

4月13日に「2025大阪・関西万博」がついに開幕。その同じ日に阪神競馬場で牝馬三冠の第1戦・第85回桜花賞(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が行われました。昨年の阪神ジュベナイルフィリーズを勝った⑨アルテヴェローチェ、フェアリーステークス快勝②エリカエクスプレス、クイーンカップを制した⑦エンブロイダリー、フィリーズレビューを勝った④ショウナンザナドゥ、チューリップ賞を勝った⑮クリノメイ、ファンタジーステークス覇者⑭ダンツエラン、アルテミスステークスの勝ち馬⑱ブラウンラチェットといった重賞ウィナーの他に、阪神JF2着⑥ビップデイジー、⑫リンクスティップ、⑧ウォーターガーベラ、⑩トワイライトシティなどが参戦しました。
単勝の人気は、1番人気エリカエクスプレス(3.4倍)、2番人気アルテヴェローチェ(3.8倍)、3番人気エンブロイダリー(5.0倍)、4番人気のリンクスティップ(6.8倍)までが10倍以下。その後はビップデイジー、ショウナンザナドゥ、クリノメイ、ブラウンラチェット、③マピュースと続きました。
スタートでエリカエクスプレスがポンと飛び出し、早くも先頭を奪う。2番手争いはクリノメイ・⑤ボンヌソワレ・⑯ナムラクララの3頭、ショウナンザナドゥ5番手、6番手グループには①ヴーレヴー・⑩トワイライトシティ・ビップデイジー・⑪ミストレスがいて、エンブロイダリー10番手、その後ろの11番手にアルテヴェローチェがつける。12番手集団にはマピュース・ウォーターガーベラ・ダンツエランの3頭が並走。後方勢は15番手⑰プリムツァール、16番手⑬チェルビアット、17番手ブラウンラチェット、最後方にリンクスティップ。
外回り3,4コーナー中間のところで、エリカがまだ先頭で逃げるが、クリメイとナムクラが接近。ビップデイジーとザナドゥは4番手グループの中、大外にミストレス、アルテとエンブロは中団馬群、しんがりにいたスティップは大外に持ち出し、徐々にポジションを上げる。
4コーナーを回り、最後の直線に入ってもエリカエクスプレスが逃げている。内からショウナンザナドゥとヴーレヴー、大外からアルテヴェローチェとリンクスティップ、馬場の真ん中にエンブロイダリーが追いかける。さらにマピュースも最内を突く。残り200mでエリカの脚が鈍くなるところをアルテとエンブロが捕らえ、2頭の追い比べになる。残り100mでエンブロイダリーが前に出て、アルテヴェローチェもくらいつくが、エンブロイダリーがそのまま先頭でゴール!アルテヴェローチェは2着、大外追い込んだリンクスティップが3着。
【桜花賞 全着順】
1着⑦エンブロイダリー
2着⑨アルマヴェローチェ
3着⑫リンクスティップ
4着③マピュース
5着②エリカエクスプレス
6着⑬チェルビアット
7着⑰プリムツァール
8着①ヴーレヴー
9着⑱ブラウンラチェット
10着④ショウナンザナドゥ
11着⑥ビップデイジー
12着⑤ボンヌソワレ
13着⑯ナムラクララ
14着⑧ウォーターガーベラ
15着⑮クリノメイ
16着⑭ダンツエラン
17着⑪ミストレス
18着⑩トワイライトシティ
【払戻金】
単勝 ⑦500円
複勝 ⑦200円 ⑨ 150円 ⑫ 200円
枠連 4⃣-5⃣ 860円
馬連 ⑦-⑨ 1,000円
馬単 ⑦-⑨ 2,000円
ワイド ⑦-⑨ 490円 ⑦-⑫ 690円 ⑨-⑫ 400円
3連複 ⑦-⑨-⑫ 2,200円
3連単 ⑦-⑨-⑫ 11,060円
レース前は混戦模様、雨の中で行われた今年の桜花賞は、エンブロイダリーがアルテヴェローチェとの叩き合いを制し、桜の女王の座を手にしました。2歳女王のアルテヴェローチェは、クビ差の2着。3着のリンクスティップは、スタートで出遅れて最後方を進みましたが、ラストの直線で盛り返しました。
1番人気だったエリカエクスプレスは、スタートを完璧に決め、そのまま先頭を走り続けましたが、残り200mで捕まって5着。スタートが良すぎて抑えられなかったのもあるし、道悪の馬場で脚を使ったかな?エリカの今後は短距離&マイル路線となるのでは?今年のGⅠは1番人気馬がまだ未勝利です。
GⅠ初勝利のエンブロイダリーは、前走のクイーンカップに続いての重賞連勝。鞍上のジョアン・モレイラ騎手は昨年のステレンボッシュに続いての桜花賞連覇。今年のJRA・GⅠは早くも2勝目で、3週連続重賞勝ちと勢いは止まりません。森一誠調教師は昨年厩舎を開業し、GⅠ初出走で初制覇の快挙を果たしました。父のアドマイヤマーズ産駒はGⅠ初制覇。現役時代は朝日杯FS、NHKマイルカップ、香港マイルとGⅠ3勝の実績を誇りましたが、その子供もマイル戦のGⅠウィナーを輩出しました。
エンブロイダリーは前走のクイーンカップでは2着に2馬身半差の完勝。この日は主戦のルメール騎手が豪州遠征のため、モレイラ騎手に乗り替わり。右回りの実績が乏しいのと、関西輸送が未経験と不安な点もあってオッズでは3番人気。直線ではエリカエクスプレスを外側からかわすと、アルテヴェローチェとの競り合いでは内から突き放しました。これでエンブロは昨年11月の2歳1勝クラスから3連勝、通算成績も6戦4勝となりました。3連勝と勢いあるし、左回りの連対率100%だから、オークスも期待しかないでしょう。
来週は中山競馬場で牡馬クラシック第1戦・皐月賞が行われます。3連勝でホープフルステークスを勝ち、最優秀2歳牡馬に選ばれたクロワデュノールが登場。史上4頭目の無敗三冠牡馬へ、第1関門突破なるか?