(シリーズ:成都にメイド喫茶出現【2】へ)
終末はメイドさん、これ定番!……ではなくて、「週末はメイドさん」。そういう既定方針がある訳ではないのですが、今回も例の四川省成都市にオープンした謎のメイド喫茶の話です。
何と何と、現地ご在住の「mk」さんから突撃レポートを頂いてしまいました!(感激)
「成都近在にご在住の方の突撃『萌え』レポートをお待ちしております。m(__)m」
と以前、当ブログで書きはしたものの、まさかこんなに早く、濃密なる内容のルポを頂けるとは思わなかったので驚くやら嬉しいやらで……いやはや。
「mk」さん、本当にありがとうございます。m(__)m
店内は撮影禁止とのことで残念ながら添付画像はありませんが、そこはそれ、使い古しの画像を織り込んで例によってハアハアしつつ華やかにいきたいと思います(笑)。
ともあれ、「mk」さんのレポートを御紹介致しましょう。僭越ながら、予備知識として当ブログの関連エントリーにまず目を通して頂いてから「mk」さんの突撃ルポを御覧になれば、一層楽しめるかと思います。
●「御主人様……」成都にメイド喫茶、出現。(2008/02/22)
●続・メイド喫茶「ご主人さまのお好きにしていいんですよ♪」(2008/02/24)
御家人さん:
昨日、成都市内のメイドカフェに行ってきました。御家人さんが先日ブログ内で紹介されていたものです。私は、こういうアニメ系の世界は疎く、日本で「メイドカフェ」なるものに行った事もありません。ですので、些か変なレポートかもしれませんが、その辺軽く流していただいて、読んでいただけると幸いです。以下、箇条書きで書きます。
★★イメージ画像★★
写真は記事の内容と多少関係があります
◆場所
●近隣には、四川大学や四川音楽大学、カラオケ屋、散髪屋などがあり、若者が沢山来そうなエリア。
●雑居ビルのテナントの一つ。しかし、表通りとは反対側に店がありました。
●営業時間は、平日は15~21時まで。休日は朝10時から営業とか。
●私と友人が帰る頃、ちょうど21時で、「本日はお開きとさせていただきます」という旨のアナウンスが流れていました。
●2月13日に開業したばかり。
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◆雰囲気
●以前、タイのバンコクで、「メイドカフェ」をちらっと見たことがあるのですが、そことなんとなく似ていました。
●バンコクでは、漫画が沢山置いてあり、帰宅途中らしき中高生が制服のまま座り込んで、漫画に読みふけるという様子でした。
●私と友人は20時前後に行きましたが、カフェには中高生と思わしき子どもたちが。おそらく、「溜まり場」になってるのでしょう。
●マンガ本などは少なく、10冊程度のアニメの本(画集?)など。他に、楽器(ギター、バイオリン、ピアノ)などが。中高生は、手に取るでもなく、ただだべってる感じでした。
●家具、食器は意外にもセンスが良かったです。同行した知人によれば、北欧系家具メーカー(IKEA)のものだろう、と。成都市内南部に「IKEA」のショッピングセンターがあるのだそうです。
●日本の「メイド」に行った事が無いので分りませんが、所謂マニアックな感じの方はあまり居ませんでした。
●メニューは、簡単な飲み物+ポップコーンなど。何れも10~20元程度。
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◆御挨拶
●お客さんが入店したときは、「お帰りなさいませ、ご主人様/お嬢様」。
●お客さんが退店するときは、「いってらっしゃいませ、ご主人様/お嬢様」と全員でコール。
★★イメージ画像★★
写真は記事の内容と多少関係があります
……と、まずはディテールの部分。「雑居ビル」というのは秋葉原同様ですね。その奥まったところに秘められた場所がひそかに息づいている、という訳です(笑)。バイオリンやピアノが置かれているということは、やはり「メイドさん」に対する中国的解釈が独自に行われていると考えていいでしょう。それにフェチの萌芽。
とはいえ「mk」さんの印象によれば、ヲタに毒された魔空間、という世界ではないようです。……いや、それを当然とすべきでしょう。メイド喫茶の存在自体が異質な中国にあって、そのメイド喫茶がアキバ系中国人によって盛況をきわめているとすれば正に亡国の兆(笑)。それにしても、
「お帰りなさいませ、ご主人様」。
「いってらっしゃいませ、ご主人様」(全員でコール)
というメイドさんの御挨拶、しかも日本語です!
当ブログの関連エントリーや某巨大掲示板では、
「女のコの質が高い」
という評価が一般的でしたから、これを言われたら日本のヲタも「萌えー」ってなところでしょう(笑)。しかも舌足らずの甘ったるい日本語となれば、これはもう本場を凌駕しかねないインパクト。
そしてわれらがスネークこと「mk」さんは、ついにメイドさんとの接触に成功するのです。
◆メイドさん
●ひとりのメイドさんから少し話を聞くことが出来ました。私たちが行った時は、3~4人のメイドさんが働いていて、皆さん、20歳前後だそうです。
●話をした女の子は、貴州省出身の19歳(もうすぐ二十歳になるとか)。以前成都に遊びに来たときに、店長氏とたまたま知り合って、誘われる形で、仕事を始めたんだそうです。
●彼女は学生ではなく、本業としてやってるとか。最初、この仕事をするときに、ご両親は反対したそうですが、今は大目に見てくれているとか。
●「お帰りなさいませ、ご主人様/お嬢様」「いってらっしゃいませ、ご主人様/お嬢様」といった日本語は、日本語を勉強した知り合いの中国人に教えてもらったとのこと。
●メイドの服は、アニメか何かを参考に、自分たちでデザインしたそうで、店から支給されているものだそうです。
●たまに日本人が来るようで、ある日本人は、寝転がっては、メイドさんのスカートから見える世界を楽しんでいたらしい、とか。
●「その日本人は『いいねぇ、いいねぇ』と何度も言っていた」、とメイドさん。
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◆その他
●メイドさんによると、店長含め、皆さん、日本に関心はあるものの、日本に行った事がないとのこと。店長には日本に住んでる彼女(中国人)が居るようです。
●私自身の感想を言えば、助平な雰囲気ではなく、先にも書いたように、中高生の溜まり場で、来てる中高生も、日本云々という関心はありつつも、ただ騒いでいるという感じでした。
●店長の方針で、メイドさんの写真撮影は不可。ばれたら5元だそうです。
●余談ですが、同行した知人によれば、成都でもコスプレのイベントが開催されているようです。
★★イメージ画像★★
写真は記事の内容と多少関係があります
何と、正社員のメイドさんもいたのですね!それなりのサラリーを支給されているのでしょう。それにしてもこのインテリアや調度品、それに制服をオーダーメイドしてしまうあたり、開業資金は相当なものであるように思えます。店長の実家が裕福なのか、あるいは外資系を含む中国のACG業界(アニメ・コミック・ゲーム)関連企業が後ろ盾になっているのか。
後者だとすればそのうちロゴとかポスターが壁に貼られたりデモムービーが店内で流されるたりするようになるのでしょうけど、ブランドイメージ先行型という立ち位置でしょうから、試遊用のPCが置かれたり漫画喫茶色が強まることはないでしょう。……そもそも、そういう凝っていてカネもかかるけど短期的効果の見込めない手法は台湾などの大手外資系メーカーでもやらないでしょうし、地場産業にできる発想でもないように思います。
あるいは店長が純粋なアキバ系でその彼女が日本在住ということから、日本から資金が流れているのかも知れません。
それはともかく、パンチラフェチの馬鹿な来店者は日本人の面汚しですから斬首。こういう手合いが正統派のメイド喫茶に「風俗」のイメージを付与することになるのです。何よりもそれが日本人であることに腹が立ちます。
私は別にメイド喫茶の擁護者ではありませんけど、その日本人はあまりに醜悪。勤務先と氏名がわかるならこの場で晒しageにしてやりたいところです。
最後に「mk」さんの雑感をどうぞ。
個人的にはこのような店に行くのは初めてなので、なんだか緊張し、些か物見遊山的なレポートになってしまったかもしれません。
上記の情報は、メイドさんにずけずけ聞いたわけでもなく、ちょっと話しかけたところ、色々教えてくれた、という方が近いです。メイドさんの雰囲気を改めて書けば、メイドの格好をしているだけで、町の喫茶店の女の子とさほど違いを感じませんでした。
まだオープンして2週間程度だそうですが、メイドさんの動きも良く、なかなか教育が行き届いているのだなぁ、と思ってみておりました。誰かがきちっと教育したのかもしれませんね。
因みに私の知っている日本語科の女子大生と今日少し話をする機会があったのですが、その子はメイド喫茶のことは新聞で見て知ってるものの、「日本に強い関心があるとはいえ、折角日本語を覚えた私がそんなところで働くのは、ちょっと…」と顔をしかめていました。
これは私の体感なのですが、以前に比べて成都市内はさらに裕福になっているのかなぁ、と感じます。約2年前にこの街に来たのですが、そのときあまり見かけなかった、有名メーカーのMTBを、最近では良く見ます(私は自転車好きなので値段もだいたいわかるのですが、かなり高いはずです)。
先日久しぶりに行きつけのコーヒー屋に行ってみると、なんだか以前にもまして中国人客が増えたなぁ、という感を感じました。それと、来てる客層の質が落ちたなとも感じました。
以前だったら、少々値が張る喫茶店なので、やはり来ている人も少々の公共感というものがあるようで、静かな店内というのが維持されていたのですが、昨日行ったところ、騒ぐ人、雰囲気に合わないカードゲームでうるさい人などが見受けられました。詳しい事はわかりません。たまたま給与日後で羽振りが良かったというだけのことかもしれません。
以前、御家人さんの記事の中で、こういうアニメなどは、ある程度社会が裕福になり安定しないと成り立たない、というようなお話があったと記憶しています。そう考えると、メイドカフェが出来るのはまさに、ある程度の裕福層がいることの証ともいえる半面、行きつけの珈琲店などを見ていると、それが「衣食足りて礼節を知る」ことにつながるかどうかは、甚だ疑問かな、とまたしても懐疑的に見てしまってます。
1~2ヵ月後、また気が向いたときに、ひょっこり足を運んでみようと思います。
「mk」さん、わざわざレポートして頂いて本当にありがとうございました。このような打てば響くといった反応があるとは思ってもみなかったので御家人は感激しております。
私は「五香粉」さんがコメントの文末に添えて下さる風刺とユーモアの中に現地の空気感があふれている簡潔ながらも濃厚なレポートが大好きなのですが、「mk」さんのようにまとまった形の突撃取材も大歓迎です(しかもたぶん日本のマスコミよりも速い情報ですよこれは)。
また何か気になる出来事や考え込んでしまうような事態に出くわした際は御一報下さい。楽しみに待っています。
余談になりますが、「衣食足りて礼節を知る」というのは、孔子か誰かの夢物語というか理想論というか、ともかく現実離れした妄想にすぎません。特に中国においては、現在の中共制権を含む歴代王朝が「護民官」というスタンスをとることなく、常に徹底的な収奪者であり続けたことで、庶民には「明日の保証がない」という観念が骨の髄から染み付いてしまっています。
そういう中国人が豊かになったことで高級レストランに足繁く通ったり自宅や全身を光り物で飾り立てることはあっても、「礼節を知る」という化学変化が起きることはまずないだろうと思います。
(シリーズ:成都にメイド喫茶出現【完】)
もしかするとは所得の差とか階級差のある支配層が礼を意識させる根源で、ついずいして豊かになりたるものがこれを破壊するのかな?
ん、全部まずしいかった場合と豊かな場合はどうなるんだろう?。
中国においては、現実離れした妄想というのは事実でしょうねぇ。
衣食足りて 女との交流を知る
これが現実だよ、と以前聞いた事がありますw
日本人って良きにしろ悪しきにしろ、何でも美化し過ぎる傾向がありませんか?
想像力の翼を羽ばたかせるのも良い事なんでしょうが、
もっと現実を見て理解しなきゃいけませんよね。
本来は、「民衆が食い詰めるような状況で礼とか徳とか云っても無駄。まず経済基盤を整えよ。」と、かなり現実的な意味合いだったと思います。
でも日本じゃ理想論的な意味合いで使われてますよねぇ。
日本人は経済面が安定すれば品行は勝手に良くなるほど民度に恵まれているということなのかな。ようわからん(ーー;)
わろた
まぁシナ人に心のひだをついたような
文化は出てこないでしょう・・・
バリバリの風俗店か
服装だけ真似してるか
はじめまして、いつも楽しく拝読しております。
先月こちらで紹介していた成都のメイドカフェ、私も「ついに中国の内陸にも日本のサブカルチャー到来か!」ととても驚き、興味を持ってたので、今回紹介されていた突撃レポをとても楽しく拝見しました。成都にはよく行くので、そのカフェの住所(川大の近く?)をもしご存知でしたらどうか教えていただけますようお願いします。
何やら中国の新聞を見てると、当カフェをあまり歓迎しない評論ばかり。むしろ私は「なら日本で祭りあげればいいのでは」と意地悪に思っちゃう(←悪者)どなたか成都のカフェ店長に耳打ちして、HPを作ってお店を紹介し、日本のメイド好きの方々と直コンタクトをとって盛り上げればいいのに~と思う今日この頃です。
ではでは、またの新報告を楽しみにしております(^^)
ZAPANESE(日本人に擬態したアジア人)の可能性もあるよ
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