93 min Spain, Italy, UK, Luxembourg, USA
A Good Woman (2004)
Directed by Mike Barker, 1965-, England. Screenplay by Howard Himelstein based on a play by Oscar Wilde. Cinematography by Ben Seresin, costume design by John Bloomfield. Performed by Helen Hunt, 1963- (Mrs. Erlynne), Scarlett Johansson, 1984- (Meg Windermere), Mark Umbers (Robert Windemere), Stephen Campbell Moore (Lord Darlington) and Tom Wilkinson (Tuppy).
映画の原題は「善良な女」。"悪い女"と"善い女"のふるまいがいつのまにか接近して、最後にするりと入れ替わる筋だてがみそなので、ストレートなタイトルかもしれない。原作はワイルドの "Lady Windermere's Fan". 悪女をヘレン・ハント、善女をスカーレット・ヨハンソン。このキャスティングは意外なくらい成功している。メークと衣装、カメラが視覚面でもみごとな手助けをしていた。
邦題の「理想の女」にしたがうなら、この作品には、理想の女が三人出てくる。うち二人はうえにあげた悪女と善女。でも第三の女は、娘の心のなかにえがかれた永遠の母親像だろう。
脇はそれぞれ、トーンを出している。アンバース、ムーアとも、このあと順調に役がきそう。監督のマイク・バーカーは "Best Laid Plan"(1999,『完全犯罪』)を撮ったイギリス人の若手で、全体をすっきり軽めにまとめている。多少の傷はあるものの、気にならなかった。プロモーションの雰囲気がいかにも「女性むけの恋愛もの」だったので見るのを後回しにしていたけれど、そうでもない。前作『完全犯罪』を観てみようかという気になった。
メモリータグ■緑の芝生に着陸している白い小型機に乗り込むアーリン夫人。白とブルーの旅行着は、白地にブルーの飛行機のストライプとおそろい。ドレスと飛行機のコーディネートなんて、ちょっとない(笑)。