中国四川省でM7 世界遺産の観光地
中国地震局によると8日午後9時20分(日本時間同10時20分)ごろ、中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州九寨溝(きゅうさいこう)県でマグニチュード(M)7・0の地震があった。震源の深さは約20キロ。地元政府は5人が死亡、63人がけがをしたと発表した。同県にはカルスト地形が作る美しい湖沼地帯として知られる世界遺産・九寨溝がある。
中国メディアによると、地震の揺れは約2分間続き、約300キロ離れた成都市などでも大きな揺れを感じたという。中国メディアは現場の旅行者の話として避難した1000人以上が集まっていると伝えた。現場は山岳地帯で、同自治州では2008年に約9万人の犠牲者を出した四川大地震が発生している。中国メディアは現場のものとして、大きな石に押しつぶされたタクシーや、建物から走って逃げ出す人たちの写真や映像を報道している。
中国屈指の観光地として知られる九寨溝は日本からのツアーも組まれるなど人気が高い。夏の観光シーズンに入っており、8日には約4万人の観光客が訪れたという。日本の重慶総領事館によると、日本時間9日午前0時段階で日本人の被害の報告はないが、観光客として滞在している人がいる可能性もあり情報収集を急いでいる。