DR.BRAIN~脳から読み説く~You are what you ate~自然流健康ダイエット教室~since1979

・ダイエットとは「生き方を改める」こと
・新著「脳が元気になる生き方」(瀬野文宏著/表現社刊、全国書店で好評発売中

[ダイエット講座](4) 肥満とは

2009年08月27日 | 脳とダイエット

「太る」も「肥満」も、

体内の脂肪細胞の中に中性脂肪として蓄積されることです。

この蓄積されている脂肪量の度合によって、

肥満かどうかが判定されます。

また、体重が同じでも、

人によって蓄えられている脂肪量に差があります。


人体の体重は、

水分、脂肪、蛋白質、脂質、無機質、糖質の成分の総和です。

体重に占める成分の平均的な比率は、

水分は約60%、脂肪は15%~25%、

蛋白質(筋肉、臓器類、他)10%~15%、その他5%前後。


体重に占める脂肪成分の比率を「体脂肪率」という。

この体脂肪率が平均的な比率よりも高くなることを「肥満」という。


例えば、20歳代女性の体重が50kg、

体脂肪率が標準の25%とすると、

脂肪量は12.5kgです。


この女性が体重60kgとなり、

体脂肪率が35%になったとしますと、

脂肪量は21kgです。


50kgの時と比べると、体重10kg増加、

脂肪量8.5kg増加、細胞外水分等が1.5kg増加となります。


すなわち、肥満とは脂肪量が増加している状態のことです。

したがって、筋肉トレーニングなどで

筋肉量が増えて体重が増加しても、肥満とはいいません。


市販されている体脂肪計がありますが、

微量電流で抵抗値を基に

体脂肪率が出る仕組みになっています。

ですから、食後とか、女性の場合は生理周期などによって、

体脂肪率が違ってきますので留意が必要です。(続)

[ダイエット講座](3)危険な方法とは?

2009年08月26日 | 脳とダイエット

「止めたらすぐリバンドして体重は逆戻り~」

「やせる前よりも太ってしまった~」

「やせたけれど、皮膚がたるんでしまった~」

「バストが小さくなって、脚は太いまま~」

「生理が止まってしまった~」

ダイエットを経験された皆さん、そのような体験はありませんか。


チラシにも過激なコピーが載っています。

「一回のトリートメントで、ウエスト最高マイナス32.1cm実績」

このコピーを読んで「羨ましい!」と思う人は、

「○○でやせる」に、すぐ騙される人です。

「そんなのウソだ!」と疑われた人は、常識のある人です。

一回でウエストが32cmも細くなる事実があるならば、

命がいくつあっても足りません。


ダイエットで一番危険なことは、

普通の食物を食べないという方法です。

代用食品類や単品などでやせる方法です。

脳と肉体を栄養失調に追い込む方法だからです。


特に脳のエネルギー源はブドウ糖であり、

絶えず一定の血糖値を保つ必要があります。

人工甘味料を含んだ加工食品類は、

脳にエネルギー源を供給することが出来ないので特に危険です。


さらに、「食べない」「代用食品や単品を使用」の方法は、

肉体を病的に「やつれ」させて、筋肉や臓器類の衰弱によって

体重を一時的に減らしているのです。


さらに、脳も栄養失調になり、ココロの発現に悪影響を与えます。

ですから、事後に脳の指令により激しいリバンド現象を生じさせます。

この現象は、不健康な状態を回復させるための生体の防御作用です。


逆説的に言うと、リバンドする方法は間違った方法であり、

危険な方法であることを、脳が知らせてくれているのです。

この事実をしっかりと脳に叩き込んでおいてください。

そして、リバンドという危険信号を出してくれる

自分の脳に感謝してください。

[ダイエット講座](2)ダイエット・ブームの実態とは?

2009年08月25日 | 脳とダイエット
1960年代にダイエット・ブームが起きて、

「やせる○○」「○○でやせる」といううたい文句が氾濫した。

それらの方法は、過去から数百種はある。


現在でも「○○でやせる」という商品などが氾濫している。

それらを使った人たちは、一体どうなっているだろうか。

それら熱病に似たブームから目か覚めると、

もう誰も見向きもしない。

残された教訓は「やせない」という事実だけである。


失敗した人たちは、次の新しい情報を待ちわびている。

TVから流される「○○でやせる」という番組に、

お腹を空かした子供のように飛びつく。

TV局は、そこが狙い目。視聴率を稼ぐ手段である。


納豆やバナナがスーパーの店頭から消えるという珍事が起きる。

このような現象は、日本だけだろう。

ダイエット音痴の国民である。


今は納豆もバナナもスーパーの店頭に十分に並んでいる。

それらに飛びついて人たちは、

今、何を考えていることだろう。

食べては失敗という下痢をして、すぐに止める姿。

この繰り返しがダイエット・ブームの実態である。



ダイエット講座](1)いつの時代から「やせる」があったのか。

2009年08月24日 | 脳とダイエット
ダイエット・ブームの主役は、いつの時代も女性である。

最近は、メタボという言葉に象徴されるように男性も関心が高くなってきた。


女性のスリム志向は、1920年頃、大正時代といわれている。

詩人であり画家であった竹久夢二の美人画が

若い女性の憧れの的になったのが発端といわれている。


竹久夢二の原画を見たことがあるが、

当時の女性の体形とかけ離れた美しさに圧倒される。

哀愁が漂う面長な顔、肩から腰にかけての細い体形は

優雅さを漂わせている。


すでに当時の女学生向けの雑誌には「やせる○○」という

広告か載せられていたとのこと。約90年前のことである。

女性の「やせたい!」との願望の強さに感嘆する。


戦後20数年を経過した1960年代後半にブームが起きた。

かの有名なファッションモデルのツィギーの来日である。

飛行機のタラップから降りてくるときに見せた

そのスリムな体形とミニスカートの脚線美。

その圧倒的な美しさは、女性たちに衝撃を与えたのである。


太い脚ではミニは似合わない。

若い女性たちは「やせる」ことにまい進。

この時代を境に「やせる」こと世の中に氾濫し、

その方法は何でもありの状態になったのである。

「やせる石鹸」「やせる化粧品」など、非科学的な方法が

世の中にまかり通るようになり、

その亜流は現在も続いている。


非科学的な健康障害をもたらすような方法が

現在も平然とTVでも流されているのである。

それらの方法のキーワードは「金儲けのため」である。


だから、ダイエットする人は、

正しい知識を身につけてから始めるべきと考える。

ダイエットに成功するために、

「ダイエット講座」の連載を始める理由である。

そして、本物のダイエット法を見つけてほしい。


ケイタイ使用の注意を呼びかける車内放送を無視する人たちの脳。

2009年08月21日 | 号外
電車、地下鉄などの車内で携帯電話を使うことを
禁止する車内放送があっても、
無視して堂々と使っている人たちをよく見かける。

両手にケイタイを持って、巧みに操る若者も見かける。
片手でメールを打ちこむ人もいる。
大きな声で話しこんでいる人もいる。

人それぞれの行動は、それぞれの人の脳の作用である。
同じ脳を持ちながら、それぞれ違う行動をする原因は、
シナプス回路の違いである。

シナプスとは、神経細胞と神経細胞の隙間のことで、
AからBの神経細胞へ伝達物質を放出しての情報を送っている。
この伝達回路が強固に繋がっていると、他の情報に左右されない。

すなわち、車内でケイタイを使うことに「罪悪感がない」という
強固な回路が出来上がっている人は、車内使用禁止の放送が流れていても、
平然と無視することができるのである。

このシナプス回路が良い習慣に対して強固に繋がっておれば、
かかってきた電話を無視して、あわてて電源を切るのである。

人の習慣は、脳のシナプス回路の繋がりの強弱によって左右されるのである。
良い行動をしようとしても、
長年積み重ねてきた悪い習慣に負けてしまうのである。

太る食生活を長年続けてきた人の脳のシナプスは強固に繋がっており、
やせる健康的な食習慣にシナプス回路を変えることに抵抗する。

しかし、この悪いシナプス回路を変えることができるのが人の脳である。
例えば、太る食習慣の人が糖尿になると、医師から糖尿食を言い渡される。
命に関わることだから、太る食習慣を改めることができる。
これを「シナプス可塑性」という。

ところが、糖尿食を完全に実行できる人は約30%、
無視する人が約30%、中途半端な人が約30%である。
命に関わることでも、悪い習慣のシナプス回路が強固すぎると、
実行しないのである。

人の行動の不可解さは、脳の不思議さである。

乳児に色のキレイな色のジュースを飲ますのは危険。

2009年08月20日 | 号外
若い母親が電車の中で乳児を抱えて、
缶ジュースを飲んでいた。
すると、乳児が突然、泣き出した。

母親は空になった哺乳瓶の中に、
自分が飲んでいた缶ジュースを入れた。
キレイな色をしたジュースを入れた哺乳瓶で乳児に飲ませ始めた。

この光景、実は大変な問題が潜んでいる。

第一は、色のキレイなジュースは、
着色料が使われている可能性が高いのである。

天然の果物で造られたジュースは、
値段が高くなり、自販機では無理である。

その着色料は合成化学物質で造られているのかもしれない。
青色1、2号。緑色3号。赤色2、3、104,105、106号などは、
発ガン性があると指摘されている。

第二は、人工甘味料が含まれているのではないか、である。
この人工甘味料も合成化学物資で造られている。
サッカリンナトリウム、アスパルテームは、発ガン性がある。

着色料と人工甘味料に共通するキーワードは
使用量が厳しく規制されている「有害化学物質」である。

それらの物質は、生後1年以内の乳児の脳に入ってしまう。
なぜなら、生後1年以内の乳児の脳は、
分子構造の大きな有害物資を阻止するシステムの
「脳血液関門」がまだ完成していないからである。

すると、それらの有害物質は脳の脂肪成分に溶け込んでしまう。
その結果、どのような脳障害を生じさせるかが心配である。

遺伝性ではない生後に発症する脳障害の原因の一つとして
それらの有害化学物質が関わっているのではないかと思う。



(号外)1945年8月9日~あの日の長崎~

2009年08月09日 | 報道
64年前の今日、長崎に原爆が投下された。
その時に被爆した84歳の女性(福岡市在住)の手記が
西日本新聞のコラム欄「紅皿」に掲載されている。
原文のまま引用して紹介したい。

       ~あの日の長崎~

「あの日の長崎の空は朝から強烈な太陽が照りつける暑い日でした。
一発の原爆投下で街は焼け野原となりました。
私は家屋の下敷きとなり、助け出された時にはあたり一面の火の海。
気付いた時は、はだしのまま防空壕の中にいました。
全身やけど負った同僚のTさんは
「水」「水」「お母さん」「お母さん」とか細い声で呼びながら、
私に抱かれてその日のうちに帰らぬ人となられました。
どんなにお母さんに会いたかったことでしょう。
その心中を思う時、胸がうずき、涙がこぼれます。
あれから64年、
私だけ生きのびて本当に申し訳ないと思う気持ちでいっぱいです。
胃がんを宣告され切除した後、白血球の減少と貧血、
めまいに悩まされながらもどうにか生きております。
神様、医療関係の方、周りの方のおかげで
生かされていることに心から感謝しております。
高齢のため、もはや長崎の慰霊祭に参るのは無理ですが、
福岡県星野村の「平和の塔」と「原爆死没者慰霊の碑」に参拝して
犠牲者の方々の冥福を心からお祈りしたいと思います。
そして核のない真の平和が訪れるよう祈ります。
戦争は絶対嫌いです。」(山田楊子)

同日の新聞一面に「酒井法子容疑者を逮捕」との見出しが載っている。

64年経っても被爆で苦しみながらも命をつなぐ年老いた女性。

覚せい剤で自ら命をもてあそぶ若き女性。10歳の子供の母親。

「お母さん」「お母さん」と呼びながら命絶えた声を

容疑者の彼女に聞かせてやりたいと、強く思う。

    原爆の犠牲者のご冥福を祈り  合掌