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記述が書けない子

国語で、記述の問題ばかりが出る学校があります。

こういう学校を志望するのだから、多少、記述には自信があるのか、と思いきや、そういう雰囲気がない子がたまにいます。

「この学校の算数は好きなんだけどねえ」

という気持ちはわからないではないが、しかし、書けるようにならないと合格しないのだから、やはり練習してもらわないと困る。

しかし、実際に答案を見てみると、ほとんど書いていない。

こういう子はこれまで、自分の言葉で答える、という練習をしていなかった。だいたい国語のテストというのは採点の簡便さを求めて選択式やことばの抜き書きの問題が多い。たまに記述が出たとしても、その配点が決して高くはない。だから書かないで、空白にしておいても、まあまあ点数がとれたのです。

しかし、設問のほとんどが記述ということになると、これはどうしようもない。しかし、書けません。

そこで練習してもらうわけですが、こういう子は、内容を吟味しても意味がない。書く内容を吟味するためには、書かれた文章が存在しなければいけないが、ないわけだから、まず存在させることに力をいれます。

「何でもいいから書いて」
「なんでもいいの?」
「あいうえお、はだめ。」
「そりゃ、そうだろうけど。でも思いつかないんだよね。」
「お母さんにこの問題を説明しようする。友達でもいいや。なんていう?」
「え?三郎君はジローがいなくなってさみしい、かな。」
「そのまま、書く。」
「え?それでいいの。」
「そう。まず埋める。とにかく埋めないと点数にならない。うまく書こうなんて思わなくていいから、うめる。わかった?」
「はーい。」

まあ、このレベルから始まります。しかし、こういう問題は逃げ場がない。「選択肢」や「抜き書き」がないのだから、とにかく埋めるしかない、と覚悟が決まれば埋まりはじめます。実は「書けない」ではなくて「書かない」だけであることが多いのです。

最初からできなくてもいいや。これはこれまでの国語のテストの解答用紙がそうさせているのだろうと思います。

記号や抜き書きの解答欄は小さい。しかし、記述の解答用紙は大きい。つまり、ここは難しそうだ。だったら記号だけでいいや。で、難しそうだからやらない、という気持ちがしみついてしまっている。

上手に書こうなんて思わない。まず埋める。これがスタートです。とにかく埋め始めてみれば、少しずつでも上達します。白紙のうちはまったく上達しない。

だからまず埋める。ということで練習を始めてください。


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