ミラノはミラノ

ミラノ在住のおねえさん(うそ)おっさんの気まぐれ場当たり日記

イタリアの処方薬 基本はジェネリックに

2012-08-17 00:03:28 | 日記

イタリアの処方箋は、こんな感じです。これがあると基本的にどんな薬でも、どんだけ高額でも手数料4ユーロ払うと無料になります

先ずは、ジェネリック医薬品とは?
日本語で、後発医薬品(こうはついやくひん)と呼ばれ、特許が切れた医薬品を他の製薬会社が製造或は供給する医薬品のこと。
特許の対象は、有効成分、製造方法、効能効果、用法用量など多岐にわたります。
なお、後発医薬品に対して先発の新薬は先発医薬品と呼ばれます。
多くの場合、もちろん後発の方が、相当安い価格設定(薬価)になります。

医師が処方箋を書く場合、日本もイタリアも様式こそ違うものの、書き方は、ほぼ同じで、薬品を指定する欄には、商品名が記載されます。
例えば、痛み止めの処方では、ブルフェンという商品名が記載され、有効成分であるイブプロフェンとは書かないことになっています。

この処方箋を見た調剤薬局の薬剤師は、なんの躊躇もなく、ブルフェンを患者さんに渡します。
この方式だと、医者が処方箋にジェネリックの商品名を書かない限り、先発医薬品が大量に売られ、後発はいつまで経っても売れないことになってしまいます。
特に日本の場合は、患者も医者もブランド好きってこともあり、なかなか後発品にシフトして行かない現状があります。
その他にもいろいろな原因があって、後発品の普及が進まない現状がありますが、興味のある方は、WIKIで見ておくと、う~ん!なるほど!って理解可能です。
(ここでは詳しく書きませんというか、書ききれません)

国の財政的な観点からは、ジェネリックに移行した方がいいのですね
だって、それだけ支出が減りますので
例えば、先発薬で薬価1錠120円の薬の場合、患者さんと国の負担割合は、患者さん40円、国が80円
これが後発1錠30円になれば、患者さん10円、国が20円
もちろん我々患者側も負担が少なくて済みますが、国の負担額をかなり低減させることができますので、ジェネリックの普及による国家財政に及ぼす影響は、数兆円とも言われています。

イタリアの場合は、基本的に医療費は100%国が出しますから、ジェネリックに移行した場合の効果は、国家にとってもの凄く大きなものがあります。
イタリアでは、今後数ヶ月以内に医師が書く処方箋は、商品名ではなく、成分表示にすると法律が変更されます。
つまり、ブルフェンではなく、イブプロフェンと書くことになり、薬剤師は、基本的に成分が同じであるジェネリックを患者さんに渡すことになります。
例外は、医者が処方箋に商品名を記載する場合、何故特定の商品でなければならないのかを処方箋に記載しなければならないことになり、一気にジェネリック化が進みそうです。
また患者側がどうしても先発じゃなきゃイヤ!という場合には、差額を自己負担してジェネリックを回避できる道も残されました。

日本の場合は、医師会って政治団体的な要素もあるので、なかなかイタリアのようには移行が難しいかも知れませんが、健保財政が相当厳しい状況になっていますので、イタリアと同じ道を進む日が近いのかも知れません。

ちなみにウリちゃん、ジェネリック派じゃなく先発派なので、差額を払っても先発しか口に入れないと決めています。


 

 

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