ゾウさんと暮らす

85歳の 夫ゾウさんとの
二人暮らし。 わたし 82歳。  

山茱萸(サンシュユ) と さんしゅう 2 

2024年04月12日 00時00分58秒 | ・ 文章 ・言葉
   
宮崎県 東臼杵郡 椎葉村で 歌われてきた
民謡「ひえつき(稗搗)節」   

♪ 庭のさんしゅうの木 
    鳴る鈴かけてヨーホイ 
    鈴の鳴る時ゃ 出ておじゃれヨー       

焼畑のヒエ畑から穂先だけを刈り取り、
木の臼に入れて 杵で搗いて 脱穀するときの 仕事唄。
ヒエを常食にしてきた 熊本県の山地、
岩手県の北上山系地帯などには
ヒエを 搗くおりの 仕事唄が いまも残っている。
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ようやく 春めいてきて、
気温は少しづつ上昇し、
草木の芽も大分膨らんでくるころ、
サンシュユは、枝一杯に 黄金色の花を咲かせる。

サンシュユ(Cornus officinalis)、
ミズキ科の 落葉小高木で、
原産地は中国及び朝鮮半島とされている。
我が国には、享保年間(江戸時代)に、
薬用植物として 渡来した。

和名のサンシュユは、
輸入された当時の学識者が、
山茱萸の 漢名を そのまま音読した。
この植物の薬用部分(果実)を指す 漢方の生薬名。
(中国にもこのような名前の植物は存在しない)

サンシュユの名を「ハルコガネバナ」(春黄金花)に 
改称すべきであると 唱える人たちもいる。
因みに、中国では 本種を野春桂と称している。

サンシュユは 名前の語尾にユの字が二つ続くので、
ユの字を 一つ省略してサンシュの木と呼ぶ地方が多い。
このため、九州の民謡ひえつき節で歌われる、
 「庭のサンシュの木 鳴る鈴かけて ヨーオーホイ」
のサンシュと間違われることが多い。
が、民謡の方は サンショウ(山椒)が 正しいような。

この花は、後に長さ2cmぐらいの楕円状の腋果となり、
紅熟して垂れ下がる。
果実には 種子が1個入っており、
これを取り除き乾燥させたのが 漢方の山茱萸で、
滋養・疲労回復などの薬用にされるそうな。

俳句では、「山茱萸」を 春、
「山茱萸の実」の方は 秋の季語としている。
以上


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