内容(「BOOK」データベースより)
定年を四年後に控えた、しがない財務官僚・樋口慎太郎と愚直だけが取り柄の自衛官・大友勉。二人が突如再就職先として斡旋されたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。その体質に今イチ馴染めない樋口と大友は、教育係となった秘書兼庶務係の立花葵から、ある日、秘密のミッションを言い渡される…。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
浅田 次郎
1951年、東京都出身。95年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、06年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、08年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、それぞれ受賞。現代小説から時代・歴史小説まで、短編、長編双方の名手として幅広いファンを魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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作家先生は、面白い本を書く。題名からして「定年後」『もうひとつの人生』への案内”みたいなものをかってにイメージしていたら、奇想天外なストーリーだった。浅田 次郎氏の遊びの分野ではないだろうか?実際はどうなのか、知らないが天下りの後の暇な暇な世界も出てくるし、自衛官や旧日本陸軍との比較の風刺も出てくる。ビリーズブートキャンプからジャパネットたかたまでが論じ(笑)られている。
タッチは映画『地下鉄(メトロ)に乗って』に似た気がする。ただ教養のない小父さんとしては、カタカナ英語がたくさん出て来て意味不明がたくさんあったが飛ばし読みだ。この方、若者言葉に世俗的なものもよくご存知で難解な文章からかる~い話題までが満載だ。
中国との合作テレビで西太后を田中裕子が演じた『蒼穹の昴』(そうきゅうのすばる)とか、終戦を国民に告げた玉音放送の後に上陸を開始したソ連軍と日本軍との間で戦闘が開始された千島列島北端の占守島の戦いを描いた『終わらざる夏』なんかとても重たい文章なんだが・・・。
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