いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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格差社会について―NHK番組を観て

2005年04月03日 15時36分34秒 | 社会全般
昨日のNHKの特別番組を観て感じたことを書いてみたい。最初の方は観てなかったのですが、途中から家族で観ました。テーマは「格差社会」ということでした。ナマ放送の怖さが出ていたかもしれないですね。久々に「面白い」討論番組を観た気がします。今話題のほりえもんも出てましたしね(笑)。


全体の印象としては、多くの人が私の予想以上に「格差を感じている」ということ。私はそれ程厳しく感じてはいなかったのですが、社会の閉塞感はそういう所に原因の一部があるのかもしれませんね。出演者たちや一般参加者達の意見からは、そういう面が感じ取れました。

番組の初回のテーマとしては、選択が良かったと思います。また、最もナマ放送らしさが出ていたのは、会場からの発言でした。強烈な発言者が現れました。ある女性が発言を求めたのですが、ちょうど経済財政諮問会議民間議員の阪大教授が長々とちょっと小難しくしゃべっていた直後でした。それまでの教授氏の発言は、政策を考えるという立場と学究的な感じで、一般人からは「理想はいいけども、現実の生活者の言葉とは違う。理論と現実は違う」というようなギャップが奥底に感じられたのでしょう。司会進行のアナウンサーも、その教授氏には発言をよく求めていたので、その不満もあったかもしれません。

その女性は、「偉い人達の意見は判りました。でも、もっと会場の意見とかを聞いて欲しいです。格差社会って言いながら、今日だって格差をつけてるじゃないですか。前の列の人と後ろの人の出演料が違うっていうのがだいたい格差ですよねえ!どういうことなんですか、って私は怒っているんですよね。後ろに行くに従って安くなってるって聞きましたけど。」とガツンと言ってしまった。会場からは最初の部分で拍手が沸き起こりました。そうだね、意見を言いたいよね。しかも、慌てた司会者が「いいえ、それは、ち、違います。そんなことはないんです。違います。それは違います」とか言いながら、ディレクターの方を何度も見たりして、混乱が伝わってきました。女性はさらに追い討ちをかけます。「私は、8360円ですが、本当にみんなそうなんですか。えっ、えっ?交通費が違うからなんですか、本当に私はこういう格差を止めて欲しいとNHKに言いたいと思って、怒っていたんですよね。」(金額は正確ではないかも、でもこんな感じの金額でした)その顔はマジ顔で、アップでしたから、そりゃ真剣さがテレビを通じて伝わってきましたよ。ディレクターとかプロデューサーも焦っただろうなと想像すると、より可笑しさがこみ上げてきました。

うーん、ナマはやはり危険だな。妻と爆笑してしまった。会場の他の若い女性とかは、下を向いて苦笑していました。まあ、これは一つのハプニングに過ぎず、本題とは全く関係がないのですが、阪大教授氏はその後発言に気を遣うようになったかもしれない(笑)。


成功例を引き合いに出して、そういう人と同じように頑張れというのは無理だ、という意見もあったな。主に「格差は確かに存在し、それが社会的不平等をもたらしている」「努力に無関係なところで格差があって虚しいから、社会的に(政策・制度的に)何とかしてほしい」というような意見を主張していたのは、フリージャーナリストとか作家の人でした。希望格差社会について本を書いている東京学芸大学教授や、格差の世代間伝達(遺伝?正確に何と言うのかわかりませんでした)を研究している北大教授なども、「格差」が問題なんだということを述べていました。全体的に白熱した議論が多く、これは今の鬱積した世相を反映しているかもしれません。頑張っても虚しい、と感じる人々が沢山いるということです。そういえば、金子勝も呼ばれていて、阪大教授の隣で「フリーターの問題は、年金の問題なんだよ。企業がね、年金保険料払いたくないから、フリーターにしているんだよ。そういうことじゃないか。」と息巻いておりましたが、阪大教授にあっさり「金子さんともあろう人が、それは違いますよ。全然違うことです。」とか反撃され、金子氏はその発言の途中でちょっと興奮気味に「そういうことじゃないか。一元化の問題だってそうだ。何が違うんだ!」と食ってかかりまして、マイクにその音声を拾われないようにスタジオの音声係の人が頑張っていたと思うが、その努力の甲斐なくはっきり聞こえていましたね。隣に座っているから、そりゃ聞こえるか。ナマ放送の醍醐味ですね(爆)。


「格差」問題は、私も家族も非常に関心があったので、今後何回かに分けて考えていきたいと思っています。思うところを記事に書いていきたいですね。


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