好きなもの ほしいもの。モノには色々な物語があると思っています。
(写真は毎日使っている市原平兵衞商店のお箸です)
まずはお箸から



オットのZoomyです。

この週末の摩耶山はようやく日陰が涼しくなって来ました。流れる川の水の水温も先週より確実に下がってきています。先週は前線が通過して降った雨のおかげでようやく乾いた地面も一息ついた感じですが、その後は降ってないので布引の滝のある生田川はまた水量は減ってきています。

アジサイ池のほとりで一休みしていると、リュックの紐にトンボが止まりました。


この紐の幅は19mmです。およそ数cmといったところでしょうか。羽に色がついているカワトンボより一回り小さいように感じました。うちに帰って調べてみましたが、結局断定には至りませんでした。

神戸市内で確認されている昆虫類のリスト3807種の中にトンボ目は11科(89種)あります。その中からイトトンボ体型のイトトンボ科、モノサシトンボ科、アオイトトンボ科、カワトンボ科に的を絞りました。念のため、細身体型がいるサナエトンボ科もざっとはチェックしました。

この4つの科のトンボの色と胴体の図柄からモノサシトンボ科2種を除外、カワトンボ科5種も羽の色が濃いので対象外にし、イトトンボ科10種もより詳細な写真が掲載されているサイトを複数確認し消去していきました。残るはアオイトトンボ科5種ですが、羽を閉じて止まる2種は可能性は低いと見ています。そうして残った3種が、アオイトトンボ、コバネアオイトトンボ、オオアオイトトンボです。

この中でコバネアオイトトンボは絶滅危惧種I類でかつ市内分布域は西寄りの2つの区なので恐らく対象外としていいのではないかと思います。ただこの写真の解像度では色合いが似てるので類似種として泡沫候補にしておきます。残り2種のうちどちらかというとアオイトトンボに似ているようにも思いますが、この時期ならもっと粉を吹いた白っぽい色になるのだとか。個体差なのか別種なのか、もうこのあたりが門外漢の限界です。

このアオイトトンボ科の識別には尾の部分が判りやすいそうなので、来週ももし見かけたらちゃんと撮るようにします。でも気温が下がってきたことは彼らに残された時間がそう多くないことを教えてくれます。この写真のトンボも二匹がふわふわと追っかけあいをして、もう一匹は私の頭の上に止まりました(止まり木にされたのは2回目か)。来週までは待ってくれないかも知れません。

この季節、このブログに欠かせないのがキノコの写真ですよね。まだ樹上は色の変化はそれほどでもない時期に盛んに彩をそえてくれます。



まだ頭を出す前の幼菌です。成長するとどうなるかというとこうなります。



横からみるとこんな感じです。



透けたヒダは繊細さが感じられますが、大きさは堂々たる10cmオーバーです。ちょうど真っ赤なタマゴタケを変わらない大きさです。今回は図鑑で少し似ているキノコを見つけました。この美しい容姿とは裏腹にドクツルタケという恐ろしい名前を持っています。ただ今回も類似種の可能性は残ります。特に上から見た写真で中央にぷっくりと膨らみがあるのでタマゴタケにそっくりです。柄のささくれも顕著ではないのでシロタマゴテングタケかも知れません。

もしドクツルタケだとすると、1本食べると適切に処置しないと確実に死亡するのだとか。さらにその有毒成分は加熱しても分解されないという極めつけの札付きキノコです。シロタアマゴテングタケにも同じ毒成分が検出されているそうなので、どちらにしても危険なシロモノのようです。冗談でもお持ち帰りはされませんようにお願いします。

物騒なものは置いといて、春先に至る所で小さな花を楽しませてくれたクロモジですが、その蕾はすでに夏の間に用意されていました。



涼しくなると少し色付きますが、大きさは変わりません。じっと冬の間はこの状態で耐えしのぐようです。神戸市内には類似種としてヒメクロモジとオオバクロモジがあるそうです。どれかまでは調べていません。

足元では雨で葉っぱに砂をかぶるような小さな植物が花を咲かせています。



花の大きさは1cmちょっとくらいの可憐な花です。おそらくゲンノショウコではないかと思います。明治生まれだった祖母は日常語として『現の証拠や』という言葉を使っていました。久しく聞いてない様な気がします。玄関先を『かど』と言い、お茶を『おぶう』と言ってましたが、いずれも京言葉として残っていますね。どうやら京言葉のなかにも他では使われなくなった当時の関西弁、関西一円で使われていた古い言葉が多くあるようですね。

植物雑学事典のクロモジゲンノショウコ


コメント ( 2 )
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