日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

今年の秋天も3歳世代!イクイノックスが怒涛の末脚で、大逃げのパンサラッサを捕らえる!

2022年10月30日 | 競馬

秋の中距離王者決定戦「第166回天皇賞(秋)」(GⅠ・芝2000m 15頭立て)が30日、東京競馬場で行われました。今年の秋天は出走メンバー全てが重賞ウィナーという顔ぶれで、古馬勢では昨年の日本ダービー馬&ドバイシーマクラシック優勝の⑧シャフリヤール、ドバイターフ優勝③パンサラッサ、大阪杯優勝④ポタジェ、オークス馬⑭ユーバーレーベン、札幌記念を勝った⑨ジャックドール、小倉記念圧勝①マリアエレーナ、新潟記念を制した②カラテなどが参戦。3歳世代からは皐月賞馬⑥ジオグリフ、ダービー2着⑦イクイノックス、共同通信杯覇者⑤ダノンベルーガの3頭が参戦しました。


単勝の人気は、1番人気がイクイノックス(2.6倍)、2番人気がシャフリヤール(4.4倍)、ジャックドールが3番人気(5.0倍)。4番人気ダノンベルーガ(7,0倍)、5番人気のジオグリフ(9.1倍)まで10倍を切りました。

1コーナー奥ポケットからのスタートで、ジャックドールとカラテが好スタートを決めた一方、カデナが出遅れ。注目の先行争いで、パンサラッサとジャックドールの2頭が行くかと思ったら、⑩ノースブリッジが先行争いに加わる。しかし、2コーナーから向正面に出るところでパンサラッサが先頭に立った。2番手に⑫バビットがつけ、3番手ノースブリッジ、ジャックドールは4番手に控えた。5,6番手の位置にシャフリヤールとマリアエレーナが並び、その後ろの集団にはカラテ・ジオグリフ・⑬アブレイズの3頭が固まっている。イクイノックスは10番手を追走し、ダノンベルーガその後ろの11番手、12番手ポタジェ。後方は13番手⑪レッドガラン、ユーバーレーベン14番手、カデナが最後方。
先頭を走るパンサラッサは、3コーナーのところで後続を大きく引き離し、前半1000mを57秒4で通過。パンサの大逃げに場内からもどよめきが上がる。バビット2番手は変わらず、ジャックが3,4コーナーのところで3番手に浮上。シャフリは5番手あたり、ダノベルとグリフとイクイノの3歳勢は中団あたりか?
4コーナーから直線コースに入っても、パンサラッサがまだ大差のリードをつけて逃げている。2番手争いはバビット・ジャックドール・ノースブリッジの3頭の競り合いから、ジャックが少し抜け出す。イクイノックスは外に持ち出し、ダノンベルーガは最内に進路を取った。シャフリヤールとジオグリフは伸びてこない?残り200mを切ってもパンサが先頭だが、後続勢との差が縮まっていく。残り100mでイクイノが2番手、ダノベルが3番手に浮上。そしてゴール前、イクイノックスがパンサラッサをついに捕らえて先頭ゴール!イクイノックス最後に大逆転!クリストフ・ルメールもガッツポーズ連発!パンサラッサ惜しくも2着、ダノンベルーガは3番手。



【天皇賞・秋 全着順】
1着⑦イクイノックス 1分57秒5   
2着③パンサラッサ   1馬身
3着⑤ダノンベルーガ  クビ差
4着⑨ジャックドール  1/2馬身
5着⑧シャフリヤール  2馬身
6着②カラテ 
7着①マリアエレーナ
8着⑭ユーバーレーベン
9着⑥ジオグリフ
10着⑬アブレイズ
11着⑩ノースブリッジ
12着⑮カデナ 
13着④ポタジェ
14着⑪レッドガラン
15着⑫バビット

【払戻金】
単勝  ⑦ 260円
複勝  ⑦ 130円  ③ 470円  ⑤ 220円
枠連 2⃣-4⃣ 1,680円
馬連 ③-⑦ 3,330円
馬単 ⑦-③ 4,930円
ワイド ③-⑦ 1,210円  ⑤-⑦ 320円  ③-⑤ 2,260円
3連複 ③-⑤-⑦ 4,400円
3連単 ⑦-③-⑤ 23,370円


GⅠホースが5頭が参戦した秋の伝統の一戦は、パンサラッサがハイペースの大逃げを見せ、ラストの直線に入っても大きな差があったので逃げ切っちゃうんじゃないかと思われましたが、大外から追い込んで来た1番人気のイクイノックスがゴール前でパンサラッサを差し切って優勝。昨年のエフフォーリアに続き、今年も3歳馬が秋の天皇賞を制しました。3歳馬の秋天制覇は史上4頭目となります。そして、昨年のホープフルステークスから続いていた「平地GⅠの1番人気連敗記録」に終止符が打たれました。
パンサラッサは2着だったけど、間違いなくこのレースの主役だったと思います。単勝のオッズでは7番人気と評価はやや低め。その怒りをぶつけるかのような逃走劇でした。前半のタイムはサイレンススズカと同タイム、1990mまでは先頭を守っていました。パンサラッサと吉田豊騎手、人馬ともに思い切った競馬をしましたね。府中2000mの秋天を逃げ切るのは本当に難しい・・・。
3着のダノンベルーガも上がり3ハロン32秒台をマーク。4着には3番人気のジャックドール、5着には2番人気のシャフリヤールが入りました。シャフリは昨年のダービーで見せた末脚が不発でした。もう1頭の3歳馬・ジオグリフは9着。骨折からの休養明けだったし、馬体重も前走から+14キロと太目でした。

優勝したイクイノックスはデビュー5戦目でGⅠ初制覇。キャリア5戦での古馬GⅠ制覇は、エフフォーリア、レイパパレ、ファインモーションなど最少タイ記録。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は今年のGⅠ2勝目。秋天では5年で4勝を挙げております。イクイノックスの父・キタサンブラック産駒は、これがGⅠ初勝利。同時に秋天父子制覇を達成です。木村哲也調教師はこのレース初勝利です。
皐月賞では同じ厩舎のジオグリフの2着、ダービーではドウデュースに次ぐ2着とあと一歩のところでGⅠタイトルを掴み損ねていましたが、3度目のGⅠ挑戦で念願の初タイトル獲得。もしまた2着だったら「1番人気17連敗」になっていたと思います。直線での激走で体力を使ったと思うので、ジャパンカップは回避→年末の有馬記念というプランになりそう。ドウデュースとの再戦も早いうちに見たいですね。



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執念で掴み取った最後の一冠!アスクビクターモアが実績最上位の意地見せる!

2022年10月23日 | 競馬

2022年3歳牡馬クラシックの最終戦・第83回菊花賞(GⅠ・芝3000m 18頭立て)が23日、阪神競馬場で行われました。皐月賞馬・ジオグリフ、日本ダービー馬・ドウデュース不在の今年は、ダービー3着⑭アスクビクターモア、キタサンブラックとの父子制覇を狙う①ガイアフォース、神戸新聞杯覇者⑰ジャスティンパレス、青葉賞馬③プラダリア、ラジオNIKKEI賞を勝った⑯フェーングロッテン、京都新聞杯優勝⑦アスクワイルドモアなどの重賞ウィナーに加え、毎日杯3着⑪ドゥラドーレス、重賞3着2回③ボルドグフーシュ、札幌2600mで2連勝⑬ディナースタ、善戦続く⑫ヴェローナシチーなどが参戦しました。



単勝のオッズは、1番人気ガイアフォース(3.5倍)、2番人気アスクビクターモア(4.1倍)、3番人気ドゥラドーレス(7.0倍)、4番人気のジャスティンパレス(9.7倍)までが10倍以下、その後はプラダリア、ヴェローナシチー、ボルドグフーシュ、ディナースタ、⑱セレシオンなどが続きました。

スタート直後、⑩セイウンハーデスが積極的に飛ばし、アスクビクターモアは2番手につけ、ディナースタ3番手、⑥ビーアストニッシド4番手、5番手⑮ポッドボレット、6番手ジャスティンパレス、ガイアフォースは7番手から。8番手プラダリア、9番手セレシオン、中団より後ろ目の10番手にフェーングロッテン、11番手ドゥラドーレス、12番手②シェルビーズアイ。13番手にボルドグフーシュ、14番手アスクワイルドモア、15番手⑤ヤマニンゼスト。後方勢は16番手⑨シホノスペランツァ、17番手⑧マイネルトルファン、最後方ヴェローナシチー。
18頭は1周目の内回り4コーナーを通過し、スタンド前へ。先頭のセイウンハーデスは最初の1000mを58秒7のハイペース。アスクビクターモアがっちり2番手、ディナースタ単独3番手、ビーアストニッシド4番手。ジャスティンパレスとガイアフォースは中団より前、プラダリア中団の位置、ドゥラドーレス12番手あたり。集団から離されていた後方勢も追いつき、残り1周を迎える。
1,2コーナーのところで、ハーデスが一度後続を引きつけると、向正面の手前で再び突き放す。2番手のアスビクは手綱持ったまま。ディナーとビーアスが3,4番手で並び、その後ろでボレット・ジャスパレ・セレシオン・ガイアの4頭が5番手集団を形成する。中団9,10番手にプラダリアとフェーン、グフーシュ11番手、内側12番手シェルビーズ、外側13番手ドーレス。14番手ワイルドモア、15番手ゼスト、16,17番手にスペランツァとヴェローナがいて、トルファンがしんがりに下がる。
内回り3コーナーを過ぎて、前を行くハーデスとアスビクの差がなくなり、残り600mでアスビクがハーデスをかわして先頭に浮上。後続では、ディナー,ジャスパレ,グフーシュ,ドーレスなどが仕掛け、最内のガイアは追い出しに苦労気味か?
4コーナーのところでアスクビクターモアが2番手以降を引き離し、先頭で最後の直線コースへ。後ろからはジャスティンパレスとボルドグフーシュが猛追する。ガイアフォースとドゥラドーレスも追いかけるが、前が止まらない。残り200mを切ってもアスビクが先行するが、グフーシュとジャスパレが徐々に差を詰める。残り100m、アスビクがこのまま押し切るかと思いきや、ゴール前で2番手に上がったグフーシュが襲い掛かり、最後は2頭並んでゴール!アスクビクターモア押し切ったか?ボルドグフーシュが最後捕らえたか?ジャスティンパレス3番手入線。





【菊花賞 全着順】
1着⑭アスクビクターモア
2着④ボルドグフーシュ
3着⑰ジャスティンパレス
4着⑪ドゥラドーレス
5着⑨シホノスペランツァ
6着⑤ヤマニンゼスト
7着③プラダリア
8着①ガイアフォース
9着⑦アスクワイルドモア
10着②シェルビーズアイ
11着⑱セレシオン 
12着⑫ヴェローナシチー
13着⑥ビーアストニッシド
14着⑬ディナースタ 
15着⑯フェーングロッテン
16着⑮ポッドボレット 
17着⑩セイウンハーデス
18着⑧マイネルトルファン

【払戻金】
単勝 ⑭ 410円
複勝 ⑭ 160円  ④ 290円  ⑰ 330円
枠連 2⃣-7⃣ 850円
馬連 ④-⑭ 2,030円
馬単 ⑭-④ 3,370円
ワイド ④-⑭ 790円  ⑭-⑰ 770円  ④-⑰ 1,920円
3連複 ④-⑭-⑰ 6,440円
3連単 ⑭-④-⑰ 30,010円


クラシック最後の一冠を懸けた戦いは、写真判定の末、2番人気のアスクビクターモアが制して優勝。勝ちタイム3分02秒4は、2001年の阪神大賞典でナリタトップロードが出した「阪神3000m」のコースレコードを0.1秒更新しました。スタートからセイウンハーデスが飛ばしたのが大きかったですね。
ボルドグフーシュは直線で猛追し、ゴール前でアスビクに迫るも、ハナ差届かず2着。3着には4番人気のジャスティンパレス、3番人気のドゥラドーレスは5馬身差の4着。
1番人気のガイアフォースは8着に終わり、キタサンブラックとの父子制覇はならず。1番人気のプレッシャーもあったし、最内枠に入ったこと、前走から馬体重が-4キロだったのが敗因か?この結果、GⅠでの1番人気馬は16連敗に・・・。2019年のヤクルトの連敗記録に並び、1998年のロッテまであと2つ・・・。

勝ったアスクビクターモアは、弥生賞ディープインパクト記念以来の重賞2勝目で、通算でも4勝目をマーク。鞍上の田辺裕信騎手は、2016年の安田記念以来となるGⅠ勝利を挙げ、菊花賞初勝利。アスビクを管理する田村康仁調教師は牡馬クラシック初勝利、馬主の廣崎利洋ホールディングスは菊花賞初勝利なりました。また、ディープインパクト産駒は12世代連続でクラシック制覇を果たしました。今年デビューの最終世代からもGⅠ馬が誕生なるか?
弥生賞では後のダービー馬・ドウデュースを完封した後、皐月賞で5着、日本ダービーでは一同は先頭に躍り出るも3着。前走のセントライト記念ではガイアフォースに競り負けて2着と惜敗が続いていました。この日はスタートから2番手を追走すると、3,4コーナー中間で早め先頭に立ち、直線に入るところでは後続に4馬身以上拡げ、そのまま1着でゴール。人馬共に最後の一冠に懸ける執念を感じました。ギリギリだったけど、GⅠ勝ててよかったですね。最近の菊花賞馬は、その後のGⅠ競走で勝つことが多いので、アスビクの今後に期待が持てそうだ。



来週は東京競馬場で秋の中距離王座決定戦「天皇賞(秋)」が行われます。ドバイターフ優勝・パンサラッサ、札幌記念優勝・ジャックドール、2021年ダービー馬・シャフリヤール、大阪杯優勝・ポタジェ、オークス馬・ユーバーレーベンといった古馬勢と、皐月賞馬・ジオグリフ、皐月&ダービー2着・イクイノックス、共同通信杯優勝・ダノンベルーガの3歳世代が激突。今年もまた3歳馬が勝つか、あるいは古馬勢が経験の差を見せるのか?


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スタニングローズがオークスの雪辱を果たし、最後の1冠奪取!スターズオンアースは3着敗戦。

2022年10月16日 | 競馬

3歳牝馬三冠の最終戦・第27回秋華賞(GⅠ・芝2000m 16頭立て)が16日、阪神競馬場で行われました。桜花賞とオークスの2冠を獲得した⑨スターズオンアースが、デアリングタクト以来となる牝馬三冠制覇に挑戦。スターズ以外にも、紫苑ステークス優勝⑦スタニングローズ、ローズステークス覇者⑩アートハウス、オークス3着⑧ナミュール、桜花賞2着⑫ウォーターナビレラ⑯プレサージュリフト、②ライラック、オークスで放馬⑮サウンドビバーチェ、3連勝中⑤ストーリア、フローラステークス優勝⑬エリカヴィータなどが参戦しました。


単勝のオッズは、1番人気がスターズオンアース(3.0倍)、2番人気ナミュール(3.3倍)、3番人気スタニングローズ(5.7倍)、4番人気のアートハウス(6.7倍)まで10倍以下。その後はプレサージュリフト、ライラック、①ウインエクレール、エリカヴィータ、ストーリアと続きました。

スタンド前のスタートで、スターズオンアースが少し出遅れて後方からの競馬となる。前の争いでは、⑭ブライトオンベイスがウォーターナビレラをかわして先手を奪う。サウンドビバーチェが2番手につけ、アートハウスとスタニングローズは4,5番手。ウインエクレールとストーリアは中団につけ、注目のスターズオンアースは後方3番手で1コーナーを回る。
2コーナーから向正面に差し掛かり、プライトオンベイスが先頭、2番手にサウンドビバーチェ、3,4番手のところにウォーターナビレラとアートハウスが並走。その後ろの5,6番手の位置にスタニングローズと③タガノフィナーレが並んでいる。7番手⑪エグランタイン、8番手⑥メモリーレゾン、9番手ウインエクレール、その外側10番手にナミュールが控えている。中団より後ろの位置にはストーリア・④ラブパイロー・エリカヴィータが固まり、スターズオンアースは14番手、15番手プレサージュリフト、最後方にライラックが追走する。
内回り3コーナーを過ぎて、ベイスが先頭で引っ張るが、外からビバーチェが並びかける。ハウスがナビレラを抜いて3番手に浮上し、スタニング5番手変わらず。エクレールとナミュールは中団馬群、プレサージュ後方3番手、スターズは最後方に下がった。この位置だと三冠は厳しそうだ。
4コーナーを回って直線コースに入って、サウンドビバーチェとアートハウスの2頭が競り合うところを、スタニングローズが2頭まとめて捕らえにかかる。残り200mを切ってスタニングがわずかに先頭、後続からナミュールが猛追し、スターズオンアースも馬群を捌いて追い上げる。残り100mでスタニングが抜け出し、ゴール前でナミュールとスターズが襲い掛かるが、スタニングローズが追撃を抑えてゴールイン!2着争いはナミュールがわずかに優勢、スターズオンアースは3番手入線。



【秋華賞 全着順】
1着⑦スタニングローズ    1分58秒6
2着⑧ナミュール        1/2馬身
3着⑨スターズオンアース    ハナ差
4着⑥メモリーレゾン      2馬身
5着⑩アートハウス       ハナ差
6着⑪エグランタイン
7着⑮サウンドビバーチェ
8着⑤ストーリア
9着⑯プレサージュリフト
10着②ライラック
11着①ウインエクレール
12着⑫ウォーターナビレラ
13着⑬エリカヴィータ 
14着④ラブパイロー 
15着③タガノフィナーレ
16着⑭ブライトオンベイス

【払戻金】
単勝 ⑦ 570円
複勝 ⑦ 150円  ⑧ 140円  ⑨ 130円
枠連 4⃣-4⃣ 1,040円
馬連 ⑦-⑧ 990円
馬単 ⑦-⑧ 2,430円
ワイド ⑦-⑧ 360円  ⑦-⑨ 320円  ⑧-⑨ 300円
3連複 ⑦-⑧-⑨ 1,090円
3連単 ⑦-⑧-⑨ 6,900円


2年連続の阪神開催となった秋華賞は、3番人気のスタニングローズが残り200m切ったところから抜け出し、スターズオンアースとナミュールの追撃を凌いで優勝。2冠牝馬の三冠制覇を阻止し、最後の1冠を手にしました。2番人気のナミュールは外から猛追するも半馬身差届かず2着。スタニングとナミュールは高野友和厩舎に所属し、見事ワンツーフィニッシュとなりました。
スターズオンアースは3着に敗れて三冠達成ならず。スタートで少し出遅れ、4コーナーで一旦はしんがりまで下がりましたが、最後の直線では馬群が開いたところを上手く突きました。上がり3ハロン「33.5秒」はメンバー最速を記録。剥離骨折明けとは思えない豪脚を見せたから、次走以降も本当に楽しみでしかない。
4着以降ですが、4着のメモリーレゾンは13番人気の低評価を覆す激走。5着だったアートハウスの鞍上・川田将雅騎手は、「3歳GⅠ完全制覇」ならず。サウンドビバーチェは本馬場入場で放馬し、オークスに続いて競走除外になるかと思われたが無事に出走して7着フィニッシュ。GⅠで2度も放馬した馬は二度と現れないでしょうねぇ。

GⅠ初勝利のスタニングローズは、前走の紫苑ステークスに続いての連勝で重賞3勝目。鞍上の坂井瑠星騎手はデビュー7年目でJRA・GⅠ初勝利。2週間前のスプリンターズステークスでは、ジャンダルムとのコンビで制した荻野極騎手がGⅠ初タイトルを獲得。2戦続けて競馬学校32期生のジョッキーがGⅠ勝ちを収めたことになります。高野友和調教師は秋華賞2勝目。2014年のショウナンパンドラ以来8年ぶりです。
スタニングは2走前のオークスで一度は先頭に立つも、スターズオンアースの末脚に屈して2着。秋初戦の紫苑ステークスはサウンドビバーチェとの叩き合いを制して優勝。そして今回の秋華賞で2冠女王にリベンジを果たしました。フラワーカップ、紫苑S、秋華賞と右の小回りコースの相性は抜群ですね。次はたぶんエリザベス女王杯に向かうと思いますが、エリ女をパスして12月の香港カップの参戦もあり得る・・・。


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ヴェラアズール豪脚一閃で京都大賞典制覇!MCS南部杯はカフェファラオが接戦制す。

2022年10月10日 | 競馬

10月10日のスポーツの日は、京都競馬場で「阪神大賞典」、地方・盛岡競馬場で「マイルチャンピオンシップ南部杯」が行われました。


第57回京都大賞典(GⅡ・芝2400m 14頭立て)は、昨年2着の雪辱を狙う③アリストテレス、前走の目黒記念を勝った②ボッケリーニ、マーメイドステークスを勝った⑪ウインマイティー、芝転向後4戦2勝⑩ヴェラアズール、小倉記念2着④ヒンドゥタイムズ、⑥アイアンバローズ、⑧ディアスティマ、⑭ディアマンミノル、⑨アフリカンゴールド、⑬マイネルファンロンなどが参戦しました。
スタートは⑬ディバインフォース以外は揃った飛び出し。スタンド前の先行争いで、⑨ユニコーンライオンとディアスティマの2頭が前を行くが、ユニコーンライオンが先頭。アフリカンゴールド3番手、⑦ユニコーンライオン4番手。ボッケリーニとアリストテレスとアイアンバローズとヒンドゥタイムズとウインマイティーは中団より前あたり。ヴェラアズールはちょうど中団のところでゴール板を通過した。
14頭が1コーナーを過ぎて、14頭が縦長となる。向正面に入るところで、ユニコーンライオンが先頭、ディアスティマが2番手に浮上し、3番手アフリカンゴールド。4番手キングオブドラゴン、5番手にボッケリーニ、外側6番手アリストテレス。ヒンドゥタイムズとウインマイティーが7,8番手で並び、9番手アイアンバローズ。10番手ヴェラアズール、内側に⑤レッドガラン、12番手マイネルファンロン、13番手ディバインフォース、最後方にディアマンミノルという展開。
外回り3コーナーに差し掛かり、ユニコーンがスローペースで逃げるが、ディアスとアフリカンが迫る。キンドラ4番手、アリス5番手、ヒンドゥとボッケは中団。マイティーはボッケの後ろにつけている。ヴェラはまだ中団より後ろの位置に控えたまま。
4コーナーを回る前に、ヒンドゥが大外に持ち出し、前を走る3頭に接近。ラストの直線に入り、逃げるユニコーンライオンにディアスティマが並びかけ、キングオブドラゴンがイン突きを狙う。一番外からヒンドゥタイムズが脚を伸ばし、ボッケリーニも外側に出した。残り200mでボッケリーニがわずかに先頭に躍り出るが、大外からヴェラアズールが飛んできた!残り100mでボッケを抜き去ると、そのまま突き放してゴールイン。ボッケリーニ2着、ウインマイティー3番手入線。

秋のGⅠ戦線にアピールしたい馬達が集まった一戦は、単勝2番人気のヴェラアズールが大外からのごぼう抜きを決めて快勝しました。1番人気のボッケリーニは2着、3番人気のウインマイティーが3着に入りました。5番人気のヒンドゥタイムズが4着、4番人気のアリストテレスは11着に終わっています。
勝ったヴェラアズールは重賞初挑戦で初制覇、前走のジューンステークスに続いての2連勝で通算4勝目手にしました。鞍上の松山弘平騎手は、前日の毎日王冠に続き、2日連続での重賞勝ち。ヴェラアズールの父・エイシンフラッシュ産駒は、2頭目の重賞ウィナーを輩出。ヴェラを管理する渡辺薫彦調教師はこのレース初勝利。現役ジョッキー時代の2001年にナリタトップロードに騎乗するも、ステイゴールドの斜行で落馬した記憶が残っていますが、21年後にリベンジを果たしました。
ヴェラアズールはデビューからダートを走っていましたが、今年3月に芝路線に転向。初戦の淡路特別で勝利すると、緑風ステークスとサンシャインステークスで3着、ジューンステークスではルメール騎手とのコンビで快勝しました。芝転向後は5戦3勝、馬券圏内100%。直線での鋭い末脚は、父をほうふつとさせますね。ジャパンカップで見てみたいけど、香港ヴァーズならいい勝負ができそうな気がします。




盛岡競馬場の第35回マイルチャンピオンシップ南部杯(GⅠ・ダート1600m 16頭立て)は、フェブラリーステークス2連覇④カフェファラオ、このレース2連覇中の⑨アルクトス、2019年優勝⑦サンライズノヴァ、かしわ記念2着①ソリストサンダー、今年ダート重賞3勝⑮シャマル、重賞2着3回⑥ヘリオス、⑯エアスピネルのJRA勢7頭の他に、元ダート2歳王者⑩ヴァケーション(岩手)、地元重賞・青藍賞を勝った⑭ゴールデンヒーラ―(岩手)、③タイムフライヤー(船橋)、交流重賞2連勝中⑥イグナイター(兵庫)などが出走。
スタートでシャマルが好ダッシュを見せたが、2コーナー奥の長い引き込み線でのポジション争いでヘリオスが先手を取る。向正面でソリストサンダー・アルクトス・カフェファラオの3頭が並び、5,6番手の位置にシャマルとイグナイター。7番手エアスピネル、8番手タイムフライヤー、9番手にヴァケーション追走。10番手サンライズノヴァ、11番手⑤オンザロックス(大井)、12番手ゴールデンヒーラ―、13番手⑪カミノコ(岩手)。後方は⑬マイネルヘルツアス(愛知)、⑫ゼットセントラル(岩手)、②ミスティネイル(笠松)と続く。
3,4コーナー中間を過ぎて、ヘリオスが先頭だが、ファラオが並びかけようとする。ソリスト3番手、イグナイター4番手、外に出したシャマル5番手。アルクトスは6番手に下がる。
最後の直線で、ヘリオスが逃げ粘り、外からカフェファラオが迫る。内からイグナイターも頑張っている。残り100mでヘリオスが盛り返して少し差を拡げる。大外からシャマルが追い込むが、やや届かないか。最後はヘリオスとカフェファラオが並んでフィニッシュ!シャマル3番手、イグナイターは4番手。


秋のダートマイル王決定戦・MCS南部杯は、終始先行し続けたヘリオスと、マイル王者・カフェファラオがほぼ同体でゴールし、写真判定までもつれましたが、カフェファラオが最後の最後にヘリオスを捕らえて優勝。ヘリオスはハナ差及ばず2着。粘りに粘って金星まであと一歩でした。武豊騎手とのコンビになってからは2着が4回・・・。3着のシャマルに乗った川須栄彦騎手もあと少しでGⅠ初勝利でしたなぁ。
イグナイターも見せ場作って4着。岩手所属のゴールデンヒーラ―が5着と健闘。5着までに地方馬が2頭も入りましたねぇ。その他、3年前の覇者・サンライズノヴァが6着、ソリストサンダー7着、エアスピネル9着。3連覇を狙ったアルクトスは14着に終わり、レース後にオーナーから現役引退を発表しました。
優勝したカフェファラオは、これでダート交流GⅠ3勝目。鞍上の福永祐一騎手は2015年のベストウォーリア以来の南部杯2勝目。堀宣行厩舎は2日連続重賞制覇です。17着と惨敗した安田記念から4か月ぶりの実戦は、辛勝と言えどもGⅠ馬の意地を見せました。それにしても左回りのワンターンに強いよなぁ。もしかして11月3日に盛岡で開催されるJBCスプリント参戦もあり得る?1200mでも勝ったらそれはそれで凄いかも。



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元2歳マイル王ここで復活!サリオス2年ぶり2度目の毎日王冠制覇!

2022年10月09日 | 競馬

今週から秋の東京競馬&阪神競馬が開幕。10月の3連休の中日だった9日は、東京競馬場で秋の古馬GⅠに向けた重要な一戦・第73回毎日王冠(GⅡ・芝1800m 10頭立て)が行われました。今年の大阪杯を勝った⑥ポタジェ、前年の大阪杯覇者⑤レイパパレ、2019年2才マイル王③サリオス、2020年ホープフルステークス優勝④ダノンザキッドのGⅠ馬4頭の他に、エプソムカップを制した②ノースブリッジ、①レッドベルオーブ、⑦キングストンボーイ、⑨ジャスティンカフェといった4歳世代、重賞勝ち経験のある⑧キングオブコージと⑩ハッピーアワーが参戦しました。


レースはスタート直前にアクシデントが起こります。全馬がゲートに収まり、スタートを迎えようとした次の瞬間、ダノンザキッドがゲートから飛び出してしまう。ダノンザキッドは馬体検査で異常は見られずそのまま出走となったが、外枠発走となりました。
再スタートで、ノースブリッジとハッピーアワーが少し出遅れる。レイパパレ、ダノンザキッド、ポタジェ、サリオスが好スタートを決めた中、レッドベルオーブがキングオブコージに競り勝って先手を奪う。キングオブコージ2番手、レイパパレが3番手追走。ダノンザキッドが4番手につけるが、内からサリオス、真ん中ポタジェとGⅠ馬が3頭並ぶ。7番手キングストンボーイ、8番手ノースブリッジ、9番手ジャスティンカフェ、ハッピーアワーが最後方を進む。
3コーナーを回り、ベルオーブが依然として先頭。パパレが2番手に浮上し、コージとキッドが3,4番手、ポタジェ5番手、キングストン6番手、サリオスは7番手。ノーブリは8番手、9番手のジャスカフェは3,4コーナー中間を過ぎたところで進出開始。
4コーナーを回り、直線の攻防へ。先行するレッドベルオーブに、レイパパレとダノンザキッドが接近し、残り400mでレイパパレがわずかに先頭。ダノンザキッドも並びかけようとする。大外からジャスティンカフェが末脚を伸ばすと、後続からポタジェとサリオスも上がって来る。残り200mでキッドがパパレを捕らえたか思いきや、一番外のジャスカフェが少し前に出る。残り100m、4番手からサリオスが襲い掛かると、キッドとジャスカフェの間に入って、ゴール前で抜け出した!最後に差し切り勝ちを決めたサリオスが、2年ぶりの復活勝利!

 
【毎日王冠 全着順】
1着③サリオス       1分44秒1
2着⑨ジャスティンカフェ   1/2馬身
3着④ダノンザキッド     3/4馬身
4着⑤レイパパレ       1馬身
5着②ノースブリッジ     1/2馬身
6着⑥ポタジェ
7着⑦キングストンボーイ
8着⑧キングオブコージ
9着⑩ハッピーアワー
10着①レッドベルオーブ

【払戻金】
単勝 ③ 300円
複勝 ③ 130円   ⑨ 180円  ④ 180円
枠連 3⃣-8⃣ 1,020円
馬連 ③-⑨ 970円
馬単 ③-⑨ 1,630円
3連複 ③-④-⑨ 2,110円
3連単 ③-⑨-④ 8,690円
ワイド ③-⑨ 360円  ③-④ 380円  ④-⑨ 650円


10頭中重賞ウィナー8頭が参戦した関東のスーパーGⅡは、単勝1番人気のサリオスが激戦を制して優勝。ジャスティンカフェは大外から追い込んで、一旦は先頭に立ったけれど、最後は1/2馬身差の2着。3着のダノンザキッドは、スタート直前に突進してゲート前扉を破壊、その後に外枠発走となりましたが、レースでは粘りの走りを見せました。突然のアクシデントがあっても、馬券圏内に持ってくるメンタルの強さよ・・・。ただし、「枠内駐立不良」で10月30日まで出走停止、満了後に発走調教再審査を受けることになりました。
2番人気のレイパパレは残り200mで失速して4着。府中巧者のノースブリッジは5着、ポタジェは6着に終わっております。

勝ったサリオスは、2020年の毎日王冠以来2年ぶりの勝利を飾り、通算5勝目。重賞もこれで4勝目をマーク。毎日王冠で2勝挙げたのは、「芦毛の怪物」オグリキャップに続いて史上2頭目。オグリの場合は1988年と89年に連覇しております(同レース唯一)。鞍上の松山弘平騎手はこのレース初勝利で、今年重賞8勝目。堀宣行調教師はJRA通算700勝を達成しました。
2年前の毎日王冠を勝って以降、GⅠに何度も挑戦するもなかなか勝ち切れず。今年3月にはスプリントGⅠ・高松宮記念に挑むも15着大敗。それでも、安田記念ではタイム差なしの3着と好走し、今回のレースで復活勝利を挙げました。直線では前が詰まって不利を受ける場面がありましたが、最後にジャスティンカフェのインを突きました。1分44秒1の勝ちタイムは、チョウサンが持っていた東京芝1800mのレコードタイムを0.1秒も更新。
2戦続けて好走したから、無敗で朝日杯を制した時の輝きを取り戻しつつある感じ。次走出走予定のマイルCS、もしくは12月の香港マイルで2度目のGⅠタイトルを手にできるのでしょうか。




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