好きなもの ほしいもの。モノには色々な物語があると思っています。
(写真は毎日使っている市原平兵衞商店のお箸です)
まずはお箸から



オットのZoomyです。

先週連休最後の勤労感謝の日は天候の回復した六甲山に行ってきたのですが、布引貯水池のカエデはこんな色合いでした。



この日はちょうど六甲全山縦走大会の日でした。普段よく登っている新神戸から摩耶山へルートは後半の天狗道と呼ばれる部分が縦走路と重なります。ガイドブックによる標準所要時間が90分とされる天狗道を私は60分程度で登るのですが、縦走に参加した人の中にはそれ以上のペースで登る人もあり何人かの方に抜かれました。

縦走は早朝スタートし摩耶山までの標準所要時間は8~8.5時間程度。休憩を加えると9時間程度かかってもおかしくはないはずです。天狗道で私の前後を歩いていた人は出発から6~7時間で摩耶山に到着していることになり、縦走参加者の中でも早い人と思われます。

ただ六甲全山縦走では時間を競わないように、余りに早い人はチェックポイントでご褒美に(?)足止めされるのだとか。

縦走参加者の足元や目の高さでタカノツメ(六甲山 - Part 45)よりも目立つのが以前六甲山 - Part 34の2番目の写真に載せたコアジサイです。これも黄葉になります。こちらは帰り道に天狗道を避けて別の沢筋を降りたときのコアジサイではないかと思われるものです。



そしてその沢筋の道沿いにあった紅葉の季節にほとんど関係のない異形の幹。大きく枝分かれした幹の一つです。



一番太い部分は二の腕の力こぶを誇示する筋肉のようにも見えますし、目をつぶった動物の頭のようにも見えます。鋭角に曲がった幹はまっすぐ伸びていればと登山道の上にあたり、もしかしたら邪魔になった枝を切られたのではと想像は膨らみます。恐らく横へ伸びる道を断たれた後に上へ活路を求めたものの無事ではなかったようです。その先では太いツルに巻きつかれた螺旋の後が残り幹は湾曲しています。

以前近所の散歩で見かけた変わった幹の形をみて応挙の世界になぞらえましたが、今回はそれに比べると少し世俗的な摩耶山の観光開発の歴史とダブりました。

中腹にあった天上寺という古刹は当時参拝客も多く、檀家により石垣の改修が1919年(大正8年)に行われたことが現在も残る石垣に刻まれています。その参拝客を引き込もうと摩耶山中腹の観光開発は大正時代に始まります。1925年(大正14年)に摩耶ケーブルが開業し遊園地も作られ、1929年(昭和4年)にはその山上駅のすぐ隣には摩耶山温泉ホテル、後に摩耶観光ホテルと呼ばれることになる鉄筋コンクリート4階建ての建物も作られます。ですが、第二次大戦のため1943年(昭和18年)にホテルとしての営業は休止します。宿泊設備としては機能していた記述が社史に記載されているようですが、終戦の年には閉鎖したようです。ほぼ同じ頃、摩耶山山頂付近の掬星台は高射砲陣地として使われます。

戦争中はレールも供出されてしまった摩耶ケーブルが再開されたのは1955年(昭和30年)のことです。同じ年には奥摩耶ロープウェイが開業し、掬星台も奥摩耶遊園地として整備されます。先日乗った摩耶ケーブルの車両には昭和30年製造のプレートがありました。


(こちらは縦走路の幹ですが、ロングドレスを着たような形)

閉鎖されたホテルが営業を開始するのは1961年(昭和36年)夏のことです。一時的にその効果かケーブルの乗客数も伸びたようです。

六甲山 - Part 14でも触れた1967年(昭和42年)の水害では集中豪雨により摩耶山観光ホテルの建物も被害を受けたらしく、その後ホテルとしての営業は停止し、1970年代からは学生用の宿泊施設として90年代まで営業を続けていたそうです。

しかし1976年(昭和51年)に天上寺が火災でほぼ焼失します。原因は賽銭泥棒による放火といわれています。この火災により参拝客はなくなり、中腹にあった遊園地や売店は閉鎖されます。天上寺は山頂付近へ再建されることになり、奥摩耶遊園地は自然観察園として整備されていきました。これが掬星台の現在の姿につながります。そして摩耶山中腹はケーブルからロープウェイを乗り継ぐ通過地点になっていきました。

それから現在に至るまでも決して無事ではありませんでした。1995年(平成7年)震災により、ロープウェイとケーブルは営業停止し再開見込みが立たず、2000年に神戸市に無償譲渡された後、改修工事が行われ2001年から営業再開しています。

現在の掬星台は天気に恵まれた週末の昼ともなるとハイカーのほうが遥かに人数が多い状態をよく見かけます。昼間は観光地としてより、ハイカーの中継地点として生まれ変わった感があります。それを屈曲した幹に例えるのはやや強引さがありますが、活路を求めて試行錯誤する姿が重なって見えてしまいました。

余談ですが摩耶観光ホテルの建物は、廃墟として撮影に使われたりマニアには知られた存在になっていたようです。Wikipediaの「摩耶観光ホテル」の項に貼られたリンクには内部の写真が掲載されているサイトもあります。

摩耶観光ホテル(Wikipedia)


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ツマのkatokyoです。

3連休も終わってしまいましたね。皆さん楽しいお休みだったでしょうか。
神戸は昨日の夜は冷たい雨が降りましたが、今朝はすっきりと晴れてとても気持ちのよいお天気でした。
オットは今日も六甲に登ってきたのですが、とても気持ちよかったと言っていました。

# でもツマはまだ登れる状態ではないので留守番です。
# 思った以上に長引きそうなので、しばらくは地道に自主トレしています。^_^

きっと森林植物園もこのお天気と紅葉で沢山の人が訪れたと思います。
昨年の今頃の記事 (六甲山 - Part6 )を見ると綺麗に紅葉していました。
今日はその森林植物園にある「ル・ピック」で購入した弓削牧場のホエイソープについてご紹介します。

「ル・ピック」 は弓削牧場の直営店です。実は私はまだ弓削牧場に行った事が無いのですが ^。^; ルピックは森林植物園に行くと必ず訪れるお気に入りのお店です。
食事も美味しく、置いてある商品も素敵なものが沢山あります。
このホエイソープは弓削牧場でチーズを製造する際の副産物であるホエイを使って作られています。



「ホエイ」 とは牛乳から固形物を取り除いた後の水溶液で、乳清(にゅうせい)、乳漿(にゅうしょう) とも呼ばれています。
このホエイと天然の油脂(椰子油、オリーブ油、パーム油、パーム核油)を使い、昔ながらの枠練の釜炊き鹸化法にこだわって作られているそうです。

このBlogを読んで下さっている方はご存知かと思いますが、我が家は石鹸ライフです。体を洗うのも顔を洗うのも石鹸Only。市販のボディソープや洗顔料は刺激が強く感じます。石鹸にしてから肌の状態は随分落ち着いたと思います。

普段は今まで何度もBlogに登場している松山油脂の石鹸をメインに使っていますが、時々は他のものも試しています。そんな中でこのホエイソープはお気に入りの1つになりました。余計な香りも無くとてもシンプルな作りで、使い心地はしっとりとしています。やはりきちんと作られた石鹸は洗った後がさっぱりいていてが気持ちいいですね。でも洗いすぎない感じがいいと思います。

パッケージも何となくレトロで可愛らしいです。
ちょっとした神戸のお土産としてもいいかもしれませんね。

弓削牧場ホームページ
神戸市立森林植物園
乳清 (Wikipedia)


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オットのZoomyです。

ちょっと「六甲山 - Part 44」と順序が入れ替わるのですが、Part 44の前の週は、夏場避けていた芦屋ロックガーデンから六甲最高峰へ行ってきました。写真はこのコースから少し遠回りで50mほど余分に登って降りる東お多福山の登山道です。



11月に入ってに徐々に葉が色付き始めると共に山道の香りも変わってきました。

六甲山ではそれほど珍しくないタカノツメという木があります。秋には葉が黄色になりますが、六甲山 - Part 44の三番目に載せたアオハダらしき葉のように黄葉の中では淡い色をしています。



写真をよく見ると1本の小枝の先に3枚の葉がついているのが判るかと思います。落葉するときはこの短い枝、葉柄と呼ぶ部分から切り離され、3枚の葉はそのまま落ちていきます。この赤みの抜けたやや淡い黄色と3枚セットの葉がタカノツメの落ち葉の特徴です。


(落ちた葉は大抵3枚セットのこの形、これを植物の世界では1枚と勘定するらしい)

見た目以外にもう一つ特徴があるのですが、3枚セットで落葉した葉から甘い香りがするのです。でも枝についているときにはほとんど判りません。かすかに香るときもあるのですが、他の落ち葉からなのかどっちかはっきりしないことが多いです。でも落ち葉2,3枚に鼻を近付けてもほんの微かに香る程度で、山道を歩いているときにはっきり判るほどの香りはしません。

ロックガーデンを登ったときに風吹岩から六甲山頂へ向かうコースで何回もその香りに出会えました。ちょっと砂糖を焦がしたような、少し香ばしい甘い香りです。「綿菓子のような」とブログに書いている人や、「焼き芋」と形容している人も見かけました。

去年六甲山に登り始めて紅葉シーズン山道を歩いていると、時々甘い香りがするのには気付いていましたが、何の香りかは判りませんでした。そのうち、国土交通省の六甲砂防事務所のサイトにある六甲山系電子植生図鑑のタカノツメの項目に落ち葉は甘い香りがすると書いてあるのを見つけました。

そう思って見てみると香りの漂ってくるところにはタカノツメの落ち葉をよく見かけます。でも登山道にぽつぽつと落ちている葉に鼻を近付けてもそれほど甘い香りがしないのです。恐らく道沿いで落ち葉の溜まっている場所があるのではないかと推測しているのですが。

他にもカツラの木も落ち葉は甘い香りがするそうです。実際神戸市森林植物園の正門前のバス停横には植栽ではないかと思われるカツラの木があり、9月から甘い香りを漂わせていました。少しタカノツメの香りと甘いという点では似ていますが、焦がしたような香ばしさはなく葉に近づくとはっきり香りがするのでタカノツメよりは濃い匂いに思います。ただ六甲山にはカツラは自生しているとは言われていないので、植栽由来のものがあったとしてもごくわずかではと予測されるので、山道に漂う香りの元はカツラの可能性は相当低いと考えたほうが良さそうです。


(こちらは森林植物園正門バス停のカツラの木、8月末頃の写真)

タカノツメは一斉に落葉するのではなさそうなのでその落ち葉の甘い香りもしばらくは楽しめます。いつ頃までかはわかりませんが、タカノツメが全て落葉が終わった後も残っていたので今年なら少なくとも11月末までは大丈夫そうです。この秋は色を愛でるだけなく少し甘い森林浴を楽しんでみてはいかがでしょう。

六甲山系電子植生図鑑のタカノツメ


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ツマのkatokyoです。

バスエッセンスリップバーム の記事でご紹介した松山油脂の Millennium Mother Series のことを続きで書きたいと思います。

以前の記事にも書きましたが 松山油脂は2008年に創業100周年を迎えました。これを機会に作られたのが この Millennium Mother Series です。香りの成分は完全無農薬・無化学肥料のオーガニック精油のみ。精油はすべて、フランスのオーガニックの認証機関の認証を受けています。

バスエッセンスとリップバームが良かったので、気になっていたモイスチャースクラブを購入してみました。スクラブ成分として水に溶ける無機塩の粒子が配合されています。これを手にとってゆっくりとひじやかかとをマッサージ。最後に軽く洗い流します。油分がしっかり配合されているので、しっとりとした感じになります。何よりもマッサージをしているとオーガニック精油の香りが立ちのぼり、贅沢な気持ちになります。



香りのタイプには「Deep Forest」、「Vivid Citrus」、「Wild Flower」の3つがあります。今回は Wild Flower(ワイルド フラワー) を購入しました。この 「Wild Flower」 は パルマローザとラベンダーを基調とし、レモングラスとティーツリーがプラスされています。「凛として甘いなかにも、大地にたくましく根を張る花の強さを表現した香り」 との事。確かに甘いだけではない、力強い香りがします。

リップバームは Deep Forest (ディープフォレスト)使っています。こちらはユーカリとティーツリーを基調とし、ゼラニウムとジュニパーベリーが配合されています。少しオリエンタルな香りで、不思議と心が落ち着きます。Vivid Citrus(ヴィヴィッドシトラス)についてはバスエッセンスの記事にも書きましたが、いわゆるシトラスとは違う少しクセのある香り。好みが分かれるかもしれませんが、私はこちらも好きです。どの香りも考え抜かれた複雑な香りだと思います。

(リップクリームと同じパッケージです。甘すぎないデザインで私は好きです。)


このシリーズは何よりも、この複雑で贅沢な香りが特徴だと思います。

なぜオーガニック精油を使用したのか、またそれぞれの香りの特徴などなどについては Millennium Mother Series のページをぜひご覧下さい。(香りの特徴については Q&Aのページに記載されています)

今回も神戸の everydaybycollex (エブリデイバイコレックス) で購入したのですが、お店の方も愛用しているとおっしゃっていました。
寒くなるこの季節。いつもよりちょっと時間をかけて体も手入れいたいなあ... そんな時にこの贅沢な香りは気持ちも体もリラックスさせてくれるような気がします。

商品の紹介
everydaybycollex (エブリデイ バイ コレックス)


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オットのZoomyです。

久々の六甲山の記事です。11月14日(土)に登ってきましたが、この日はぐずぐずと降り続いた雨が上がった直後、午前中の降水確率がまだ30%ほどあり、少し遅めに曇が残る中、歩き始めました。

ニュースでは各地の紅葉が紹介されていますが、六甲山にも便りは届いてます。

何回も載せている布引貯水池の五本松堰堤です。



同じ位置からの写真を過去に載せていますが、今週の色はこんな具合です。



もちろん、きれいに真っ赤に染まった木もありますが、そんな木をバックにこんな黄葉もいかがでしょう。



一方こちらは布引の滝に程近い寺院の境内の植栽です。



そしてこの日の驚いたのは雨の直後なので大阪湾が完全に見渡すことができたことです。ただ写真は部分的にしか撮れず、あまり見栄えがしないので残念ながら割愛します。紀伊半島の西の端までくっきり見えたのは初めてかも知れません。地図を見ると判りますが紀伊半島の西端から淡路島の間に並んでいる島があるのですがそれもくっきり見えたのです。摩耶山からの距離はおよそ50Kmです。

そして今回初めて知ったのですが摩耶山からその島々の向こうに四国の一番東の端にあたる蒲生田岬周辺が見えるそうです。およその距離は100kmほどあります。今回かすかに見えました。写真では薄い濃淡にしか写りませんでしたが、岬とその先にある島影が確認できました。ここまで見えるのは年に何回もないらしいです。冬近しですね。



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ツマのkatokyoです。ご無沙汰しています。

最近はオットが色々記事を書いてくれるのですっかり任せきりになっています。^。^;
足の調子はまだまだで山歩きはお預けですが、元気にしています。

ドタバタしている間に季節は着実に移り変わっています。
日によっては朝晩がとても冷え込むようになりました。
この季節はあたたかいお茶と甘いものが美味しくなります。
この季節、私がよく買うお菓子が 「御座候」 です。

え? ござそうろうって何? って思う方が殆んどだと思います。
私もそうでした。でも播州地域では、御座候を知らない方は殆んどいないと思います。関東では「今川焼き」、関西では「回転焼き」 といえば 「あ、あれ」 と思って頂けると思います。

ちょっと話がそれますが、この丸いお菓子は地域によって色々な呼び方があるそうですね。Wikipediaによると、「大判焼き(小判焼き)」、「二重焼き」、「回転焼き(回転饅頭)」、「きんつば」、「おやき」 等々。皆さんはどう呼んでいるでしょうか。

でもオットにとって、このお菓子はあくまでも 「御座候」 なのだそうです。元は会社の名前ですが、イコールお菓子の代名詞のようになっているそうです。



1個80円。この値段を維持しているのは素晴らしいと思います。
でも安くても手抜きをせず1つ1つ丁寧に作られています。「御座候」の由来は、「お買い上げ賜り、ありがたく御座候」 という感謝の言葉から付けられたそうです。
材料にもこだわっていて、赤あんは北海道十勝産小豆(エリモショウズ)、白あんは 絹手亡という品種を使っているそうです。どちらも甲乙つけがたいです。小豆餡好きの私でも、こちらの白餡はとても美味しいと思います。おすすめです。

赤と白だけ、というのも潔いですよね。
注文する時は「赤x個、白x個」 と伝えます。シンプルで分かりやすいです。お店の人も手際よく包んでくれます。

以前たまたま三宮のお店の前にいた時、コートを着た渋い男性がスタスタとやってきました。そして「赤10個」 とぼそっと言いました。そしてあっという間に包みを受け取ってまたスタスタと去っていきましたっけ。うーん 渋い!?

御座候ホームページ
御座候(Wikipedia)


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オットのZoomyです。

今回は登山靴のことです。これから山に登ってみようかという方のために。


写真の靴は両方ともイタリアのSirioというメーカーのものです。特に左側の男性用は購入した好日山荘で最も多く売れている靴だそうです。確かに同じデザインの靴を何回も山で見かけました。

普段の週末に登っている六甲山ですが、最高峰でも標高931mです。山頂へのコースで登山者が一番多いのではないかと思われるは阪急芦屋川からの登りですが、有馬へ降りると1000m弱の登りと600m程度の下りです。全体では休憩抜きで4時間というのが案内に見られる標準的な所要時間です。

このコースならスニーカーでも登れるという人もいます。実際に登れない訳ではなく、私も過去に普通のウォーキングシューズでこのコースを歩いたことはあります。確かに普段平地をよく歩いてる人なら歩けると思いますが、私の場合は下りが続くと足の指先が押され2本の指で爪が内出血する有様となりました。山歩きに熟達して歩き方を心得ると多少どんな靴でも歩けるようになりますが、少なくともそれは初心者がやるべきことではないはずです。

ということで、山を歩こうかという人には必ずハイキング用の靴を勧めています。それも必ず足首をサポートするハイカットと呼ばれるタイプのものです。恐らく私が勧めなくても山用品店に行けば勧められるのはほぼそのタイプのものになるでしょう。

この記事を読んでる人は大丈夫だとは思いますが、決して色やデザインとサイズだけで選んだりはしないで下さい。必ず相談に乗ってもらえる売り場で目的を伝えて購入して下さい。目的は行き先で十分です。六甲山と言えば無雪期の軽登山を意味します。他は未確認ですが少なくとも三宮ならの好日山荘、モンベルは担当の方が見てくれます(少なくとも週末は)。

そしてもう一つお勧めは靴下とインソールも合わせて買うことです。インソールも高級品ではオーダーメードもあるようですが、最初はそこまでなくても大丈夫でしょう。靴に元々ついているインソールより立体成型されていて特にかかと部分のホールド感がよく疲れにくくなります。写真には写っていませんが、Superfeetという商品名のインソールが入っています。

靴はイタリア製、インソールはアメリカ製と聞くと、日本人にの足に合わせづらいのではと考える方もおられるかと思います。ただ登山靴は日本がかなり大きな顧客だそうで、メーカーも日本人の足型を研究して日本向けの商品を作ってきているので店としても安心して勧められるようになった、と聞きました。

では首尾よく山靴を購入したとして、では次に何をすればいいでしょう?

まずはお手入れから、と思った方は半分正解です。最初に靴の生地に応じた手入れをして必ず防水処理をしておきます。実際六甲山頂へのコースにはほとんど年中ぬかるんでいる場所もあります。まあこれはある意味普通の靴と同じですよね。

山靴で大切なのは、山に登る前に平地で最低でも30分は歩いてみることです。所謂「慣らし」です。私は近所の1時間の散歩コースを何回か歩いてみてから山で使います。Sirioのものは大丈夫でしたが、Sirioの交代用に買ったものは1時間ほど歩くと当たって痛くなる場所がありました。紐の締め方を試行錯誤して大丈夫になりましたが、締め方が5mm違うと当たって痛くなるのです。足に合わせて買ってもこういう事は起こることがあり、歩いてみないと判りません。

余裕があれば、平地で徐々に歩く距離を伸ばしていって大丈夫なら、山でも短いコースから使い始めて距離を伸ばしていくのが安全です。



ようやく山道デビューを果たしたら、その後の手入れもお忘れなく。泥や砂埃はその日のうちに落としておきます。靴底のためには底の泥も落としたほうがいいです。面倒という方には、山道が終わる場所で、小さなブラシを持参して埃や泥を落とすのをお勧めします。庭がない人にとっては靴を掃除した場所も掃除が必要になってしまうのでこのほうが楽ですし、泥靴で人の視線を気にしながら交通機関に乗るよりはるかに気分もいいです。

私はSirioのバックスキンの靴を翌日歩く場合を除いて、毎回外側を水洗いして防水しています。湿った状態で使う撥水剤があるので、洗ってすぐそれを噴いておけば乾くまで放っておくだけです。

日頃のメンテナンスはこれでいいですが、使い込んでいく中でもメンテナンスは必要です。これから山靴を買う人には気の早い話かも知れませんが、大半のハイキング用の靴は靴底の張替えが出来ます。目安として靴底の溝の深さが5mmを切ったら取り替えるようにメーカーは勧めています。また減ってなくてもある程度以上年数を経過したものも安全のため靴底を交換することをショップは勧めています。目安として好日山荘は3年程度としています。

以前Sirioの古くなった靴で靴底が剥がれることがあって、メーカが靴底交換を呼びかけていたことがありました。katokyoが使っていたSirioが確かに3年以上経過していたのですが、歩いているときに踵のほうから剥がれてきてぶらさがるようになりました。一度剥がれ始めると10数分のうちにはつま先部分だけを残すのみになり、あまりにも歩きづらいので靴底を全部はがし、最後は靴底のゴムなしで山を登り切って帰りはバスを使いました。

もし踵だけ早く減るようなら、部分補修剤も考えてもいいと思います。ただし厚塗りは禁物です。厚みが必要な場合には乾燥に必要な時間の何倍か間をおいてから塗り重ねて下さい。これで靴底の寿命を少し延ばすことはできますが、それも限度があるので靴底が磨り減ってきたら安全のためにも張替え修理に出しましょう。

修理は通常2週間程度かかるので、毎週末山登りするような人は大抵もう一足用意しています。修理の際にインソールと紐は不要なのではずしておきます。それから靴底の磨耗であれば1ヶ月位前後しても差し支えないことも多いでしょうから、夏山シーズン(7~8月)が始まる前は修理が混雑し、3週間以上かかることもあるとのことなので、避けたほうがいいかも知れません。

Sirioは靴底を張り替える際に、木型を使うため新品の形に戻って履き癖が取れてしまうので、修理後は再度履き慣らしをして下さいと言っています。それでも新品と比べると少し柔らかいのかkatokyoの場合はそれほど気にならなかったようです。

最後にちょっとおまけですが、特に女性は靴と服との色にはそれなりこだわりがあると思います。でも靴は用途と足型によって選べる範囲はずいぶんと制限されます。好きな色を選べないことが多いので、最初に靴を選ぶことをお勧めします。ザックも靴よりは色の選択肢がありますが、服ほどではないので、靴の次にザック、最後にウェアと選んでいくのがお勧めです。「まず靴より始めよ」です。


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オットのZoomyです。

以前記事に載せた料理教室とは別に神戸市内の料理教室に参加してきました。
自宅からは一時間前後で通えるのでやはり便利です。

今回参加したのは家庭料理のクラスです。メニューはこんな内容です。
・サーモンの韓国風丼
・わかめとえのきのナムル
・ダッカルビ(鶏肉の焼肉)
・白菜と春雨のスープ
・ライチとココナッツのプリン


完成時のテーブルセッティング。左手前がサーモンの韓国風丼、以下時計周り。デザートはまだ冷蔵庫の中です。

この5品を2時間で作りました。

サーモンの韓国風丼にはサニーレタス、にんじんと大根の千切りを添え、たれに漬込んだサーモンを載せます。たれにはにんにくと生姜のみじん切りとゴマが入ってます。

わかめとえのきのナムルの材料はエノキ、白ねぎ、わかめ、キュウリ、味付けにここでもにんにくみじん切りが登場し、甘辛の味付けです。

ダッカルビの材料は鶏もも肉、玉ねぎ、パプリカ、キャベツ、ニラ、調味料です。味付けは少し甘辛ににんにくと生姜のすりおろしを加えたものです。

白菜と春雨のスープの材料は豚薄切り肉、にんじん、白菜、生姜千切り、春雨です。こちらは生姜を利かせたあっさり味で仕上げました。

料理教室の案内を見ていただくと、ビギナーやベーシックといったクラスもありますが、家庭料理のコースはこれらのクラス受講は前提条件ではありません。その月のメニューによって選んで下さいとのことでした。

最大5人で、今回5人参加でしたが、鶏肉の下ごしらえのこつや、薄切り豚肉を炒める時の注意点などある程度基本的なことも教えてくれるので普段料理をしてる人なら他のベーシックのクラスを受講してなくても全く問題ないのは実感できました。

分量は普通の男性でも十分満足できる分量があり、味付けもしっかり目に感じました。少食の方にはやや多めに感じるかも知れません。多い場合には容器を持参すれば持って帰ることもできるので慣れた人は用意されてました。全部食べた人は5人中私を含め2人です。

慣れてきたら日本料理のクラスも受けてみようかと思ってます。

栗田クッキングサロン

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オットのZoomyです。

飛び石連休だったこの週末はお出かけの際に天候に気を使った人も多かったのではと思いますが、私も11月1日の日曜は午後からワイン会の予定でした。

開催予定場所は京都の嵐山のちょっと下流、桂川の河川敷だったので、天気予報を気にする毎日でした。開催の2,3日前から当日午後は雨の確立が高くなり、もしかしてこれは中止か、となったときに京都市内の方の自宅を会場に使わせていただけることになりました。急な予定変更でご家族の方にはご不便をおかけしたことと思います。最初に自宅を会場に提供していただいた方へ感謝したいと思います。


ワイン会が始まったころのテーブルの様子です。

例によってお酒と料理のリストです。一部順不同です。

[白ワイン]
・Reichsrat Von Buhl, Sekt Riesling Extra Trocken 2003
・Marcel Deiss, Alsace 2007
・Remoissenet, Bourgogne Renommee Blanc 1992
・Blain Gagnard, Chassagne-Montrachet 1er Cru Morgeot 2002
[日本酒]
・東北泉 特別純米限定酒
・八三郎 大吟醸原酒 山八酒店限定酒
・不老泉 山廃純米吟醸“中汲み”
[ビール]
・Gouden Carolus Classic
[赤ワイン]
・Trinchero, Barbera d'Asti Superiore 2002
・Martinborough Vineyard, Te Tera Pinot Noir 2006
・Egly-Ouriet, Ambonnay Rouge Coteaux Champenois 2003
[甘口ワイン]
・タケダワイナリー、蔵王スター遅摘みリースリング 1999

[料理]
・黄色と紫のカリフラワーのサラダ
・菊の花とタコのマリネ
・ナスとパプリカのマリネ
・台湾ビーフンの春巻き
・粕漬け鶏肉の炭火焼
・大根とカボチャのポタージュ
・餅米と黒米の緑豆入りおにぎり
・佐野ハムの腸詰
・豚スペアリブの炭火焼
・コムシノワのパン
・干しイチジクの赤ワイン煮
・チーズケーキ(クラブハリエ)
・バームクーヘン

今回は持ち寄りワイン会ということでお酒も料理も変化に富んでいるかと思います。全く同じようなものにはならないように簡単な調整はしていますが、肉料理、ご飯もの、といった大枠だけです。

それぞれ材料にも現地のものだったりとこだわりがあったりするのですが、書き切れないないのと全ては覚えてる訳ではないので、気力があればまた後日。

グリルがベランダで使えたので、バーベキューのために用意したものをそこで焼くことが出来ました。これでかなり野外の趣たっぷりです。写真は「粕漬け鶏肉の炭火焼」です。



ふんわりと香ばしく焼けてうまいという以外に言うことなしです。

次は「佐野ハムの腸詰」と「豚肉のスペアリブ」の写真です。



佐野ハムはそれほど有名ではないだろうと思うのですが以前野外で食べてから毎年この時期には楽しみになっているものです。

さらに屋内になったをいいことに、料理に合わせてビールが飲みたいだの、甘口ワインが飲みたいと言って予定外のお酒を要求し、在庫をあれでもない、これでもないと探し回る手間をかけてしまいました。Wさん、ごめんなさい。でもおいしかったです。ありがとうございました。

グリルで香ばしさが出た肉類に、野菜たっぷりのサラダやマリネを合間に食べるとかなり幸せな気分になれました。料理を用意して頂いた方、ご馳走様でした。今回私が用意したのはポタージュと干しイチジクの赤ワイン煮だけです。

そして帰り道、持ってきたはずの折り畳み傘を置き忘れていたのに気付きました。最寄駅まではKさんに入れていただいたのですが、Wさんは後から置き忘れていた傘を駅まで届けて下さいました。うーん、次にお会いするときには到底手ぶらでは合わせる顔がありません。やはりただの酔っ払いになっていたのかも。



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ツマのkatokyoです。

先日年下の友人とオットと久しぶりに食事をしました。
彼女とは仕事を通じて知り合い、10歳近く歳は離れていますが色々な話が出来て楽しいです。オットの事も気に入って頂いてるようで (良かったね > オット) 3人で美味しい食事とワインを楽しみました。

今回ご紹介するのはその時に購入したパン。
以前我が家で彼女と一緒に食事をする事になり、その時にパンをお願いしたところ頂いたのがこちらのパンです。それからファンになりました。JR摂津本山駅の南側にあるので、山歩きのついで等に時々購入しています。

神戸といえばパンと言う位、神戸には沢山のベーカリーがあります。ただ、こちらはその中でも珍しいイタリアパンがメインのお店です。オーナーは北イタリア出身でイタリアとスイス各地の有名レストランで料理/製菓を担当し、来日してイタリア料理店のオーナーシェフとして長年活躍した方だそうです。



という紹介を聞くとちょっといかついお店を想像しがちなのですが、お店は庶民的な雰囲気。街のパン屋さんという感じです。神戸には沢山の有名なベーカリーがあって、特にこのお店がある神戸市灘区は激戦区と言われていてます。あの有名なフロイン堂も近くにあります。

そういったお店に比べるとこちらのお店は外装も、パンの内容もとても地味だと思います。食事にあいそうなシンプルなパンや、惣菜パンのようなものが中心です。
奇をてらわず普段使いのパンを目指してるように思いました。
でもシンプルながら味わいはしっかりとしていて、美味しいです。

イタリアの本格的な製法を守りつつ、日本人の食事にあったパンを提供しているように感じました。他ではあまり見かけないイタリアのパンもあるので、ちょっと変わったパンを食べてみたいという方にもおすすめです。

お店の紹介


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