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ガブリエル・カンピーヨ対ベイブット・シュメノフ(2009/08/15)

2010-02-18 21:33:26 | ボクシング
WBAライトヘビー級タイトルマッチ

昨年8月の試合です。04年アテネ五輪カザフスタン代表のベイブット・シュメノフ選手(Beibut Shumenov)がプロ9戦目で世界王座に挑んだ一戦でしたが、王者ガブリエル・カンピーヨ選手(Gabriel Campillo)の技巧の前に僅差ながらも明白な2-0判定負けを喫してプロ初黒星となった一戦でした。

今年1月に行われたリマッチで雪辱を果たしたシュメノフ選手ですが、大いに論議を呼んだ不可解な判定決着。それに加えて王者カンピーヨ選手の非常にスリックなボクシングが印象的で、見たかったこの第1戦を見ることができました。

初回からどんどん前に出てプレスを掛けるカンピーヨ選手なのですが、前に出るものの手数が少なく、シュメノフ選手が退がり回り込みながら機を見て打ち込んでくる力を込めたコンビネーションにポイントが流れた試合序盤戦。しかしシュメノフ選手の攻撃のほとんど全てを巧みなカバーで封殺するカンピーヨ選手。シュメノフ選手の動きが落ちるにつれて王者の的確なブローがヒットする場面が増えていきました。
7回には王者のシャープな左ストレートやボディブローでシュメノフ選手が目に見えて失速しペースは完全にカンピーヨ選手のものに。
9回にカンピーヨ選手が出てくるところに綺麗に当てた挑戦者の左フックで王者がノックダウンを喫するという場面があったものの、カンピーヨ選手の足が流れたところにパンチが当たったものでダメージは皆無でした。
逆にこのダウンで奮起したカンピーヨ選手がプレスを強めるとシュメノフ選手の劣勢はより明白なものになってしまいます。10回以降はホールディングや露骨なランでなんとか生きながらえるのがやっとという状況の中、最終回に左ストレートのボディブローでダウンも喫したシュメノフ選手の完敗でした。

公式のスコアは114-113,115-111で2人がカンピーヨ選手勝利、残る1人が113-113の2-0での王者防衛。シロート採点は115-111カンピーヨ。
大まかな試合展開はニュース等で知っていましたが、カンピーヨ選手が喫したダウンが上述の通りノーダメージのものだった事や、シュメノフ選手のダウンも左ストレートのボディで押し込まれ後退しようとしたものの疲労で足がもつれてのダウンだった、などやはり試合は実際に見てみないとわからない事が多いです。
シュメノフ選手は疲労でフラフラになっていたラスト3ラウンズでも、力を込めたコンビネーションを繰り出す場面を最後まで見せていて、第2戦でも見せたガッツとスタミナはやはり驚異的でした。
カンピーヨ選手に関しては第2戦を見たとき以上に上手さを感じた内容でした。ただ相手が手を出してくると無理して応戦せず防御に専念しがちな印象。
防御に専念と言うものの、ディフェンスに精一杯というのではなく、余裕を持って相手の攻撃を見極めているだけなのですが、こういった傾向がポイント奪取に不利に働くケースもありそうです。

第3戦はあるのでしょうか?カンピーヨ選手のボクシングがかなり好みのスタイルだと言うことがこの試合で再確認できたので、わたくし的には完全に決着がついているシュメノフ選手以外との試合も見てみたいところです。


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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-02-19 19:14:27
カンピーヨはフォームが良い、ガードが良い、手数が良く出る、長短距離でもコンパクトに手が出せる等良くまとまった選手ですね。
前に出ようとするシュメノフにテンポ良くコツコツとパンチを当てる姿には職人の風格すら漂っていました。
スペイン人という事もあって、マタドールのカンピーヨが猛牛のシュメノフを捌ききった感じの試合でしたね。
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Unknown (管理人)
2010-02-20 11:29:28
>Unknownさん
カンピーヨが終始プレスを掛けていて、シュメノフが足を使って動く展開でマタドールと闘牛で言えば逆なんですが、仰る通りのイメージの試合内容でした。
カンピーヨは非常に滑らかですよね。

2戦目よりも最初からプレスが強く見えたのは完全アウェーの開催地を意識していたからなのかもしれません。
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