ラバランチュラ 全員出動！

LAVALANTULA
２０１５年
アメリカ
８３分
コメディ／ホラー
劇場公開（2016/01/05）



監督：
マイク・メンデス
脚本：
マイク・メンデス
出演：
スティーヴ・グッテンバーグ
ニア・ピープルズ
パトリック・レナ
マイケル・ウィンスロー
マリオン・ラムジー
レスリー・イースターブルック



＜ストーリー＞
コルトンはかつて一世を風靡した映画スターだったが、今ではB級映画専門の俳優となっていた。冴えない毎日を過ごす中、突如未曽有の危機が訪れる。街には溶岩を吐く巨大クモが現れ…。

－感想－

撮影で殺されかけた窒素がアメリカを救う！
先頭に立つのは大の虫嫌い俳優。
そう、傑作『レッド・ロケット』のコルトン様だ！！
とはいえ『レッド・ロケット』なんぞ知らんわも当然、架空の映画だから。

コルトンを演じるのはスティーヴ・グッテンバーグ。
彼の名を聞いてピンときた人はかなりの映画通。
この作品の売りは何と言っても『ポリスアカデミー』の面々が集結した所にある。
それがこいつら、この画像だ。

懐かしい～と目を細める映画ファンも居るだろう。
残念ながら私は『ポリアカ』観た事ないのよね～笑。
なもんで懐かしい気分には浸れなかったが、作品自体は糞並みの（決して貶してはいないぞ）Ｂ級パニックで逆にそれが面白かった。

映像は違和感有りまくりのはめ込み。
蜘蛛や爆発炎上は思い切りＣＧ。
全てがモロに合成なんだが、それが妙に味わい深く、８０年代を彷彿させる様な酷い仕上がりが観ている内にどんどんと好きになってくる。

ラバランチュラが吐く溶岩を浴びた人間の顔が溶けたり、火達磨になったりとホラーに少し近づいたグロシーンも感じが良い。
コルトンの一人息子に仲間女子（ジョーダン）が居るのだが、ヒロイン的な位置付けにされているのかと思いきや、途中ラバランチュラに足を噛まれて次第に容態が悪化。
まさか死ぬ訳ねぇよな、と観ていたら、死んだ（笑）。

「ウオエェ～」と子蜘蛛を口から吐き散らして燃え尽きてしまったｗ
本に「ジョーダン、冗談は止してくれよ」と駄洒落を呟きたくなる心境。

コルトンが息子探しの為に街中を移動している最中、色んな人物と共闘するのだが、その度誰かしらが犠牲となり別れたりするので、中々チームが定まらないんだけど、最終的に出来上がるのが映画撮影隊による例の元『ポリアカ』チームってのも流れ的には乙なもので、上手く考えられているなと感心。

大中小のラバランチュラを登場させる事で、画そのものがバラエティに富んでいて、ユニークなキャラが銃を撃ちまくる姿を重ねる事により楽しさも倍増。
満を持して現れる超巨大女王蜘蛛に『レッド・ロケット』の扮装を施したコルトンがヒーローとして復活しタイマン勝負に挑むラストも展開に無理矢理さが無く、ＧＯ！ＧＯ！コルトン！！と応援したくなっちゃうんだよなあ。

いやぁ究極のお馬鹿で究極のＢ級パニック映画でしたけど、ストーリーがしっかりとしているのもあってか、たまにはこういうのも有りかもしれないなと、内容に満足している私がＴＶの前に寝転がっておりましたとさ。

監督の名前、何処かで観た事あるなぁと記事を書く前に調べてみたら、最近の作品は観ていないが、デヴュー作にて良い意味でのバカで無茶苦茶なバイオレンス『殺人狂　THE GUNS & KILLERS』を、その次に又してもバカな発想から生まれた蛍光色ゾンビ『ザ・コンヴェント』を撮ったマイク・メンデスだったのね。
まだ現役で作品撮ってたんだと前述した２作が好きな自分としては嬉しくなったが、発想が相変わらずバカ丸出しという何年経ってもスタンスを曲げないその彼ならではのポリシーの歪み無さに脱帽ですわ。

評価：★★★
１６／０４／１０ＤＶＤ鑑賞（新作）
バナーポチお願いします
にほんブログ村
レンタル開始日：2016-04-02
メーカー：アルバトロス