雪害の記録 2006 Apocalypse

君死にたもうことなかれ

(新潟)「篠田館」崩落死亡事故、原因・対策は  

2005年01月31日 | 雪害の記録04-05
小千谷市にある旅館「篠田館」の浴場の屋根が雪の重みで崩れた事故はなぜ発生し、今後どんな対策が必要なのか
--中越地震後の雪害の危険性や対策の必要性を訴え、事故翌日の27日に現場近くで雪質などを調べた長岡技術科学大学の上村靖司講師(雪氷工学)に聞いた。

--痛ましい事故が起きてしまいました。「恐れていたことがついに起きた。この冬は中越地震で例年とは状況が違うため、雪の重みで倒壊する家屋が増えることは想定の範囲内だったが、浴場で人が生き埋めになるという事態は想像できなかった。今後も想定外のことが起こりうるだろう」 
--考えられる屋根が崩れた原因は。 「いま言えることは、(1)地震で浴場の屋根が傷んでいた(2)旧館の屋根から滑り落ちて積もった雪の重さが、浴場の屋根の強度を超えた(3)重い雪の塊が落ち、その衝撃が倒壊の引き金になった--という3点。原因を考える上で、いつどれだけ雪下ろしをしたか、浴場をどのように補修したか、どの程度の大きさの雪の塊が落ちたか、などを検証することが重要だ」

--事故当時、周辺には約1.5メートルの雪が積もっていました。 「現場付近で調査したところ、地上の積雪の密度は1立方メートルあたり400キロと相当重かった。この地域の建物は1平方メートルあたり300キロの積雪荷重に耐えられるよう設計されているが、浴場の屋根に80センチ積もっていたとするとすでに許容荷重を超えていた可能性があり、そこに重い落雪があり倒壊したと考えられる」
 
--市の認定では建物は「半壊」でした。 「篠田館は、多くの人が利用する施設。その点を考慮し、被害認定の仕方についても、見直しが必要となるかもしれない」 
--今後の対策や注意点は何ですか。 「屋根の補修が間に合わず、やむなく冬に備えて青いシートをかけるなど雪が滑り落ちるようにした家は少なくない。滑り落ちる軒下に建物がある場合、上の屋根の雪が集中して積み上がっていくことを考え、内部への立ち入り禁止にするなどの措置を講じるべきだ」
朝日新潟
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