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日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





「上」の続き)


 そこで標題の件となる訳です。中国人はもともと民度が低かったところに、中共政権による愚民教育を施された。中共政権にしてみたら、国民が賢くなって多党制を認めろとか選挙権を寄越せなどと言い始めたら困るからです。

 もっとも中共政権のレベルも国民同様に低いものでしたから、愚民教育といっても多寡が知れています。それでも民度が低いためにある程度有効に作用し、それに権力闘争が結びついて反右派闘争だの大躍進だのといった愚昧な政治運動とそのしっぺ返しである大飢饉、さらに文化大革命のような愚行が繰り返されました。

 喜劇とも悲劇ともつかぬこの激動の時代を生き抜いてきた庶民は、さすがに天真爛漫ではなくなります。さらに改革・開放政策が始まり、外国の情報が入ってくるようになると、自国がいかに後れているか、時間を無駄にしてきたかを思い知らされる訳です。

 恰好な比較対象が隣国の中にありました。同じボロボロの状態からのスタートだったのに、あの小賢しい小日本に比べたら中国はなんと惨めなことか。……その原因を作ったのは何か、と考えれば、中国共産党への呪詛に自然に行き着きます。

 ただ、公に大声でそれを叫べば一党独裁政権の報復を受けることになりますから、例えばタクシーの運転手なら行きずりの日本人乗客(私)をつかまえて、延々とそうした呪詛や悔恨を語り続けるしかありませんでした。

 「社会主義」や「中国共産党」といったものの求心力が低下し、国民の心が離れ始めていることは1980年代の前半から指摘されていました。その挙げ句の果てに起きた民主化運動に対し、切羽詰まった当局は武力を用いることを選択しました。完全武装の歩兵が突撃銃を乱射し、戦車や装甲車が縦横無尽に走り回って学生や市民を無差別に、片っ端から虐殺。それが天安門事件です。

 こうなるともう求心力どころではなくなります。ソ連をはじめ東側の共産政権が次々に崩壊していく時期でもありました。中国当局は自動小銃を国民に突き付けて従順たることを強要し、天安門事件について語ることを禁忌としました。

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 さらに私が留学している間、つまり天安門事件から半年と経たぬうちに、テレビでは在りし日の中国共産党の活躍ぶりを描いた映画がたくさん放映されるようになりました。悪役は「日本鬼子」すなわち旧日本軍。

 中華人民共和国が成立してからの40年で、中共は国民に誇るべき事績を何も残せず、ただただ負の歴史を繰り返してきたため、抗日活動というセピア色の思い出にすがるしかなかったのです(よほど古い作品らしく、映画はみんな白黒のものばかりでした)。また、中国共産党に向けられた憎悪を外へそらそうという狙いもあったのでしょう。

 その思惑をそのまま教育プログラムとして学校へと導入したのが、江沢民による反日風味満点の「愛国主義教育」です。スタートしたのが確か1994年でしたか。天安門事件当時に小学生や中学生といった子供だった国民は、事件に対する正確な認識を持てるほどの年齢ではありません。それより下の世代は言わずもがなです。

 これを10年余り施したところ、現在では30歳以下なら間違いなくこの「愛国主義教育」を全身に浴びて育った世代ということになりました。こうなると教え込まれた「嘘」も当人にとっては「嘘」でなくなります。

 やや極端な言い方をすると、「中共万歳、中国万歳、反日万歳」というのが江沢民型の愛国主義教育。レッテル貼りという作業の繰り返しのようなものですから、柔軟性を欠いた思考癖、硬直的な価値観が身体に染み込みます。そして何かあると叩き込まれた「反日」属性が爆発するという厄介な仕掛けです。

 中国が21世紀に入ってから歪んだ形ながら高度経済成長を実現したことも、中共万歳かどうかはともかく、中国万歳の風潮を助長しました。さらに「反日」属性の作用などもあって、いわゆる「狭隘な民族主義」が跋扈することになります。インターネットの普及もそれに拍車をかけたといっていいでしょう。日本でもそうですが、掲示板などで行われる議論は簡潔かつ過激な内容へと流れがちだからです。

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 そうした中国人の増長というか頭のネジが数本飛ぶというか、ともかく浮世離れした愚妹さを露呈してしまったのが2004年夏のサッカーアジアカップ。根拠なき反日ブーイングに代表される中国人観客のマナーの悪さです。

 そして、その3年後である今回の女子サッカーワールドカップでも中国人観客また同じことを繰り返してしまいました。ところが、今回は試合後に日本選手が整列して、

「ARIGATO 謝謝 CHINA」

 という横断幕を掲げて観客席に向けて一礼したことで、中国人観客は振り上げた拳の持っていきどころがなくなってしまいました。それどころかこの行為がある種の感動を呼んだらしく、期せずして観客の間から拍手が湧き起こったそうです。

 そして、上述した『中国先駆導報』などのマスコミによる中国人観客への指弾が行われ、ネット上では掲示板における論争が勃発しました。ちなみに2004年夏のアジア大会においては『中国青年報』が、

「政治とスポーツを一緒くたにするな」
「こんな『愛国』には誰も拍手しない」

 という評論を掲載して苦言を呈したところ、糞青(自称愛国者の反日信者)をはじめネット世論の集中砲火を浴びて沈黙させられてしまいました。

 ●中国サポの暴挙に指導部が苦言?(2004/07/29)

 ●憤青/糞青(2004/07/31)

 ところが、今回は様子がちょっと違うようです。

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 何が違うかといえば、まずネット上で「反日ブーイング」の当否をめぐる白熱した議論が展開されたことです。かつて『中国青年報』がネット世論に叩きに叩かれてしまったことを思うと、どこかが進歩したのかも知れない、といえるかも知れません。

 中国人観光客の評判が海外で散々であることが多少は関係しているのでしょうか。あるいは、胡錦涛政権が「和諧社会」(調和のとれた社会)の実現を声高に叫ばなければならないほど「不調和」で、さらに環境汚染や食の安全が切迫した問題となってしまった中国社会において、「中国万歳」の熱狂から醒めた中国人がある種の平衡感覚を取り戻しつつあるのでしょうか。

 もっともネット上での議論については、「いや、工作員が多数まぎれこんでいるから」との一言で片付けることもできます。「みっともない」「恥を知れ」という意見が主流になるよう、中国当局が世論操作を試みている可能性があるからです。

 ただし、「反日ブーイング」を非難したマスコミについては、明確な変化をみてとることができます。2004年に異議申し立てを行って袋叩きにされた『中国青年報』は、御存知の通り胡錦涛・総書記の御用新聞。その胡錦涛は総書記就任以来、外交の主導権を奪われていた時期を除けば、対日外交路線は基本的に一貫しています。

「歴史問題は忘れないし靖国参拝は許さないけど、現実的に前向きに未来志向でやっていこうよ」

 といったもので、「歴史問題」を盛んに言い立てて日本人の反感を買った先代の江沢民に比べると「対日融和・現実路線」ということができます。

 『中国青年報』が中国人観客に呈した苦言もまた胡錦涛の対日外交姿勢を反映したものとみていいのですが、当時はネット世論から一方的にブーイングを浴びて大人しくなってしまいました。

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 ところが、今回は違います。前述の『中国先駆導報』の記事は、教え諭すような『中国青年報』の評論と比べればはるかに喧嘩腰で戦闘的です。

 それから、今回は「反日ブーイング」への非難が胡錦涛傘下の『中国青年報』ではなく、新華社系の国際時事紙である『中国先駆導報』から出されたという点にも注目です。同紙は人民日報系の『環球時報』ほどではないにせよ、電波系反日基地外紙の一面を持っています。成田空港で帰国しようとする李登輝・台湾前総統にペットボトルを投げつけて逮捕された糞青を英雄扱いし、独占インタビューをも果たした「前科」もあります。

 2005年春の「反日騒動」のころから胡錦涛は新華社を掌握し切れていない印象があったのですが、今回はその新華社系の中で最もラディカルな『中国先駆導報』が糞青どもの感情を逆撫でにするような記事を掲載しました。

 この記事は大手ポータルや各地の主要ニュースサイトに転載されています。北京五輪を控えて中国人観客のマナーの悪さや「反日ブーイング」を懸念する指導部の意向が反映されているように思えます。さらに、胡錦涛がこれまで十分に統御できていなかった新華社を掌握しつつあることもうかがわせます。

 新華社といえば、その電子版たる「新華網」も署名評論を発表しています。

 ●競技会場の日本チームに一体どのようにして向き合えばよいのか(新華網 2007/09/20/00:00)
 http://news.xinhuanet.com/comments/2007-09/20/content_6754044.htm



 もしこうした「抗日」感情を競技会場へと持ち込めば、非文明的であるばかりでなく、中国観客の国際的イメージと中日両国人民の友好を損なうことにもなる。




 と言い切っている点はこれまた3年前の『中国青年報』より踏み込んでいる観があり、胡錦涛の肉声を耳にしているようでもあります。

 さらに注目すべきは、



 2004年、中国で開催されたサッカーアジアカップにおいて、サポーターが日本を中傷するプラカードを掲げ、「抗日」スローガンを叫んだために、中国は日本とアジアサッカー連盟高官から批判を受けた。




 とはっきり書いてある点です。事件当時、中国外交部は、

「一部の少数の中国サポーターの振る舞いは目にしたくないものだ」

 としつつも、

「日本のメディアも騒ぎすぎる」

 と逆ギレしていたのですが、この記事のこの一節によって、当時の中国人観客の振る舞いが「悪事」だとはっきり認定されています。地味ながら、これはまことに大きな変化といわなければなりません。

 これまた2004年秋の政権発足とほぼ同時に反日サイト潰しをやった胡錦涛の対日姿勢や、北京五輪関係者の意向を反映した内容なのでしょうけど、ここまで言い切ったということ、そして『中国青年報』ではなく新華社の配信記事でそれが行われたという点に、胡錦涛による主要メディア掌握が相当進行していることがみてとれるように思います。

 これはまた、胡錦涛が江沢民の始めた「愛国主義教育」から「反日風味」を薄めようとしていることともリンクします。

 ●「鬼畜米英」から「ぜいたくは敵だ」へ。愛国主義教育にも胡錦涛色?(2006/10/22)

 リンクしてはいますけど、それによって江沢民型の「反日風味満点の愛国主義教育」を受けた中国人、当ブログのいう「亡国の世代」の「反日」属性が弱まるかどうかは疑問です。……と水をぶっかけておきますか。

 その「亡国の世代」もそろそろ結婚し子供を持つ年頃になっています。中国人の民度を退行させたという意味で「失われた十年」と呼ぶべき時期を経た現在、原状回復が可能かどうかは北京五輪をみてのお楽しみということにしましょう。

「『競技会場の日本チームに一体どのようにして向き合えばよいのか』だと?テメーで考えろこの糞畜生どもが」

 と私も激語してこのエントリーを締めることにします。……あ、最後の最後に一言。もし私なら掲げる横断幕は、

「ARIGATO 謝謝 江澤民」

 これ以外には考えられません(笑)。なぜかってあなた、馬鹿は死ななきゃ治らないなどと申しますけれども、隣国がその馬鹿を躍起になって大量生産しているというのは、日本にとって誠にもって慶事というべきではないかと……。




コメント ( 16 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
衣食足りて退行する (90)
2007-09-27 01:57:19
こんばんは。

スポーツの場でシナ選手が試合前の記者会見で「小日本」と言ったり、言う必要もないのにオリンピック勝利インタビューで日本の悪口を言ったり、場所を弁えない行動をしているそうですね。ネットで判断した限りでは、シナの若い世代は日本に対する幼児染みた万能意識を持っている印象があります。その理由は反日教育で「結局自分たちが日本より優秀」と言う歪められた優越感を植えつけられたからだと思います。この蔑視意識が彼らにどう跳ね返るか分かりませんが。
正直呆れて腹も立ちません。

>>その「亡国の世代」もそろそろ結婚し子供を持つ年頃になっています。

例の「中日論壇」を前に見ていたら、そこの常連の一人が10代後半の自分の姪(?)たちに「南京大」の話をして、しっかり日本人は残忍な人種だと教え込んだそうです。しっかり次世代も立派な反日愛国人民になりそうで何よりです。同じく中日論壇によると、抗日戦争を学び、日本軍に対する恐怖で悪夢を見た人までいました。
彼らが日本人に遭遇した際、嫌悪と恐怖で失神しない事を祈ります。
 
 
 
Unknown (てんてけ)
2007-09-27 07:28:11
歴史にifは無意味ですが…
1940年に東京オリンピックが開催されていて、
中華民国の選手が金メダルを取ったら、日本人はブーイングしたかしら?
 
 
 
Unknown (実相実)
2007-09-27 12:43:48
何気なく書き込んだネタだったのですが、取り上げていただき光栄です。

中国にはいくら謝罪してもしてないって言われるのですから、これからはことあるごとに謝謝と言えばいいんですかねwww

ほんと北京五輪が楽しみです。

 
 
 
ミャンマー情勢 (abbc)
2007-09-27 12:57:18
御家人さん、いつも楽しませていただいています。
話変わりますが今回のミャンマー情勢は中国内ではどのように伝えられているんでしょう?プチ天安門のような期待もありますし、ミャンマー軍政を支持しているのは中共だし。しかしポルポト、北朝鮮、スーダンと中共が支持するのはろくでなしばっかり。
 
 
 
なるほど、そういうことか (おむら)
2007-09-27 15:40:52
 私のイトコが、卓球の結構な選手でした(過去形)。それで81年~82年にかけて、たしか成都だかに大会&卓球留学をしに行きました。当時大学2年生だったと思います。
 そこで体験したことを帰国後聞いたのですが、中国人選手に勝っても拍手がわいたし、お年寄りから日本語で話しかけられたとか、なんだか和気あいあいな雰囲気だったと言っていました。
 中国の卓球が突出して強いから余裕があったのかもしれません。イトコ曰く、昨今の反日感情満載の中国人と、当時の中国人がどうしてもイコールになってくれない、と首をひねってました。
 当時も敵対感情をぶつけてくる人はいたそうですが、周りの人が取りなしたり、「まあ、あいつの言うこと気にしないでくれよ」みたいなことを言われたとか。

 洗脳教育の賜物だというわけですね。
 
 
 
反日の次は… (renge)
2007-09-27 17:16:23
独島級揚陸艦のロゴ、中国で物議
 今年7月に配備された韓国海軍初の大型輸送艦「独島」のロゴが中国で物議を醸している。問題のロゴは東アジアの地図を背景として、同輸送艦とヘリを配したものだが、中国大陸の部分に韓国国旗の太極旗が描かれていることが問題視された。
 中国で国際報道に定評がある環球時報は、24日付紙面に「独島」艦のロゴを掲載し、「韓国では経済力の成長に伴い、最近民族主義が台頭している」と報じた。
(後略)[チョソン・ドットコム]

…東北工程といい虫キムチといい、なんか最近、中韓仲悪いですよね。反日ガス抜きに反韓、というのはうがちすぎでしょうか? 何たって「定評がある環球時報」wwの記事ですし。「(定評のあるww)先駆導報」の今回の報道と合わせると、少しは勘ぐりたくなるってもんです。
 
 
 
日本国民の嫌がることを福田氏にさせない (日本人)
2007-09-27 20:22:20
ニュースで経団連の御手洗さんと温家宝の会談が報じられ。福田さんの早期訪中を要請してました。喜んでいくんでしょうね。朝貢のようでいやです。どうせ日本の金と技術両方欲しいのはシナだろ。だったら、日本まで来てお願いしてみろや!と思ってみてました。

近隣諸国の嫌がることをしない福田氏が、血税を大判振る舞いし、国民が嫌がることをしないように監視しなければと思います。
 
 
 
硝煙なき闘い (鬼子孫)
2007-09-27 20:23:53
>原状回復が可能かどうかは北京五輪をみてのお楽しみということにしましょう。


異変は9月23日ごろまでに起こりました。日本女子サッカーチームに関する報道とウェブ上の意見に苛立ったらしい「老牛(中日関係論壇の管理についての指導担当者らしい)」一派は、まずヤフーや網易などの中日関係板のスレのかなり大量の削除を行いました。続いて、24日にかけて、論壇版主(管理人)の批判、スレのさらなる大量削除、重要(直頂)スレの抗日的なものへの入れ替え、管理上の指示(親日的発言の削除)、パソコンへのサイバー攻撃などが行われたのです。ところが25日になって状況が変化し、一度取り消された重要スレが復活するようになり、26日になると老牛らは沈黙し、管理方針が概ね現状を回復するようになりました。


 
 
 
卓球 (motton)
2007-09-27 20:27:32
81年は世界卓球選手権で中国が初めて全種目制覇した年ですね。
でも 79年は日本人選手が男子シングルス決勝で中国人選手を破っていますので、よいライバル関係だったのだと思います。
福原愛ちゃんは中国でも人気者ですし。2005年の世界卓球選手権上海大会も問題なかったので、卓球界ではあまり反○はききませんね。
 
 
 
現状認識がおかしい! (charis)
2007-09-27 22:58:23
はじめまして。中共政権による愚民政策がそんなにひどいなら、なぜ、中国は高度成長しているのですか?また、アメリカや日本が中国に投資しているのはなぜでしょう。貴方のような現状認識では、まったく説明できないじゃありませんか。
 
 
 
過去の遺産 (五香紛)
2007-09-28 00:07:14
先日、中国人の義弟と『ALWAYS 三丁目の夕日』を見ました、正に御家人さんと同じ会話が交わされました。”日本は戦争後、見事に復興した””文化大革命””大躍進運動”が無ければ今の中国は無かった(違う意味でね)。最近の感触ですが、中国共産党独裁政権は、崩壊しない気がしています。何故か。国民が共産党に対して面従腹背であり、なおかつ、長いものに巻きつく体質であるからです。僕の周辺の中国人たちで、地方政府に対して従順な連中はいません。でも面白いのは、”都小平”や”江澤民”を先生と呼ぶんですよね。絶対権力者には逆らってはいけないというKY境意見発動は当たり前のお国柄ならではの処世術ではないかと思っています。
 
 
 
Unknown (おれおれ)
2007-09-28 00:18:34
>>charis
2005年以降、日本の対中投資は急激に低下しはじめていますよ。
 
 
 
Unknown (町方同心)
2007-09-28 00:25:44
中国が「高度成長」なんかしてますかね~。経済のことなら、後先を考えない固定資産投資とそれを支えるデタラメな金融、低賃金をあてこんだ海外からの投資と結果としての輸出増が中国成長の2大要素。こんなに輸出が多いのに、ぼくらの周りに、中国自身のブランドって殆どないでしょう? 何かある? 連想のPC? 大方、「日本製品made in China」じゃないの? しかも、人民元も自由相場じゃないし(日本が経済成長の過程で、独自ブランドを次々に生み、それが先進国市場に受け入れられ、円高も克服していったのとはエライ違い、と拙者は思います)。
 
 
 
「反日」?「愛国」? (参謀本部作戦課)
2007-09-28 10:30:55
シナで事あるごとに「反日」だ「愛国」だと騒いでいる人間は、一体どの階層(階級?)に属し、推定どのくらいの人数がいるのでしょうか。
私が仕事で関わりを持っている幾つかの工場の工員さんたちを見ていると、「反日」や「愛国」の騒ぎがまるで別世界のことであるかのように感じます。
例えば北京オリンピックをめぐるお祭り騒ぎ(バカ騒ぎ)も、身近にテレビのない彼(彼女)らには凡そ無縁の世界の出来事です。だいたいテレビをのんびり見る時間がありません。朝八時から仕事に入り、常態化した残業をこなして宿舎に戻るのはほぼ夜の九時過ぎです。それから入浴と洗濯。勿論、洗濯機などありませんので、ジーンズや夏掛けタオルまで全て手洗いです。後は就寝までの僅かな時間、同郷の同僚たちとおしゃべりに興じます。新聞を読む習慣もありません。
常日頃、彼(彼女)らにとっての唯一最大の関心事は他の工場の賃金です。何時だったか、有人宇宙船の打ち上げに成功した日の翌日、工員さんたちにこの話題をふったところ、「?」「あーあ」でお終いでした。
ある工場の清掃担当のおばさんは(といってもまだ37歳です)四川省出身ですが、帰省費用はばかにならないと、もう三年も田舎に帰っていません。ちなみに出稼ぎに出てくる時、小学校四年生だった息子さんは今年から中学だそうです。
高価な入場券を購入してサッカー会場に駆けつける人たちも「老百姓」、朝食に三個一元の饅頭を頬張る彼(彼女)らも「老百姓」、一方の「老百姓」の頭上では「反日」「愛国」の嵐が吹きまくり、他方の「老百姓」の頭上は無風状態。彼(彼女)らは実にアナーキーで、彼(彼女)らの前では「反日」も「愛国」も完全に無力化してしまいます。
今日もまた、工場正門の守衛室前には従業員募集の張り紙を見る若い男女が七八人。彼(彼女)らの目線の先には「反日」も「愛国」もありません。あるのはただ、赤紙に黒々と書かれた日給15元の墨文字だけです。
「反日」や「愛国」の騒ぎ、日本人はさほど身構える必要はないと思います。他所様の家の事情だと、少しうっちゃっておく姿勢も必要ではないでしょうか。
 
 
 
日本締め出し (Shimoyamai)
2007-09-28 12:57:09
サッカー女子でこの騒ぎ。
ホントに北京五輪が楽しみです。

選手も含めて邦人の安全が確保できないのなら、五輪はボイコットすべき、という理由も有りましょうが、日本がボイコットを言い出す前に、中共から「オフリミット、おまえら参加すんなアルっ!!」てなカードが切られる可能性は無きにしも非ず。

なにね、言い出す理由は後から後からでてくるでしょうから。これ以上、日本を触媒とした民度劣化を世界に晒したくない、という中共のホンネは、みんな知ってるんですが、大人だからいいません、大丈夫ですって。
 
 
 
前科 (motton)
2007-09-28 13:18:19
>参謀本部作戦課さん
古今東西、庶民の最大の関心事は自分の生活(賃金)です。そして多くの場合、不満を持っています。
その原因のほとんどは自分達の政府にあるのですが、政府が不満の鉾先をそらそうと原因を特定の外国や民族や階級に転嫁することがあります。
庶民はすぐには騙されませんが、もっともな理由があれば話は別です。例えば「日本は昔から中国に悪いことをしたよね」といった。

そこそこ裕福な庶民がサッカー程度で「反日」が出てくる土壌があれば、貧しい庶民が最大の関心事(賃金)で「反日」に火がつくとどうなるかは想像つきますよね。
その結果、日本企業が撤退すれば賃金は下がるので救われない。愚かな亡国行為だというわけです。

文化大革命やナチのユダヤ迫害なんかも同じ構図です。宗教紛争や民族紛争もほとんど同じ構図でしょう。
 
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