、いつもとは違う新たなファン層を確保するというコンセプトで動いていた首脳陣、という時点ですれ違いが生まれてしまうのはある意味必然的でしたし、低年齢層の興味も引けず、従来ファンの支持も得られずという結果になってしまったのは残念でした。
戦犯は、招聘・起用されたスタッフさん達ではなく、このコンセプトで行こうと決めた首脳陣の方々かと。
新規ファンを獲得するだけなら、ガンプラビルダーズをシリーズ化するなり、傑作選を地上波で放送するなりといった手も使えたと思いますし。
折角の三世代設定でしたが、分割クールにしてファンの声を取り入れるわけでもなく、別世代の登場キャラが多数絡むわけでもなく、単純に作品内での消費期限を早めただけに終わってしまったのも勿体ないですね。
どうせなら、ひとつの世代に絞って、地球視点→ヴェイガン視点→共闘でシドを倒す、みたいな展開のほうが盛り上がったかも。
この辺りは、放映前の製作段階で予見できるものではなく、現状を見てから好き放題に言っているだけなのでアレですが。
結論としては、単体のアニメとして面白かったかどうかは既に問題ではなく、ガンダム作品としては黒歴史であったというのが個人的な見解です。
頑張ってココが良かった！というポイントを見つけることは出来ると思いますが、普通に見ていて十分に面白いと思えるガンダム作品は過去にたくさん出ているわけですし、本作ならではの面白さはここだ！というのが最後まで無かったのが（いや、フリットの偏屈ぶりをTwitterの実況でツッコミ合うといった副次的な面白さはありましたが、それは方向性が違うので。）大きなマイナスだったかと。
後々再評価されることもあるかも知れませんが、今の段階で「結局視聴者に何を見せ、どんなメッセージを伝えたかったのか。」ということが曖昧なので、その可能性は薄そうに感じます。
ただ、本作を低く評価したからといって、それが即、ガンダムシリーズ全体を嫌う理由にはならないと思います。
むしろ、本作の反省点をフィードバックした上で、より面白く、「ガンダムらしい」次回作を作って頂けることに期待したいですね。
新規のファン層を開拓することも重要だと思いますが、現在のファンをこれからもずっとガンダムファンで居続けさせてくれるような新シリーズを作ることこそがより急務であり、多くのファンが望むことなのではないでしょうか？
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ガンダムAGEの視聴お疲れ様でした。
自分の感想も管理人さんと概ね同じです。
浅すぎる掘り下げ、何の加工もしないで過去作ネタ・・・
自分はそこまでアニメ見てきた人間ではないですが、今まで見てきたアニメの中で一番不満が多いです。
今後のガンダムゲームに嫌でもつきまっとってくると思うとうんざりです。なんとかなかったことにできないんですかね・・・
多少言い過ぎた感もあるのでどうかなという部分もあったのですが、他のブロガーさんも概ねは辛口批判だったので、やはり自分の思い込みだけではなかったんだろうなぁ…と、余計に寂しくなった私が通りますｗ
某ダンボールのほうはゲーム→アニメでネタバレ展開同じでもちゃんと盛り上げるところを盛り上げられていたのにどうしてこうなった(´・ω・｀)ショボーンという感じかなと。
視聴自体は実況込みで毎週楽しみだったのですが、純粋な内容の方は期待を裏切られることが多かったので正直辛かったです。