op's weblog

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今日のひとこと: #AI がらみでこれから何が起こるのか(3) 今回の推薦図書は三宅乱丈著「Pet」

2024年01月02日 17時54分18秒 | Weblog
元旦は朝から飲み食いで夕方には大地震があって、もう「体調的に」、PCに向かってもさすがに仕事に気持ちが向かなかった…

さて、最近は現実世界の動きがダイナミック過ぎて、創作世界分野のコンテンツを楽しむときはかなり保守的になってしまっています。で、数年前にアニメ化された『Pet』、の原作漫画をやっと取り寄せて寝る前に楽しんでいました。原作は東洋マフィアの世界を舞台にしたサイキックスリラーとでも言いましょうか、これを少女漫画?でみかける柔らかいタッチで描いた紛れもない傑作なのですが、アニメ版では絵を劇画風に寄せて非常に上手に仕上げたこれまた傑作です。原作よりもよりリアルに見えてしまうので、とっつきにくいと感じる人もいるかと思いますが、OP・EDはじめ音楽、編集のし方もうまくて、特に最終回は原作を知らなかった僕でも感心するレベルでした。

で、この作品では、いわば無意識レベルで彼我の境界が自然に確立できない(放っておくと常に混乱状態になる)問題を抱えるが、それゆえに人間(/生き物)の自我を形作っている記憶を操作できてしまう「潰し屋」と呼ばれる人たちが主人公です。これ、突飛なようですが、個人的には色々成程と思える設定で、今まで自分や他人が苦しんだり傷ついていた色々な出来事が腑に落ちた感じがして、期せずして癒しの様なものが得られた気がしました。もちろん僕は超常現象的な経験はありませんが、経験的に現実感を感じたわけです。

この様な認知世界?の物質世界への侵食・融合・重ね合わせを描いた作品としては、僕は筒井康隆の『だばだば杉』を思い出しましたが、物理学の方では、宇宙とはなんぞや、という話から、「情報」の扱いについてもとても興味深い研究が進んでいるようです。そして僕はAIの研究も、「使える」AGIを期待するより、認知機能から出発して、人間の「内面」の成り立ちと可能性に関する豊かな収穫を期待するし予想します。

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