陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

大阪(梅田)と京都への小旅行(1)

2010-07-15 10:57:33 | 旅行
 気晴らしを兼ねて旧友達と会うため、7/1~7/3の予定で大阪(梅田)と京都へ出かけた。昨年は3回伊丹空港からリムジンバスに乗ったが、難波や京都へ直行したので、梅田は素通りだった。ここへ出掛けるのは4年振り位になる。

 午前8時半に我が家を出て、山形空港(東根市)から1時間20分のフライト、伊丹空港へは午前11時10分に到着。梅田へはリムジンバスで約30分、昼前に阪急バスターミナルに到着。

 JR大阪駅周辺は、猛烈な建設ラッシュである。駅ビル自体も<大丸デパート>が全面改装をやっていて、何とも慌しい。<阪急デパート>が梅田へ集約されて、巨大ビル化するのに対抗しての大改装だとか。

 梅田周辺は、以前よりも高層ビルが増えて、随分街の様相が変わった。5~6年前は、駅前の豪華ホテル<ヒルトン大阪>が聳(そび)えるように目立っていたが、今は後発のビル群に埋没している感さえある。

 阪急ガード下の入り組んだ食堂街が懐かしい。昼間は開けている店が少ないが、夜は賑やかだ。半世紀近く前、大阪を初めて訪れた時、この食堂街の活気に圧倒された。梅田の迷路のような地下街とは雰囲気が違う。

 コーヒー店<ニューYC>の看板が目に付いた。ここは、長らく山本コーヒーが営業し続けている老舗喫茶店で、コーヒーの味は本格的。それに内装も落ち着きがあって、昔は良く利用した。
http://retrocoffee.blog15.fc2.com/blog-entry-425.html

 古めかしいコーヒー・ミルが数台、階段脇に飾ってある。以前と変わらないクラシックな店内の雰囲気。若いウェイトレスが、今日のお勧めは「キリマンジャロ」と言うのでホットで頼む。カップ2杯以上がポットサービスで提供される。それで、450円。のんびりと煙草を喫いながら、渋味のあるコーヒーを楽しむ。

 店を出て、阪急「三番街」沿いを暫く歩き、宿泊先の<ホテル阪急インターナショナル>へ向かう。折から三番街ではバーゲンセールをやっていて、お兄さん、お姉さんが声を嗄(か)らしながら呼び込みに忙しい。その一人から宣伝団扇を貰った。カンカン照りで外気温度は33℃を越し、少し歩くと汗ばむので団扇は有難い。

 <ホテル阪急インターナショナル>のチェック・インは午後2時。鞄をフロントに預け、ロビーで待っていてくれた旧友のMM1・名誉教授に挨拶。彼と共に、再び「三番街」を取って返して、JR大阪駅へ向かう。

 MM1教授は、<大丸>改装工事でJR大阪駅ビルの食堂街が殆ど休業しているのに気付き、それならと<ホテルグランヴィア大阪>25階にある日本料理店<浮橋>の個室へ私を案内してくれた。
http://www.granvia-osaka.jp/restaurant/top.php?i=4#Tab

 昼食は、会席料理のフルコース、だが二人とも酒を嗜(たしな)む方なので(笑)、昼間から冷酒を煽り続けた。MM1教授とは、共通の知人の慰霊の旅に出て、松山の<道後温泉>で語り明かして以来7年ぶりの再会、昔話と共に老人に特有の健康に関する意見交換、日本の政治情勢などの吟味に話が弾んた。

 気が付くと、店内には私たち二人のみ、午後2時閉店にも拘らず、店は老人の歓談を暖かく配慮、午後4時近くまで我々の滞在を許してくれたようだ。

 恐縮しつつ店を出て、別れを惜しみながらMM1・名誉教授をJR改札口に見送り、<ホテル阪急インターナショナル>へ戻った。フロントは、部屋をグレードアップしてくれると言う。このホテル、宿泊費が高額なのは有名で、特別企画によるシングル一泊1万円のキャッチ・フレーズに惹かれて、予約したのである。通常は、シングルルームで素泊まり一泊3万4000円程。無職の私には、昔と異なり一泊2万円以上のホテル宿泊など到底無理である(笑)。
http://www.hankyu-hotel.com/cgi-bin2/cms2/index.cgi?hid=18hhinternational


 ベルボーイが案内してくれた部屋は、28階にあって42平方米の広さ。キングサイズのベッド(Serta社製ポケットコイル型)が二台、シャワールーム付属のゆったりとした大理石バスルームにはバスローブが置いてある。40インチの液晶TVとマランツのCDプレーヤー。手脚按摩まで念入りに行う豪華なフルモード・マッサージ器が窓際にどんと置いてある。

 28Fの大きな三角出窓から、夕暮れの梅田周辺を見下ろした。遠くが霞んでいるので、大阪湾までは見透すことが出来ない。真下近くを阪急電車が忙しそうに往復している。


 午後6時過ぎ、M電器OBのMM2博士、それにMH氏とJR大阪駅で待ち合わせ、彼等とは電話で話すことはあっても、将に10年ぶりの再会である。80年代から90年代、現役時代の彼等と梅田は勿論、北の新地で機嫌よく歓談した。その時は、鯨料理も大いに楽しんだ。

 夕食懇談は<大阪マルビル>3Fにある居酒屋<豆助>へ行った。名物の豆腐田楽と共に焼酎「中々」の梅入りお湯割で過ごす。「さわら」の塩焼きも美味であった。午後に酒食をたっぷり摂っているから、酒量はさっぱり進まない。年のせいで飲めなくなったと苦しい言い訳。
http://www.hotpepper.jp/strJ000020211/


 MH氏は、最近の技術コンサルタント業務を語ってくれた。極めて興味ある内容で、早速若い知人達に情報伝達することを約束。何か彼のビジネスに繋がるかも知れない。

 午後9時過ぎにはお開き、もう二次会で騒ぐ活力は我々には残っていない。寝屋川市や京都方面へ戻る旧友たちと別れて、ホテルへ戻る。途中、阪急ガード下の飲食街を通り抜けると、昔と変わらぬ姿で、通路に椅子をはみ出した串かつ屋、寿司屋、定食屋、うどん屋などが賑やかに営業をしていた。

 <ホテル阪急インターナショナル>25Fは、南国風のパティオ型アトリウム・ロビーで、その奥に落ち着いたバー・ラウンジ<Solamente>がある。宿泊者用優待券を貰ったが、行くのを止めた。それより、風呂上りにバス・ローブのまま豪華なマッサージ器に座って、のんびりする方が良い。マッサージして貰いながら、ウィスキーの水割りグラスを持って、28Fからの梅田の夜景を眺めるのは、中々乙なものだ。

 翌日は早朝5時に眼が覚めた。近頃は睡眠時間5時間が普通。昨夕は話に夢中になって、余り食べなかったので今は空腹感が大きい。ホテルの朝食時間は午前7時からだが、まだ1時間半ほど待たねばならない。それに、一人3000円の値段!

 阪急ガード下の一膳飯屋が無性に懐かしくなって、そちらへ行くことにした。人通りの少ない街路をぶらぶら歩いていると、牛丼の<吉野家>を見つけた。で、そこへ入ることにする。広い店内に、客は2人だけ。若い女性客が牛丼を満足気に食べていた。彼女は、これから働きに出るのだろう。「納豆定食」(350円)と「コールスロー」(90円)を頼む。関西でも、只今は納豆が定着したようだ。

 キャベツ主体の「コールスロー」、<吉野家>のそれは少し甘味と香りに欠け、玉ねぎの摺り下ろしが少ない感じ(生意気な言い方かな?)。だが、これで1食当りに求められる約100gの野菜摂取が出来る。1泊48、000円(但し、支払うのは10,000円)の部屋に泊まりながら、朝食は<吉野家>と言うこのアンバランス!

 大衆喫茶店の<ド・トール>や<プロント>も、未だ店を開けていないから、そのままホテルに戻り、ホテル提供のインスタント・コーヒーで我慢をする。届けられた産経新聞の正論欄では、遠藤浩一拓殖大学教授が民主党政権の驕りを鋭く批判していたので、興味深く読んだ。

 立派なTVが部屋に置いてあるのだが、ニュースを見る気にもならない。早朝の梅田の街並みを28Fから暫く眺めていた。昨日の旧友達と、次は何時会えるのだろうか?皆元気そうだが老齢になっているし、先行き何が起こるのか分からないこの御時勢、あれが最後になる可能性だって否定出来ないだろう。ふと、「一期一会」の言葉が頭を掠める。

 <インターコンチネンタル東京ベイ>と全く同じデザインの広く機能的なバスにゆったりと浸かり、朝風呂を楽しむ。洗髪は、ガラス張りのシャワールームを利用。アメニティーは全て資生堂製品で充実、女性ならきっと悦ぶ位に完備している。

 午前11時にチェックアウト(午後0時まで滞在可)、10,000円+ミニ・バー代金を支払い、再びJR大阪駅へ向かう。同駅からは新快速電車で30分、今日は京都でやはり懐かしい人々と会えるのが楽しみだ。
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