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入試直前の集団像

これから模擬試験が始まると、子どもたちの成績の分布図が出てきます。

統計的には正規分布を想定して、偏差値を付けていくわけですが、今の時期はやはり個人差はかなりあります。実際にもう上位で安定している子どもたちもいれば、まだまだ、やらなければいけないことがたくさん残っている子どもたちもいる。

実際に中学受験のシラバス(カリキュラム)が前倒しになってから、早く仕上がってしまうタイプの子が出てきているので、この時期はやはり差が広がる傾向が強いものです。

しかし、入試直前の集団は実はそうなっていない。

いろいろな学校の入試データを見せていただくと、まず試験を受けるという段階で振り分けが進んでいる。例えば合格可能性80%偏差値が65の学校にはやはり上下5ポイントの子どもたちが結構受験することになるので、当然集団として大きな差がなくなります。

かつ、勉強的にも最早新しいことを勉強することはないので、早く仕上がった子は足踏みをし、まだまだだった子もだんだんに仕上がってくる。その結果としてこれまた集団の上下差があまり大きくない、ということになるのです。

これが私が良く言っている僅差の勝負、の実態です。

だから、こういう勝負で物を言うのは自分がとれる点数をきっちり取る、というていねいさ、です。

入試だからやはりプレッシャーがかかるし、まさかと思う失敗をしでかすこともある。そういう非日常な状況にあって冷静に問題にあたり、正確に解く力を持っている子はやはり合格する確率が高いのです。

ですから、これからはたくさん勉強する、ということももちろんある程度は考えないといけないけれど、やはりていねいに勉強する、ていねいに問題を解く、ということに比重を移すべきでしょう。

ミスをするパターンを模擬試験から見つけだし、それを防ぐためのルーティンを決めて実践していき、その結果をまた検証してさらにルーティンの精度を上げる、みたいな過程が勉強には必要になってくるのです。

ここが合格点です、というところから1点下に十数人、あるいはそれ以上の子どもたちが並んでいることを考えると、やはりこの1点を確実にとる鍛錬が必要だな、と思います。

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