備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『オリバー!』

2021-10-17 13:25:32 | 国内ミュージカル
テキトーなあらすじ。

ロンドンの、ある救貧院。
そこでは院長のバンブルが、
孤児を世話しているが、環境は劣悪。

夕食時も、皿一杯のお粥のみ。
そこで、お代わりを望むオリバー。

それが、バンブルの逆鱗に触れ、
お仕置き部屋から、
葬儀屋に二束三文で売られてしまう。

しかし、葬儀屋でも、
厄介者扱いのオリバーは、
街でドジャーという孤児と出会う。

そのまま、ドジャー達、
孤児が住んでいるフェイギンの住処に行く。

そこでは、孤児がスリや
置き引きをしながら、生計を立てていた。

大人は
狡猾な老人、フェイギン。
フェイギンに仕込まれた男、ビル。
同じく、仕込まれたナンシーが居た。

ドジャーに教えられ、
スリをするオリバーだが、
ミスをして、捕まってしまう。

2幕
居酒屋で歌い踊るナンシー。
そこにビルが現れ、
ナンシーを独占しようとする。

フェイギンもいつの間にか、
その店に現れる。

と、ドジャーが、
オリバーが何者に連れて行かれた、
と、フェイギンに報告。

オリバーが警察に捕まり、
悪事がバレると、マズいので、
ナンシーに連れ戻させようとする。

一方、オリバーは、
ブラウンロウによって、
人間的な扱いを受けていた。

ブラウンロウの礼に
報いたいと、お使いを申し出る。

が、その途中で、
ナンシーに見つかり、
アジトに連れ戻される。

オリバーが戻ってきた事に
嬉しいナンシーだが、
この環境が続くよりも、
ブラウンロウの元で、
生きた方が良いと判断。

オリバーを連れだし、
ブラウンロウの待つ、
橋まで連れて行く。

そこで出くわすビル。
裏切られたと思ったビルは、
ナンシーを殺害。

オリバーを人質として、
逃げようとする。

フェイギンの屋敷にも
警察が踏み込んで来たため、
フェイギン達は慌ててアジトを出て行く。

ビルは、建物の屋上に
オリバーを連れて行き、
屋根越しに逃げようとした所
警察に銃殺される。

そのまま、オリバーは
ブラウンロウに保護され、
一緒に暮らし、フェイギンだけが
独り、生きていく、幕。


高畑@オリバー
兎に角、一生懸命。
キレイな高音で歌う。
ウィーン少年合唱団みたいなソプラノ。


小林@オリバー
少年さが残る高音。
地声で歌ってる感があり、
そのため、歌ってても
台詞っぽさがある。


エバンス@オリバー
かなり幼い。
また、顔がちょっと、
ハーフっぽさが有るので、
オリバー役者で一番判別しやすい。

歌が少年声、というか幼い。


越永@オリバー
随所で、丁寧に歌う。

東京千秋楽で、
すでにお疲れモード?
かなり、台詞寄り。
”愛はどこ?”で、ここまで
台詞寄りなオリバーは始めてかも。

或いは、平坦な歌い方が目立つ。


酒井@ドジャー
台詞廻しが、ワザトラしく、
なんか、気取った言い廻し。
でも、歌うと普通。

2回目は、
台詞廻しの堅さが
取れたけど、それでも
言い回しにクセが有る。


佐野@ドジャー
自然な台詞廻し。
で、そのまま歌に移行。
歌も自然なので、
ミュージカル慣れしてる?

対、濱めぐでも、負けない。
子役でも、負けずについてく。

大矢@ドジャー
演技が濃い。
というか、大袈裟。
ただ、それが全然、
ワザトらしくない、自然派。

ただ、歌うと、突然、少年声。
台詞との違いが、明らか。
高音部分は台詞でアレンジ。

ドジャーの中で、
一人だけ放つベテラン感。

※川口@ドジャーだけ未見。
ビリーが良かっただけに、残念。


市村@フェイギン
登場時から、スリの
親方とした貫禄。ボス。

でも、そのじつ、
セコセコと米搗きバッタの
ように、這いつくばって生きている。

その、弱いものには、
大威張りだが、強いものには、
遜る態度、そのギャップが、
コレでも、かってくらい、
対比が描かれる。

ま、いつもの市村節と
いえない事も無いが。


武田@フェイギン
コチラは完全に小悪党。
ただ、虚勢の張り方も弱く、
孤児達に対する、
優しさみたいなモノが。

歌声のインパクトが弱い。


ソニン@ナンシー
キンキン声というか、
ちょっと、舌足らずな歌い方。
安定、といえば、安定だが、
歌声のパンチさが、ちと軽い。

ビルを好きなんだな、
っていう、共依存してるんだな、
という関係が見えてくる。


濱田@ナンシー
コチラは女将さん感。
ただ、何故か、ビルにご執心。

その理由が、さっぱり、
見えてこないけど、
自立してそうで、実は、ナニカ、
求めているナンシーという設定?


spi@ビルサイクス
極悪人、という設定で、
怖れられている演技なんだけど、
声が優しい、というか、
そこまでの非情感、
ゲス感は少なめ。


原@ビルサイクス
登場時からのフテブテしさ。
縦よりも横が目立つ体型。

そのため、大男で、
暴力的な雰囲気。
一番は、台詞も歌う。


小浦@バンブル
結構、オーバーな演技、
というか、コント風味感。

そのため、歌も、
そこまで気にならないけど、
台詞の延長のように感じる。


コング@バングル
やはり登場時は、
コミカルで、コント風味な風貌。

なんだけど、
声が嗄れていて、
朗々とは、していないのに、
何故か、ミュージカル調。


浦島@コーニー
典型的な、コント風味な演技。
この手の役なら、お手のモノ、
っていう雰囲気は有る。


ほのか@コーニー
コッチは、
演技はコミカルだけど、
その歌声が崩れない。


壮麻@サワベリー
片言、日本語感。
生きてるカンジがしない。

大変に無機質なイキモノ。

それでいて、
グリムウィグでは、
逆に、有機的なイキモノに。


KENTARO@サワベリー
サワベリーに感情が有る。
生きている、生活している、
それが、見えてくる。

グリムウィグは、
完全にコメディ。

2役を両極端で、
セメてくる。


目黒@ブラウンロウ
ミュージカルというか、
音楽劇というか、歌重視。
娘の思い出が、
歌によって伝わってくる。


小野寺@ブラウンロウ
歌よりは芝居かな。
娘の思い出が、
演技によって伝わってくる。


ライオネル・バート楽曲。
最初は代表的な曲しか
分からなかったけど、
聞いていくうちに、
劇中、何度も同じモチーフを
歌われるのが、分かる。
そして、それが耳に残る。

ただ、それも2回目くらい観たあとで、
初見だけでは、そこまで耳に残らず。

『スクルージ』と似た
モチーフが多数、出てくる。

でも、作曲者とは
関係ないので、
時代的なモノ?


かなり、多彩なWキャスト。
それがミュージカル枠なのか、
演技枠なのか、分からなくなる。

両者のタイプが違うので、
比べてしまうと、観るなら
コッチかな、というのが出てくる。

それが、個が出てしまう人と、
作品のなかの役として生きる人と。

今まで、観た他の役では、
そこまで思わなかったけど、
この作品の中では、役として、
生きてるな、と思うことも。

普段なら、ソッチを
選択肢しないけど、
敢えて、選び、繰り返し、
観た事によって、それを実感。


ほぼほぼ、新作の様な作品。
特に、オチの無い、歌って
踊るタイプのミュージカルかと、
思ってたら、ストーリーがキチンと展開。

ただ、見終わった後は、
『アニー』の少年版というイメージ。
主役がハッピーエンド、という意味で。


台詞の端々に、
これを令和の今、
役者に言わせるのか感
それを感じる台詞、多数。


ともかく、役者が多く、
出演して、アチコチで、
演技するから目が足りない。


リピーター出来るくらいの、
チケット売り上げ作品で、
劇場も大きいとは思うけど、
このサイズだから、出来る演出や、
セットが有るんだろうな、と。


今回、Wキャストを
1回ずつ観れば良いかな、
と思ってたけど、観劇の縁で、
4回観劇と、予定オーバー。

そして、複数キャストが出てると、
コンプリートしたくなる作品、
っていうのが、一番大きいかも。

それも、日曜ソワレ、という、
一番、観劇が入りやすい枠。

まんまとホリプロの罠にハマってしまった。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『HOPE』 | トップ | 『にんげん日記』 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国内ミュージカル」カテゴリの最新記事