WBAライトヘビー級タイトルマッチ
カザフスタン出身のWBA王者ベイブット・シュメノフ選手(Beibut Shumenov)の3度目の防衛戦は38歳のベテラン、ダニー・サンティアゴ選手(Danny Santiago)を挑戦者に迎えて米国ネバダ州ラスベガスで行われ、シュメノフ選手が9回TKOで勝利して王座防衛に成功した一戦でした。(体格比較)
シュメノフ選手のイージーな勝利でした。体格で劣るサンティアゴ選手が出てきて距離が近づきかけていた初回は非常にやりにくそうしているように見えたシュメノフ選手でしたが、力を込めた右ストレート右フックや左フック、左ジャブでベテランとの距離をコントロールして少しづつペースを構築していきます。
パンチにはミスブローが非常に多く、またディフェンス面でもサンティアゴ選手の反撃を不用意に食う場面が目に付く、など攻防両面での勘の欠如、センスのなさをこの日も強く感じさせたシュメノフ選手のボクシングではありましたが、それでも力を込めて放つパンチは強いのでしょう。サンティアゴ選手の顔面が回を重ねるごとに腫れていきました。
単発で決める強いパンチで王者がペースを確実にキープし続ける流れの中、9回に左右連打を集めてサンティアゴ選手を一気にストップしています。
最後のラッシュは数えてみたら12連打(たぶん)という凄い集中攻撃でした。この攻撃でロープに詰まったサンティアゴ選手にさらに8連打を見舞ってのストップという最後のシーンは見事でした。
シュメノフ選手は12勝(8KO)1敗。サンティアゴ選手は31勝(19KO)5敗1分。
Shumenov retains WBA 175 belt(Chris Cozzone/fightnews)
Beibut Shumenov Stops Danny Santiago In Nine(Jake Donovan/BoxingScene)
写真
Report/gallery: Shumenov-Santiago(Ringside report & photos by Chris Cozzone/fightnews)
ベイブット・シュメノフ対バチェスラフ・ウセルコフ(2010/07/23)
ガブリエル・カンピーヨ対ベイブット・シュメノフ(2010/01/29)
ガブリエル・カンピーヨ対ベイブット・シュメノフ(2009/08/15)
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いつも楽しく拝読しております。
この試合、先日のWoWoWで観ましたが、初めて観た
シュメノフ選手の印象は「か、空手?」でした。
構え、サイドへのステップワーク、至近距離での打ち合いを
極力避ける戦い方、ストレートの打ち方などを見ていると、
伝統派の空手をやっていた人がボクシングをしているようで
とても興味深く観ることができました。
「オス!」とも「ウァス!」とも聞こえる掛け声といい、
あのルックスといい(笑)、妙な親近感を覚えました。
最後のラッシュは凄かったですね。
現代ボクシングで、あそこまで「1!2!1!2!」の
リズムでストレート系を連打するのは初めて見ました(笑)。
また観てみたい選手です。パスカル戦、楽しみですね。
駄文を長々と失礼しました!
空手家みたいというと、ビタリもそんな雰囲気あると個人的には感じてます。あとは元クルーザー級王者のフィラット・アルスランも空手家にしか見えなかったです。
この人の戦い方は基本的にどの試合も変わらないのですが、カンピーヨ戦ではこのスタイルの限界を、ウセルコフ戦ではこのスタイルの持つ強み・真骨頂を見ることができて面白いです。
パスカルとやる予定なんでしょうか?だとすると、シュメノフにとっては苦しい展開が予想されますね。