いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

お金とは何か?

2006年01月12日 22時00分08秒 | 俺のそれ
この可笑しなシリーズも終わりに近づいてきました(笑)。今まで情報伝達などについての変な考えを書いてきましたが、今度は「お金って一体全体何だろうな?」という部分について考えてみたいと思います。ある時には「殺人」などが起こったりするほどの魔力を持つ「お金」とは何なのか、不思議な存在ですので。経済学の専門家達の中でも、「貨幣とは何か」という正確な説は不明であろうと思います。ですので、素人っぽく考えてみようと思います。過去数百年かに渡って、偉大な学者達が考えてきたにも関わらず答えが見つからないということは、私如きが考えたところで判るはずもないので、あくまで適当な個人的感想であると思ってお読み下さいね。


大昔の人類に、どのようにしてお金が登場してきたのか?生物誕生の際に最初のアルゴリズムが何だったのか判らないことに似ている気もする。前に少し触れたのですが、大昔はお金はなくて、初めは物々交換だったであろう。当時の人々になった積もりで考えてみたいと思います(空想ですからね)。


まずはいい加減な物語を。

ある場所に「う族」と「み族」がいた。「う族」は漁が上手くて魚を獲って生活していた。「み族」は木の実や動物を獲ったりして生活していた。両部族は遠く離れて住んでいたが、ある時偶然林の中で出会い、互いに存在を知る事となった。その内、「う族」の一人が幸運にもバナナを御馳走になり、生まれて初めて食べたので「激うめー」と感激したのでお礼に魚を御馳走したら「み族」の人間も「超うめー」と思った。それ以降、両者で「今度から時々獲物を交換しよう」という発想が生まれた。ある人物「う族1」が魚を一匹持って行くと、「み族1」はバナナを8本くれた。別な時に「み族2」がバナナ9本持ってきたら、「う族2」は魚1匹をあげた。これを見ていた「う族1」は何だか損した気分になった。「う族1」が再び魚1匹を持って行くと、バナナ9本を渡されそうになったが、「もう1本くれ」と要求して10本にしてもらった。「う族1」は得した気分になった。今度は「み族1」がバナナ8本持ってきたら、「う族2」は魚1匹をあげた。「う族1」は「う族2」に向かって「お前はバカものだな。バナナが少ないじゃないか」と言った。それまで「う族2」はそんなことに気付かなかったのだ。「そうか、バナナの数が違うな・・・」


部族内で分配していく時に、毎回バナナの本数が変わるので貰えたり貰えなかったりする連中が出てきて、喧嘩になったかもしれない。そうして、魚1匹に対するバナナの本数を常に決めた方がよいということになったかもしれない。バナナを少なくしか持ち帰らなかったりすると、部族の中で「お前、使えねえヤツだな」とかって非難を浴びた人も多分いただろう。そういう訳で、双方の部族リーダー同士で取り決めが行われた。「魚1匹はバナナ10本と交換」と。原始的な経済活動の始まり始まり~であった(笑)。そのうち、色々なものの交換が行われるようになり、幾つかの「交換ルール」が決められたかもしれない。


それまで2つの部族間の交換だけであったのが、深い山奥に住む別な「や族」という部族も交換に加わるようになった。「や族」は弓猟が得意で、特に石矢は非常に優れていた。で、交換する時には、「み族」との間では矢1本につきバナナ4本、「う族」との間では矢2本で魚1匹ということになった。互いに自分達のルールは知っているが、残りの部族との交換ルールは知る機会がなかった。ところが、ある時に「み族3」という男が偶然「う族」のに宿泊していたのだが、そこに「や族」の代表がやってきて「う族」との物々交換をしている現場を目撃し、あることを思いついた・・・


「み族3」は悪知恵の働く男で、「や族は山奥に住んでるから交換に行くのは大変だろう。魚を矢と交換してきてやろう」と申し出て、魚2匹を預かった。そして、それを持って「み族」に戻り、バナナ20本に換えた後、「や族」のへと向かった。バナナ16本で矢を4本もらい、う族にそれを届ければ良かった。こうして、バナナの差額4本分が自分の利益となったのだ。「こりゃいい具合だ」と男は思った・・・


おおよそこのようなことが繰り返し起こって、運び屋というか交換屋のような種類の人間が登場するようになったのではないかな。そのうちに現代で言う「手数料(運び賃)」を取ることを考えたに違いない。何故なら、全部の交換比率(レートと言ってもよいかも)は主に運び屋しか知らなかったからだ。例えば、「う族」には魚1匹に対してバナナを今までに10本払っていたものが9本に減らせば、そこで1本浮かせられる。「み族」からは魚1匹に対してバナナを10本頂くことが出来るからだ。こうやって、ある意味人々を騙して利益を掠め取るというやり方が生まれ(新種のビジネス誕生というか、産業革命に匹敵するような仕組み?)、専業の人々も登場するようになったであろう。要するに「商人」だな。周りは何も知らないバカばっかりなので、交換は結構思いのままであったかもしれない。だが、あまりに吹っかけすぎて物資を溜め込むと、警察とかがない時代だろうから、あっという間に恨んでる連中に襲われたりしたかもしれないな。


更に時代は進んで・・・

いつの時代か不明だが、「運び屋1」という男が大きなに出入りしていて、ある時に他で獲れた山羊の肉を交換した。しかし、その肉が腐っていて、部族の長が激怒した。実は以前にもこのでは別な運び屋に騙されて、鳥を持ち逃げされたことがあったのだ。また騙されたのではないかと思ったのだった。


「やい、運び屋1。お前はどう落とし前をつけるのだ?神聖なる祭壇に血の滴る山羊の肉を供えなければならんのだぞ?どうしてくれる?代わりにお前の首にするか?」
「申し訳ありません、王さま。必ずやここに戻ります故、新しい肉を運んで参ります」
「本当か?お前は信用出来ないな。逃げようと企んでいるのではないか?」
「お疑いとなれば、ここに大切な短剣がありますので、これを預けていきましょう」
「よし。これを預かっておこう。山羊の肉を持って来い」
・・・
そして運び屋1は、新たに山羊の肉を調達しに別なへ行き、翌日には戻ってきました。
「王さま、約束通り山羊の肉でございます。」
「うむ、よかろう。お前の首を落とすのは勘弁してやろう」
「では、短剣を返して下さい」
「・・・それも悔しいな。何か別なものをくれたら返してやろう」
「では、タダで魚を1匹差し上げます」
「うーむ、それでは満足できないな。もっとくれたら返そう」
「(クソっ、強欲め)では魚3匹ではどうでしょうか?」
「良かろう、返すことにしよう」

このように運び屋1は魚3匹を損するハメになりました。短剣は非常に良く出来ていて、これは他の運んでいた物資よりも、運び屋1にとっては価値が高かったのでした。そこで、運び屋は考えました。相手に預けるもので、いいものはないかな・・・?あいつらはバカだから、見たことのない珍しいものならば、きっと納得するだろう。そうだ、貝殻で作った首飾りにしよう。あいつらは海を見たことがないからな・・・

大きなの王さまも考えていました。
運び屋からいつも何か預かればいいんだ。そうすると騙されなくなるんじゃないかな?相手の持ち物で大切な何かを、こちらに預かることにしよう・・・


こうして交換取引の時に「約束」という習慣が出てきました。それは、今交換するべき物資が無くても、別な時までに運んでくることを約束することになったのです。それまでは、時間的に常に「同時」でなければならなかった。目の前に交換するべき物資が存在することが必要であった。ところが、この貝殻の首飾りを預ける方法は、取引に時間的な猶予を与えることとなったのです。「約束」という方法によっても交換取引が成立するということになったのではないかな。


席を離れます。



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