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権威を有り難がる人々

2007年11月24日 19時22分59秒 | 社会全般
星は星でも、天空に輝く星ではなく、例のミシュランの星のことだ。
ガイドブックは飛ぶように売れ、品切れ続出なのだそうだ。「あるある納豆騒動」の時にまんまと動員された性質と似てるかもね、とは思う。星のついた店には一部から疑問視する声もあったりして、賛否あるとも報じられていたが、大体の人々はガイドブックに出ていた有名店に行きたい、と考えているのだろう。要するに、こうした権威づけが行われていればそれを有り難がる人々が多いのかもね、と。

因みに、私はミシュランのガイドブックは見知らんよ(…く、苦しい)。
またオヤジギャグでごめんね。
ミシュランのガイドブック自体を見たことは一度もない。あるのは知ってたよ。


日本人って、他の国々に比べてブランドバッグとかバカ売れらしいんだけど、そういうのも似てるかもしれない。何でもいいんだけど何かの「権威」が大事で、それがあれば安心というか自慢になるのかもしれんね。ランキングとかも同じような効果を生むかもしれない。オレは何とかランキング1位の××を買ったんだぜ、みたいな。私はヴィトンの新作バッグを持って歩いているわ、とか。
だからミシュランの三ツ星レストランとかに行った話をブログ記事に書いて優越感に浸ってたり(ミシュランに載る前からオレは知ってたぜと自慢するのではなく、みんなが予約を取れなくて苦しんでいるところ『自分だけは行ってこれた』みたいな)、連日予約の電話が殺到したり、というような現象が起こってしまうのかな?何だか判らんけど。そういうのを羨む人とかが大勢いたりするかもしれない。確かにね。行けたら嬉しいよね、普通は。それは自分もそうだろうと思うし、判るよね。でも、中にはイヤミな感じの記事とかがあるものなのですよ。

世の中の色々な場面で見かける、こういった「権威づけ」を何の疑いも抱くことなく無闇に受け入れる人々が多いことは、何だかとても心配になる。情報操作に簡単に引っ掛かりそうだもんね。だからこそ、ニセ科学とか何とかを利用した怪しげな商品が売れるのだし、納豆買いに殺到するし、「頭が良くなる方法」に群がる人が大勢出るのだろう。そういうようなもんかな、と。

ああ、それから「権威づけ」するもの(主体みたいな)のランクもあるな。
例えば、日本人の自称かなりの美食家の某ブロガーが同じように星を付けて評価しても、見向きもされないかも。ラーメン評価とかなら、その世界ではかなり通用してるのかもしれんけど。まあ世の中全体への影響力は小さいね。
日本の雑誌社なんかが「おすすめ店」みたいなランキングを出すと、そこそこ評価されるかもしれないが、ミシュランほどバカ売れにはならない。でも、洋モノのミシュランが出す本ならば「もっと有り難い」ハズ、という「欧米かっ!」根性丸出しっぽく、人々は群がると言いますか殺到するわけですね。

ありがたみの階級を書くと、こんな感じ。

○ミシュラン>日本のガイドブック>日本の誰か(美食家)


これは格付け機関でも同じようなものかもしれない。S&Pとかムーディーズみたいな有名なのは、少なくとも日本の格付け機関よりかは上位に見られているんじゃないでしょうか?私は業界の人ではないので定かではありませんが、広告なんかでもよく見かけるのは大体この2つが多いんじゃないかな、という印象なので。ここでも、

○西洋の格付け機関>日本の格付け機関

ということになってるんじゃないかな、と。

バッグでもそう。

○西洋のブランド>日本のブランド

みたいな感じではないでしょうか。ブランドとか詳しく知らないけど、「鈴木のカバン」(全くの適当ですので架空の名前)とかブランドで言える数はどれくらいあるんでしょう?大体が西洋かぶれっぽく、権威の上位にあるのは日本のブランドじゃないと思うけど。商品自体の評価がそうであるなら、それはそれでしょうがないんですけれども、案外そうとも限らなかったりするんじゃなかろうか、と思ったりするのです。


で、話は大きく飛びますけれども、世界を揺るがせたサブプライム問題ですが、あれも投資家たちがブランドを有り難がったようなもんなんですよね?ありがちな素人投資の注意に「よく判らない金融商品には手を出すな」とか言いますけど、これって素人に限ったことでも何でもなくて、銀行とかのような専門にやってる人たちも結局は同じなんじゃないの?と思わずにはいられません。
「中身に混ぜであったので、よく判らなかった」
「仕組みが複雑でよく判らなかった」
「投資判断の権威づけを信じたら騙された」
みたいなもんですわな(笑)。これって、一般人の言い訳と大して変わらんじゃないの、と。

権威ある西洋のガイドブックには三ツ星って格付けされてたのに、実際食べてみたら超マズかった、みたいなもんですか?(笑)
AAAという具合に「Aが三つも付いていた」のに、実は…ってなことですな。

投資判断について、権威を信じたからこそ債券を買ったんだ、ということなら、そりゃどんな場面でも使えるな。外資系金融機関が投資判断を引き上げたから、とか、目標株価を引き上げました、とか、自己売買部門の自作自演さえ可能なくらいの投資判断を狂わせるニュースは日々流されているわけで(笑)。どこぞの知らないおっさんが推奨株を言うのではなく、そこそこの権威ある機関が発表してるんだよね。で、これを信じた一般投資家は「投資判断のニュースを信じたのに、損した」とか言うかね。そりゃ、騙されたあんたが悪いんだよ、ってな話でしかないと思いますよ、きっと(調べた事ないから判らん)。権威のある機関が「買いだ」と言ったからといって、いちいちそんなもんを信じていたら大損してしまうことになるでしょう(笑)。そんな言い訳は通用せんよ、ってこと。

そもそもヤツラが色々と投資情報を発表するのは、目的があるからでしょう。お客さんたちに「大儲けして下さいね~」って、ここだけ限定お得情報を親切心だけで教えたりはせんよ。壮大なる釣りを仕掛けてきてるんでしょうよ、多分。本当に儲かる話なら、誰にも教えず黙って仕込むに決まってるでしょうよ。自分たち自身が莫大な金を持ってるのだから、ちまちまとあちこちに運用先を心配する必要もないし全力で仕込めばいいだけだ(笑)。だが、彼らがわざわざ「儲け話を発表」するのは、これに釣られて、ネギを大量に背負い、腰にはみそを携え、鍋までかぶって来てくれるカモ連中から巻き上げるためだよ。まあこれは単なる推測なので今はどうでもいいですが、サブプライムで大損した連中ってのは、要するに「権威」を無闇に信じた結果損害を蒙ったのだ、ということ。

サブプライム関連の金融商品をよく判らずに買っていた、というのであれば、「よく知らないのに手を出すからだよ、バカだな~」ということかと。仕組みなんかを知っていたのに格付けを信じて買ってしまった、ということなら、「仕組みを知ってて買ったんだから、単なる自業自得だよな~」としか言いようがないわけで。契約書とか目論見書を隅々までよく読んでなかった人が悪い、みたいなのと似たようなもんなんじゃないの?いや、投資家には本当に全く何も知りようがなかった、ということなのかもしれんがね。それで掴まされた人たちは可哀想だし、だったら本気で騙されたってことを裁判で訴えてみたら?今のところそういう提訴の話は聞いたことないけど。
あと、BIS規制があったから、みたいな話が出されたり、バーゼルⅡのせいなんだよ、とか言われた日にゃ、たまったもんじゃないよね(チラッと取り上げたことがある→参考記事)。単なる責任転嫁なんじゃなかろうかと。もし本当なのであれば、世界中から集まって考えていたのに、規制関係の研究や実務をやってる連中は軒並み役立たず、ってな話ですわな。だったらなくせば?いらないじゃね?(笑)

大体、そういう金融商品を作ってる連中とか売ってる連中の顔を見てごらんよ。
直ぐに判りそうなもんじゃないか、格付けがなくたって(これは冗談です)。


つまるところ、何かの権威で行われた格付けを無闇に信じた結果どうなるか、というと、手痛い失敗や大きな損害を蒙ることがある、ということは頭の片隅に置いておいた方がいいと思う。特に日本では、何かの権威を容易く受け入れる傾向の人々が大勢いると思われるので、情報操作に対する警戒とか注意が必要なのではないかな、と。


あれだな、今日の読売の編集手帳に書いてあったのはよくわかるよ。
我が家でのふろふき大根やおでんの方がいい、ってのは、まさしくその通りだ。

これから一杯頂戴しやす(笑)。





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