お昼過ぎに、レターパックプラスが届いた。
『盆明けになるで』と言われていた、クーラーのアイドルプーリーだ。
盆明けになると言いながらも、何とか、盆前に仕上げてくれた。『感謝』
アルミプーリは、見ての通り、少しでも加工時間を短く安く上げたいので、外の形状はプレーンだが、純正の鉄プーリーよりずいぶんと軽い。
これに、いれるベアリングは、他の消耗品と同時に、モノタロウで、安いものを仕入れたら、GTV6のオーナーさん、どこ製のものかと問い詰めてきて、結局、ベアリングは、NSKのものを手に入れなおした。
私も試に、はじめて、チャイナ製のベアリングを手に入れたのだが、JISマークが入っていたので、問題はないだろうと思ったのだが。。。。。。。 プロの目からは全然品物が違うとのことだった。
右の写真は、NSKベアリングで組んだ、アルミプーリーと、純正の鉄製アイドラプーリー。
出来上がったアイドラプーリを組み込んでみると。
見事コンプレッサープーリーだけが、前に出っ張っていて、ベルトラインが出ていません。
クルマはGTV6、付けているコンプレッサーは、ミラノV6用のサンデンSD507
同じロメオのV6エンジンで、コンプレッサーブラケットが同じなら、安易に使えると思った前任者の頭がピーマンの照明。
もともとGTV6のコンプレッサーは、ヨークの時代があり、サンデンSD507に変わり、同じサンデンでも、コンプレッサーブレケットには2種類あるのは、ほとんどのメカニックは知らない。
このコンプレッサーが、トラブルで、GTV6用から、ミラノ用が安易に使えると判断してつけたのか、この車にクーラー付ける時点で、ベルトラインのことなど頭になかったメカニックが付けたのか知らないが、この車の前のオーナーは、こんな状態で乗せられていたのだ。
もっとも下取り査定でも、こういうところ見過ごしたのか、まったく気にもしなかったのか?
どちらにせよ、次に買ったものはえらい迷惑な品だ。
仕方ないので、とりあえず手持ちの、長期保管のGTV6専用のものと、ブラケットごと交換した。
左端の、ブラケットとエンジンの間に取り付ける鉄の土台の取り付けボルトに使うワッシャーが写真の様に入っていた。ウェブワッシャと、ディッシュドワッシャーを重ねているわ、しかも2本で、位置が前後しているわ。そんなメカニックが付けたのなら、ベルトラインもくそもないわな。 人にもの売る時はまともなものを売らないと、売った者の程度が。。。。。
ブラケット取付位置から、プーリーまでの寸法を測れば、ラインが違うのが、アホでもわかる。
BKTごと交換の前には、のちのトラブルを少しでも減らそうと、元のコンプレッサーを使い、プーリーだけを替えようと試みたが、芯の取付け部の、サークリップのサイズの違いより、プーリーのベアリングが違うのがわかり、組み替え断念。
手持ちのGTV6用のコンプレッサーに、OILだけ補充して取り付けた。
本来のものを取り付けたら、ベルトラインは当然真っ直ぐに。
ただし、GTV6用のプーリーはわずかに径が大きいのか、ミラノ用の純正ベルトでは、キツキツで、あらためて、バンドーの半サイズ大きなものに交換した。
以上で、クーラーの真空引きをして、ガスを入れたら、それで完了の予定だった。
ちょうど、ラリー時代の友人のメカニックが来るというので、納車に付き合ってもらう予定だった。
しっかりと真空引きして、ガスを入れて、、、、、、、。
低圧側が、思ったより引かない。
最初のミラノ用コンプレッサーの時と同じだ。
高圧15近く上がっているが、低圧が5キロ以下に下がらない。
エンジンを止めても、すぐには、低圧高圧がツウツウになるわけでもない。
と、なると、レシバーではなく、コンプレッサーの不良しか考えられない。
手持ちのコンプレッサーで、ベルトラインの真っ直ぐ出るコンプレッサーも、補正できるブラケットもない。
とりあえず、納車は断念。
さらに、追い打ちで、少し車が冷えてから、再度クーラー点検しようとしたら、途中で、エンジンの電気が落ちた。
ステアリングラック交換の折に、コラムを落とした時に、電気の導通不良で、その時は、エンジンはかかるが、パワーウインドーが動かなくなっていた。
途中で、接触を点検していたら、パワーウインドーも動くようになっていたのだが、今度はエンジンがかからなくなった。しばらく待つと、かかることもあったが、また電気が落ちる。
その時に気が付いたが、オーディオの表示がおかしい。再起動ばかりをしているということは、まともに電気が来ずに、接触不良を起こしているということだ。
この車、フューズBOXを焼いていて、国産のブレードフューズのBOXを別途取り付けているが、余計にトラブルの発見を難しくしている。
オーナーは、事情を理解してくれたが、徹夜までして、トラブル捜して、結局は解らなかった。
お昼過ぎに、友人のメカニックがやってきたが、彼も、アルフェッタ、75ミラノ改M/T、75T/S、155と、ずっとアルファーに乗っているので、私がGTV6でトラぶっているのに、興味津々。
フューズBOXを見て、改造した自分しかわからない、そんな仕事をしたメカニックは失格だと、一刀両断。古い車を扱う資格のないメカニックの仕事だと言い放った。
もちろん私もうなずいたが、最終的に宝探しするのは、この私だ。
ここは腰を落ち着けて、じっくりとこの車の相手するのが、一人しかいない私の工場が前に進むただ一つの方法だ。 他の車のお客様には申し訳ないが、自分の車がそう言うトラブルを起こした時のことを考えて、お待ちいただくしか対処のしようがない。
何より、クルマを長く預かったままのS様には、お詫び申し上げます。