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教わる時間と自分で考える時間

「先生、先日の授業は3題しかやらなかったんですか?」

というクレームが入るのがいやなので、塾は1日の授業である程度の問題数をこなします。

しかし、授業中、子どもが自分で考える時間がなければなかなか伸びない。したがって授業中にどのくらいの時間をそれに割くか、ということは結構授業の効果を上げる上では重要な要素なのです。

例えば動画授業というのは、一気にどんどん問題の解説を見ることができます。

しかし、それはただインプットが多いだけで、自分で考えていないと効果は半減する。特に理数系の問題はそうです。

だから本当はまず自分で解いてみて、答え合わせをしてみて、よくわからないなあ、ということになったら動画を見る、というのが正しいステップになります。

同様に個別指導や家庭教師もただ、先生に教わっているというのではできるようにはならない。

しかし、これも先のクレームが入る可能性があるので、ある程度問題をこなす、ということに焦点が置かれる。

つまり、「本人がどのくらい考えたか」ということには重きが置かれない。

これは「時間制」であるからです。塾も個別指導も家庭教師も基本的には時間制。1時間いくらのコストがかかっているから、お金を出す方としてはある程度問題を解いて理解してほしい。しかし、子どもの理解度には差があるから、単位時間で何問ということにはなかなかなりにくい。

なりにくいが、時間が切られている以上、とにかく進む、ということになるのです。

本来は、自分で充分考えられる時間があって、それで自分がわからないところだけ教えてもらうのがいい。しかし、たくさん教えてもらうと、またこれも消化不良になるから、最も効率の良い勉強法というのは、

自分で考えて、少し教えてもらい、また自分で考えて、ちょっとまた教えてもらう。

というのは一番良い方法なのです。

ただ先生を時間コストで雇うと、この自分で考えている時間はもったいない時間(先生が動いていない時間)になるのでこのシステムはなかなか作りにくいと思います。

今一番それに違いのは動画授業かな、と思える部分があります。つまり、わからないところだけちょっと動画を見る。

たくさんあるものを全部見ない。(見るとそれだけ、また時間がかかるわけですから。)自分でテキストにしたがって勉強していきながら、わからないところだけちょっとみる。あるいは早送りして見る、ということでしょうか。(最近早送り機能がついた動画授業が増えているのはそのためでしょう。)

いずれにしても、今の学習法を見ていると、この「自分で考える時間」が圧倒的に少ない。

だから、勉強している、あるいは教わっている時間に比してできるようにならない、ということが起こるのです。

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今日の田中貴.com

リビングに学習机を置く効果
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