op's weblog

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今日のひとこと: Microsoftはチェインバーを目指せ #ChatGPT #OpenAI #翠星のガルガンティア #ターミネーター #DUNE

2023年01月15日 22時59分51秒 | Weblog
依然事態は猛烈な勢いで進行しているので今更ですが、僕もChatGPTの用例を目にした時「いよいよ来たか」と思った一人です。

ChatGPTの最も恐ろしい所は、自然言語で対話しながら回答/結果の質を上げられることで、これは実質上ほぼ人間です。

で、「ツール」としては、「普通の仕事」で要求されるそこそこのレベルの回答/結果を早い段階からほぼ瞬時に出してしまうので、この時点で世界のホワイトカラーの大部分は事実上用済みになってしまいました。ChatGPTを「使えない」という人は、乱暴に言えば対話の仕方/質問のし方が悪いか、単に現実逃避しているだけです。

昨年から始まった急速な金融収縮で、米国を中心にIT系企業で解雇が進んでいますが、「フリー」になった人達のうち少なくない数がAIを使ったDXツールやサービスを開発するでしょうから、解雇した側が解雇される側になるのも時間の問題です。


ちなみに。MicrosoftはOpenAIに大規模な追加出資をして、「Bing検索にChatGPTを組み込む」と宣言したそうですが、この時点で検索サービスに組み込んでも、クルマの自動運転ぐらい危なっかしくて訴訟リスクばかり大きなものしかできないのは目に見えています。だから「宿願だった打倒Google」は当て馬で、Azureのメニューとしての提供と、MS Officeをはじめとする生産性ツールに組み込んでゆくことになるでしょう。


いずれにせよ、このままいくと、世界経済の大幅な収縮(失業率は高収入のホワイトカラーや専門職からどんどん上がっていきます)、国内・国際紛争・戦争の大きな要因になることは目に見えています。であれば、AIが世界の主役となる『ターミネーター』シリーズや、一度「破滅」を経験し、人間を強化することでAIを(実質的に)排除した世界をつくる『デューン』シリーズをメインシナリオと考えるべきなのか?

アニメの『翠星のガルガンティア』その意味でとても興味深い作品です。『ガルガンティア』に登場するのは「パイロット支援啓発インターフェイスシステム」として機能する汎用型AI『チェインバー』で、主人公の登場するロボット型機体に組み込まれ、機体の管制と同時に業務支援を行うパイロットの良き相棒です。ナレッジベースや分析・推論能力も凄いのですが、外部環境に合わせて学習を続けてゆきます。TVシリーズでは、『チェインバー』は主人公とともに文字通り成長してゆき、最終回では、主人公が「一個人」としての人間性とそれ故の生きたいという願いを回復するまで成長したことを確認し、自らを犠牲にすることで彼を守ります。OpenAIとMicrosoftの担当者には、少なくとも第1話と最終回は観て欲しい作品です。チェインバーは良い「指針」になるのではないでしょうか。

ところで、『翠星のガルガンティア』には更に興味深い続編が小説『翠星のガルガンティア ~遥か、邂逅の天地~』として存在します。この小説は、機械文明を高度に発展させた人類と、危機に対応するため、生物として適応・進化を遂げた人類がお互いの存在を認め合い、共に歩み始めるところで終わります。

例によってどんくさい僕は後になって気づきました。

大海原が舞台の『翠星のガルガンティア』はフランク・ハーバートの『デューン』に対する(もちろん弁証法での)アンチテーゼだったのか、と。


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