IBF・WBAライトヘビー級王座統一戦
IBF王者で49歳のエイジレス・ワンダー、バナード・ホプキンス選手(Bernard Hopkins)が19歳年下のWBA王者ベイブット・シュメノフ選手(Beibut Shumenov)との統一戦に臨んだ一戦は米国ワシントン州で行われ、ホプキンス選手が貫禄の12回2-1判定で完勝して王座統一を果たした一戦でした。(体格比較)
手数を控えじっくりと相手の様子、距離を探るスタートのエイリアン・ホプキンス選手。飛び込むいきなりの右や、カウンターで決める右ショート、リターンジャブなどを徐々に当てながら確実にペースを引き寄せ、3回の時点でシュメノフ選手はホプキンスワールドに取り込まれてしまいます。
以降ラウンドを重ねるごとにホプキンス選手ペースがより明白になる流れで、中盤以降はシュメノフ選手の出すパンチは全て封殺され、ホプキンス選手の出すパンチがほとんど全て当たる、という様相に。11回には右で痛烈なノックダウンを奪い、B-HOPコールで盛り上がる会場の歓声に応えるように倒す意志の感じられる左フックを狙い打つ、圧倒的なホプキンス選手優勢の中12回終了ゴングを聞いたワンサイドの試合でした。
CompuBox: Hopkins Drops 49% of Shots on Shumenov
公式のスコアは116-111ホプキンスが2人、114-113シュメノフが1人という2-1ホプキンス。シロート採点118-109ホプキンス。
意味不明なスプリットという公式採点ですが、ホプキンス選手の完勝という見方以外はありえない試合でした。
シュメノフ選手は初回、じっくりと様子を覗い、ホプキンス選手の呼吸を測り、という入りを見せたのですが、これはホプキンス選手にとってまさに思う壺に映りました。スタートから左フックでチャージを掛ける、というようなやり方がホプキンス選手にとっては一番嫌だったはずで、そういうのを見たかったです。
まぁど素人の勝手な言い分だというのは十二分に承知していますが。
上述の通り試合後半は出すパンチ全て外し殺され、相手のパンチは全部ジャストミート、といった様相でよくめげずに戦うな、と感心してしまうほどの一方的で残酷でもあったB-HOPレッスン劇場でした。
今年殿堂入りを果たしたトリニダード(41)、デラホーヤ(41)、カルザギ(42)、全員との対戦経験のあるまさに生きる伝説ホプキンス選手は55勝(32KO)6敗2分1NC1ND。この日がワシントン州で3度目の試合で、前回が1999年、その前が初めての世界戦だった21年前の1993年の対ロイ戦でした。
シュメノフ選手は14勝(9KO)2敗。
Hopkins Drops, Dominates Shumenov To Unify Titles(Cliff Rold/BoxingScene)
Bernard Hopkins outclasses Beibut Shumenov despite split decision(Doug Fischer/RingTV)
Hopkins decisions Shumenov(Dan Rafael/ESPN)
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このパーフェクトな戦いを見るとコバレフをも手玉に取ってしまうかも… とか思ってしまいます。
純粋に好カード中の好カードだと思いますし、何事も無く開催される事を願いたいです。
これでスプリットデシジョンはヒドい限りです。
ホンマにコバレフとするかは分かりませんが、するのなら、
ホプさん的に当然、「勝利の方程式」が出来ているのだと思います
ホプさんにハッキリ勝てそうなのは、ウォードぐらいのもんです。
コバレフとするのなら、出鼻を挫く目算があるのでしょうね。何か欠点を見つけたのだと思います。
弱点を衝くことにおいて天才的ですからね。
コバレフは勝っても評価を下げそうです。
パブリクがやられたみたいになってしまう気が日に日に強くなってきてます。
まぁこれはホプさんを過剰評価しすぎなのかもとも思うのですが、それほどにこの日のパフォーマンスは見事でした。ムラート戦も良かったですし、なんか以前より強くなってる?とも思わせてしまうのが凄いです。