教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

栃木県教委のチャレンジとチェンジ 地アタマ育成にシフト

2009-02-21 08:36:34 | 文化・芸術
学力アップは家庭から 栃木県教委が冊子(2月21日8時4分配信 産経新聞)によると、

県教委は、児童と保護者、教職員向けにそれぞれ、「家庭学習の進め」と題するリーフレットを作製した。全国学力テストの成績上位県と比較すると、本県児童の家庭学習時間が少なかったとして、保護者らに意識改革を求めている。・・・・・・県教委では、「本県児童の学力向上には、一層の授業改善と、家庭学習の地道な積み上げが必要」と分析し、家庭学習の習慣化を図ろうとリーフレットを作製した。

☆「学力向上」という響きから、またまた漢字と計算の宿題でもやらせるようにというものかと思ったが、まてよ栃木県教委といえば、横断的な知こそ学力の基礎、コミュニケーションスキルこそサバイバルスキルだと考えている宇都宮大学の佐々木英和准教授の知恵が働いているかもしれないと思い、県教委のサイトを開いてみた。

☆すると、直接ではないにしろ、多くの自治体の教育のプログラムや研修、教育そのものの企画をされている佐々木准教授の思想が見え隠れしていると感じた。

☆読書・体験・対話の重要性の指摘、脳科学に基づいた生活リズムの奨励、人間関係、自然との関係づくりでモチベーション・アップをという提唱など、要するに地アタマ力づくりのすすめだ。

☆学習指導要領の言説(文言)で書かれているから、何が画期的なのかわからにようにできているところも、したたかだ。

☆しかも、自己判断・選択判断の際に必要な自分なりの基準・準拠をどうやって創るのかについては、触れていない。ここは哲学だし、宗教的な仕掛けが入り込むから、しっかり排除している。

☆判断基準の形成は、個人の学びの中で形成されればよいという憲法に即したリーフレット。ここが私立学校と公立学校の違いだが、ぎりぎりまで本来の私立学校の教育にせまるプログラムを想定している。

☆≪官学の系譜≫の良心が栃木県教委にあるとするならば、それはおそらく佐々木准教授のおかげだろう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。