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わかり始める子

成績が伸び始める前に多くの場合は、自分から勉強をやりこみ始める、という前兆があります。

当然、勉強が進めば、わかること、できることが増えてくるから成績が上がってくるわけですが、問題はなぜ「自分から勉強をやりこむ」ようになるか?という問題。

実は、わかり始める、からというのが多いのです。

例えば算数の問題を解いていく過程で、比の使い方がわかってくると、いろいろな問題に応用が利くようになります。5年生の後半で習ったいろいろな文章題も、次々似たやり方で解けるようになってくれば、これは「いける!」と思うようになる。

「もしかしたら、解ける」になり、「絶対に解ける」となってくれば、気持ちはかなりポジティブですから、勉強がおもしろくなります。これは算数ばかりではなく、例えば理科計算や国語の文章読解でも同じ。国語は良く「文中の根拠となる部分を見つける」というお話をしていますが、しかし、それがなかなか身に付かない。つい自分で勝手に考えて、選択肢を選んでいる。しかし、あるときに「これはここ」「あれはあそこ」と根拠が見つかり始めると、「なるほど、こう解くのか」という考え方が見つかってくる。そうなれば、作問者の意図も見えてくるから、国語の問題を解くのもおもしろくなります。

つまり、どこかでその「わかり始める」を創り出せば、子どもたちの自信が生まれ、子どもたちの学びたい、という気持ちが引き出されてくる。可能性が広がるわけです。

良く、お父さん、お母さんがいっしょに勉強してあげると良い、というお話をします。別の教える必要はないが、一緒に考えてあげる。そうすると、考える、ということが継続するようになるから、わかり始めるきっかけが生まれることが多くなるのです。

そうなれば、多少ほっておいても、自分で良く考えるようになる。わからないと持ってくれば、また一緒に考えてあげれば、そこから自分でヒントをつかめるようになる。この繰り返しが「わかり始める」スタートだと思います。

この数カ月の中で、何とかこの「わかり始める」経験をしてもらうということが、子どもの成績を一段と伸ばす鍵です。

ある程度考えることが継続できなければ、なかなか「わかり始める」ところまでは行かない。この辛抱は子どもだけではできない部分もあるから、ぜひ一緒に考えてあげてください。

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