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経済学分野は、なぜ周回遅れの無駄な議論が多いのか

2012年10月21日 14時46分49秒 | 経済関連
先日のノーベル経済学賞の話に関連するが、日本の経済学関連の世界というのが、どうしてこんないい加減で通用するのか、本当に不思議。


たまたま発見したのが、こちら。

>http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/shavetail1/20121013


片岡剛士氏がツイートで紹介していた、ということらしい。
失礼を承知で言えば、拙ブログでも随分前に取り上げた話であり、目新しい論点でも何でもない。ESRIの経済フォーラムの議事録なんて、専門家だとか言ってる連中ならば、読んで知っていても当然であろうに。議論(に参加)する以前の問題だろうに。


06年2月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/375a61a35e52d30d6f300d9db6dad975



当方ですら、6年以上前に読んで知っていたものを、今更取り上げるというのも、いかに周回遅れの方々が「無駄に議論をしているか」ということだろうと思いますね。片岡氏を責めたいわけではないですが(『円の行方を問いなおす』は買って読んでみましたよ)、フォーラム自体は約10年も前のことですから、当時の議論(内容)というものを一般人よりも先に知っておくのが普通だろうと思うわけですよ。


どうしてこんなことが起こるかといえば、体系立っていない、誰がより正しいことを言っているのかも判らない、検証すらできない、そういう世界で成り立っているからだ。だから、素人談義と同じく「これは効く、いや効かない」という堂々巡りの議論が延々と続けられる、ということである。そして、時折、時代遅れの話が双六の罰のように、「フリダシに戻る」という恐るべき非効率な状態が生みだされる、ということである。これで「経済学が学問的に進歩した」などと言えるものなのか、と。


こういうことは、今回だけのことではない。ごく普通、ということだ。経済学者だか、教授大先生だか、そういう人たちでも何ら変わることはない、ということだ。


>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/2239d1042be66c8b122cbdfb46cf3311

ね?、池尾慶大教授でも変わらんでしょう?



>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/f3e2119369623b2e8a16fe2716722069

こちらの國枝准教授という人でも、そう。一橋の先生らしいですが、「まっとうな経済学理論」を掲げるのであれば、まず自分たちの出鱈目式・口から出まかせ嘘八百式の理論・研究をどうにかせよ。検証可能なように、経済学研究というものを、一から構築しなおせ。あなた方のやっていることの大半は、ニセ祈祷師(笑、祈祷師の本物だとどうなの、という説もあるが)と見分けのつかない世界である、ということ。


日本の経済分野に関する議論の殆どは、「イワシの頭はガンに効く!」みたいなレベルでしかない、と言っているのだよ。そうして、時には「確かイワシを食べた人がこう言っていた」というような大発見をした気になったりして、昔の話に戻ったりするけれども、それは「イワシの頭はガンに効く!」説が登場する前に出ていた話であり、それを発見した気になっている人が単に知らなかっただけ、というようなものである。

どの道、「イワシの頭」とか「ガンに効く」といったものが、あまりに漠然とし過ぎていて、範囲が広く、誰も検証も満足に出来ていないということだ。「イワシの頭」なら、イワシの頭のどの部分なのか、骨は含むか含まないか、効果をもたらす成分は何か、サンマやアジの頭だと効かないのかどうなのか、等々の論点がいくらでもあるのだ。それをひとひとつ研究し解明し続ける以外には、確かめようがないのに、経済学分野では殆どそういう風にはなっていない、ということだ。

「ガンに効く」ということにしても、ガン細胞を殺して消滅させるというレベルなのか、増殖を阻害して悪化を防ぐということなのか、増殖速度を抑制するということなのか、そういう検討もないわけだよ。食べ方だって、生じゃないとダメとか、焼きはいいけど、煮込みや汁物はダメ、とか、そういうことも誰にも判らないのだよ。そのくせ、「イワシは効かない」「いや効くんだ」とか全てを知り尽くしたかのように断言し豪語するわけだ。
加えて、「イワシの頭が何に効くかなんて全く知らないけど」というような一般人に対しては、「おまえら、そんなだからダメなんだ、経済学知識がないのに素人が意見言うな」みたいな、超上から目線なのだな。

もう腹抱えて、大笑いだわ。


「イワシの頭がガンに効く」と言うなら、じゃあ「調べたことあんのか?」と問えば、誰も調べてないしデータもない、とか言い出すわけ。何でデータがないの、と問うと、オレは調査できない、とか、政府にいないから調査結果がない、とか言うわけ。もう本当のアホだとしか思えない。調べもしないし、検討もしなけど、真っ先に結論だけは言える、という連中ばかりなんだよ。そんな連中に、何が分かると思うか?何を任せられるか?


こういう点では、唯一日銀は、まだマシ。
実務を預かる立場だし、理論に立脚して運営しなければいけない、というような責任感が存在している。いい加減過ぎる発言もできないしね。確かに、好き勝手を言う当方のような部外者のド素人とは違うから。

最終的な解釈という点において、若干意見は異なると当方は感じてはいるが、日銀のペーパーなんかでは、全くの滅茶苦茶なことを書いているものは見ないし、理屈や論理の整合性はとれており、勉強になるものが多い。解釈の部分というのは、うまく言えないが、例えばある料理に砂糖を20グラム入れるのがいいか、もうちょっと入れるべきか、というような齟齬である。
ある事実として、「砂糖を入れると甘めの味付けとなる」という点では、日銀と当方の間では意見は同じになるけれども、砂糖を入れるのが20グラムとした方がよいか、30グラムとした方がよいか、それとも、慎重に10グラムくらいからはじめて徐々に増量するのがいいか、という「実際上での違い」というのが存在することになるだろう、という意味である。日銀だと「砂糖を入れるとしょっぱくなる」なんて酷い出鱈目を言わない、ということ。

でも、その他の経済ナントカの類だと、「この煮物はしょっぱい」「この肉じゃがは水っぽい」とか、あることないこと論点も滅茶苦茶で好き勝手なことを言うのだな。この煮物とか、肉じゃがの話に飛ぶ前に、砂糖を入れるとどうなるかをまず解明すべし、ということだ。砂糖以外の調味料の影響なんかもよく検討してからにしてくれ、と。無駄な意見を言う前にすべきことがある、ということ。
解釈が異なるのは、30グラムの方が「オレは美味しいと思う」と当方が思っても、日銀としては「甘くなり過ぎると取り返しがつかないので、まずは10グラムから、という線は譲れない」というわけだ。もっと増量してみて、という要望に対し、頑として拒否する、ということだな。



経済学の世界で、まずは質を高めるべきであるし、素人以下の程度でしかない連中は語る資格すらない。ニセ言説をバラまくのを、まず止めるべきだ。




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