きまぐれ発言

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習近平のトラ退治は肩透かし

2013-04-30 10:58:55 | Weblog
習近平のトラ退治は肩透かし       (2013-04.30.)

ロイター通信によると、習近平政権で政治局員クラスの大物政治家が汚職疑惑で逮捕されても次々と復活、地位の高低に関わらず、腐敗政治家の摘発を宣言した習近平指導部が、党内求心力が弱く、実力者には手を出さないのではないか、との見方が有力になって居る。

その一例が、前中央軍事委員会副主席(大将)の徐才厚氏で軍制服組トップを務めた大物である。今年3月に開かれた全国人民代表大会(全人代)を欠席した事が「身柄を党中央規律検査委員会に拘束された」との噂が広がった。

徐氏は昨年末に収賄事件で起訴された軍総後勤部副主任だった谷俊山中将との関係が極めて近いとされ「谷氏の事件に巻き込まれたのではないか」と推測する軍関係者もいた。

軍系メディアがこの時期に徐氏に関連する重要ではないニュースをわざわざ伝えたのは、党内の調べが一段落し、徐氏は追及をかわしたとの見方もある。

昨年11月に中國最高指導者の共産党総書記に就任した習近平氏は、反腐敗対策に力を入れ、中堅クラスの党幹部十数人を一斉に摘発した。習氏はさらに「指導幹部の規律違反や違法行為を断固として調査し処罰せねばならない」と“トラ退治”を宣言している。

昨年末には、党中央宣伝部長の劉政治局員の外交訪問が突然キャンセルとなり、動静が一時途絶えた。「四川省勤務時代に経済問題で調べを行っている」と香港紙に報道されたが、劉氏は間もなく復活。その後全人代秘書長だった李建国政治局員も「山東省勤務時代の不祥事で失脚した」との噂が広がり、動静も1か月以上伝えられなくなったが、李氏は3月の全人代で、全人代筆頭副委員長に選出され、出世した。

共産党筋では「徐氏は江沢民・元国家主席の側近、劉氏と李氏は胡錦濤・前国家主席の腹心だ。それぞれ問題が有る事は事実だろうが、今の習近平氏には彼らを摘発出来るほどの政治力はない」と言われている。

この状態が、続き、国民の間に広がれば、早晩国内での蜂起が起きる事はまぬがれない事に成ると思う。習近平政権は、左右均衡の上に浮上した、均衡政権で、「長続きしない政権ではないか」と思われる。
(えびなたろう)