どうせ地球のチリだからな。

生き方を変えたから、ブログも変えようと思った。
企画屋の日記です。

俺は

2011-04-15 15:45:15 | Weblog
ゆきえさんの実家の犬、チャコが逃げたと、娘達から泣きながら電話が来た。
昨日から帰って来ないらしい。
俺はアンカーだからドライアイスを運ばなければいけないし、夜はどうしても時間を作りたい約束がありましたが…
俺は…
チャコの方に行きます。
他の仲間がアンカー役になっています。

はい。
夜は絶望的。
マッハで犬捕まえて、マッハで届けて、マッハで女川にドライアイス届けて、真っ裸で18時に街場に戻る…

無理だ。

平一家は…諦めない気持ちが人よりも強い。
方だ。

○か×か?

あの…
犬が逃げたと子どもに泣かれ、少しパニックになり、一番大切なアンカーは我妻とタケチンとスタッフにぶん投げる。
こんな私ですが、引き続きのご支援をお願いしたいです。
すみません。

本当にすみません。

想像力との競争力

2011-04-15 08:32:26 | Weblog
望みは日々変わる。
地震が起きる前日は、何を望んでいただろう?
望みは日々忘れてしまう。
震災後、自分たちが生きているという事に感謝し、生きていてくれさえすれば、と心から祈った。

時間が戻ればいいのに。
そう思った。
灯りもなく、飯もなく、絶望しかなく、たまたま生まれた格差に怒った。

神様はいないような気がする。
テレビの特番で出てくるようなエスパー達も、今出てこないで、いつ出番だというんだろう?
俺はもう、自分の目で見たことしか信じたくないし、それが一番強い様な気がしてる。

ドライアイスを集めようと言うと、
「亡くなった方々も大切だけど、生きてる人が先でしょう?」
と、言われた。
「うん。」
としか言えなかった。
諦めではなく考え方は様々、それも大事だし優先順位なんて俺にはつけられない。

でも、考えてみて欲しいんです。

【お子さんがいる方。】
どこかで生きているはずだと、情報を集めて探し回るはずです。
毎日、泥を掻き分けて、瓦礫の下を探し回るはずです。
だから俺達は、機動力をあげるためにガソリンを用意した。
それでも自分の子が見つからず、安置所を探し回る。
二度と動かない状態であったとしても、
「パパ!」
「ママ!」
と抱きついて来たことを忘れられるはずがなく、会いたくないはずはない。
何としてでも会いたい。
俺は寒かったであろう、苦しかったであろうわが子を、もう一度撫でてあげたい。変わり果てていても、もう一度抱き締めたい。
側にいてあげられなくて、ごめんなさい。と伝えたい。
学校を休ませれば良かった。って、際限のない後悔もどんどん生まれる。
気が触れてるように見えるなら、そう思われてもいい。
家族とは、そういうものだと思う。
愛とは、そういうものだと思う。
寒いまま、痛かったまま、苦しかったまま、見つけてあげられないまま埋められたら…
俺は泣くことも出来ない。
区切りが無くなって、ずっと絶望しかなくなる。
ゆきえさんが亡くなったことは、俺は知っていた。
なんかね、分かってた。

でも、実際にその現実を突きつけられるまでは泣けなかった。
全てを知った後に死ぬ程泣いた。
精神力が限界に達したのは、火葬の日だった。
新潟にガソリンを売ってくれと懇願しに行った日だった。
新潟に着いた早朝に火葬の連絡が来た。
我妻さんに、
「ガソリンはいいから帰っておいで。もういいから。」
と言われた。
タケチンに肩を掴まれて、やっと立ててた。
サーバーメールに、ゆきえさんからの最後の言葉を見つけるのは、もう少しだけ後の話。
俺が世界を救う。とまで本気で思って頑張った。
俺なんて、被災者には含まれない。
明るくしてなきゃならんのです。
皆、それらを分かって探してる。

楽しいことも、頑張ることも、飯を食うことも、まずは家族が揃ってからだ。

もっと早く想像力を働かせていれば良かった。
申し訳なく思う。
土葬をしてる行政を責めてはいない。
限界を迎えてしまっただけ。
消防の方々。
検死をしてる方々。
安置所の担当の役場の方々。

皆が喜びではない、何とも言えない表情を見せてくれた。
何度も書くけど、
「ご苦労様です!」
と潤んだ目で敬礼をされたが、それは、これを読んで他人事と思わずに動いてくれた皆さんのお陰です。

家族に再会するまでのドライアイス。
引き取ってから火葬までの時間の為のドライアイス。
生きている方々の物資は、今は誰かに任せよう。

俺は気持ちに区切りがつかないまま、復興の為に本気で力を出せない。

やる気の基礎は、大切な人達の安否だ。

俺は、それに友人達も含まれる。
嫌いなアイツも、元気だと聞いて安心した。
相変わらずバカな話を聞いたけど安心した。
やる気はそれから湧いて来た。
一家だからな。
俺は一方的にそう思っています。

皆からのコメントや、メールに何度も励まされた。
何度も癒された。
武田さん、齋藤くん、畑中さん、栗原さん、清村さん、中川さん、伊藤さん、小蘇我さん、永田さん、石川さん、杉、新本、小野寺、高野さん、朝倉さん、山添さん…やめた。キリがない。
五百人を越えた俺が一方的に一家だと思う方々には、俺が一生をかけてでもお礼をしに行く。
俺は、一生忘れない。
沢山の悩みや不安が、後から後から湧いてきます。
恋愛、成績、仕事、金…
普段から占いで気になる内容は少し忘れよう。

俺達は生きている。
安置所の寂しさと、線香の匂いが忘れられない。耐え難い匂いも忘れられない。
それは、たまたまの差です。
家族が元気なこと。
これ以上の幸せなんてない。
人間は生物だから、必ず腐ってしまう。
それを、止めよう。

有限会社ユウキ
いい名前だと思う。
勇気を出して、人を助けてください。
徳を貯めよう。
決して減らない徳を貯めよう。

俺はまだ信じられないが、もし神様がいるならば、どうか家族が再会出来るように、この会社を皆に伝えて欲しい。
どうか、皆に伝えるだけでいいので、いるならば、やってくれよ。

神様だったら、そのぐらい出来るでしょう?

ゆきえさんは、自分が見つかった田んぼにイルカを置いて俺に助けさせたり、自分のばあちゃんがず~っと探しても探しても見つからなかった靴をこれまた田んぼに揃えて置いてみたり出来てるんだぜ?

ゆきえさんが生き返ることはない。
一緒にご飯を食べる事も、ケンカをすることも二度とない。
謝る機会も、お礼を言う機会も二度とない。

悲しみに程度や順位はない。

一つの、何万人が亡くなった震災が起きたのではなく、数万件の悲しい事件が起きたのだ。

それぞれ1人で動き出し、数人で始めた俺達の活動を支援してくれる人達が五百人超になった。
ドックウッドと合わせれば千人を超える。

重ね重ね、信用してくれてありがとうございます。

一度きりではなく、いつまでも忘れないで継続した支援お願いいたします。

俺達は、アンカーだからな。
絶対に諦めない。

平一家、総出で家族を再会させよう。

家族は、家族の元に。
犬や猫も同じだ。
全員揃って磯野家だ。



支援取り纏め体制を手配して頂きました。
http://tairasupport.blog90.fc2.com/

頼むぜ神様。
ラストチャンスだ。