かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

ブログ版 馬場あき子の外国詠287(トルコ)

2018年02月21日 | 短歌一首鑑賞
 ブログ版馬場あき子の外国詠38(2011年4月実施)
   【遊光】『飛種』(1996年刊)P125~
   参加者:N・I、曽我亮子、藤本満須子、鹿取未放
   レポーター:N・I
   司会と記録:鹿取未放

287 秋風に胡桃の広葉鳴る下にさびしもヨハネの福音きけば

      (まとめ)
 この場所は次の歌(マリア終焉の地はここなりと胡桃の風音にさやげる山に連れゆく)の関連からいうとアヤソルクの丘の上にある「聖母マリアの家」のことだろうか。マリアはキリストの死後エルサレムを追われたヨハネと共に現在の「聖母マリア教会」跡(「聖母マリアの家」とは別で、エフェソスの都市遺跡群の外れにある)の辺りで暮らしていたが、最晩年はヨハネと共にアヤソルクの丘と呼ばれた郊外へ移転した。それが「聖母マリアの家」の辺りだという。これらの地でヨハネは「ヨハネの福音書」を書き継いだと伝えられている。それでヨハネの福音の説明をガイドさんか教会の人かがしているのであろう。生の寂しさがしみじみと伝わってくる。(鹿取)



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