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笑い者の「東電救済スキーム」

2011年05月19日 21時55分18秒 | 経済関連
スキーム発表後になってからというもの、矢鱈と勝ち誇ったようになっているのが、東電幹部と銀行だな。

銀行団の勝利宣言ですと>東電への協力、金利減免や債権放棄は頭にない=全銀協会長 | Reuters

なんじゃ、コイツらは。
どこの社会主義国ですか、ってなもんですわな。


【社説】東電救済策-日本の社会主義的解決方法 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com

世界の目からすれば、日本の銀行団の言い分の方が、はるかに「オカシイ」んだっての。
東電には終わってもらえばいい、というのが、普通の判断なんじゃないですかね?

勿論、処理は迅速に、ということになるわな。
現政権のやり方とかがヘンだ、というのは、同意できる。それはそうだ。
だが、それを批判する日本の銀行団幹部とか、経済団体のお偉いさんたちとか、大差ないくらいのものではないですかね?

浜岡原発を止めたのは、政治的要請、というものであって、法の根拠のないものだ、ということなら、中電は突っぱねればよし、というだけではないですかな。今後の地震や津波の災害時であっても、耐え抜ける、問題ないという自信があるなら、断ればよかっただけ。
菅政権の手法はヘンなのは確かだし、唐突な停止要請というのも理解できない部分というものはあるが、大震災後の大震災(スマトラ沖地震の後のような)が発生した場合に、危機的状況に陥らないとも限らない、ということはあるかもしれない。


いずれにせよ、東電救済策を求める経済界や銀行団の言い分というのは、傍から見れば十分「資本主義に反する」ようなものであろう、ということなんじゃないですかね。

事後法では救えない、ということもないんじゃないかな、と思わないでもない。素人考えなのだけれども。


例えば、損害賠償請求が払えず、東電がこのままだと倒れるだろうね、ということになれば、早晩資金繰りに行き詰まることになるだろう。社債の償還とか銀行借入とかの借り換え等資金調達ができなくなるだろうから、だ。

そうなれば、倒産した東電の送電網と発電設備等資産を国が買い取るという形をとり、債権者には優先権のあるものについてはその順位に従い、残りの銀行債権とか損害賠償分については裁判所の判断に従うよりないであろう。

で、問題は、損害賠償請求権とは別に、事後法として例えば「震災被害特別措置法」とかの立法措置を取り、宮城県や茨城県とは異なった対象を定めて、地震と津波被害以外の損害認定として、原子炉周辺地域の現状回復未達分についての救済措置を行うといった形で、別な救済法で対応できなくもないのではないかな、と。
実際の賠償については、原子力被害の損害賠償という形を取らず、現状回復困難地域についての救済認定委員会のようなものを設置し、認定委員会の認定した救済額を交付する、ということにすると、必ずしも東電の負った損害賠償額にはよる必要はなく、被害を受けた方々の個別の救済額を決めることはできるのではないかな、と。勿論、東電の賠償額が一部支給される方々はおられるかもしれませんが、そうした金額も認定委員会の救済額決定の際に考慮することにすれば個別対応は可能なのではないかな、と思うわけです。


要するに、東電の救済なんかしなくても、被害を受けられた方々に救済措置を事後的立法で実施するということが、法的にそんなに困難なことなのかといえば、そうでもないんじゃないのかな、と素人だから思ってしまうわけです。テクニカルな問題として、そんなにハードルが高いものなんだろうか、と疑問に思うんですよ。

銀行さんたちだって、市場原理に従って、粛々と処理してくれてどうもありがとう、と御礼の一つも言ってくれるのではないかな(笑)。倒れないようにしたいなら、銀行が融資を継続すればいいだけだし。どうするかは、市場にこそ決定権があるのではないのかな?


東電の資産買い取りで一時的に国が電力会社経営をやって、新会社をきれいにしてから作ればいいんじゃないかな。
新会社にはこの電力会社としての資産を売却するとか、新会社の株式と交換するとかしておけば、後年に現金化したりして、回収できそうだし。

こういう手法はダメなんですかね?
何でもかんでも「国が払え、国が救え」とか言うのって、それは本当の意味で民―民の話なんですか?(笑)
都合のいい部分だけ、市場が市場が、とか、銀行家のくせして言うんじゃないよ。
だったら、全部について「国が介入してくるな」とか言えばいいだろ。東電を放っておけ、と何故言えない?

威勢良く啖呵を切るのはいいが、資本主義の理屈に従うべきと思うなら、国に救済を求めるんじゃない。

法に基づけ、というのなら、東電には賠償義務は存在しない、ということを司法で争え。その結論が出るまでに、東電の資金がショートして持ちこたえられなかったら、それが「市場の原理」なんだから甘受すべし、ってことだろ、タコが。
手続的には、そうすべきなんじゃないのか?おい。
法が大事なら、法に従って、東電が潰れようと何だろうと、その手続きを進めろや、それが金貸しってもんじゃないのか?(笑)


回収するなり、それとも追加融資を注ぎ込むなり、市場原理に従って進めろってんだよ。
一番舐めてんのは、銀行なんじゃないのか?

そうじゃなけりゃ、東電に緊急融資で兆円単位でぶち込むか?
ふざけてんのは、銀行なんだろ。

どうしてそんな選択をしたかと言えば、「馴れ合い」なんだろ。これまでの経済界のサークルという、内輪の論理だけで判断するからそうなるんだろ。唯一の担保は、「東電さんだから」という、ネームだけだろ。それのどこが市場だの民民関係なんだよ(笑)。単なるコネだ。情実融資と何が違うと?

審査は適正だったと、本当に言えるか?法廷で争えるくらいに、自信満々か?
違うだろ。銀行が一番市場を軽視してんだろ。

政治家もナンだが、経済界もやっぱり同じくらいアレなんじゃないのか(笑)。




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