3月11日14時46分頃に宮城県三陸沖を震源として発生した東北地方太平洋沖地震は、宮城県・岩手県・福島県を中心に甚大な被害を及ぼしています。未曽有の大惨事によって壊滅した町々を目にする度に、宮城県仙台市に実家がある私は本当に心が痛みます。まだ沿岸沿いには多数の遺体が浮いているとの事、せめて寒い場所から引き上げて弔ってあげて欲しいと願います。
それに加えて、この巨大地震によって原子炉の冷却機能を失った福島第一原発では予断を許さない状況が続いています。ここイギリスでも日本の地震関連のニュースを連日トップニュースとしてかなりの時間を割いて伝えています。そんな中、第一原発で外部電源の復旧作業が本格化したとの事で、僅かな希望の光を見出しているところです。外部電源が復旧し、ECCS(緊急炉心冷却装置)が何とか作動し、冷却機能が回復できる事を願ってやみません。
今日、キッチンで夕食の片付けをしている時にふと上を見ると満月が見えました。そう言えば、最近上を見ていなかった自分に気が付きました。
被災地の暗闇を月の光が明るく照らしますように。そして、原発が日本にこれ以上牙を剥きませんように。 ロンドンで祈っています。
旅行の最終日はまずCastle Combe(カースル・クーム)に向かいました。カースル・クームはコッツウォルズ南部の村で、「全英一、最も古い街並みが保存されている村コンテスト」で何度も表彰を受けているそうです。
カースル・クームの中心にはマーケット・ホールがありました。
川が流れ、そこから続く道沿いには昔ながらの素朴な家並みが続いていました。
この旅行の最後に訪れたのがBath(バース)でした。Bathという言葉が示す通り、バースはバス(お風呂)の語源となった町です。
ローマ時代の浴場の跡を実際に見られる博物館であるRoman Baths(ローマン・バス)です。
こちらがローマ時代の浴場跡です。湯気が立ち込めて温かそうですが、もちろん入浴はできません。。。
バースはローマン・バス以外にもファッション博物館をはじめとする色々な見どころがありましたが、私達の観光は時間の制約上これでおしまいとなりました。
こんな感じでコッツウォルズのあちこちの村や町を周り、それぞれの表情を楽しむ事ができた2泊3日でした。フットパスが整備されている場合も多いので、気の向くままにぶらぶら歩き、疲れたらカフェでのんびりお茶を楽しむというのがいいと思います。また、雨の場合には長靴があると便利です。
旅行の2日目はまずチェルトナムに向かいました。チェルトナムは1716年に天然温泉が発見されて以来、保養地として発展したきた街です。目抜き通りであるプロムナード通りを中心にきれいに整備されています。街の規模としても大きく、ショッピングセンターがあり、デパートがありとまるでロンドンにいるかのような印象を受けました。
続いては、コッツウォルズ地方のリトル・ヴェニスと呼ばれるボートン・オン・ザ・ウォーターを訪れました。街の中心を川が流れ、その両脇にお店や博物館などが連なっていました。カフェも多く、私達も手作りのケーキなどを楽しみました。
次は、ボートン・オン・ザ・ウォーターの少し南にあるバイブリーという村に向かいました。バイブリーは川で泳ぐ水鳥達と趣のある建物が印象的な村でした。また、村全体がひっそりとしていて静寂感が漂い、とても心地良かったです。
この日の最後はコッツウォルズの中心であるサイレンセスターを訪れました。マーケットが開かれているので、そちらに行ってみました。マーケットの規模としては小さかったですが、センスのいい物が多かったです。
そして、この日は以前から泊まってみたかったマナーハウスに宿泊しました。外観はとても風格がありました。
内観は気品漂うものでした。
このマナーハウスは山の中腹にあるため、眺めがとても良かったです。
旅行の2日目は駆け足で色々な場所を回り、コッツウォルズには色々な表情があるのだなと思いました。個人的にはバイブリーのひっそりとした感じが気に入りました。
先週末は以前から行ってみたかったコッツウォルズに旅行に出かけました。コッツウォルズはロンドンから車で北に2時間程の所にあるイギリスの昔ながらの美しい風景が残る街です。
今回の旅行行程は以下の通りでした。
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2/25 チッピング・カムデン
2/26 チェルトナム、ボートン・オン・ザ・ウォーター、バイブリー、サイレンセスター
2/27 カースル・クルーム、バース
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チッピング・カムデンはコッツウォルズの北部にある村で、かつては羊毛で栄えたそうです。目抜き通りであるHigh Streetには優しい色合いの建物が連なっていました。
こんな感じの可愛らしいカフェがいくつもあり、のんびりとお茶をする人々の姿が目に入りました。
左手に見えるのがSt.James' ChurchというWool Churchです。Wool Churchとは初めて耳にする言葉でしたが、中世の羊毛の取り引きに使用されたイギリスの教会で、コッツウォルズとEast Anglia(イースト・アングリア)に存在するものです。こういった立派な教会は羊毛の取り引きによってもたらされた莫大な利益によって建てられたそうです。
私が興味を持ったのはSt.James' Churchの隣の中世を思わせる建物です。この建物はOld Camden House(オールド・カムデン・ハウス)というもので、1613年当時は最新の流行を取り入れた立派な家で、凝った庭もあったそうです。この建物はその後王党派によって火を点けられ破壊されましたが、一部は無事に残り、現在でもその様子を垣間見る事ができます。
カムデン・ハウスの門の中にはこんな感じの風景が広がっていました。
せっかくなのでDover's Hill(ドーヴァーズ・ヒル)まで行って、羊の群れやそこから見える景色を楽しみました。でも、この日はあいにくの空模様で、雨が降ったり止んだり・・・足元がかなり悪く、しかも糞がそこら中に落ちているので、白いスニーカーが真っ黒になってしまいました。長靴を履いてくれば良かったな、とちょっと後悔しました。
チッピング・カムデンは可愛らしい村であると同時に、教会やMarket Hall(マーケット・ホール)などの立派な建物が目を惹き、そんな二つの要素の乖離がこの村がかつて羊毛によって栄えていた事を示しているように思えました。