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絶望内閣と支持率

2008年08月02日 14時54分19秒 | 政治って?
改造が行われた福田内閣ですけれども、多分、失速&低空飛行のまま墜落へ向かうでしょう(預言者か!笑)。

支持率の推移ですけれども、報道各社が出す結果というのは似通っていますが、あれって「仕込み」の面がなくもないかも、などと邪推してしまうので、もっとマイナーな調査を見てみました。


Yahooみんなの政治 - 政治アンケート(提供:Yahooリサーチ)

結果を見ますと次のような感じです。
支持、不支持(支持しない)、の2つと、60歳以上の層の結果を順に並べてみました。
何故60歳以上の層だけを他の年齢層よりも重視するかというと、
・投票率が高い
・現実の人口比でも割と多い
・どちらかといえば若年層よりも政治や選挙に関心が高い
・以前には自民支持者は高齢層に多かった
というような傾向があるかな、と思い、政権支持の推移を観察するのに参考になるかなと考えましたので。

アンケートの母集団の数がやや小さいので、正確性はあまり期待できないかもしれませんが、トレンドを見るのには十分役立ちます。


①安倍内閣

(「産む機械」発言)
07年1月 支持22.8%:不支持49.5%:27.2%
(事務所費問題、ナントカ還元水)
07年3月 支持20.2%:不支持55.2%:35.2%
07年4月 支持24.5%:不支持48.1%:41.6%
(松岡大臣自殺、消えた年金問題)
07年6月 支持14.7%:不支持64.0%:29.3%
(赤城バンソーコー大臣、遠藤大臣辞任)
07年7月 支持14.3%:不支持70.1%:24.6%
(選挙後、内閣改造前かつ退陣直前)
07年8月 支持12.3%:不支持67.5%:19.9%


②福田内閣

(就任直後)
07年8月 支持30.1%:不支持37.3%:35.8%
(大連立問題、テロ特措法)
07年12月 支持17.0%:不支持61.7%:26.4%
(後期高齢者医療、暫定税率)
08年4月 支持10.4%:不支持70.1%:17.6%
(…?)
08年5月 支持 9.6%:不支持72.3%:15.2%
(洞爺湖サミット)
08年7月 支持10.0%:不支持69.5%:13.2%


まず安倍政権時代について。
安倍政権時代のゴシップとか出来事は忘れていることも結構あるかもしれませんが、主だったものを書いてみました。
年初~3月頃までは下落傾向でした。産む機械発言や事務所費問題で閣僚が責められてしまいましたので。伊吹さんもこの時に事務所費は弁解に終始していたわけです。ナントカ還元水も出まして、最悪だったわけです。安倍総理自身の問題というよりも、マスコミのネガティブキャンペーンと閣僚への攻撃が絶え間なく出されたわけです。安倍降ろしのシナリオは既に動いていたということでしょうか。
しかし、安倍総理はそれまでの大人しい坊ちゃんのイメージを捨て去り、「戦う総理」へと方向転換をしました。4月には、支持率の回復が見られ、特に高齢層では1月から見ればかなり挽回していたようです。

ところが、「社保庁の自爆テロ」と後に呼ばれる(by 田原総一郎)「消えた年金問題」に火がつき、松岡大臣の問題が連日のように取り上げられた結果、松岡さんは自殺、年金問題は選挙前の大騒動へと発展していきました。これにより、支持率は急落、高齢層も大幅に離れていきました。更に、松岡大臣の後任となった大臣たちも相次ぐバッシングに晒され、バンソーコーで最低線まで落ちていったわけです。選挙は当然のことながら大敗北となりました。
8月末には内閣改造を行って出直しと見られていましたが、突然の辞任となったわけです。最低の数字がこの時のもので、支持12.3%、常に高目に出る高齢層であっても約20%まで落ちたのです。


これと比較してみますと、福田政権は出足はかなり支持層を回復したことが判ります。その後、特措法の採決問題や大連立失敗などの不手際が目立ち、支持率は下落しました。見掛け倒しといいますか、期待外れといいますか、要するに「やっぱ、福田さんはダメだったね」ということが国民にも判ってしまった、ということでしょう。そして、暫定税率問題+後期高齢者医療問題のダブルパンチで、壊滅的福田離れが起こりました。政権離れ、与党離れがこれほど深刻であるにも関わらず、「目立たぬように静かにしていれば、やり過せるのさ」という、”隠密潜行作戦”を取っているのが現政権でしょう。5月には支持が10%割れ、自民の政権基盤であるはずの高齢層も安倍政権の最低水準を大きく下回っています。

更に、サミット後の回復に期待とか頓珍漢なことをいい、ほぼ効果がなかったことが確認されただけでしょう。高齢層の離反が依然として深刻であり、常に全体の支持率よりも高い水準であるはずの高齢層の支持は同水準近くまで接近してきています。これは「年金、医療への無策」、「物価高=生活苦への無策」、というようなことが主たる理由ではないかと推測しています。


今回の内閣改造で支持率が急回復するかといえば、多分全然そんなことはないだろうと私は予想しています。ほぼ変わらないだろうな、と。大多数の国民の意志としては、「福田さんを変えてくれ」というのが願望だからです。誰も福田さんになんて期待してないんですよ。「さっさと転べ」と、国民も、自民党内部でも、民主党やその他野党も、みんな考えていると思いますよ。けど、降ろせない。選挙になってしまうと、大変なことになってしまうから、だ。担ぐべき御輿がない。まさか「顔ナシ」を担いで選挙はできまい?(笑)

恐らく福田政権は安部政権時代の最低よりも「ずっと最低」なのであり、支持はほぼ皆無であろう。「安倍降ろし」を一斉に演出したマスコミは(産経だけが違ったんだったか?)、その後始末ができないでいる。福田政権を無理矢理担ぎ出した手前、今更になって「引いてくれ」と言い出せないし、引き摺り降ろすこともできないのだな(笑)。小沢にだけは勝たせたくない、とか、そういう思惑もあったりするかもしれんから。民主党が「自分で転んでくれる」かもしれない、というようなチャンスを待っているのさ。代表選絡みで、内紛・紛糾してくれるといいな、と。時間潰しをしながら、時期が到来するのをひたすら待っているだけなんだよ。

今回の改造のタイミングは、8月4日くらいかと事前には報道されていたが、多分週末の番組に「新閣僚をすかさず出した方がいい」という判断が働いたものと思う。討論番組なんかがいくつかあるからね。アピールできるチャンスだ、と考えたので、改造直後に土日の方が都合がいいのだろう。
オリンピック開催日が近いので、大会直前とか開始後になれば、どうしたってスポーツの報道時間が多くなるし、国民の関心も大多数がそちらに向いていってしまうだろうからね。テレビの効果を最大限に活かそうと思えば、正しい選択だったと言えるだろう。


こうなると、惰性というものは恐ろしいもので、「このままダラダラ行っちゃえば?」みたいになってしまっているのさ、永田町は。
降ろすに降ろせない福田政権、というのも大変困ったものである。





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