◇宿泊者の手紙に勇気付けられ、仲間からの支援金も
中越地震で被災した小千谷市のユースホステルが、再開に向けて動き始めた。オーナー自らの手で2年かけて空き家を改築したが、地震で壁がはがれるなど被害を受けた。小千谷市郊外の施設はいまだに約2メートルの雪に囲まれ、工事もままならない。しかし、宿泊者からの手紙に勇気付けられ、仲間からの支援金も届いた。夏の再開を目指す。
同市の仮設住宅に入居する南忠詞さん(40)はユースホステル「小千谷ふるさとの丘」を02年から始めた。大学時代に初めて利用したユースでの同泊者との交流が忘れられず、勤めていた会社を辞めての挑戦だった。
大阪府堺市の出身だが、小千谷市の山あいにある寺沢地区の木造2階建ての空き家を購入。小さなころに母方の田舎を訪れた時の印象と重なった。自分で壁を張り替え、約700万円を費やして2年がかりで営業にこぎつけた。
しかし、丹精込めた壁も地震でひびが入ったり、はがれ落ちたりして一部損壊扱いになった。「軌道に乗り始めたこれからという時に」と落胆した。
そんな時、宿泊者から多くの手紙が届いた。「人間は災害に負けない」と記されていた。「心に染みた。一度来ていただいただけなのに心配してもらって」。知人のユース関係者が音頭を取って集めた100万円を超える支援金も届いた。
大雪で思うように改修工事ができない時期もあった。施設までの道が除雪されていないため、3日かけて雪かきをしてたどりついたが、雪がまた道を消したこともある。
19日にようやく内装工事に取りかかった。「夏までに再開できれば。『もう一度泊まりたい』という人がいるから」。工具を持つ手に力が入る。
毎日
中越地震で被災した小千谷市のユースホステルが、再開に向けて動き始めた。オーナー自らの手で2年かけて空き家を改築したが、地震で壁がはがれるなど被害を受けた。小千谷市郊外の施設はいまだに約2メートルの雪に囲まれ、工事もままならない。しかし、宿泊者からの手紙に勇気付けられ、仲間からの支援金も届いた。夏の再開を目指す。
同市の仮設住宅に入居する南忠詞さん(40)はユースホステル「小千谷ふるさとの丘」を02年から始めた。大学時代に初めて利用したユースでの同泊者との交流が忘れられず、勤めていた会社を辞めての挑戦だった。
大阪府堺市の出身だが、小千谷市の山あいにある寺沢地区の木造2階建ての空き家を購入。小さなころに母方の田舎を訪れた時の印象と重なった。自分で壁を張り替え、約700万円を費やして2年がかりで営業にこぎつけた。
しかし、丹精込めた壁も地震でひびが入ったり、はがれ落ちたりして一部損壊扱いになった。「軌道に乗り始めたこれからという時に」と落胆した。
そんな時、宿泊者から多くの手紙が届いた。「人間は災害に負けない」と記されていた。「心に染みた。一度来ていただいただけなのに心配してもらって」。知人のユース関係者が音頭を取って集めた100万円を超える支援金も届いた。
大雪で思うように改修工事ができない時期もあった。施設までの道が除雪されていないため、3日かけて雪かきをしてたどりついたが、雪がまた道を消したこともある。
19日にようやく内装工事に取りかかった。「夏までに再開できれば。『もう一度泊まりたい』という人がいるから」。工具を持つ手に力が入る。
毎日