陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

H2Aロケットによる偵察衛星の打ち上げ成功

2011-09-24 23:59:29 | 教育と研究
 秋分の日、日本の誇るH2Aロケットによって、情報収集衛星光学4号機の打ち上げが成功した。これは、事実上の偵察衛星である。ロケット打ち上げ技術も、かなり安定して来て、何とも嬉しい。

情報衛星打ち上げ成功=光学4号機、H2Aで-種子島

 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構は23日午後1時36分、政府の情報収集衛星(IGS)光学4号機を搭載したH2Aロケット19号機を鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げた。衛星はH2Aから分離後、地球周回軌道に投入され、打ち上げは成功した。

 IGSは1998年の北朝鮮による弾道ミサイル発射を機に導入された事実上の偵察衛星。内閣衛星情報センターによると、光学4号機は機器の確認や調整を経て、数カ月後に運用を始める。竹歳誠内閣官房副長官は記者会見で、「わが国の情報収集能力が一層強化できる」と述べた。

 一方で、IGSは詳細な性能だけでなく、災害時の利用実態も非公開のため批判の声もある。竹歳副長官は東日本大震災でIGSが撮影した画像を関係省庁などに提供したと説明。「浸水状況の把握などで役立っていたと思う」と強調した。

 光学衛星は昼間の晴天時、地上数十センチ四方まで識別できる高性能望遠レンズを備える。夜間や悪天候でも識別可能なレーダー衛星と合わせ、政府は2組4基態勢を確立し、地球上の全地点を1日1回以上撮影したい考えだ。(2011/09/23-17:34)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011092300287


 積み込んだ高性能デジタルカメラにより、地上物体を60cm単位で識別出来るようだが、米国の偵察衛星は確か10cmの分解能があったのではないか。もっと識別性能を上げて、敵性国家の情報を収集すると良い。

 それでも、H2Aロケットには、まだ問題点が残っているようだ。予算制限で大変だろうが、関係者には何とか頑張って貰い、打ち上げ技術を一層安定化させて欲しいものだ。

H2A打ち上げ 真価問われる10年目2011.9.23 21:35

 H2Aロケットは平成13年8月の初打ち上げから10年を迎えた。8年前の失敗から立ち直り、13回連続の成功で安定期に入ったように見える。今年度は国内外の重要衛星の打ち上げがめじろ押しで、国産主力機としての真価が問われる。

 ロケットの国際的な評価では、打ち上げ経験が20回で「一人前」、成功率が95%で「一流」とされる。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、この2つの数字を目指してきた。目標達成は目前だ。

 年内に予定される節目の20号機は、今回に続いて情報収集衛星を打ち上げる。唯一失敗した6号機が同衛星だったこともあり、失態は許されない。年明け以降は、韓国から受注した初の商業衛星が控える。衛星打ち上げビジネスの世界市場に参入するデビュー戦で、確実な結果が求められる。

 気になるのは信頼性確保への取り組みだ。19号機の打ち上げ前に発覚した電子機器の設計不良は、1号機から続いていたにもかかわらず、JAXAは機器メーカーのミスを10年間、見抜けずにいた。6号機の失敗後、万全を期して実施したはずの総点検でも見落としていた事実は重い。

 今回は大事に至らなかったが、ほかにも思わぬ不具合が潜んでいるかもしれない。検査や評価の手法に本当に穴はないのか、「次の10年」に向けて、初心に帰って見つめ直す契機にしてほしい。(長内洋介)
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110923/scn11092321360004-n1.htm
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