日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

ダート界の年末男・オメガパフューム、前人未到の東京大賞典4連覇!

2021年12月29日 | 競馬

2021年のダート競馬を締めくくる大一番・第67回 東京大賞典(GⅠ・ダート2000m 15頭立て)が29日、東京・大井競馬場で行われました。JRA勢からは東京大賞典3連覇中⑨オメガパフューム、帝王賞3着⑫クリンチャー、チャンピオンズカップ3着③アナザートゥルース、2年前のMCS南部杯を勝った⑮サンライズノヴァ、①ロードブレス、⑤ウェスタールンド、⑬デルマルーヴルの7頭が出走。地方勢は、地方馬で初めてJBCクラシックを制した⑪ミューチャリー(船橋)、ジャパンダートダービーで大金星④キャッスルトップ(船橋)、浦和記念2着②タービランス(浦和)、このレース4度目の挑戦⑧ノンコノユメ(大井)などが参戦しました。


単勝オッズは、オメガパフュームが1.8倍で断然の1番人気。2番人気はミューチャリー(5.6倍)、クリンチャーが僅差の3番人気(5.7倍)、4番人気のロードブレス(6.9倍)までが1ケタ台。その後はアナザートゥルース、ノンコノユメ、ウェスタールンド、サンライズノヴァ、キャッスルトップと続きました。

スタートしてすぐキャッスルトップが先手を奪い、アナザートゥルースが2番手、クリンチャー3番手。4番手グループにはミューチャリー、ノンコノユメ、タービランスがいる。ロードブレスとオメガパフュームは中団から。ウェスタールンドが最後方で1コーナーを回った。
かなり縦長の展開で2コーナーから向正面に入り、キャッスルトップが先頭、2番手アナザートゥルース、3番手からミューチャリーが早くも上がり、4番手クリンチャー、5番手のノンコノユメまで先頭集団を形成。6番手のオメガパフュームも動き始め、タービランスとデルマルーヴルが7,8番手。中団の9番手グループにはサンライズノヴァ・ロードブレス・⑩ジョエル(船橋)の3頭が固まり、12番手⑭ノーブルサターン(大井)。前の集団から大きく離された後方勢は、ウェスタールンドが13番手、14番手に⑥シゲノブ(岩手)、最後方に⑦エイシンスレイマン(大井)。
外回り3コーナーを回り、今度はアナトゥルが先頭、ミューチャリーが2番手、オメパが3番手に浮上。3,4コーナー中間を過ぎてこの3頭が先頭争いを演じる。後続集団にはクリンチャー4番手、タービランス5番手、サンノヴァが外に持ち出した。キャッスルはズルズル後退。
4コーナーから最後の直線コースに入った瞬間、オメガパフュームが外に膨れてしまうが、なんとか大丈夫。先頭争いは内からアナザートゥルース、クリンチャー、ミューチャリー、オメガパフュームの4頭が横一線。残り200mでミューチャリーが遅れて、オメガがわずかに先頭。アナトゥルとクリンチャーも懸命に食らいつき、残り100mでクリンチャーとオメパのマッチレースに。後続ではロードブレス、タービランス、ウェスタールンドが追い込み、アナトゥル&ミューチャリーと3番手争い。オメガパフュームとクリンチャーの叩き合いは、ゴール前でオメパが抜け出して勝負あり!オメガパフュームが前人未到の東京大賞典4連覇を達成しました!



【東京大賞典 全着順】
1着 ⑨オメガパフューム  2分04秒1
2着 ⑫クリンチャー     クビ差
3着 ⑤ウェスタールンド   2馬身
4着 ⑨ミューチャリー    ハナ差
5着 ①ロードブレス     1/2馬身
6着 ③アナザートゥルース  ハナ差
7着 ②タービランス
8着 ⑮サンライズノヴァ
9着 ⑬デルマルーヴル 
10着 ⑧ノンコノユメ
11着 ⑩ジョエル
12着 ⑭ノーブルサターン
13着 ④キャッスルトップ
14着 ⑦エイシンスレイマン
15着 ⑥シゲノブ

【払戻金】
単勝 ⑨ 180円
複勝 ⑨ 110円  ⑫ 160円  ⑤ 310円
枠複 5⃣-7⃣ 410円
枠単 5⃣-7⃣ 740円
馬連 ⑨-⑫ 490円
馬単 ⑨-⑫ 760円
ワイド ⑨-⑫ 230円  ⑤-⑧ 520円  ⑤-⑫ 1,500円
三連複 ⑤-⑨-⑫ 2,770円
三連単 ⑨-⑫-⑤ 6,590円


2021年最後のダートGⅠ競走・東京大賞典は、直線での大激戦の末、オメガパフュームがクリンチャーに競り勝ち、1番人気に応えてみせました。3番人気のクリンチャーはクビ差2着。3着争いも接戦となりましたが、後方から一気に猛追してきたウェスタールンドが3着になり、2番人気のミューチャリーは4着、4番人気のロードブレスは5着。3歳ダート王者のキャッスルトップは、スタートから果敢に逃げたけど、3コーナーで後退し、結果は13着。JDDの勝利はまぐれだったの?
オメガパフュームはこれで東京大賞典4連覇の偉業を達成。同一GⅠの連覇といえば、オジュウチョウサンの中山グランドジャンプ5連覇というのがありますが、平地GⅠ4連覇では芝・ダート合わせて初めてのことです。鞍上のミルコ・デムーロ騎手と安田翔伍調教師もこのレースで4連覇を達成しています。
4連覇を振り返ると、3歳時の2018年は一番外から突き抜け、ゴールドドリームとケイティブレイヴを抑えて初優勝。2019年は残り300m辺りで先頭に立って快勝。ゴール後にはミルコの飛行機ポーズ。2020年は残り100mでカジノフォンテンをかわし、ゴール前の混戦を制して3連覇。そして今年、クリンチャーとの叩き合いを制し、ゴールと同時にミルコ騎手が両手でガッツポーズしました。
オメガパヒュームは来年春の種牡馬入りが決定しており、今回の東京大賞典が現役最後のレースでしたが、最高のラストランを見せました。通算で23戦10勝、GⅠ5勝は全て大井で挙げたもの。東京大賞典4連覇の大記録は一生残るだろうし、記憶に残るダート界の名馬の一頭だと思います。JRAかNARのどちらかでもいいからオメパに特別賞をあたえてほしいですよ。オメガパフュームとミルコ・デムーロ騎手、4連覇達成おめでとうございます。



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ホープフルステークス2021 最後も横山武史&キャロットファームが締めた!

2021年12月28日 | 競馬

中央競馬の2021年最後の開催となった28日は、2歳世代の中距離王決定戦・第38回ホープフルステークス(GⅠ・芝2000m 15頭立て)が中山競馬場で行われました。このレースは、2018年にサートゥルナーリア、2019年にコントレイル、昨年はダノンザキッドと無敗馬の優勝が続いています。今年もサウジアラビアロイヤルカップを制した⑥コマンドライン、2000mで2戦2勝⑧ジャスティンパレスと⑫オニャンコポンと無敗馬が集結し、さらには葉牡丹賞を勝った⑨ボーンディスウェイ、GⅠ完全制覇にリーチを懸けた武豊騎手が乗る⑭アスクワイルドモア、有馬記念ジョッキー横山武史騎乗の⑤キラーアビリティ、エリカ賞を勝った⑦サトノヘリオスなどが参戦しました。


単勝の人気は、1番人気がコマンドライン(2.9倍)、2番人気キラーアビリティ(3.1倍)、3番人気サトノヘリオス(7.7倍)、4番人気のジャスティンパレス(8.8倍)まで10倍以下。その後はアスクワイルドモア、オニャンコポン、⑬フィデル、⑧ラーグルフと続きました。

スタートは15頭揃って飛び出し、最初のポジション争いで④グランドラインとボーンディスウェイの2頭が先手を取り合い、キラーアビリティとオニャンコポンは3番手グループ、ジャスティンパレス7番手、サトノヘリオスは8番手あたり。コマンドラインとアスクワイルドモアは後方で正面スタンド前を通過する。
1,2コーナーを通過し、向正面に入るところで、グランドラインが単独先頭、ボーンディスウェイが2番手、キラーアビリティ3番手、オニャンコポン4番手。5番手グループには内側ラーグルフ、外側⑭タイラーテソーロ、真ん中にジャスティンパレス。8番手サトノヘリオス、9番手①シェルビーズアイ、⑩マテンロウレオとコマンドラインが10,11番手で並ぶ。後方勢は12番手⑬フィデル、13番手アスクワイルドモア、14番手②アケルナルスター、最後方に⑪クラウンドマジック。
縦長で3コーナーを回り、グランド先頭、ボーン2番手、キラアビ3番手、オニャンコ4番手は変わらず。残り600mでラーグルフが内を突いて進出する。中団にいるサトヘリは外から上昇する。コマンドはまだ中団、アスクは後方だ。
4コーナーを回ってラストの直線コースで、ボーンディスウェイが逃げるグランドラインをかわすが、残り200mを切ってキラーアビリティが抜け出して先頭に立つ。後続からジャスティンパレス、ラーグルフも追い上げる。サトノヘリオスは後退、グランドラインも伸びてこない。残り100mでキラアビが差を拡げ、ジャスパレがゴール前で2番手に上がったが、キラーアビリティが先頭でゴールイン!今年の2歳中距離王はキラーアビリティ!有馬記念に続き、横山武史とキャロットファームの馬がGⅠを制しました。


【ホープフルステークス 全着順】
1着 ⑤キラーアビリティ   2分00秒6
2着 ⑧ジャスティンパレス   1馬身1/2
3着 ③ラーグルフ       1馬身1/4
4着 ⑬フィデル        3/4馬身
5着 ⑨ボーンディスウェイ   アタマ差
6着 ⑩マテンロウレオ 
7着 ②アケルナルスター
8着 ①シェルビーズアイ
9着 ④グランドライン 
10着 ⑮アスクワイルドモア
11着 ⑫オニャンコポン 
12着 ⑥コマンドライン 
13着 ⑦サトノヘリオス 
14着 ⑪クラウンドマジック
15着 ⑭タイラーテソーロ

【払戻金】
単勝 ⑤ 310円
複勝 ⑤ 140円  ⑧ 240円  ③ 490円
枠連 3⃣-5⃣ 1,130円
馬連 ⑤-⑧ 1,270円
馬単 ⑤-⑧ 2,160円
ワイド ⑤-⑧ 510円  ③-⑤ 1,100円  ③-⑧ 2,270円
3連複 ③-⑤-⑧ 7,680円
3連単 ⑤-⑧-③ 27,610円


今年最後のJRA・GⅠ競走は、2番人気のキラーアビリティが快勝。2着には4番人気のジャスティンパレス、3着には8番人気のラーグルフが入りました。GⅠ完全制覇がかかった武豊騎手のアスクワイルドモアは10着、1番人気のコマンドラインは12着、3番人気のサトノヘリオスは13着でした。コマンドはデビュー2戦ともに1600mだったから、朝日杯を使うべきだった。同じサンデーレーシングのジオクリフがホープフルに出ていれば3着以内には入ってただろうから、2頭の使い分け策は失敗だと思います。
勝ったキラーアビリティは、栗東・斉藤崇史厩舎に所属し、父・ディープインパクト、母・キラーグレイシスの間に生まれました。ホープフルステークス初勝利の横山武史騎手は、有馬記念に続いてのGⅠ連勝を果たし、今年GⅠ5勝目。ホープフルの後に行われた最終レースでも1着になり、JRA通算300勝も達成し、最高の形で1年を締め括りました。今年は本当に横山武史の年だったけど、来年も武史の快進撃が続くでしょう。
キラーアビリティは新馬戦で5着の後、2戦目の未勝利戦では7馬身差の圧勝。3戦目の萩ステークスでは一旦は先頭に立つも、ダノンスコーピオンに差されてクビ差の2着。その後ダノンスコーピオンは朝日杯FSで3着でした。この日は道中は3番手に控え、残り200mで先頭に立ち、後続の追い上げを退けました。これで通算4戦2勝。2勝は2000mで挙げたものです。斉藤厩舎はクロノジェネシスが引退した直後に、新たなエース格が出てきましたね。来年の3歳牡馬クラシックでは、ドウデュースとの王者対決、ダノンスコーピオンとの再戦が見たい。





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俺が現役最強だ!エフフォーリアが有馬記念で再び古馬を撃破!

2021年12月26日 | Weblog

2021年のJRA総決算・第66回有馬記念(GⅠ・芝2500m 16頭立て)が26日、中山競馬場で行われました。ファン投票第1位の⑩エフフォーリア、菊花賞馬⑯タイトルホルダー、クラシックでは善戦続き⑨ステラヴェローチェ、セントライト記念を制した⑭アサマノイタズラといった強力3歳世代に加え、ラストランとなる「GP女王」⑦クロノジェネシス、エリザベス女王杯覇者⑬アカイイト、2017年菊花賞馬⑮キセキ、元マイル王①ペルシアンナイト、凱旋門賞に挑んだ⑤ディープボンド、三冠馬を追い詰めた⑪アリストテレス、タイトルホルダーの姉④メロディーレーン、2連勝で大舞台に挑む②パンサラッサなどが参戦しました。


単勝の人気は、1番人気がエフフォーリア(2.1倍)、2番人気クロノジェネシス(2.9倍)、3番人気ステラヴェローチェ(7.9倍)。4番人気以降はタイトルホルダー、ディープボンド、アカイイト、キセキ、パンサラッサと続きました。


スタートでタイトルホルダーが良い飛び出しを見せたが、パンサラッサが先手を奪う。タイトルホルダーは2番手、3番手に⑥ウインキートス、4番手グループにペルシアンナイト・ディープボンド・⑫シャドウディーヴァの3頭が並び、クロノジェネシス7番手、8番手キセキ、エフフォーリアは9番手につけ、内側10番手にメロディーレーン。その後はアカイイト、ステラヴェローチェ、③モズベッロ、⑧ユーキャンスマイル、アリストテレスと続き、アサマノイタズラが最後方。
1周目の正面スタンド前に差し掛かり、パンサラッサが後続を引き離して先頭、タイトルホルダー2番手、シャドウディーヴァ単独4番手、ディープボンド5番手、クロノジェネシス7番手、その後ろにエフフォーリアが8番手を追走。ステラヴェローチェ11番手、アカイイト12番手でゴール板を通過。
1コーナーを回るところで縦長の展開となり、先頭のパンサは最初の1000mを59秒5で通過。タイトルは2番手ガッチリ。キートス3番手、ディーヴァとペルシアンが4,5番手で並ぶ。ボンド6番手、7番手キセキ、8番手クロジェネのすぐ横にエフフォーが並ぶ。ライバルの動きを封じる狙いか。10番手メロディー、11番手ステヴェロ、12番手ベッロ、13番手イト、アリテレがユーキャンをかわして14番手に上がる。イタズラは依然としてしんがり。
2周目3コーナーを通過し、パンサのリードが無くなり、タイトルが捕まえにかかる。キセキが3番手に上がり、エフフォーとステヴェロが外に出し、大外からイトも捲るように上昇。ボンドは馬群の内側、クロジェネは中団馬群の中。
4コーナーを回って最後の直線コースに入ると同時にタイトルホルダーが先頭に躍り出る。2番手からディープボンド、3番手からエフフォーリアが追い上げ、クロノジェネシスとステラヴェローチェもやってきた。残り200mでエフフォーがタイトルとボンドをかわして先頭に立つ!ボンドも必死に食い下がり、クロジェネとステヴェロも猛追するが、エフフォーリアがゴール前抜け出して先頭でFINISH!ディープボンド2着、クロノジェネシスが3着でゴールしました。


【有馬記念 全着順】
1着 ⑩エフフォーリア   2分32秒0
2着 ⑤ディープボンド    3/4馬身
3着 ⑦クロノジェネシス   1/2馬身
4着 ⑨ステラヴェローチェ  1馬身1/2
5着 ⑯タイトルホルダー 
6着 ⑪アリストテレス 
7着 ⑬アカイイト
8着 ③モズベッロ
9着 ⑧ユーキャンスマイル
10着 ⑮キセキ
11着 ⑥ウインキートス
12着 ⑫シャドウディーヴァ
13着 ②パンサラッサ 
14着 ①ペルシアンナイト
15着 ④メロディーレーン
16着 ⑭アサマノイタズラ

【払戻金】
単勝 ⑩ 210円
複勝 ⑩ 110円 ⑤ 280円 ⑦ 130円
枠連 3⃣-5⃣ 1,000円
馬連 ⑤-⑩ 1,740円
馬単 ⑩-⑤ 2,070円
ワイド ⑤-⑩ 540円  ⑦-⑩ 170円  ⑤-⑦ 730円
3連複 ⑤-⑦-⑩ 1,440円
3連単 ⑩-⑤-⑦ 7,180円


競馬界の一年を締めくくるドリームレースは、3歳馬のエフフォーリアが1番人気&ファン投票1位に応えて優勝しました。3歳世代の勝利は2018年のブラストワンピース以来です。ディープボンドが半馬身差の2着、2番人気のクロノジェネシスは3着に終わり、グランプリレース4連勝とはならず。凱旋門賞帰りのボンドとクロジェネが上位に入り、特にボンドは凱旋門での最下位から巻き返しました。3番人気のステラヴェローチェが4着、5番人気のタイトルホルダーは4コーナーで先頭に立ったものの、残り100mで力尽きて5着でした。もう1頭ラストランだったキセキは10着でした。
勝ったエフフォーリアは、前走の秋の天皇賞に続いてのGⅠ連勝で、通算でもGⅠ3勝目。鞍上の横山武史騎手と鹿戸雄一調教師は有馬記念初勝利。武史騎手の父である典弘騎手も1996年にサクラローレルで優勝しており、史上2組目の有馬記念ジョッキーとなりました。今回は兄の和生騎手、お父さんも出場し、兄は5着、父は12着でした。勝利騎手インタビューでは「昨日の油断騎乗があったので正直喜べない」と話していましたが、有馬で名誉挽回出来て良かったと思います。今年はGⅠレースで4勝を挙げ、自身初の年間100勝も達成し、「横山武史イヤー」ともいえる一年でした。

この日のエフフォーリアは、前を行くクロノジェネシスを見ながら追走し、向正面の中間あたりで併走、3コーナーでクロジェネに蓋をした。直線では外から末脚を伸ばし、残り200mで先頭に立ちました。武史騎手がルメール&クロジェネの動きを封じたのは見事でした。
今年は共同通信杯で重賞初制覇、皐月賞で圧勝、日本ダービーではハナ差の2着、秋の天皇賞でコントレイルとグランアレグリアを寄せ付けず勝利。有馬記念で再び古馬を一蹴。3歳世代最強から現役最強へと上り詰めました。GⅠ年間3勝の数字はラヴズオンリーユーと並んでいますが、年度代表馬争いでは古馬GⅠ連勝のエフフォーが優勢かと思われます。2022年の競馬界はエフフォーリアを中心に回りそうですね。


有馬記念も終わったけど、今年の競馬はまだ続きます。28日は2歳中距離王決定戦・ホープフルステークス、29日は大井競馬場でダート総決算・東京大賞典が行われます。ホープフルステークスでは武豊騎手がGⅠ完全制覇に挑み、東京大賞典はオメガパフュームが前人未到の大賞典4連覇を目指します。どちらも勝てば歴史的偉業と言われると思うので、見逃すわけにはいかんでしょう。



 

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まだ時代は終わっていない!オジュウチョウサン復活の障害GⅠ8勝目!

2021年12月25日 | 競馬

12月25日のクリスマスは、中山競馬場で伝統の障害GⅠレース・第144回中山大障害(J・GI 芝4100m 14頭立て)が行われました。春のグランドジャンプ王者・メイショウダッサイがいない今年は、J・GⅠ7勝のレジェンド③オジュウチョウサン、府中の障害重賞で2連勝⑤ラヴアンドポップ、GⅠ2戦連続3着④タガノエスプレッソ、②レオビヨンドと⑦アサクサゲンキの「イルミネーションジャンプステークス組」、⑨ベイビーステップなどが参戦しました。



スタートで①ブルーガーディアンが大きく出遅れ。最初の5号障害を⑬ビレッジイーグルが先頭で飛越すると、後続も無事クリア。1周目のスタンド前のところで、ビレッジイーグルが先頭、⑥マイネルプロンプト2番手、3番手アサクサゲンキ、オジュウチョウサンは4番手。外側5番手ラヴアンドポップ、6番手⑭シンギングダンサー、7番手タガノエスプレッソ、8番手レオビヨンド、9番手ベイビーステップ、10番手⑪キタノテイオウ、11番手⑫ハルキストン、12番手ブルーガーディアン、13番手⑩ブラゾンダムール、最後方に⑧アースドラゴン。
1,2コーナーの3号障害、2コーナーのバンケットを過ぎて、向正面から大障害コースへと向かい、最初の難所・大竹柵障害をビレッジイーグルを皮切りに、残りの13頭も無事に飛越。
逆回りになったところで、先頭のビレッジが後続を引き離し、2番手プロンプト、オジュウが5号障害の手前で3番手に上がり、アサゲン4番手。その後にラヴポ、エスプレッソ、ベイビー、ビヨンドと続き、中団より後ろの位置にはシンダン・キタテイ・ハルキの3頭が並び、後方にはブラダム、ガーディアン、アスドラがしんがり。
14頭は2度目の大障害コースに差し掛かり、2つ目の難所・大生垣障害をビレッジイーグルが先頭で飛び越えると、オジュウチョウサン、アサクサゲンキ、マイネルプロンプトもクリア。その後も続々と飛越し、最後方まで落馬なし。
レースは終盤戦を迎え、3号障害を飛越した後にオジュウが2番手に浮上すると、向正面で先頭のビレッジに接近し。外からラヴポも追い上げ、4号の竹柵障害を3頭がほぼ同時に飛越。アサゲンは5番手、エスプレッソは6番手、ビヨンドはまだ中団。3コーナーのバンケットでオジュウが先頭に立ち、バンケットを駆け上がった後にブラゾンダムールが2番手に躍り出る。ベイビーステップも5番手に浮上。アサクサゲンキとタガノエスプレッソとレオビヨンドは中団の位置。
最後の障害の手前でブラダムが一旦前に出て、飛越後にオジュウとブラダムが競り合うが、ダートを横切る時にオジュウがもう一度先頭を奪い返し、ラストの芝コースの直線でラストスパート。2番手のブラダムに差を拡げ、そのままゴールイン!離れた3番手争いではラヴポとビレッジが競り合うところを、ビヨンドがまとめてかわして3着確保。



【中山大障害 全着順】
1着 ③オジュウチョウサン 4分46秒6
2着 ⑩ブラゾンダムール   3馬身
3着 ②レオビヨンド     5馬身
4着 ⑤ラヴアンドポップ   1馬身1/2
5着 ⑬ビレッジイーグル   1/2馬身
6着 ⑥マイネルプロンプト
7着 ④タガノエスプレッソ
8着 ⑦アサクサゲンキ
9着 ⑭シンキングダンサー
10着 ⑪キタノテイオウ 
11着 ⑧アースドラゴン 
12着 ⑫ハルキストン 
13着 ⑨ベイビーステップ
14着 ①ブルーガーディアン

【払戻金】
単勝 ③ 330円
複勝 ③ 190円  ⑩ 1,710円  ② 260円
枠連 3⃣-6⃣ 1,130円
馬連 ③-⑩ 18,480円
馬単 ③-⑩ 23,340円
ワイド ③-⑩ 4,790円   ②-③ 570円  ②-⑩ 5,480円
3連複 ②ー③-⑩ 26,480円
3連単 ③ー⑩-② 163,900円


強いオジュウチョウサンが戻ってきた!秋の最強障害馬決定戦は、2番人気のオジュウチョウサンが優勝。2着には10番人気のブラゾンダムール、3着に4番人気のレオビヨンドが入りました。1番人気だったタガノエスプレッソは、目立ったシーンもなく7着という結果でした。最後まで落馬もなく、14頭全馬完走しました。
オジュウチョウサンは今回の勝利でJ・GⅠ8勝目。中山大障害は4年ぶり3度目の優勝となります。鞍上の石神深一騎手はこのレース4勝目です。
昨年の京都ジャンプステークスで3着に敗れると、今年4月の中山グランドジャンプで5着。その後、左第1指骨の剥離骨折で半年間も休養。復帰戦の東京ハイジャンプでも3着に終わり、3戦連続未勝利。10歳を迎え、障害戦で勝てなくなってきて「もう引退も近いかと思いましたが、中山大障害で約1年8カ月ぶりの勝利をつかみました。直線でのラストスパートでは「俺はまだやれる!」という強い意思を感じました。これで有終の美かと思いきや、長山オーナーが「来年の春も頑張ってほしい」とオジュウの現役続行を明言。J・GⅠ10勝の大記録も見たいところだが、年が明ければ11歳になるし、2度も骨折しているから、無理だけはしないでほしい。




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新時代の幕開けか?グランプリ女王の有終の美か?2021有馬記念枠順決まる!

2021年12月23日 | 競馬
12月26日に中山競馬場で行われる第66回有馬記念(GⅠ・芝2500m 16頭立て)を前に、枠順公開抽選会が東京都内で実施されました。今年の有馬は、グランプリ3連覇中のクロノジェネシス、ファン投票第1位のエフフォーリア、菊花賞馬・タイトルホルダー、エリザベス女王杯を制したアカイイト、2017年菊花賞馬キセキ、元マイル王のペルシアンナイトのGⅠ馬に加え、今年のクラシックで善戦続きのステラヴェローチェ、凱旋門賞に挑んだディープボンドなど16頭が出走。気になる枠順はこうなりました!



1-1 ペルシアンナイト(牡7)C.デムーロ
1-2 パンサラッサ(牡4)菱田裕二
2-3 モズベッロ(牡5)池添謙一
2-4 メロディーレーン(牝5)岩田望来
3-5 ディープボンド(牡4)和田竜二
3-6 ウインキートス(牝4)丹内祐次
4-7 クロノジェネシス(牝5)C.ルメール
4-8 ユーキャンスマイル(牡6)藤岡佑介
5-9 ステラヴェローチェ(牡3)M.デムーロ
5-10 エフフォーリア(牡3)横山武史
6-11 アリストテレス(牡4)武豊
6-12 シャドウディーヴァ(牝5)横山典弘
7-13 アカイイト(牝4)幸英明
7-14 アサマノイタズラ(牡3)田辺裕信
8-15 キセキ(牡7)松山弘平
8-16 タイトルホルダー(牡3)横山和生



史上初の「グランプリ4連覇」を目指すクロノジェネシスは4枠7番、エフフォーリアは5枠10番、タイトルホルダーは大外枠の8枠16番に入りました。クロジェネとエフフォーはほぼ真ん中の位置、タイトルは逃げ馬には厳しすぎる枠ですねぇ。

今年の競馬界は、夏から秋にかけて3歳世代が古馬戦線での活躍が相次ぎました。皐月賞馬のエフフォーリアは秋の天皇賞でコントレイルとグランアレグリアを破って優勝。他にもピクシーナイトがスプリンターズステークスを制覇したり、シュネルマイスターやソダシも古馬GⅡを制しています。
もう一つは、GⅠ馬が引退レースで勝利することが相次いでいること。マイル女王・グランアレグリアのマイルCS優勝を皮切りに、3冠馬・コントレイルがジャパンカップで快勝、ラヴズオンリーユーも香港カップで有終の美を飾りました。この流れからすれば、有馬でラストランを迎えるクロノジェネシスも続くところですが・・・。


先日行われた「M-1グランプリ」で錦鯉が優勝しましたが、有馬記念とMー1にはある共通点があり、1つ目は「Mー1グランプリで日本語のコンビ名が優勝した年の有馬記念では、3歳馬が優勝する説」。かつては2001年の中川家→マンハッタンカフェ、2002年のますだおかだ→シンボリクリスエス、2010年の笑い飯→ヴィクトワールピサ、2016年の銀シャリ→サトノダイヤモンド、2018年の霜降り明星→ブラストワンピースとみんな3歳世代が優勝しています。
有馬とM-1のジンクスはもう一つあり、「M-1王者が非吉本系だった年は関東馬が勝つ」という説。シンボリクリスエスも関東馬だし、2004年のアンタッチャブル(人力舎)→ゼンノロブロイ、2007年サンドウィッチマン(当時フラットファイブ所属)→マツリダゴッホも関東馬。
この2つのジンクスを当てはめると、今年はエフフォーリアorタイトルホルダーが来るということになる!?

今年は東京ヤクルトスワローズが20年ぶりの日本一を果たしましたが、「ヤクルトが優勝した年の有馬記念は1番人気未勝利」というジンクスがあります。リーグ優勝した1992年は15番人気のメジロパーマーが勝ち、日本一に輝いた93年のトウカイテイオーは4番人気。他にも95年のマヤノトップガンは6番人気、前回リーグ優勝した2015年には8番人気のゴールドアクターが勝っています。果たして、当日1番人気になりそうなクロノジェネシスorエフフォーリアは「絶対大丈夫」なのか?
「ヤクルトが優勝した年の有馬は荒れる」・・・1992年の馬連31,550円、2001年の馬連で48,650円、2015年は3連単で125,870円。「M-1&ヤクルト理論」だとアサマノイタズラorステラヴェローチェが波乱を起こす?
「ヤクルトが日本一になった年の有馬は菊花賞馬が好走する」・・・93年のビワハヤヒデ→2着、95年のマヤノトップガンと2001年のマンハッタンカフェは優勝している。タイトルホルダーなら連対または馬券圏内に入りそう。


これを書いているうちに3歳世代推しが強くなっちゃってるけど、出走馬16頭みんな頑張ってもらいたいし、無事に完走することを願ってやみません。当日は寒さを吹き飛ばすような熱いレースになるといいな。


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2歳マイル王はドウデュース!武豊ついに朝日杯FS初制覇!

2021年12月19日 | 競馬

2021年の2歳マイル王決定戦・第73回朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ・芝1600m 15頭立て)が19日、阪神競馬場で行われました。新潟2歳ステークス&デイリー杯2歳ステークスと重賞2連勝中の④セリフォス、札幌2歳ステークスを圧勝した⑬ジオクリフ、サイバーエージェント藤田晋社長の愛馬⑪ドーブネ、⑨ドウデュース、⑦ダノンスコーピオンとデビューからの無敗馬が続々と参戦。他にもモーリス産駒③アルナシーム、リオンディーズとの親子制覇を狙う⑥オタルエバー、⑧プルパレイ、紅一点⑩スプリットザシーなども出走しました。


単勝の人気は、1番人気セリフォス(2.4倍)、2番人気ジオクリフ(3.2倍)3番人気ドウデュース(7.8倍)、4番人気のダノンスコーピオン(9.7倍)までが10倍以下。その後はドーブネ、プルパレイ、オタルエバー、③アルナシーム、⑫トウシンマカオと続きました。


スタートでアルナシームが立ち遅れ。絶好のスタートを決めた①カジュフェイスが先手を奪い、2番手争いはプルパレイが上がり、②セッカチケーンとセリフォスとトウシンマカオと⑭トゥードジボンが3番手集団を形成。7番手にオタルエバー、8番手にダノンスコーピオン、外側9番手にドウデュースが追走。10番手グループにはアルナシーム・⑤ヴィアドロローサ・スプリットザシーの3頭が固まり、ドーブネ13番手。ジオクリフは14番手、最後方に⑮ シンリミテス。
外回り3,4コーナー中間を通過し、カジュが先頭、ジボンが2番手、マカオ3番手、プルパ内側4番手。5番手オタル、セリフォスは6番手あたり。デュースが7番手に上がり、ダノスコ中団馬群。ドーブネとクリフは外に持ち出した。
4コーナーからラストの直線コースで、カジュフェイスがまだ先頭だが、内からプルパレイ、外からトウードジボンが並びかけ、さらにはトウシンマカオとセリフォスも上がって来る。残り200mでセリフォスが前に出るが、大外から飛んできたドウデュースがセリフォスに接近し、内からはトウシンマカオも並びかける。残り100mでデュースが先頭に立ち、セリフォス2番手、ダノンスコーピオンが3番手に浮上するも、ドウデュースが先頭でゴールイン!ドウデュース3戦無敗で朝日杯を制しました!



【朝日杯FS全着順】
1着 ⑨ドウデュース   1分33秒5
2着 ④セリフォス     1/2馬身
3着 ⑦ダノンスコーピオン 1/2馬身
4着 ③アルナシーム   1馬身3/4
5着 ⑬ジオグリフ     ハナ差
6着 ⑫トウシンマカオ 
7着 ⑪ドーブネ 
8着 ⑧プルパレイ
9着 ⑭トゥードジボン
10着 ⑩スプリットザシー
11着 ⑤ヴィアドロローサ
12着 ⑥オタルエバー 
13着 ②セッカチケーン
14着 ①カジュフェイス
15着 ⑮シンリミテス

【払戻金】
単勝 ⑨ 780円
複勝 ⑨ 200円 ④ 120円 ⑦ 230円
枠連 3⃣-5⃣  690円
馬連 ④-⑨ 1,060円
馬単 ⑨-④ 3,000円
ワイド ④-⑨ 420円  ⑦-⑨ 1,070円  ④-⑦ 410円
三連複 ④-⑦-⑨ 2,350円
三連単 ⑨-④-⑦ 14,840円


無敗馬6頭が集結した朝日杯FSは、単勝3番人気のドウデュースが、セリフォスとの競り合いを制して優勝。デビューから3連勝で重賞初制覇を果たし、2歳マイル王に輝きました。1番人気のセリフォスは半馬身差の2着。先週の阪神ジュベナイルフィリーズでは兄のミルコ・デムーロ騎手がサークルオブライフとのコンビで勝利し、今週は弟のクリスチャンの番かと思われたんですが、2週連続兄弟GⅠ制覇とはならず。序盤上手く折り合えなかったのが響いたのでしょうか。3着には4番人気のダノンスコーピオンが入りました。2番人気のジオクリフは後方から追い込みを見せるも5着まで。距離短縮が裏目に出たか?

ドウデュースは栗東の友道康夫厩舎に所属し、父・ハーツクライ、母・ダストアンドダイヤモンズの間に生まれました。母は現役時代にアメリカのダート重賞で2勝を挙げ、2012年のブリーダーズカップフィリーアンドメアスプリントで2着に入っています。友道厩舎は2018年のアドマイヤマーズに次いで同レース2勝目。馬主のキーファーズはJRAのGⅠ初勝利。
鞍上の武豊騎手は、このレースで2着が過去5回もあり、今回22度目の挑戦にして念願の初制覇。自身のGⅠ勝利は2019年の菊花賞(ワールドプレミア)以来2年ぶりです。これでJRA・GⅠ未勝利のレースは「ホープフルステークス」のみ。ホープフルにはアスクワイルドモアに騎乗予定。「リーチ一発」でJRA・GⅠ完全制覇を達成できるのか注目です。この日はユタカさんが朝日杯を勝ち、「M-1グランプリ」で錦鯉の長谷川雅紀さんが50歳で史上最年長のM-1王者に輝き、50代男性が輝いた一日になりました。日本の50代はカッコいいんです。
ドウデュースは今年9月の小倉新馬戦で勝利を挙げると、2戦目のアイビーステークスもクビ差で勝利。1800mで2連勝し、マイル戦の朝日杯で優勝。小倉、東京、阪神と3場異なる場所で勝っているし、3戦とも接戦で勝利する勝負根性の良さも持っている。来年の3歳牡馬クラシックでも活躍できるのではないかと思います。


来週は2021年JRA総決算・有馬記念が行われます。ファン投票第1位・エフフォーリア、グランプリ3連勝中のクロノジェネシス、菊花賞馬・タイトルホルダー、エリザベス女王杯で波乱を起こしたアカイイト、さらにはクロジェネと共に凱旋門賞に挑んだディープボンド、アリストテレス、キセキ、メロディーレーンなどが登録しています。エフフォーがファン投票1位に応えられるのか、或いは引退レースのクロジェネの連覇か?夢のグランプリレースを見逃すな!



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香港国際競走2021 ラヴズオンリーユー海外GⅠ3勝目!グローリーヴェイズは2度目のヴァーズ制覇!

2021年12月12日 | 競馬

12日は阪神競馬場で2歳女王決定戦の阪神ジュヴェナイルフィリーズが行われましたが、香港・シャティン競馬場では年末恒例の「香港国際競走2021」が開催。毎年日本馬の活躍が目立つこのイベント、今年はラヴズオンリーユー、レイパパレ、グローリーヴェイズらが参戦しました。



シャティン4R・香港ヴァーズ(GⅠ・芝2400m 8頭立て)は、日本から2019年覇者②グローリーヴェイズと④ステイフーリッシュの2頭が出走。海外勢は①パイルドライヴァー(英国)、昨年の優勝馬⑤モーグル(アイルランド)、⑧エベイラ(フランス)、香港からは③コロンバスカウンティ、⑥リライアブルチーム、⑦バターフィールドが参戦。
スタートは8頭綺麗に飛び出し、正面スタンド前でのポジション争いでリライアブルチームが先頭、ステイフーリッシュ2番手、パイルドライヴァー3番手。モーグルは5番手、グローリーヴェイズは最後方でゴール板を通過する。
1,2コーナーを回ったところで縦長となり、向正面でリライアブルチームが先頭、2番手ステイフーリッシュ、3番手パイルドライヴァー、4番手エベイラ、5番手モーグル、6番手コロンバスカウンティ、内側7番手グローリーヴェイズ、最後方にバターフィールド。残り1000mを切ってフーリッシュがリライアブルに並びかけるが、リライアブルが譲らない。3番手のパイルが前の2頭との差を詰める。モーグルは5番手、ヴェイズはまだ後方2番手のまま。
4コーナー手前で、外に持ち出したパイルドライヴァーが、ステイフーリッシュとリライアブルチームをまとめてかわして先頭に浮上。エベイラも2番手に上がり、ステイフーリッシュ3番手に後退。グローリーヴェイズは大外から一気に追い上げる!残り300mで抜け出したパイルは後続を少し引き離すが、残り200mでヴェイズが2番手に上がると、残り100mでパイルに並び、ゴール前でパイルドライヴァーをかわして先頭ゴールイン!グローリーヴェイズが香港ヴァーズ2勝目を手にしました!

香港国際競走の最初のレースは、グローリーヴェイズが鮮やかな差し切り勝ちで優勝。2年ぶりのGⅠタイトルを手にしました。4コーナーで先頭に立ったパイルドライヴァーは1馬身差の2着、3着にはエベイラが入り、コロンバスカウンティが香港勢最先着の4着。もう1頭の日本馬・ステイフーリッシュは5着、前回覇者のモーグルは6着でした。
グローリーヴェイズは2020年の京都大賞典以来となる通算6勝目。重賞も4勝目となりました。鞍上のジョアン・モレイラ騎手はこのレース3勝目。2016年はサトノクラウンを初GⅠに導き、2年前もヴェイズとのコンビで勝利を収めました。
前回勝ったときは、ラッキーライラック、ディアドラ、香港馬・エグザルタントといった強敵を破り、2着に3馬身半差の圧勝。今回は後方2番手を追走し、ラストの直線で大外から追い込みを見せました。ゼッケンも2年前と同じく「2番」でしたね。シャティンでは今年4月のクイーンエリザベス2世カップでも2着。シャティンだけでは連対率100%です。グローリーヴェイズも来年で7歳を迎えるので、この勝利を最後に引退するか、現役続行かは未定。現役続行ならドバイか春の天皇賞、それかQE2世を目標とするでしょう。



シャティン8R・第35回香港カップ(GⅠ・芝2000m 12頭立て)は、これが引退レースとなる⑫ラヴズオンリーユー、大阪杯を制した⑪レイパパレ、今年重賞2勝④ヒシイグアスの日本勢3頭に加え、チャンピオンズ&チャターカップを制した②パンフィールド、①カーインスター、③グロリアスドラゴンの香港勢、英国チャンピオンステークス2着⑧ドバイオナー(英国)、同レース3着⑨マックスウィニー(アイルランド)、⑩ボリショイバレエ(アイルランド)の欧州勢も参戦しました。
スタートで②パンフィールドがポンと出たが、真ん中からカーインスターがハナに立ち、グロリアスドラゴンとボリショイバレエが2,3番手、ラヴズオンリーユーも先行策。レイパパレは中団馬群、ヒシイグアスは後方で1コーナーを通過していく。
先行争いは1,2コーナー中間を過ぎても続き、向正面に差し掛かったところでボリショイバレエが先頭を奪い、カーインスター2番手、3番手のマックスウィニーまでが先頭集団を形成。グロリアスドラゴン4番手、ラヴズオンリーユーは5番手追走。6番手グループにはパンフィールド・⑤ロシアンエンペラー(香港)が並び、8番手にレイパパレが控える。後方には9番手ドバイオナー、10番手⑦ベルリンタンゴ(香港)、ヒシイグアスが11番手に上がり、⑥トゥールビヨンダイヤモンド(香港)が最後方に下がる。
3コーナーを回り、カーイン先頭、ボリショイ2番手、3番手グループにラヴオン・グロドラ・ウィニーの3頭が並び、3,4コーナーでラヴオンが5番手に下がる。パパレは中団馬群の中、イグアスはまだ後方2番手。
4コーナーから最後の直線に差し掛かって、先頭争いは内で粘るカーインスター、真ん中ボリショイバレエ、外からロシアンエンペラーと3頭が横一線。ラヴズオンリーユーはまだ馬群の内側。残り300mでロシアンが先頭に躍り出る。しかし、残り200mでヒシイグアスが大外から襲い掛かると、ラヴオンもようやく上がってきた。残り100mでロシアン・ラヴオン・イグアスの3頭が並ぶと、残り50mでラヴオンが間から抜け出し、イグアスも競りかけるが、ラヴズオンリーユー1着ゴール!ヒシイグアスは僅差で2着になり、日本馬ワンツーフィニッシュ!


メインの「香港カップ」は、ラヴズオンリーユーがヒシイグアス、ロシアンエンペラーとの叩き合いを制して優勝。前走の「ブリーダーズカップフィリー&メアターフ」に続いてのGⅠ連勝で引退の花道を飾りました。これで香港カップは2019年のウインブライト、2020年のノームコア、今年のラヴズオンリーユーと3年連続で日本馬が優勝。牝馬に至っては2年連続です。
2着のヒシイグアスはアタマ差及びませんでしたが、海外GⅠ初挑戦で大健闘。モレイラ騎手の魔法に導かれて会心の走りをしたけれど、ラヴオンの勝負根性が一枚上手でした。3着には地元香港馬のロシアンエンペラーが入りました。日本のレイパパレは6着。先行ではなく中団待機策を選んだけど、直線で前が開かず大苦戦しました。
ラヴズオンリーユーは今年だけで海外GⅠ3勝目。日本馬の海外GⅠ3勝は、モーリスとエイシンプレストンと並んで最多タイ記録ですが、「海外GⅠ年間3勝」は史上初の快挙です。鞍上の川田将雅騎手は香港GⅠ初勝利。矢作芳人調教師は香港GⅠ2勝目となります。先日のジャパンカップでコントレイルが有終の部を飾り、それから2週間後にラヴオンもラストランで勝ちました。2019年のリスグラシューから始まった矢作厩舎の黄金時代も、2トップの引退により終止符を打つことになるだろう。
直線で抜け出すのに苦労する場面がありましたが、残り200mからの追い上げは本当に素晴らしかった。ゴール前で間から伸びてくるシーンはBCの再現かとおもいました。まだ有馬記念が残っているけど、「年度代表馬」と「最優秀4歳以上牝馬」争いでラヴオンが頭一つリードしました。「国内のGⅠを勝っていない」という声もあるけど、海外のGⅠを3勝したのは普通に凄い実績だと思います。


日本馬の活躍が目立った一方で、心配なニュースが飛び込んできました。香港スプリントで4頭が落馬する事故が発生し、日本から参戦した②ピクシーナイト、香港馬の⑤ラッキーパッチ、⑧ナブーアタック、⑨アメイジングスターの4頭が競走中止。ダノンスマッシュもあおりを受けましたが8着で完走しました。
香港の現地メディアによると、この事故でアメージングスターとナブーアタックが予後不良。ピクシーナイトも左前膝を骨折、右トモを捻挫していたことがシルクレーシングのSNSで公表。また、ピクシーナイトに騎乗した福永祐一騎手も左鎖骨骨折を負いました。ピクシーナイトは今後の短距離界を引っ張っていくことを期待していましたが、落馬事故により競走馬生活の危機を迎える羽目に。福永騎手もひとまず無事でよかった。ピクシーと福永騎手には一日も早い完治と復帰を願うばかりです。


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ダート界はテーオーケインズの時代へ!ソダシは砂の洗礼を受ける。

2021年12月05日 | 競馬

秋のダート王者決定戦・第22回チャンピオンズカップ(GⅠ・ダート1800m 16頭立て)が5日、中京競馬場で行われました。今年のCCは、白毛の桜花賞馬①ソダシがダートに初挑戦。それ以外にも昨年の優勝馬⑬チュウワウィザード、フェブラリーステークスを制した⑯カフェファラオ、地方・船橋競馬所属ながら交流GⅠで2勝を挙げている②カジノフォンテン、帝王賞覇者⑥テーオーケインズ、さらには⑭ダノンファラオ、④インティ、⑩ケイティブレイブ、③サンライズノヴァのGⅠ馬の他に、シリウスステークス覇者⑦サンライズホープ、みやこステークス覇者⑮メイショウハリオ、⑫クリンチャー、中京巧者⑨オーヴェルニュなどが参戦しました。


単勝のオッズは、1番人気がテーオーケインズ(3.3倍)、2番人気ソダシ(4.5倍)、チュウワウィザードが僅差の3番人気(4.6倍)、4番人気のカフェファラオ(9.6倍)までが10倍以下。その後はオーヴェルニュ、サンライズホープ、カジノフォンテン、クリンチャー、インティと続きました。


スタート前、ダノンファラオがゲート内で立ち上がるアクシデントが発生するが、ジョッキーが再び騎乗した。スタートではソダシ、テーオーケインズ、チュウワウィザードが良い飛び出しを見せた。ソダシ、インティ、サンライズホープの3頭の先行争いから、ソダシが前に出る。⑪アナザートゥルース4番手、テーオーケインズは5番手、カジノフォンテン6番手、チュウワウィザードとカフェファラオ、オーヴェルニュは中団で1コーナーを回る。
2コーナーから向正面に差し掛かり、ソダシ先頭、2番手インティ、3番手サンライズホープ、内側4番手にカジノフォンテン、5番手アナザートゥルース、6番手にテーオーケインズ。7番手グループには⑤エアスピネル,オーヴェルニュ,クリンチャーの3頭が固まり、10,11番手の位置にカフェファラオとチュウワウィザードが並走。中団より後ろの12番手にメイショウハリオ、13番手⑧スワーヴアラミス、14番手サンライズノヴァ、15番手ケイティブレイヴ、ダノンファラオが最後方に下がった。
3コーナーを通過し、ソダシが先頭をキープするが、2番手のインティが並びかける。ホープ、アナザー、カジフォンとケインズが3番手手争い。カフェファラとウィザードはまだ中団あたり。
4コーナーを回って最後の直線に入り、インティが先頭に立つが、真ん中からテーオーケインズが上がってくると、残り300mでインティを抜いて先頭に躍り出る。先行したソダシはズルズルと後退していく。残り200mでケインズが一気に後続を引き離しにかかり、2番手争いではインティとアナザートゥルースが競り合うが、外からチュウワウィザードが2頭をまとめて捕らえる。しかし、テーオーケインズが大差をつけて先頭でゴールイン!チュウワウィザード2番手、アナザートゥルースが3着でゴールしました。


【チャンピオンズカップ 全着順】
1着 ⑥テーオーケインズ   1分49秒7
2着 ⑬チュウワウィザード   6馬身
3着 ⑪アナザートゥルース   3/4馬身
4着 ④インティ        クビ差
5着 ③サンライズノヴァ    1馬身1/4
6着 ⑨オーヴェルニュ 
7着 ⑮メイショウハリオ
8着 ⑧スワーヴアラミス
9着 ⑤エアスピネル
10着 ②カジノフォンテン
11着 ⑯カフェファラオ
12着 ①ソダシ
13着 ⑩ケイティブレイブ
14着 ⑫クリンチャー
15着 ⑦サンライズホープ
16着 ⑭ダノンファラオ

【払戻金】
単勝 ⑥ 330円
複勝 ⑥ 140円  ⑬ 150円  ⑪ 1,150円
枠連  3⃣-7⃣ 600円
馬連 ⑥-⑬ 610円
馬単  ⑥-⑬ 1,100円
ワイド ⑥-⑬ 280円  ⑥-⑪ 4,570円  ⑪-⑬ 5,540円
3連複 ⑥-⑪-⑬ 17,650円
3連単 ⑥-⑬-⑪ 52,660円



ダート国内最強を決める戦いは、1番人気のテーオーケインズが2着に6馬身の差をつけて圧勝。昨年の勝ち馬・チュウワウィザードが2着、3着には11番人気の伏兵・アナザートゥルースが入りました。地方から参戦のカジノフォンテンは10着、JRAダートGⅠ春秋連覇を狙ったカフェファラオは11着、2番人気だったソダシは12着と大敗しました。
勝ったテーオーケインズは、今年6月の帝王賞に次いで2度目のダートGⅠ制覇。JRA重賞勝ちは2度目。鞍上の松山弘平騎手はチャンピオンズカップ初勝利で、GⅠ勝利はデアリングタクトとのコンビで制した昨年の秋華賞以来です。管理する高柳大輔調教師は開業4年目で中央GⅠ初勝利となりました。
前走のJBCクラシックでは4着に終わり、自身の連勝もストップ。この日は向正面で5,6番手で控えると、最後の直線で真ん中寄りからインティをあっさり抜き去り先頭浮上。あとはぐんぐん差を拡げるだけでした。ちょうど1年前の今頃はやっとオープン入りしたばかりだったけど、今年に入ってシリウスステークス、帝王賞、チャンピオンズカップと重賞競走で3勝をマーク。CCでの勝ちっぷりを見て、テーオーケインズの時代が来たことは間違いありません。

「芝とダートのリアル二刀流」に挑んだソダシは、砂を被るのを防ぐ意味で逃げの手を打ったことはよかったけれど、最後まで粘り切れず。芝GⅠ馬がいきなりダートGⅠを使うのはきつかったかなぁ。せめてGⅢあたりで一度試しておいた方が良かった。あと、ゲート内で潜りそうになってましたね。秋華賞の時も前扉で歯をぶつけたから、ゲート難がついちゃってるのかもしれない。
これで前走に続いての2ケタ着順となったソダシ。須貝調教師が「来年のフェブラリーステークスを視野に入れたい」とダート再挑戦を示唆しているけど、正直期待できない。芝に戻ってヴィクトリアマイルを目指す方が最善かと。何とか這い上がってほしいです。





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