『アナスタシア』宙組ライブビューイング

梅芸版の感想はコチラ。

真風＠ディミトリ
梅芸版では若干、満足出来なかった役
だっただけに、コレは完成型を観た感。
というか、理想型な(歌唱力の)ディマ。

もちろん、主役として、
ハエるような演出になってるとは思うが。
安定した存在感を放つ主役設定。


星風＠アーニャ
勝ち気な少女設定。
で、歌に不安が無い編曲。
そもそも、歌自体が減ったか？


元は主役だったのに、それが
主役じゃないヒロイン設定に。
そうなった事で、ディマを選択するという
選択肢からヅカのヒロインに見えてくる。


芹香＠グレブ
一番、設定が変わったキャラ。

アーニャと出会い、一目惚れ、
そのまま、パリまで追いかけてるのに、
2幕でちょっと失速。(イチラスでも登場)

最後、忘れた頃に再登場。
あんだけ、一幕で存在感を出してるのに、
皇太后とのゴダゴダをやってると、
ちょっと、存在を忘れてしまう。

ただ、アーニャを撃てない苦悩は、
シンプルに伝わってくる。


桜木＠ヴラド
『レベッカ』のジェイルズなケンタロウ氏風味。

専科のイケオジ枠かと、
思ってただけに、この役が
こんなイケメン枠
(年齢が若め)になるとは。

2幕も普通に踊れるので、
あー、そこはワカイな、と。


和希＠リリー
オバチャンではなく、セクシー路線。
でも、よく考えたら、元男役？

と、色々と、考えてしまう配役。
実は、ヅカ女優向きな役なのか、ここ。


寿＠マリア皇太后
おばあさん演技が、ちょっと地味。
専科では無いので、ワカイのか？
だけど、聴かせる唄で、上手い。


稲葉演出とヅカオリジナル。
ダンスパーティーや
民衆シーンでもっと、
人員を追加すると思ったけど、
今回、減員公演のため、そこまで増えず。

ヅカ版で、そこが一番、
期待してただけに残念。


アナスタシアで、
スタートするけど、ディマが主役。
そのため、”ペテルブルグの噂”で、
ディマとヴラドが出会うシーンが追加。

ここくらいか、梅芸版と違う所は。
あ、大人アーニャになってから、
消息を絶つ、というのはオリジナルか。


ヅカ版用に新曲も。
若干、唐突感が有るけど、
リプライズの頃には耳に馴染む。

ただ、見終わった、今、
全く、耳には残っていない。


フィナーレを見てると、
ヴラドが”過去への旅”を歌う。

つい、梅芸版ヴラドでも、
そこは採用して欲しい、
っていうか、聴きたい、禅氏で。

からの、”俺のペテルブルグ”
をバックにハーレム状態のディマ。

と、フィナーレと本編を
結びつける事はあまりないのに、
なんか、感情移入というか、
本編が終わったのに、役をひきづる。

普段は、割り切れるのに、
なぜだろう？役、として観てしまう。

意外と、本編も、
共感を持ててしまう配役なのかも。
か、ライブビューイングのためか。


歌詞が一部、梅芸版と同じ。
ペテルブルグとかは、
聞き慣れ親しんだ歌詞だけど、
汽車のシーンの曲の、
ヴラドの歌詞が変わったのは残念。


ヅカ用にアレンジをされての上演。
大千秋楽という事もあり、
皆さん、お疲れかなという点も。

それでも、一定のクオリティを保ち、
笑いを取るシーンも、貪欲に取りに行く。

バランスは良いけど、
それ以上に、男性の声が欲しい。

男女混合のverの方が、
色々な面でダイナミックに。


これはコレで、成立するけど、
再演を重ねれば、もっと、
理想的な配役になりそう。

まずは、作品がレパートリーに入り、
独自の演出でも良いから、また再演で観たい。