BROblog

思いつくまま気の向くまま・・・。
Tomorrow is another day.
禍福は糾える縄の如し。

岡田以蔵 辞世の句について

2007-11-03 11:51:36 | 気になること
先日、幕末のことを調べる機会があって

いろいろ見ていたんですが

土佐勤王党に所属していた岡田以蔵

通称「人斬り以蔵」が残したとされる辞世の句が

ネット上では2通りあるということがわかりました。


―君が為 尽くす心は 水の泡 消えにし後ぞ 澄み渡るべき―

―君が為 尽くす心は 水の泡 消えにし後は 澄み渡る空―


辞世の句なので、2つも作るはずはなく

どちらかが誤りということになるのですが

ネット上でざっと調べてみても

どちらが正しいのかよくわかりませんでした。

しかし両者を見比べると、全く解釈が異なるので

このままにしておくのはどうかと思います。


Wikipediaの岡田以蔵の項では「後ぞ 澄み渡るべき」となっていましたが

Wikipediaが正解であるという保証はありません。


個人サイトでは「後は 澄み渡る空」が圧倒的でしたが

本当にこちらが正しいのか?疑問でなりません。


私個人としては、「後ぞ 澄み渡るべき」が

正しいのではないかと思うのですが…。


「君が為」の「君」は天皇のことを指すのか

武市半平太(武市瑞山)のことを指すのか、これもわかりませんが

その思いが「水の泡」と消えたあと、

澄み渡るのは「空」ではなく「水」ではないか?と思うのです。


「澄み渡る空」というのもスッキリしており

またある意味アイロニーもあってよいのですが

死を目前にして本当にそんな心境でいられるのか疑問です。

「水の泡となって全て消えてしまうことだろう…」

あたりが本音ではないかと。


質問サイトに投げてもいいんですが

とりあえずBlogにアップしてみました。

この件に関してどなたか詳しい方がいらしたら

ご教授よろしくお願いします。


<関連>
辞世の句の解釈 - 教えて!goo


<追加>
「人斬り同盟」さんのサイトに岡田以蔵に関する資料がまとめられていました。

岡田以蔵資料1 ~文久元年

岡田以蔵資料2 ~文久二年

岡田以蔵資料3 ~慶応元年

これによると、

「岡田以蔵辞世 君か為尽す心は水の泡 消にしのちそすみ渡るべき」
(佐佐木高行日記)


とあります。

出典まで明らかになっているので多分間違いないと思われます。

保古飛呂比 佐佐木高行日記 一 syoho05-pub

保古飛呂比 佐佐木高行日記 二 syoho07-pub

忙しいのでこれ以上は調べてませんが、

上の2冊のどちらかに記されていると思われます。


「澄み渡る空」の方は、漫画か小説・ドラマの脚本などの

創作上で改変されたものが伝わったのではないでしょうか。



しかし、「辞世」を勝手に変えられちゃ亡くなった本人も浮かばれませんよ…。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あの・・・ (かめ)
2008-02-07 15:45:51
「辞世」ですよね?
ご指摘ありがとうございます。 (BROS)
2008-02-07 18:13:16
>かめさん
3か月も気付かないままでした…。
修正しておきます。
Unknown (かめ)
2008-02-08 00:31:56
こんばんは。すみません。
恐れ入ります。

いえ、字の間違いだと分かっていたのですが気になって・・(^_^;)。

以蔵のこの辞世の句が気になって検索から
こちらにお邪魔させて頂きました。
ありがとうございます。

辞世の句を詠まねばならぬ以蔵のその心境を
思うと何とも・・言葉に言い表せません。。

激動の幕末を駆け抜けていった彼に合掌。
辞世の句 (りき)
2008-08-28 23:59:38
というより恋人に宛てたうたでは??
コメントありがとうございます。 (BROS)
2008-09-01 23:59:14
>りきさん
辞世の句の解釈に関しては諸説あるようですが、想い人(?)に対しての率直な気持ちを表すというのはあるかもしれませんね?
ただ、それが女性かどうかはわかりませんけどね?!
はじめまして (燎)
2008-09-23 13:23:05
岡田以蔵の辞世の句ですが、『以蔵は死なず』と言う作品をみると
以蔵と武市は途中から衝突(以蔵は大きな仕事がしたい、武市はどぶ掃除の様な仕事しかさせない、更には以蔵を罵るなど、酷い扱いをする)
更には、最後役人に捕まった以蔵が(武市は既に捕まっているが、座敷牢で、拷問も受けていない)全て話すのではと、毒入りの弁当を送りつける(以蔵絶望)
その後武市と議論を交わした後の辞世である
なので私は、君=武市に尽くした心は水の泡、消えにし後は澄み渡る空=俺は武市を見返してやった、思い残す事は何もない
かと思います
長々とすいません
コメントありがとうございます。 (BROS)
2008-09-24 15:14:56
>燎さん
はじめまして。BROSと申します。

私はこのブログで「澄み渡る空」ではなく「澄み渡るべき」を辞世の句として考えたので、解釈が燎さんとは異なってしまうのは仕方ないところですね。

武市との確執や女性関係など、真相がどうであったか今となってはハッキリとしない部分が多いため、歴史小説家の方々が様々な創作をされているのではないかと思います。
人間味溢れる人物の方が、小説の主人公としては面白いですから、司馬遼太郎先生などもそういう人物設定にしたようですね。
Unknown (クレア)
2015-11-08 17:53:48
初めまして
岡田以蔵好きのクレアです

私なりの意見ですが、「君が為」の部分は、武市のことを指していると思いますよ?
だって、以蔵は、天皇との接点は、ありませんし、何より武市に命を救ってもらって、土佐勤王党に居たんですよ?
どう考えても武市のことでしょう

コメントを投稿