


2010年の上半期最強牝馬&マイル女王決定戦・第5回ヴィクトリアマイル(芝1600m 18頭立て)が16日、東京競馬場で行われました。女帝・ウオッカの圧勝劇が記憶に新しいこのレース、今年はドバイに挑んだ⑪ブエナビスタと⑰レッドディザイアの牝馬2強が揃って参戦しました。ここまで2頭の対戦成績は2勝1敗でブエナが勝ち越し。4戦目となる府中マイル決戦ではどんな結果が待ち構えていたのか?
2強以外では、昨年の2着馬⑫ブラボーデイジー、秋華賞で2着の実績を持つ⑨ブロードストリート、東京1600mで2戦2勝と相性がいい③ラドラーダ、前哨戦の阪神牝馬ステークスを制した⑮アイアムカミノマゴ、2着の⑱プロヴィナージュなどが出走しました。
直前の単勝オッズでは、ブエナビスタが断然の1番人気(1.5倍)、レッドディザイアが離れ気味の2番人気(5.7倍)。10倍以下はこの2強のみで、3番人気以降はラドラーダ、ブロードストリート、プロヴィナージュ、アイアムカミノマゴ、⑦ミクロコスモスと続きました。
本馬場入場の時、ブラボーデイジーが落鉄するアクシデントが起こり、地下馬道で蹄鉄履き替え作業が行われました。あわや競走除外寸前となるも、発走前に馬場入り。この影響で発走時刻が7分遅れとなった。
18頭が揃ってスタートしたこのレース、ミクロコスモスが最後方、ブエナとディザイアは中団からのスタート。先行争いでは好スタートを切ったブラボーデイジーと①ベストロケーションの芦毛2頭が引っ張り、プロヴィナージュが3番手、②ヒカルアマランサスが4番手に控える。7,8番手の位置にブロードストリートとカミノマゴが並走し、レッドディザイアは⑭コロンバスサークルと並んで10番手、ブエナビスタは13,14番手で追走。後方2,3番手にラドラーダとミクロコスモスが並び、⑤アルコセニョーラ最後方で3コーナーへ。
ブラボーデイジーとベストロケーションは、最初の600mを33秒台で通過し、2頭が競り合ったまま直線コースに入る。ベスロケがわずかに先頭だが、残り400~300mでブラボーデイジーが先頭に立つ。後方ではレットディザイアとブエナビスタが外に持ち出し、ディザイアの方が先に出ている。残り200mでブラボーが先頭に出て、100mを切って真ん中からヒカルアマランサスが突き差す。ディザイアも追い込むも伸びを欠いてるか。そしてブエナビスタがゴール前でアマランサスを捕らえ、2頭並んだ状態でゴール!見た目は判別できないが、決勝審判カメラではブエナビスタが僅差で先着!ヒカルアマランサスは惜しくも2着、混戦の3着争いは⑩ニシノブルームーンが制し、レッドディザイアは4着に終わりました。
最終成績&払戻金
1⑪ブエナビスタ 1:32.4
2②ヒカルアマランサス クビ
3⑩ニシノブルームーン 3/4
4⑰レッドディザイア ハナ
5⑨ブロードストリート アタマ
6⑦ミクロコスモス ハナ
7⑬ワンカラット アタマ
8⑫ブラボーデイジー クビ
9⑱プロヴィナージュ ハナ
10⑮アイアムカミノマゴ 1
11⑭コロンバスサークル 1.1/2
12④ウェディングフジコ クビ
13③ラドラーダ 3/4
14⑤シセイカグヤ 1/2
15①ベストロケーション クビ
16⑧ヤマニンエマイユ クビ
17⑤アルコセニョーラ 1.1/4
18⑯ムードインディゴ ハナ
単勝 11 150円
複勝 11 110円 2 850円 10 920円
枠連 1-6 1,600円
馬連 2-11 2,490円
馬単 11-2 2,780円
ワイド 2-11 1,160円 10-11 1,620円 2-10 12,220円
3連複 2-10-11 29,700円
3連単 11-2-10 85,770円
ブエナビスタとレッドディザイアの2強に明暗が分かれたヴィクトリアマイル、最後の直線で外に持ち込んだブエナが決勝点手前でヒカルアマランサスをかわし、クビ差の勝利でマイルの女王に輝きました。2番人気だったレッドディザイアは4着、3番人気のラドラーダは13着惨敗。スタート前に落鉄したブラボーデイジーは一度は先頭に立つも、最後は8着に終わりました。
優勝したブエナビスタは、昨年のオークス以来約1年ぶりのGI制覇で、GIはこれで4勝目。鞍上の横山典弘騎手は今年のGI初勝利、そしてヴィクトリアマイル初勝利で通算19勝目です。いつものように後方からの競馬、直線で大外に持ち出し、残り200m~100mで伸びて最後はヒカルアマランサスを捕らえて先着。久しぶりのマイル戦だったから距離感覚が掴めず苦労するところもあったけど、最後は「私が女王よ!」と底力でねじ伏せました。なかなか伸びなくて負けるのかと思いましたが、やっぱりブエナは強かった。通算成績は12戦7勝、マイル戦では5戦全勝。次は上半期のグランプリ・宝塚記念に出走予定、メンツ次第ではグランプリ制覇の可能性もあるでしょう。
4着に敗れたレッドディザイアは、慣れない距離、久々の芝レース、国内で約半年ぶりの実戦と敗因が挙げられるでしょう。内容と結果でブエナに完敗、4着という順位は国内で過去最低の成績です。もしかしたらドバイで運と実力を使い果たしたのか?いやそう思いたくもない。ライバルに引き離された感もあるディザイア、宝塚ではリベンジに燃えると思います。
府中GI5連戦・第3弾となる来週は、3歳牝馬三冠シリーズの第2戦・オークス(優駿牝馬)が行われます。桜花賞を制したアパパネ、フローラステークス覇者・サンテミリオン、桜花賞2着・オウケンサクラ、府中は相性がいいアプリコットフィズ、シンメイフジ、ショウリュウムーンなどが出走予定。2冠を目指すアパパネ、2400mという距離の壁を乗り越えられるか?3歳牝馬の頂点を決めるオークスは5月23日・15時40分に発走予定。




